10    99句
作品
作者
掲載誌
掲載年月
爪先でさぐりつつゆく梅の闇 山田六甲 六花 201204
こぼれ梅走根に猫諸手つき 山田六甲 六花 201204
鳥肌を立て断崖の梅覗く 山田六甲 六花 201204
まるまりて犬は薄目を梅の下 山田六甲 六花 201204
土入りし爪を切りをり梅活けて 山田六甲 六花 201204
西へ漕ぐ小舟に梅の日暮れけり 山田六甲 六花 201204
らふそくの一灯に梅なごみけり 山田六甲 六花 201204
竹の穂に梅半月のかかりけり 山田六甲 六花 201204
喧噪の街へ梅からもどりけり 山田六甲 六花 201204
名付けたる人は知らざり臥竜梅 山田六甲 六花 201204
ランドセル投げ出し梅に体当たり 山田六甲 六花 201204
へたくそな短冊梅にかけてあり 山田六甲 六花 201204
年寄れば杖に素直ぞ梅の山 山田六甲 六花 201204
のたうてる走根に梅こぼれけり 山田六甲 六花 201204
会葬の列梅枝の下通る 佐津のぼる 六花 201204
フロントの淑やかレディー梅活けて 中川すみ子 201205
邑はづれ道知辺てふ梅開花 笠井清佑 201205
「東風吹かば」売家の梅に詩の札 北尾章郎 201205
城址の梅描く人の眞顔かな 川井素山 かさね 201205
老・痩・疎や山門脇の梅開く 齋藤晴夫 春燈 201205
借景や枯山水の梅ほつほつ 齋藤晴夫 春燈 201205
背伸びして結ぶ神籤や梅三分 浅木ノヱ 春燈 201205
梅三分心の塵を払ひけり 大湊栄子 春燈 201205
耳鳴りや三・一一以後の梅凛と 鴨下昭 201205
夜の梅眉根さやかにデスマスク 大島翠木 201205
神の前おのが魂梅三分 犬塚芳子 201205
白紙に黒髪束ね梅の巫女 岩下芳子 201205
はぐれではひぐれのなかの梅二輪 豊田都峰 京鹿子 201205
頑固さとやさしさ梅の影一本 服部郁史 京鹿子 201205
丹の橋の半ばに佇ちて梅の風 塩貝朱千 京鹿子 201205
人生の節目は起点梅真白 猪爪皆子 201205
絵馬結ぶ鎮守の梅の綻びぬ 松木清川 ぐろっけ 201205
老幹の生気かよはす臥竜梅 三枝邦光 ぐろっけ 201205
梅に来てふと田心ひ出すガスの栓 水野範子 ぐろっけ 201205
梅八分明けは音なき雨となり 安田とし子 ぐろっけ 201205
返信は無用とありし梅便り 吉田耕人 ぐろっけ 201205
梅東風や式社の絵馬は六歌仙 大橋晄 雨月 201205
庭の梅樹毎開花を競ふごと 岸本林立 雨月 201205
剪定や庭の梅木へ手も触れず 岸本林立 雨月 201205
恋ひ来しに月影とふ梅固し固し 島貫寿恵子 雨月 201205
観音の慈眼に梅のほころびぬ 田中綾子 雨月 201205
梅さそふ明り障子に人の影 大東由美子 火星 201205
梅宮の屋台に寒山捨得も 戸田春月 火星 201205
思はねば叶ふことなし梅真白 関根瑤華 201205
絶入したことの小文梅遲し 佐藤喜孝 あを 201205
時ここに白雲に化し墓の梅 森理和 あを 201205
梅三分扉の中は古代文字 鶴濱節子 始祖鳥 201206
浄域に梅の古木や風の路 郡山真帆 かさね 201206
梅に遊ぶ当分濁世に留まらむ 松岡利秋 かさね 201206
梅満開西には水の迅き沢 大島翠木 201206
菩提寺の水甘し梅芽ぶき初み 岡部玄治 201206
梅真白造酒屋の朝搾り 水木沙羅 201206
