梅の花 1    285句

母の死や枝の先まで梅の花   永田耕衣

 梅一輪 梅ヶ香 梅咲く 梅寒し 白梅 紅梅 梅白し

梅月夜 梅蕾 梅匂う 梅二月 梅の花 梅日和 梅ひらく

梅ふふむ 梅祭 梅見 探梅 盆梅 老梅 野梅

梅園 梅林 枝垂梅 早梅 飛梅 観梅

作品
作者
掲載誌
掲載年月
しあわせの道はここより梅の花
谷崎吐光
船団
199903
はりつめし朝の空気や梅の花
内藤八重
俳句通信
199904
正直は亡母の諭し梅の花
小林鱒一
天牛
199904
鬼太鼓にびつくり咲きの梅の花
菅原鬨也
199905
友逝きぬ崖上の家梅の花
松崎鉄之介
199905
新発意の青きつむりや梅の花
山口たけし
俳句通信
199905
上流の水はうるさし梅の花
池田澄子
船団
199907
ちーちゃんに会いに尾の道梅の花
黒田さつき
船団
199908
よく糊のききたる空や梅の花
彌榮浩樹
銀化
200004
寿福寺の夕明りして梅の花
武井美代子
風土
200005
梅の花ポーズあれこれ若くなし
大平保子
いろり
200005
梅の花観とれて電車乗り越しぬ
熊谷みどり
いろり
200005
梅の花こころに残るひとの数
大平保子
いろり
200005
梅の花合唱団が戦ぐ戦ぐ
岩崎法水
京鹿子
200007
恋ひとつふたつと数え梅の花
中原幸子
遠くの山
200010
一幡の袖塚へ踏む梅の花
田村すゝむ
風土
200104
酔うてゐる眉間に梅の花ひらく
奥田節子
火星
200105
船絵馬の住吉神社梅の花
菅沼義忠
200105
梅の花白き火花と思ひけり
堀川千代子
百鳥
200106
外堀はもう埋められた梅の花
川島ひとみ
船団
200106
剪定を忘れし梅の花咲けり
長谷川登美
ぐろっけ
200106
思春期の体臭に似て梅の花
伊藤翠
船団
200109
凛として心励ます梅の花
斉藤静枝
あを
200202
季重り気になつてをり梅の花
山田六甲
六花
200203
壮麗な庄屋の庭の梅の花
二宮桃代
雨月
200204
まんまるの梅の花びら遠き恋
土肥屯蕪里
雲の峰
200204
中空に昼月淡し梅の花
越智秀子
雲の峰
200204
長崎の牧師を迎ふ梅の花
八木葉子
酸漿
200204
越して来し月日根をはり梅の花
永井たえこ
馬醉木
200205
生垣の上に笊乾す梅の花
河田青嵐
風土
200205
富士見ゆる旅の初めは梅の花
藤倉冬陽
風土
200205
樹皮のみとなりし幹より梅の花
ほりもとちか
円虹
200205
免疫の低下ひたすら梅の花
池崎るり子
六花
200205
住職の病は癒えて梅の花
醍醐季世子
200205
紬着て墨摺りをりぬ梅の花
田崎ひろこ
春耕
200205
すつきりと一事の終り梅の花
曷川克
遠嶺
200206
部屋探しして昼過や梅の花
戸田喜久子
200206
咲くといふことだけにあり梅の花
阿部慧月
ホトトギス
200207
ほつほつと空をついばむ梅の花
村上瑪論
銀化
200304
黒猫の毛並艶やか梅の花
岸直人
築港
200304
湯の町や手桶に入れし梅の花
藤森万里子
百鳥
200305
露座佛の半分かげり梅の花
石脇みはる
200305
吾が影に影の重なる梅の花
木野本加寿江
火星
200305
かざす掌に日のはらはらと梅の花
吉野のぶ子
遠嶺
200306
紀の川を下るよ梅の花筏
河村岳葉
築港
200306
梅の花蜜吸うように嗅ぎにけり
陶山泰子
ぐろっけ
200307
鎌倉のやつというやつ梅の花
松崎鉄之介
200404
丸刈の通りに咲きし梅の花
寺門武明
あを
200404
山襞のあきらけき朝梅の花
