8    100句
作品
作者
掲載誌
掲載年月
折り取りし梅添へ仕上ぐ節料理 ことり 六花 201001
笑ひじわ梅に出て来て吹かれをり 鳥居おさむ ろんど 201002
月ケ瀬に梅の囁き聞きて佇つ 林日圓 京鹿子 201002
人の波多きところの梅の笑み 中島玉五郎 201003
梅陽射し肩の力のふとほぐる 古林阿也子 201003
日あるうち踵返して臥竜梅 吉弘恭子 あを 201003
人気なき茶筅の里や梅三分 竹内悦子 201004
老人の話筒抜け梅三分 中島あきら 201004
雪岱の袖珍本の夜の梅 鈴木榮子 春燈 201004
境内の梅の綻び猫走る 鈴木多枝子 あを 201004
城を背に梅各々の矜恃かな 山口キミコ 201005
小男鹿の母呼ぶ声や梅の苑 鈴木照子 201005
天女説のこる余呉より梅だより 伊東和子 201005
月ヶ瀬の梅を俯瞰の鳶舞へる 笠井清佑 201005
大阪城ぬけて天満橋へ梅行脚 山口キミコ 201005
絵手紙にときめく心梅盛り 田中浅子 201005
経筒の白磁うるほひ梅ひらく 千手和子 馬醉木 201005
遠州の池も映すや塔と梅 鈴木阿久 201005
矢印の径のひらけて梅三分 川口美津子 201005
尼寺の先に用あり梅三分 岩井ひろこ 火星 201005
小鳥ゐるらし梅の枝のよく揺るる きくちきみえ やぶれ傘 201005
梅の宿隠れ住むとにあらねども 冨山俊雄 春燈 201005
いちにちは雨にけぶれり梅屋敷 冨山俊雄 春燈 201005
よすがにと御坊に賜ふ梅一枝 篠原幸子 春燈 201005
湯煙の真っ直ぐ白し谷の梅 小川玉泉 末黒野 201005
海見ゆる道を選べり梅の山 松本三千夫 末黒野 201005
西行は桜に召され師は梅に 松本三千夫 末黒野 201005
胸中を誰にも告げず夜の梅 小山紫乃布 末黒野 201005
癌病むと友の便りや梅の冷え 戸田澄子 末黒野 201005
息ふるる程に手操りて梅を嗅ぐ 都留百太郎 末黒野 201005
通院は小さき旅よ梅の径 米山やすえ 末黒野 201005
緑青を吐いて天守の梅明り 有本倍美 ろんど 201005
束の間の陽を炎えている摩耶の梅 後藤那生 ろんど 201005
レントゲン撮らるるインコ梅一枝 佐方敏明 ぐろっけ 201005
殿の身に添ひ梅を仰ぎゆく 池田倶子 雨月 201005
句友より試歩を促す梅便り 片岡良子 雨月 201005
暁の風に誘はれ梅ひらく 和田崎増美 雨月 201005
三人目の曽孫も男の子や梅凛と 本多正子 雨月 201005
読み返す句に母のあり梅の頃 永見嘉敏 酸漿 201005
彫ふかき子育地蔵や梅古木 青木陽子 酸漿 201005
一群の小鳥に揺るる梅の枝 浅野恵美子 酸漿 201005
男一人ベンチに居りて梅終る 小野木雁 酸漿 201005
梅散つてしばし枯木に戻りけり 柳田和子 酸漿 201005
夕暮の一樹の梅の仄あかり 岩上定子 酸漿 201005
梅の坂籠に端切れの古布売られ 松浦洋子 201005
満開のならずの梅や日のほて 市橋敬子 201005
離宮梅純白包むうすみどり 赤座典子 あを 201005
待ち侘びて待ち侘びて梅満開に 斉藤裕子 あを 201005
かの日来し戦勝祈願梅の磴 田中藤穂 あを 201005
石段のすりへってをり梅の寺 田中藤穂 あを 201005
すこしづつ重なる梅の五辨かな 佐藤喜孝 あを 201005
