9    100句
作品
作者
掲載誌
掲載年月
温泉煙りの梅を離れず夜となりぬ 久保東海司 201105
筧より温泉のほとばしり梅震ふ 久保東海司 201105
蒼穹の梅にめじろの来て遊ぶ 鈴木勢津子 201105
獅子舞の神籤人形梅の昼 鷹崎由未子 春燈 201105
行きかけて見に戻りたる梅三分 藤原若菜 春燈 201105
一本の木だけの梅の散りにけり 中江月鈴子 201105
午次郎忌過ぎしと思ふ梅の風 中江月鈴子 201105
白壁に影をおとして梅三分 柴田朱美 京鹿子 201105
久闊を梅に預けて手を握る 柴田朱美 京鹿子 201105
梅の寺僧の婚礼近づきぬ 柴田朱美 京鹿子 201105
梅ほつほつ出番待つやの鍬置かれ 小倉正穂 末黒野 201105
梅散るや仏足石の土踏まず 乙坂きみ子 末黒野 201105
風に鳴る絵馬の丸文字梅の宮 牧はるか 末黒野 201105
寡婦の連れ膝労りつ梅の坂 岡野ひろ子 201105
俗名のままの先師よ梅青し 大西八洲雄 万象 201105
ジャグラーに人の集まる梅の山 西畑敦子 火星 201105
梅かたし喪服の紐を解き落す 福田かよ子 ぐろっけ 201105
梅を待つ備前の壺を磨きをり 藤井久仁子 ぐろっけ 201105
梅一分べつかふ店で目の保養 堤節子 ぐろっけ 201105
火照るこつ拾ひて梅の風に出づ 藤井美晴 やぶれ傘 201105
暮れてなほ窓辺に見ゆる梅明り 鈴木幾子 酸漿 201105
梅一枝届けて雛に呼ばれけり 斉藤裕子 あを 201105
大津波去りし大地に梅生きる 須賀敏子 あを 201105
妻佇ちし梅ほつほつと開きゆく 大橋晄 雨月 201105
少将の百夜通ひのはねず梅 西垣順子 201106
白絹を延べし如くに梅の里 難波篤直 201106
この世紀哀しみ多し梅の頃 増田一代 201106
城の黙梅の黙解き日本晴 古賀しぐれ ホトトギス 201106
赤白の梅を描きけり水墨画 加藤良子 春燈 201106
夜の梅に凭れ白狐と話しけり 大島翠木 201106
わが息の梅にふれゐてみくじ結ふ 久保東海司 201106
反りのよき塔を遠見に梅の昼 清海信子 末黒野 201106
臥竜梅山より水の走り出づ 岡田史女 末黒野 201106
梅清ら明治帝生れましし地の 大橋晄 雨月 201106
小雨降る吟行となり梅は五分 隅田恵子 雨月 201106
梅綻ぶ家の売却本決まり 谷泰子 ぐろっけ 201106
合併にあざの消えたる梅の里 蓮尾みどり ぐろっけ 201106
梅花散る土塀に陶片塗り込まれ 福田かよ子 ぐろっけ 201106
梅語り少女に戻る面かな 森屋慶基 風土 201106
筆揮ふごと止め撥ねの梅の枝 森屋慶基 風土 201106
引越や膝に抱へし梅の鉢 後藤桂子 万象 201107
臥竜梅樹齢相似て茂り合ふ 門伝史会 風土 201108
辛抱の昭和ひとけた梅古木 片田きく 201108
坂東の札所五番や梅ゑまふ コ田千鶴子 花の翼 201111
おいと言ふ声にふり向く梅は黄に 布川孝子 京鹿子 201111
年の梅繁昌亭の灯にうかび 山尾玉藻 火星 201112
才惜しみ梅にめぐりて来し忌日 稻畑汀子 ホトトギス 201202
セシウムの色は何いろ梅真白 布川直幸 201202
紅白の梅に噎せたる山の鐘 鳥居おさむ ろんど 201202
天龍の大絵馬掲げ梅の宮 高谷栄一 201203
底冷えの野に咲く梅のひと本ぞ 田島昭久 かさね 201203
清盛の福原遷都梅かたし 高木篤子 ぐろっけ 201203
