梅咲く 3    100句

梅咲いて母の初七日いゝ天気    川端茅舎

 梅一輪 梅ヶ香 梅咲く 梅寒し 白梅 紅梅 梅白し

梅月夜 梅蕾 梅匂う 梅二月 梅の園 梅の花 梅日和

梅ひらく 梅ふふむ 梅祭 梅見 探梅 盆梅 老梅 野梅

梅園 梅林 枝垂梅 早梅 飛梅 観梅

作品
作者
掲載誌
掲載年月
垂れ梅咲きたる庭を見上ぐ人 武智恭子 ぐろっけ 201106
豊後梅咲くをためらふ余寒かな 夏目満子 酸漿 201106
梅咲くやBフラットからEの音 森屋慶基 風土 201106
梅咲くも相変らずの生活なり 小林正史 201106
梅咲いて小唄一ふしうら声に 北村香朗 京鹿子 201106
梅咲くや姉妹で分かつ畑仕事 中村ツヤ子 酸漿 201107
ヘリコプター梅咲く朝被災地へ 菅野蒔子 末黒野 201107
梅咲くや水琴窟にはげまされ 竹貫示虹 京鹿子 201202
梅咲いてゐし狭庭抜け帰られよ 稻畑汀子 ホトトギス 201202
梅咲くや笑ひ上戸の旅仲間 椎名文子 末黒野句集 201203
梅咲きて和めり風の無人駅 長谷川惇子 末黒野句集 201203
紅白の梅咲き揃ふ冠木門 鈴木英男 末黒野句集 201203
胡弓の音一気に水戸の梅咲けり 佐々木紗知 京鹿子 201204
休耕の田のひろがりに野梅咲く 佐津のぼる 六花 201204
へし折られゐたる紅梅咲きにけり 山田六甲 六花 201204
心はれて梅咲く朝となりしかな 大湊栄子 春燈 201205
梅咲くや嬥歌の山に佇めり 岡野ひろ子 201205
梅咲くや友の病の治まりぬ 辻紅葉 かさね 201205
梅咲くや筆の運びもたをやかに 大湊栄子 春燈 201205
梅咲くや絵画教室賑ひて 岡野安雅 かさね 201205
梅咲いてぬりこべ地蔵に子のつどふ 谷村幸子 201205
雲舐めて死者に口なし野梅咲く 瀬川公馨 201206
梅咲くも散るも一人や谷の宿 川崎雅子 春燈 201206
梅咲いて英治の山河隠れなし 田村すゝむ 風土 201206
常緑と枯木の間に梅咲けり 柳田晧一 かさね 201207
梅咲ける岬の分校小豆島 宮越久子 201304
梅咲いて梅咲く頃と気づきけり 服部早苗 201304
狭庭にも紅梅咲きて空澄めり 田島昭久 かさね 201305
梅咲きぬどこかで恋のはじまれり 山田暢子 風土 201305
葭商の旧家絶えゆく梅咲いて 中原吟子 雨月 201305
野梅咲く日向に猿の親子かな 浜福惠 風土 201305
梅咲くや巫女の黒髪風がすく 杉浦一子 万象 201306
梅咲きぬ生きる力のおもしろし 本多俊子 201306
梅咲いて三回忌とは一跨ぎ 大畑善昭 201306
方円の古墳枯色紅梅咲く 瀧春一 花石榴 201312
梅咲かす遅速のありてあるがまま 稲畑汀子 ホトトギス 201402
梅咲いて茶漬の如き月の丘 山田六甲 六花 201404
里山の空押し上げて梅咲ける 大川暉美 末黒野 201404
単線にトンネル数多野梅咲く 神田美穂子 万象 201405
去年の実を残し臘梅咲きにけり 出口誠 六花 201405
梅咲くや近江離宮の水時計 山崎里美 201405
爺さまの紅梅咲けり三日あと 大坪景章 万象 201405
梅咲くや揺らして買へる篭豆腐 酒本八重 201405
梅咲くやいのち秘めたる美しさ 池田光子 201405
源氏の庭しだれ紅梅咲き満ちる 人見洋子 201406
梅咲きて隣家の庭に嬰児の声 神田惣介 京鹿子 201407
梅咲いて良き枝ぶりの生まれけり 今橋眞理子 ホトトギス 201407
梅咲いて孫の片言大人びて 神田惣介 京鹿子 201408
梅咲くや日当りのよき洗車場 今瀬一博 201504
梅咲くや騒ぎはじめし旅の虫 穐好樹菟男 馬醉木 201504