産土の磴にはじまる梅の白 伊東和子 201006
少しづつ我呆けしか梅の散る 小山ミツ子 末黒野 201006
家苞のみかんの重し梅に来て 辻井ミナミ 末黒野 201006
天上も梅の盛りであれかしと 三宅久美子 ホトトギス 201006
梅明り牙見せてゐる雅楽面 原田達夫 201006
ほほゑみし梅の一枝を供華として 秋葉貞子 やぶれ傘 201006
七星の濡れてをりけり梅の山 本多俊子 201006
散る梅のただよふ終焉天より来 木舷史舟 201006
梅ほつほつ人もほつほつ日も淡き 小林成子 201006
梅凛と個々の品格示しけり 宮川秀穂 201006
酒断ちて徳利に挿せり梅一枝 宮入河童 201006
古墳へと梅の瑞枝をくぐりけり 瀬口ゆみ子 ぐろっけ 201006
梅が枝に揺るる短冊読み巡る 高橋大三 ぐろっけ 201006
府立高より千本の城の梅 高橋大三 ぐろっけ 201006
梅に来て花びら散らす鳥の群 武智恭子 ぐろっけ 201006
閉ざされし藩医の家に残る梅 内藤秀子 201006
蒼天に余白をおきて小梅かな 小林武弘 201006
遠目にはほんのり朱き雪中梅 松本文一郎 六花 201006
はぢらひのうなじのやうな梅の萼 本島むつみ ろんど 201006
健脚が一本の野の梅に逢ふ 岩岡中正 ホトトギス 201007
老境と言はむ梅愛づ心にも 赤川誓城 ホトトギス 201007
参道の猫柳も梅もろう細工 東秋茄子 京鹿子 201007
梅散りて空の広さを確認す 岸本林立 雨月 201007
淀どのの遺愛の梅と仰ぎたる 保田晃 ホトトギス 201008
おおかたは水に沈みし桶の梅 きくちきみえ やぶれ傘 201009
梅長者夜星に捲くる農暦 杉山はつ江 京鹿子 201010
たちまちにほころぶ梅の日向かな 稲畑汀子 ホトトギス 201102
悲しみは胸に納めて梅に立つ 稲畑汀子 ホトトギス 201102
矢印の釘錆びゐたる梅の山 山田六甲 六花 201102
梅一枝仰臥の母にかざしけり 藤生昇三 六花 201103
日曜の背にくつきりと梅の影 佐藤喜孝 あを 201103
ことさらにくねくねしたる梅の道 佐藤喜孝 あを 201103
吸呑の水すぐ古ぶ梅の影 佐藤喜孝 あを 201103
マイペース急がば廻る梅の路地 宮崎左智子 201104
少しづつ忘れてゆく日梅ひらく 山田暢子 風土 201104
定位置にくつろぐ老女梅の家 岡野ひろ子 201104
鐘楼の高見の梅の鳥の声 四條進 201104
ぼろぼろの靴心地よし梅の山 山田六甲 六花 201104
満開の梅一本の空地かな 舛田初惠 酸漿 201104
梅に鶸眼鏡掛くればもう在らず 大橋敦子 雨月 201104
幼児に飴玉もらふ梅三分 森山のりこ あを 201104
子授けの絵馬それぞれに梅の宮 西垣順子 201105
待ち人の来たる境内梅七分 伊藤純子 201105
マリア像を彫れる燈籠梅の宮 横田矩子 201105
ポケットに飴の色々梅盛り 鈴木照子 201105
藩校の格子窓より白き梅 坂根宏子 201105
蓮月尼の棲みたる庵梅楚々と 長濱順子 201105
海鳴りの大磯荒し梅の宿 高谷栄一 201105
梅をはるころの母の手あたたかし 外川玲子 風土 201105
梅→ 9      

 

2021年2月23日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。