梅咲く 2    99句

梅咲いて母の初七日いゝ天気    川端茅舎

 梅一輪 梅ヶ香 梅咲く 梅寒し 白梅 紅梅 梅白し

梅月夜 梅蕾 梅匂う 梅二月 梅の花 梅日和 梅ひらく

梅ふふむ 梅祭 梅見 探梅 盆梅 老梅 野梅

梅園 梅林 枝垂梅 早梅 飛梅 観梅

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
梅咲くや道真公に射す朝日 関口房江 酸漿 200505  
梅咲いて大日本史の本の嵩 今瀬剛一 対岸 200505  
豪邸に紅梅咲いて門扉閉づ 清水幸子 築港 200505  
椿散り梅咲く径をゆっくりと 田中藤穂 200508  
梅咲いて構図のきまる雑木山 楠原幹子 白卓布 200602  
音になる笑顔のありて梅咲けり 外川玲子 風土 200604  
洗ひたる言葉の如く梅咲けり 神谷孝子 対岸 200605  
人集ふところ紅梅咲くところ 渡部志津子 200605  
梅咲いて小雀よく鳴く庭のあり 杉山恭子 酸漿 200605  
梅咲いて小さき寺の主われ 大畑善昭 200605  
梅咲いてトリノの五輪開幕す 沼口蓬風 河鹿 200605  
断崖の途中発止と梅咲けり 安達実生子 200606  
老幹に命つなぎて梅咲けり 竹内志げ子 酸漿 200606  
梅咲くや踊つてゐたる落とし蓋 尾堂Y 河鹿 200606  
梅咲ける夜空に星の露天の湯 家塚洋子 酸漿 200606  
梅咲いて高窓くらき鰊倉 田辺みのる 万象 200606  
煙出し低き蜑が家梅咲いて 玉置かよ子 雨月 200606  
梅咲いて下り坂ほど匂ひけり 荻野千枝 京鹿子 200607  
旅の駅水車そびらに梅咲けり 吉野さと 酸漿 200704  
梅咲くや寺に風呂焚炊煮番 橋本榮治 馬醉木 200704  
梅咲いて騒ぐ鳥どち賑々し 早崎泰江 あを 200704  
お梅堂日輪高く梅咲けり 本間勇 酸漿 200705  
梅咲くや成満迎ふ荒行僧 綿引よね子 200705  
こんなにも梅咲いてゐる廃寺かな 谷田部栄 万象 200706  
子規の碑や梅咲く崖につつましく 唐澤春城 ホトトギス 200707  
梅咲けりひと日のみなる温風に ことり 六花 200803  
梅咲くや天に帰るということも 坪内稔典 坪内稔典句集U 200804  
無住寺を山懐に梅咲けり 大畠政子 雨月 200804  
梅咲くや天心にいる母と叔母 坪内稔典 坪内稔典句集U 200804  
梅咲ける窓より一枝手折りけり 天田美保子 酸漿 200805  
野梅咲く月瀬の渓のとのぐもり 小林成子 200805  
梅咲くや吉川英治記念館 須藤美智子 風土 200805  
梅咲くや粥のぬくみの竹の匙 南うみを 風土 200805  
梅咲きて日に幾度も巡る庭 鈴木幾子 酸漿 200805  
梅咲かぬ風の寒さの畑に立つ 八田與四郎 酸漿 200805  
梅咲いて与一いしぶみ海に向く 松本桂子 200805  
排気ガス一身に浴び梅咲けり 早崎泰江 あを 200805  
喜びに震へるがごと梅咲けり 浅田光喜 絵巻物 200806  
梅咲くや人語に鳥語和す日和 松井悦子 京鹿子 200806  
梅咲くや山の奥へと道のびて 白石正躬 やぶれ傘 200806  
梅咲きぬ吾家に品格ありとせば 苑田ひろまさ 200806  
紅白梅咲き満ち高む祝心 三輪温子 雨月 200806  
ひびきくる法鼓見越しの梅咲ける 浅野恵美子 酸漿 200806  
梅咲くや山へと返す山の畑 山田正子 200807  
頁繰る庭物語梅咲けり 稲畑汀子 ホトトギス 200902  
梅咲けば次々控へゐる行事 稲畑汀子 ホトトギス 200902  
つ枝なる紅梅咲けり何の幸 林翔 200903  
梅咲きし湯島天神願掛けす 中山静枝 200903  
茜して夕寒けれど梅咲けり 阿部ひろし 酸漿 200903  