長崎桂子
あを
200404
日の中に陰るもありて梅の花
朝倉富次
酸漿
200404
中国語日本語梅の花見上げ
大串章
百鳥
200404
忌に供ふ蕾の固き梅の花
川角十四枝
築港
200404
寺巡る溢れる梅の花の下
須賀敏子
あを
200405
見る人の好みは知らず梅の花
柴田毅
築港
200405
崑山の玉か古梅の花つけて
中島陽華
200406
健康といふ綱渡り梅の花
上崎暮潮
ホトトギス
200411
梅の花指入れてみる弾丸の痕
内藤ゑつ
ゑつ
200411
いちにちがこれほど大事梅の花
中村房枝
六花
200502
梅の花長子に佳き娘ひき合はす
高村淳
200503
亀戸に亀は隠れて梅の花
堀内一郎
あを
200503
活けられてくれなゐを増す梅の花
庄中健吉
200503
天満宮撫牛の頭に梅の花
武本節子
築港
200504
梅の花賽銭箱にのせしまま
筧節子
築港
200504
梅の花手をきらきらと招き猫
今瀬剛一
対岸
200504
羊羹の厚切り嬉し梅の花
今瀬剛一
対岸
200504
どこからも出入りは自由梅の花
今瀬剛一
対岸
200504
日の中へ伸びる一枝梅の花
今瀬剛一
対岸
200504
旅立ちを見送る門に梅の花
斉藤裕子
あを
200504
少年はかならず老ゆる梅の花
水野恒彦
200505
曼陀羅の影くつきりと梅の花
本多俊子
200505
大藁屋枝の込み合ふ梅の花
古宇田敬子
対岸
200505
寺屋根の勾配ゆるき梅の花
門脇なづな
対岸
200505
風いまだ尖りてをりぬ梅の花
高村令子
風土
200505
悲しみを埋める沈黙梅の花
倉持梨恵
200505
鈴生りの絵馬に映れる梅の花
三枝きぬ子
帆船
200505
梅の花くぐる帽子の緑色
安室敏江
百鳥
200505
梅の花作務衣の和尚現はるる
重見久子
火星
200505
一途なる白さなりけり梅の花
田村和彦
築港
200505
寺巡る声を抑へて梅の花
柴田佐知子
200505
つながれし山羊と目が合ふ梅の花
早崎泰江
あを
200505
見得を切る古木老木梅の花
原田暹
百鳥
200506
法華経の板戸の杢目梅の花
大山夏子
200507
つくばひに鳥の浴びあと梅の花
遠野萌
200507
梅の花舟のやうなる雲ひとつ
服部早苗
200507
尾長来て啄みしあと梅の花
若泉真樹
200508
望東尼の歌碑をかこめる梅の花
神田一瓢
雨月
200603
梅の花うしろのしやうめん穴のごと
佐藤喜孝
あを
200603
競ひ喰ぶ孫の食欲梅の花
園田その子
河鹿
200604
師を見舞ふ明治の気骨梅の花
園田その子
河鹿
200605
自づから弾む歩調や梅の花
土岐明子
遠嶺
200605
窯出しも終へし安堵や梅の花
沢木キミ子
四葩
200605
萱屋根の門を誇りて梅の花
石川喜代美
百鳥
200605
梅の花咲きそめし朝母逝けり
田中喜久子
酸漿
200605
リハビリの手話コーラスや梅の花
鈴木多枝子
あを
200605
筆塚の石に影おく梅の花
徳永亜希
馬醉木
200606
梅の花思ひ思ひの方を観て
荒川清司
遠嶺
200606
梅の花壺のごとくに人立てる
城間芙美子
対岸
200606
ほんのりと紅のさしをり梅の花
渡辺暁
酸漿
200607
不器用に定年迎へ梅の花
三井孝子
六花
200607
咲き競う白と紅かな梅の花
わかやぎすずめ
六花
200607
妻連れて垣結ひに来る梅の花
杉山真寿
200607
梅の花ゑくぼのごとく開きけり
ことり
六甲
200703
鍬立てて老の笑顔や梅の花
青木陽子
酸漿
200704
百年の客間を今に梅の花