こそばゆく梅のめしべを嗅ぎにけり 山田六甲 六花 201203
深き天覗きぬ梅の枝の中 山田六甲 六花 201203
貸杖を漢は拒み谷の梅 山田六甲 六花 201203
ばりばりの髪梳く指や梅の影 山田六甲 六花 201203
彫り深き顔忘れしよ梅しろし 山田六甲 六花 201203
火にくべる枝集めをり梅の番 山田六甲 六花 201203
押寿司を梅の下にて共にせし 山田六甲 六花 201203
せまりくる崖にせり出す梅一枝 山田六甲 六花 201203
夜の梅を嗅ぎに来てゐる気配かな 山田六甲 六花 201203
梅よりも白きものなく夕暮るる 山田六甲 六花 201203
眼を洗ふごとしよ梅にまばたくは 山田六甲 六花 201203
菜を山と積んで売りゐる梅が宿 山田六甲 六花 201203
瑠璃色の木膚に梅を嗅ぎにけり 山田六甲 六花 201203
地滑りの痕へ隣れる梅畑 山田六甲 六花 201203
無しとせむことのあれこれ梅暮るる 山田六甲 六花 201203
死をもつて人は終らず梅紅し 山田六甲 六花 201203
遠ざかり遠ざかりゆくか梅の顔 山田六甲 六花 201203
てのひらに雑魚をいただく梅の宿 山田六甲 六花 201203
斜交ひの道をちかみち梅の山 山田六甲 六花 201203
泣きべそをかいてをりけり梅の月 山田六甲 六花 201203
すり足で降りても滑る梅の山 山田六甲 六花 201203
礼に礼かはせる梅の一会かな 山田六甲 六花 201203
二度打ちの筬音洩るる梅の道 甘田正翠 末黒野句集 201203
カーテンの揺れず揺るるは梅の影 小川玉泉 末黒野句集 201203
梅便り告げて酒屋の御用聞 小川玉泉 末黒野句集 201203
満開の梅や奏づる峡の川 熊切光子 末黒野句集 201203
老木の樹皮の支ふる梅八分 鈴木鞠子 末黒野句集 201203
幾星霜みすゑて梅の古木かな 藤田千枝子 末黒野句集 201203
人影の消えたる路地の梅明かり 村上浩子 末黒野句集 201203
梅三分咲きて余生の夢三分 両角富貴 末黒野句集 201203
黙深き社のそびら梅三分 横路尚子 末黒野句集 201203
思ひ出を辿る伊豆路や梅の宿 西田史郎 201204
泪せしことなどむかし梅の頃 森下康子 201204
墨筆硯かたはらに梅の風 雨村敏子 201204
梅古木けなげにも早や花をつけ 安藤虎酔 かさね 201204
梅三分鼻近づけて車椅子 小池清司 かさね 201204
「よかつたね」完治よろこび梅微笑 上原重一 201204
神奈川宿のマップひろげる梅の下 村上倫子 201204
咲き始む瓦礫の中の梅一樹 植木緑愁 201204
献体のうすき微笑み梅一枝 植木緑愁 201204
句を杖に生きたき余生梅真白 植木緑愁 201204
乾きたる苔の古木や梅三分 山崎稔子 末黒野 201204
早咲きの梅や賽銭五十円 上月智子 末黒野 201204
梅固し雪のにほひのするばかり 篠田純子 あを 201204
梅活けて売店で売る水戸納豆 田中藤穂 あを 201204
梅いまだ九八屋は閉ざされてあり 田中藤穂 あを 201204
父が買ひくれしこの家の梅の春 大橋敦子 雨月 201204
菅公を祀る宮居の梅早し 大橋晄 雨月 201204
梅→10      

 

2021年2月27日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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