観 梅     53句

観梅や村の時報のわらべ唄  橘沙希

 梅一輪 梅ヶ香 梅咲く 梅寒し 白梅 紅梅 梅白し

梅月夜 梅蕾 梅匂う 梅二月 梅の花 梅日和 梅ひらく

梅ふふむ 梅祭 梅見 探梅 盆梅 老梅 野梅

梅園 梅林 枝垂梅 早梅 飛梅 観梅

作品
作者
掲載誌
掲載年月
観梅や雨細やかな切り通し 三代川次郎 俳句通信 199904
観梅や蕾が花の色見せて 林和子 俳句通信 199905
観梅や終着駅に待ち合はす 鈴木歌子 春耕 199905
観梅の白湯を甘しと思ひけり 川村紫陽 200002
夢であれ観梅などを夫婦して 松沢久子 いろり 200005
観梅に来て能衣装見惚れをり 小阪喜美子 遠嶺 200006
観梅の片手はいつも空けておく 奥田節子 火星 200006
観梅のついでに鳴らす神の鈴 加藤真起子 火星 200006
観梅行一人は鳥を追ひかけて 斉藤利雄 遠嶺 200007
観梅や墓地分譲の寺に来し 金子里美 船団 200108
観梅の夜の土踏まず揉みほぐす 辻井桂子 雲の峰 200204
作法無用谷戸の観梅茶会かな 平田紀美子 風土 200205
観梅の床几とほくに濤の音 環順子 遠嶺 200206
観梅こバスも通はぬ峡に来て 塩川雄三 潮路 200210
観梅や山越しに照る紀伊の海 川合広保 雲の峰 200304
羅漢彫り今日観梅に蕎麦打てり 笠原ひろむ 200305
観梅のふたりはすでにいぶし銀 柴田朱美 京鹿子 200305
観梅や水戸納豆を家苞に 山崎ミチ子 帆船 200404
観梅や少し増えしか酒の量 辻濟行 草の花 200405
観梅といふことにして記者と会ふ 伊藤白潮 200504
観梅のついで参りの社かな 赤池英津子 遠嶺 200506
観梅の人の流れの静かさに 松尾緑富 ホトトギス 200608
観梅のまこと静かな歩を運び 松尾緑富 ホトトギス 200609
観梅やきれいどころがベンツより 山本耀子 火星 200805
観梅にはぐれ狸のご愛矯 竹内悦子 200905
観梅の富士快晴となりにけり 門伝史会 風土 200905
観梅や中の一人は出船見て 鷹羽狩行 201003
観梅や人多けれど閑かなり 須賀敏子 あを 201004
観梅やシンセサイザー鳴り出しぬ 岩月優美子 201005
観梅や巫女に送られ電車発つ 樋口みのぶ 201006
観梅の髪に梅の香移るまで 古川千鶴 201006
観梅や犬を真中の一家族 来海雅子 201105
観梅に来て探梅の如きかな 石黒興平 末黒野 201206
観梅の利き酒に足取られけり 岡田史女 末黒野 201206
観梅や三分咲きにて口重し 橋本修平 かさね 201305
観梅の鼻梁に残る眼鏡あと 宮崎紗伎 春燈 201305
観梅のリュックに下げる時計かな 丑久保勲 やぶれ傘 201305
観梅や八十路過ぎたる歩巾もて 鈴木一三 末黒野 201306
観梅の声みな湖へ流さるる 山田六甲 六花 201403
観梅や心急かるる時の鐘 大川暉美 末黒野 201404
観梅の嵐電どこで降りやうか 杉本綾 201405
観梅に従きて遅るる女坂 田中臥石 末黒野 201406
観梅のしたしさにゐて見ず知らず 江澤弘子 201505
観梅や東北弁と広東語 岡田史女 末黒野 201706
観梅や卍の多き地図広げ 斉藤マキ子 末黒野 201805
観梅の筈が寄り道陶器市 佐々木あつ子 やぶれ傘 201806
観梅の宴や串カツ鯨肉 田中臥石 末黒野 201806
観梅の山や上総の土気城址 田中臥石 末黒野 201905
観梅の静かなること梅の如し 竹村淳 201906
観梅にふふむ笑顔やふふむ梅 竹村淳 201906
観梅や耳順の人を先頭に 太田良一 末黒野 201906
観梅や卍の多き地図広げ 安食哲朗 201910
観梅や耳順の人を先頭に 太田良一 末黒野 202004
観梅の一本ごとの香の新た 今橋眞理子 ホトトギス 202007

 

2021年2月22日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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