根岸美智子
200704
吸呑(すいのみ)の机に梅の花こぼる
山田六甲
六花
200704
腕振つて歩く休日梅の花
君塚敦二
春燈
200705
人住まぬ家に一輪梅の花
佐藤洋子
200705
梅の花清正像の肩に落ち
吉田郁子
風土
200705
丹の門をくぐれば白き梅の花
谷村幸子
200706
梅の花紅白枝を差し交し
山下青坡
200707
古井戸の閉せしままや梅の花
清水和子
酸漿
200707
ハート型の絵馬重なりぬ梅の花
金田美恵子
ぐろっけ
200803
梅の花一枝挿して一人をり
山田六甲
六花
200803
掃くたびに梅の花びら拾ひ上ぐ
ことり
六花
200803
病室の義母に運びし梅の花
斉藤裕子
あを
200804
泣き切った赤子のほっぺ梅の花
篠田純子
あを
200804
何事も初心忘れず梅の花
松隈絹子
遠嶺
200805
時空超え好きに生きよと梅の花
小國佐世子
遠嶺
200805
友の子は僧となるとや梅の花
久世孝雄
やぶれ傘
200805
日溜りに縮こまりゐる梅の花
小池一司
やぶれ傘
200805
太古より恋はうたはれ梅の花
樋口みのぶ
200805
梅の花追ひて杏の咲きにけり
原田敦子
酸漿
200805
父が切り母が生けたる梅の花
坂本知子
酸漿
200805
梅の花生けて梅の間となれりけり
坂本知子
酸漿
200805
ときをりは訛りし法話梅の花
大谷茂
遠嶺
200806
一つ家のめをとと語り梅の花
大竹淑子
風土
200806
不器用に梅の花嗅ぐ漢かな
古川京子
万象
200806
日溜りへ日溜りへ人梅の花
安武晨子
200806
あやふやさありたる梅の花だより
後藤比奈夫
ホトトギス
200807
歯みがきの鼻が行きけり梅の花
城孝子
飛火野
200808
まだ小さき鴛鴦梅の花そろふ
阿部ひろし
酸漿
200903
ゆふぐれのもつとも白し梅の花
外川玲子
風土
200904
梅の花なきがら家に帰りけり
伊藤季実
炎環
200904
踏切のひねもす開き梅の花
鈴木多枝子
あを
200904
梅の花胡弓に踊りだす子供
早崎泰江
あを
200904
庭滝のひびきのやさし梅の花
三村武子
酸漿
200904
拾ひみる鳥の散らせし梅の花
久保田ヤスエ
酸漿
200904
梅の花不況がゆゑの神頼み
竹内悦子
200905
行きつきて年古る梅の花盛り
杉本貞
炎環
200905
山裾にゆきわたりたる梅の花
原田達夫
200905
梅の花脚を抱へて馬蹄鍛冶
大西八洲雄
万象
200905
彼の峠越えなば牟婁や梅の花
冨山俊雄
春燈
200905
天神の磴に来て見し梅の花
先崎きくよ
酸漿
200905
ポン菓子の記事読む朝や梅の花
菊地葉子
やぶれ傘
200905
豆腐屋の切らずの桶や梅の花
瀬島洒望
やぶれ傘
200905
散る時は風の心に梅の花
安藤久美子
やぶれ傘
200905
社家の道かよふ風あり梅の花
伊東和子
200906
蓄へし光を放つ梅の花
桑島啓司
200906
青天を近づけ梅の花咲ける
嶋田一歩
ホトトギス
200907
梅の花こぼる一子に何賭けむ
品川鈴子
ぐろっけ
201002
花街の小さな稲荷梅の花
遠藤実
あを
201003
蒼空に描く友禅梅の花
川崎雅子
春燈
201004
藩政を偲ぶ町筋梅の花
藤本一城
201004
奉納の婦系図や梅の花
飯田角子
酸漿
201004
此処までと歩を伸ばしたり梅の花
篠崎荘市
酸漿
201004
梅の花やたら刈り込みぽつぽつと
安部里子
あを
201004
百年の樹齢見事に梅の花
佐藤健伍
201005
光琳の水匂ひくる梅の花
冨松寛子
201005