梅咲いて二羽の目白の動きよき 久保田ヤスエ 酸漿 200904  
苛立てる枝ばかりなり梅咲ける 黒坂紫陽子 馬醉木 200904  
梅咲くや英治の火鉢もらひ受く 伊藤いな栄 酸漿 200904  
梅咲いて夫の退院あと五日 塩千恵子 200904  
梅咲いて色増す空のありにけり 黒澤登美枝 200904  
控へめに白梅咲けり狭庭にも 伊藤憲子 200905  
梅咲くと今日の日記を一行に 中原敏雄 雨月 200905  
父の忌の梅咲き始むる家並かな 山田美恵子 火星 200905  
寒紅梅咲きつぐなかを別れかな 山田春生 万象 200905 木暮剛平氏
白々と夜目清かなる梅咲けり 中里信司 酸漿 200905  
梅咲いて夜目にもしるき庭最中 檀原さち子 酸漿 200905  
このあたり梅咲く庭の塀低く 嶋田摩耶子 ホトトギス 200906  
だんだらの基地の煙突野梅咲く 大坪景章 万象 200906  
野梅咲き箍のゆるびし樽転ぶ 伊川玉子 万象 200906  
梅咲いてロードマップは付箋付き 陽山道子 船団 200906  
梅咲いて空の大きくなりにけり 嶋田一歩 ホトトギス 200907  
寒も寒大寒の梅咲く墓苑 阿部ひろし 酸漿 201002 池上本門寺
空ほぐし心をほぐし梅咲けり 近藤節子 201004  
恙なく六十路過ぐ梅咲きにけり 高埜良子 春燈 201004  
梅咲いて日のはなやげる日なりけり 鈴木幾子 酸漿 201004  
昼夜なき焦燥梅咲き桃咲き過ぎ 木村風師 馬醉木 201005  
戦争を知らぬ紅梅咲きはじむ 真柄百合子 末黒野 201005  
梅咲くや光やはらぐ駒ヶ岳 長坂ヤス子 酸漿 201005  
季を告げる道の辺の梅咲き初める 吉良敏子 201005  
風垣の中紅白の梅咲けり 青木陽子 酸漿 201005  
梅咲くを見上げて思ふわが齢 小野木雁 酸漿 201005  
梅咲くやよき目差の撫仏 星アヤ 酸漿 201005  
梅咲いてまつたうな空ありにけり 浅田光代 風土 201005  
長屋門抜けて梅咲く中庭に 廣瀬雅男 やぶれ傘 201005  
ぼたもちや紅白の梅咲き競ひ 仁平則子 201006  
梅咲くや藁屋根そこに残りをり 菅野蒔子 末黒野 201006  
野梅咲く将門駈けし丘のすそ 内田郁代 万象 201006  
面打ちの発止と打つや梅咲けり 安達実生子 201006  
梅咲いて生涯の業太極拳 北村香朗 京鹿子 201007  
梅咲いて紀伊とつく名の駅いくつ 冨山俊雄 山居抄 201008  
心急く梅咲く便りあちこちと 浅野恵美子 酸漿 201104  
梅咲くに居合はすといふ佳日かな 太田具隆 春燈 201104  
梅咲いて空のまぶしき日なりけり 山田春生 万象 201104  
梅咲いてみちのべ鶴の墓一つ 工藤義夫 馬醉木 201104  
紅白梅咲くや佳きことあるやうな 小石珠子 春燈 201104  
逸速く紅梅咲ける立子墓所 江木紀子 雨月 201104  
妻の名の梅咲き妻と経し月日 成瀬櫻桃子 成瀬櫻桃子選集 201105  
がま油の口上を聞く梅咲く中 中江月鈴子 201105  
梅咲けば梅の里とや峡五軒 松岡和子 201105  
豊後梅咲きそめ雪に降られけり 鈴木幾子 酸漿 201105  
梅咲けば咲いたで題目辻説法 豊田都峰 京鹿子 201105  
梅咲くと目白忙しき枝移り 石井邦子 酸漿 201105  
梅咲きて臨時停車の偕楽園 坂根宏子 201105  
梅咲いて水音絶えざる流れかな 堀田こう 雨月 201105  
堂守の嫗の揉み手梅咲けり 篠田純子 あを 201105 梅咲く→ 3

 

2021年3月1日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

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