櫓のみ残る城址梅三分 藤田かもめ ぐろっけ 201206
梅冷えや英治遺愛の将棋駒 田村すゝむ 風土 201206
車椅子混じる一団曽我の梅 直井たつろ 風土 201206
厄祓ふ今年の遅き梅三分 松尾芳子 万象 201206
神楽殿梅のかをりの滴せり 緒方佳子 火星 201206
梅いまだ北の端たれか掴みゐる 直江裕子 京鹿子 201206
紅白を分けて梅花の散つてをり 田尻勝子 六花 201206
蘂長き梅に悌重ねけり 平居澪子 六花 201206
妊れる日の遠くあり梅開く 平居澪子 六花 201206
上京のプリーツスカート梅真白 ふりはた加津 ろんど 201206
くるぶしの熱り梅花の遅速かな 川井秀夫 ろんど 201206
狩野派の襖絵泛び梅明り 石黒興平 末黒野 201206
車椅子梅の下にて止まりをり 戸田澄子 末黒野 201206
借景の夜目にも白き梅大樹 戸田澄子 末黒野 201206
谷戸奥の屋敷稲荷や梅真白 中野久雄 末黒野 201206
小田原城日に映ゆ梅の今盛り 上村光八 末黒野 201206
端渓にいくばくの水こぼれ梅 園部早智子 万華鏡 201206
梅薫るいまは追はるるものもなく 増田甚平 万華鏡 201206
よく晴れて雀十二羽梅の枝 藤井美晴 やぶれ傘 201206
梅五分の樹下に満開福寿草 佐藤喜仙 かさね 201207
犬ふぐり梅に光をはねてをり 佐藤喜仙 かさね 201207
日のかげり忽ち冷ゆる梅の空 久保東海司 201207
石棺の洞を這ひける梅の風 浜口高子 火星 201207
梅古木一本残し整地せり 松木清川 ぐろっけ 201207
枝々に紅き玉水梅芽吹く 水野弘 ぐろっけ 201207
軒端なる梅のひなたの石手水 豊田都峰 京鹿子 201207
父の名は梅次郎供花の梅 河内桜人 京鹿子 201207
知らぬ間の隣人の訃や梅二輪 布川孝子 京鹿子 201207
デイサービスバスは幾台梅真白 岡山敦子 京鹿子 201207
梅遅遅と庭師が心の臓を病む 鳥居美智子 ろんど 201207
木目見せ古き本堂梅明り 吉田きみえ 末黒野 201207
手庇の夕日の一樹寺の梅 吉田きみえ 末黒野 201207
舞殿の壁に剥げ跡梅かをる 大島英昭 やぶれ傘 201207
朝粥の小鉢の小梅旅の春 丑久保勲 やぶれ傘 201207
石段を数へて登る梅の寺 廣瀬雅男 やぶれ傘 201207
学問の神へと梅の順路かな 佐土井智津子 ホトトギス 201208
蹲踞の竹筒乾く臥竜梅 渡邊孝彦 やぶれ傘 201209
硝子にも影といふもの梅三分 林昭太郎 あまねく 201210
梅かをる渡り坑夫の墓標かな 近昌夫 春燈 201212
声明の満ちて寺苑の梅一樹 五ヶ瀬川流一 六花 201212
忌中の字貼られし家の梅開く 赤松赤彦 六花 201212
日曜のお茶屋シャッター梅待つ絵 森田子月 ぐろっけ 201301
散るものもありこれからもありて梅 稲畑廣太郎 ホトトギス 201303
切り詰めて切り詰めてこの梅の紅 近藤喜子 ミネルヴァの梟 201303
散り梅に縁取られたる潦 山田六甲 六花 201303
苔むせるマリア灯籠梅三分 横田矩子 201304
老いしロバ歩みつづける梅一分 上原重一 201304
梅→11      

 

2021年2月1日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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