 ぢいさんばあさん

しばらくの別離を詫ぶる梅の花

小澤克己
遠嶺
201005
枝折戸も庭の一景梅の花
藤田千枝子
末黒野
201005
山駈けて五十男の咲かす梅の花
後藤那生
ろんど
201005
達磨大師ガンジー像と梅の花
佐田昭子
ぐろっけ
201005
梅の花降らせ飛び立つ雀たち
星アヤ
酸漿
201005
梅の花万朶と咲けり捨て畑
松浦洋子
201005
絵付け窓日ごと紅増す梅の花
富田範保
201005
主宰誌の継承しかと梅の花
千原叡子
ホトトギス
201006
つくばひの苔にひとひら梅の花
宮崎みゆき
万象
201006
古井戸に蓋して久し梅の花
松井千鶴子
201006
新しき風の道あり梅の花
草本洋子
201006
寿ぎの庭に咲きたる梅の花
小滝奈津江
酸漿
201006
道連れはわが影ひとつ梅の花
加藤克
201008
呟いてこそ明日があり梅の花 堀内一郎 あを 201103
風くれば風の匂ひて梅の花 平子公一 馬醉木 201104
座布団の小さき茶店や梅の花 小林朱夏 201104
尼寺に人の声ある梅の花 千田敬 201104
満開も五分も気品の梅の花 岡野ひろ子 201105
鵯に縄張りのあり梅の花 大山文子 火星 201105
母の言ふ昔は遠し梅の花 高倉和子 201105
真つ当に生きて窮屈梅の花 田岡千章 201105
せせらぎの音と光や梅の花 齋藤朋子 やぶれ傘 201105
やはらかにゆびを指しけり梅の花 藤生昇三 六花 201105
目を覆ふがれきの中に梅の花 能勢栄子 201106
東京の地酒蔵元梅の花 久世孝雄 やぶれ傘 201106
ひとりごと小さく梅の花二輪 倉持梨恵 201106
葬の列桧垣の庭の梅の花 中島陽華 201106
媛塚にほのと匂へる梅の花 藤田かもめ ぐろっけ 201106
道真の座りし綱や梅の花 有本勝 ぐろっけ 201106
新しき枝の緑に梅の花 蟻蜂 六花 201106
目の赤き牛の座像や梅の花 丑久保勲 やぶれ傘 201107
昨夜の雨枝に残れる梅の花 白石正躬 やぶれ傘 201108
散ることもちらほらとして梅の花 嶋田一歩 ホトトギス 201108
腰掛けること人は出来梅の花 嶋田一歩 ホトトギス 201108
力道山が町にゐたころ梅の花 佐藤喜孝 あを 201110
りんりんと骨壺応ふ梅の花 吉田葎 201203
野仏のかざしにしある梅の花 山田六甲 六花 201203
暗闇に真白に浮かぶ梅の花 江場多栄子 末黒野句集 201203
棒読の般若心経梅の花 芝田幸惠 末黒野句集 201203
バスを待つ椅子にひとひら梅の花 室井稚雪 末黒野句集 201203
梅の花記念日忘れぬ妻が居て 遠藤実 あを 201204
見下ろせば峡には白き梅の花 辻紅葉 かさね 201205
山間の小径に白い梅の花 吉田博行 かさね 201205
呼び声が二階へはづむ梅の花 中山純子 万象 201205
九十度曲がりたる枝梅の花 久保田洋康 万象選集 201205
勿体な満を持したる梅の花 戸田春月 火星 201205
雨兆す散らぬ間に撮ろ梅の花 岩本紀子 201205
吾が齢を凌ぐ樹齢の梅の花 山口博通 ぐろっけ 201206
梅の花開く常陸の好文亭 鴨下昭 201206
雪被き紅を極むる梅の花 岡野里子 末黒野 201206
梅の花一輪づつの空を持ち 嶋田一歩 ホトトギス 201207
紅白の匂ひひとつに梅の花 長憲一 201207
街灯の切れさう梅の花咲きさう きくちきみえ やぶれ傘 201207
旅の地で道訊ねらる梅の花 丑久保勲 やぶれ傘 201207
庭香る一輪咲きし梅の花 菊地崇之 かさね 201207
梅の花揺れて見送る電車かな 菅原孟 かさね 201303
蝋梅の花をつついて鳥となる 山田六甲 六花 201303
目を閉じて夫が顔寄す梅の花 斉藤裕子 あを 201303
蔵す彩静かに開く梅の花 松嶋一洋 201304
雨上る日差しの中の梅の花 瀬戸悠 風土 201304
梅の花とてもその数数へ得ず 大橋敦子 雨月 201304
梅の花花の日もちの十日程 大橋敦子 雨月 201304
年寄に長幼の序あり梅の花 高橋龍 201304
菰被り七段積みや梅の花 野上杳 201304
夜は狸来るらし梅の花開き 杉本綾 201305