灘よりの風まだ寒し梅咲きて 小野喬樹 馬醉木 201505
梅咲いて明けゆく空に月残る 赤羽陽子 春燈 201505
母と子ののりたる木馬梅咲けり 松田千枝 春燈 201505
一輪の梅咲く枝のよく揺るる 穂苅照子 万象 201505
遠嶺より晴れわたりゐて野梅咲く 豊田都峰 京鹿子 201505
梅咲くや白鳳仏の黒光り 降幡加代子 万象 201506
梅咲くや小田原城の鳥瞰図 田村すゝむ 風土 201506
蒼き空梅咲く下を登校児 神田惣介 京鹿子 201507
梅咲きて孫の片言大人びて 神田惣介 京鹿子 201507
梅咲いておばちゃんの声臙脂色 辻村拓夫 船団 201508
咲きし梅咲き初めし梅ひとつ木に きくちえみこ 港の鴉 201510
梅咲きて忽ち添へる香りかな 稲畑汀子 ホトトギス 201602
梅咲けば梅に従ふ旅心 稲畑汀子 ホトトギス 201602
梅咲いてやうやく江戸の風情かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201603
石切場そばの早梅咲きにけり 大崎紀夫 やぶれ傘 201603
梅咲くや夫と歩みし年重ね 斉藤裕子 あを 201603
梅咲いて回覧板のまはる町 安居正浩 201604
梅咲くや祈願の絵馬の輝きぬ 丸山允男 春燈 201604
梅咲きて日に日に庭を明るうす 大橋晄 雨月 201604
時にはこれで終りと思ふ梅咲くも 中江月鈴子 201604
紅白の梅咲きそろひ昼ふかし 小野喬樹 馬醉木 201605
鉄幹に晶子のやうな梅咲けり 松尾龍之介 201605
梅咲くや落ち合ふ川のとどろきに 黒滝志麻子 末黒野 201605
壺の梅咲き切る命の限りまで 杉山瑞恵 雨月 201605
梅咲くやひとりの為の停留所 高野春子 京鹿子 201606
梅咲いて血小板がくっついて 児玉硝子 船団 201612
紅梅の咲き濃紅梅咲き終る 稲畑汀子 ホトトギス 201702
梅咲くや気休めと云ひ絵馬吊す 中江月鈴子 201702
早咲きの梅のかをるや神ながら 堺昌子 末黒野 201704
野梅咲く素朴の風の清らかに 塚越弥栄子 末黒野 201704
紅白の一気に咲きて梅二月 木村ふく 馬醉木 201704
探梅やためらひ咲きに出合ひたる 上辻蒼人 風土 201705
友偲ぶよすがの梅の三分咲き 山本漾子 雨月 201705
曾孫まで揃ふ梅咲く七七忌 佐藤玲子 春燈 201705
紅白梅咲いてベンチの二人かな 佐藤まさ子 春燈 201705
山裾のどこか馨し野梅咲く 秋山蔦 春燈 201705
早咲きの梅やふくらむ絵馬の数 加藤静江 末黒野 201705
梅咲くや楽園の紅仄か 中村弘 末黒野 201705
筑波山蝦蟇の膏や梅咲けり 須賀敏子 あを 201705
梅咲くや「楓橋夜泊」の墨かすれ 伊藤希眸 京鹿子 201706
白梅の咲き満ち宇宙静けきよ 犬塚李里子 201706
梅咲くや戊辰の役の墓石有り 藤波松山 京鹿子 201707
爛漫と寂々と梅咲き盛る 窪田佳津 雨月 201709
紅梅も白梅も咲きすすむ庭 稲畑汀子 ホトトギス 201802
梅の花直立不動の咲きっぷり 久保晴子 雨月 201804
杣人の黙を開けば梅咲ふ 鈴鹿呂仁 京鹿子 201804
梅咲ふ婦系図は繙けず 鈴鹿呂仁 京鹿子 201804
紅梅の艶やか咲きに誘はるる 永田万年青 六花 201805
梅咲いて土竜の穴の点点と 中嶋陽子 風土 201805
散るは億劫まんべんに梅咲いて 太田慶子 春燈 201805
梅咲く→4

 

2021年3月1日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

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