九谷焼の一輪ざしや梅の花 辻香秀 201305
老木の情ほつほつと梅の花 中川すみ子 201305
生垣を透きて古屋の梅の花 池内とほる かさね 201305
目の合ひし他人に会釈梅の花 今井春生 201305
禅寺の屏のうち外梅の花 堺昌子 末黒野 201306
少しづつ少しづつ咲き梅の花 三角よね子 やぶれ傘 201306
急坂をやうやく登り梅の花 三角よね子 やぶれ傘 201306
同じ香に強さ違へて梅の花 湯川雅 ホトトギス 201307
梅が丘てふ街に住み梅の花 今井千鶴子 ホトトギス 201307
かんばせをそそと引き寄す梅の花 吉弘恭子 あを 201307
一輪車上手にくぐる梅の花 小菅美代子 ぐろっけ 201401
浮世絵の看護婦凛々し梅の花 後藤眞由美 春燈 201404
闘病の窓に一幅梅の花 斉藤裕子 あを 201404
行交ひの声の上擦る梅の花 長崎桂子 あを 201404
御仏の耳たぶゆたか梅の花 宮川みね子 風土 201405
水音のどこかたるみて梅の花 藤岡紫水 京鹿子 201405
城垣の上より声や梅の花 野上杏 201405
夕暮れは疲れて見ゆる梅の花 飛高隆夫 万象 201405
明け初めし空のひろごり梅の花 黒滝志麻子 末黒野 201405
さよならと手を振る広場梅の花 橋場美篶 末黒野 201405
梅の花夫待つ家に帰りたし 高倉恵美子 201405
まづ香りここにもありぬ梅の花 佐々木永子 末黒野 201405
枯山水の石へ足跡梅の花 丑久保勲 やぶれ傘 201406
沼風のほどどよく抜けて梅の花 荒木甫 201406
紅ほのと白ほのぼのと梅の花 田丸千種 ホトトギス 201407
数へてと呼び掛けてくる梅の花 田部井幸枝 201405
邯鄲の夢のあとさき梅の花 和田紀夫 201405
沼風のほどどよく抜けて梅の花 荒木甫 201406
枯山水の石へ足跡梅の花 丑久保勲 やぶれ傘 201406
紅ほのと白ほのぼのと梅の花 田丸千種 ホトトギス 201407
風ふはり赤きショールに梅の花 山中サク子 201504
句づくりの原点となる梅の花 仁平則子 201504
梅の花ぱっとほころぶあたたかさ 森田泉美(小六) 201504
一斉に飛び立つ雀梅の花 塩路五郎 201504
夜あがりの道に梅の花どこか 佐藤喜孝 あを 201504
一村の一寺が浄土梅の花 鈴木鳳来 故山 201505
一塊の風の的なる梅の花 中山静枝 201505
腰振りて歩く烏や梅の花 野上杳 201505
わたくしが動けば動く梅の花 松尾龍之介 201505
かしは手ののちの利き耳梅の花 佐藤喜孝 あを 201505
校門に目白散らせり梅の花 名和政代 万象 201506
ごつごつの枝にほつほつ梅の花 秋山文子 末黒野 201507
街灯の切れさう梅の花咲きさう きくちえみこ 港の鴉 201510
梅の花咲いて巡回診療所 田邉好美 201603
臨済宗円覚寺派の梅の花 安居正浩 201604
まだ固き風に蕊張る梅の花 田所節子 201604
治療の道自分で決める梅の花 斉藤裕子 あを 201604
叔母白寿渡してくれし梅の花 大日向幸江 あを 201604
言の葉や尽せば通ず梅の花 斉藤裕子 あを 201604
豊満な湖北の風よ梅の花 山田六甲 六花 201604
夕暮れの湖をあかりに梅の花 山田六甲 六花 201604
絵馬多き湯島天神梅の花 雲所誠子 風土 201604
水音の囁くやうに梅の花 中島あきら 201605
二本の相交差して梅の花 中堀倫子 201606
青き鳥入れて散り初む梅の花 西住三恵子 201606
刃の痛みかかへて梅の花ひらく 直江裕子 京鹿子 201606
ポスト迄のつもり歩きや梅の花 野中圭子 京鹿子 201606
青空をこそ入れねばと梅の花 廣畑育子 六花 201606
梅の花こんなところに一里塚 有賀昌子 やぶれ傘 201606
筆塚の文字の深彫り梅の花 鍋島広子 万象 201606
法然へ帰依の遊女や梅の花 稲岡みち子 雨月 201606
梅の花門の飾りに水を差す 山田六甲 六花 201701
梅の花 →2      

 

2021年2月18日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。