7    122句
作品
作者
掲載誌
掲載年月
梅の村ぶつきらぼうな道案内 野里ムツ 200805
六地蔵でこぼこ在す梅の風 浜口高子 火星 200805
緩やかに曲がりて梅の祠まで 苑実耶 200805
言問はむみひらく梅のしづごころ 北川孝子 京鹿子 200805
梅固し憂ひは常に極秘なり 荻野千枝 京鹿子 200805
箙の梅綻び初めし風情かな 岸本久栄 雨月 200805
文字太き合格絵馬に梅の風 川島澄子 酸漿 200805
まぼろしの枷を外して梅を見に 岸野美知子 酸漿 200805
行き尽きし所も三分梅の里 篠崎荘市 酸漿 200805
玻璃の梅英治書斎に入る日ざし 田中きよ子 酸漿 200805
影映る英治書斎の玻璃の梅 田中きよ子 酸漿 200805
梅枝の影移ろへり文学碑 菊池由惠 酸漿 200805
屋敷跡梅一本が満開に 鈴木多枝子 あを 200805
雲低き光琳梅に雨の音 鷲見多依子 200806
万葉の島を望める梅の丘 浅井青陽子 ホトトギス 200806
散り敷きてはねずの梅や小野郡 大竹淑子 風土 200806
梅散るやわらべの衣のはねずいろ 大竹淑子 風土 200806
一尺の梅の小鉢の花くれなゐ 金澤明子 200806
半眼の易者に梅のひらきけり 大坪景章 万象 200806
梅の寺長押に残る宝相華 河村泰子 ぐろっけ 200806
暮れ方の墓前に清し梅一枝 久本久美子 春燈 200806
国指定の後期高齢者梅落とす 伊藤白潮 200806
食卓に少しはなれて豊後梅 笠井敦子 200806
梅の村称ふる校歌あたたかし 三輪温子 雨月 200806
越しかたや梅にもありぬ花ぐもり 小堀寛 京鹿子 200806
梅が枝のバケツに挿して売られをり 田宮勝代 酸漿 200806
和菓子はや桜となりし梅のころ 青木民子 酸漿 200806
直線に斜線ぶつけて水戸の梅 浅田光喜 絵巻物 200806
また同じ様に日が過ぎ梅が過ぎ 藤井昌治 200806
まだ風を知らぬあけぼのいろの梅 山田弘子 ホトトギス 200807
百韻の梅のうたある宴かな 山田夏子 雨月 200807
庭の梅一つ落ちしを卓の上 伊藤セキ 酸漿 200807
梅だより春のコートをえらび出し 家塚洋子 酸漿 200807
子を叱るあとの淋しさ枝の梅 遠藤 実 あを 200807
採り忘れし梅の大きく色づきぬ 秋千晴 200808
うつろひし庭に変らぬ利休梅 勝野薫 ぐろっけ 200808
太陽を背中に移し梅落とす 清水幸治 200809
厨に一つこぼれし梅の主張かな 田尻勝子 六花 200809
快晴でありつづけんと梅冴ゆる 稲畑汀子 ホトトギス 200902
雨も又梅ほころぶをいざなへる 稲畑汀子 ホトトギス 200902
週末の会の近づく梅の庭 稲畑汀子 ホトトギス 200902
梅畑のかかりにありし鬼瓦 山尾玉藻 火星 200902
雨脚は梅の小花に口ごもる 遠藤実 あを 200903
鎌倉へ行きたき梅の咲きにけり 山尾玉藻 火星 200903
先駆けて蕾の梅に来たりけり 渡辺玄子 酸漿 200903
梅あちこち散歩の道が長くなる 林翔 200903
梅固し釈迦三尊の瞑想す 都丸美陽子 春燈 200903
父の忌の赤き梅の木咲きにけり 吉成美代子 あを 200903
ひた歩く只紅白の梅めざし 品川鈴子 ぐろっけ 200904
臥竜梅一花に寺の静かなり 青木陽子 酸漿 200904
混沌の世に毅然たる梅の白 塩路五郎 200904
咲き初むも咲き満つもあり梅の家 小林れい 酸漿 200904
咲き初めの湯島の梅の散りやすし 山田天 雨月 200904
札留の太き筆跡梅の寺 植田桂子 馬醉木 200904
社より鈴の音ひびく梅の里 青木陽子 酸漿 200904
信心のひとすぢ今に梅かをる 豊田都峰 京鹿子 200904
地下街を抜けて都会の梅一樹 常田創 200904
二太郎に嫁の話しや梅真白 島田麻衣 炎環 200904
梅かをり妣の三味線紫檀棹 林翔 200904

 冨岡夜詩彦氏、古守弓子さん逝去

梅は咲きこの世を去りし友二人

林翔 200904
梅一枝太郎の恋のはじまれり 田中まや 炎環 200904
梅花散り果てて寂々たる狭庭 大橋敦子 雨月 200904
「弱法師」の杖の先なり臥龍梅 中村洋子 風土 200905
はがれさうただいぢらしき梅の白 伊藤憲子 200905
ひと人ひと零るるばかり梅の山 上山永晃 春燈 200905

 和泉式部ゆかりの

ほつほつと「軒端の梅」の蕊ひらく

中村洋子 風土 200905
ほつほつと関の松原梅早し 佐治奈津 雨月 200905
一輪の梅の待ちゐし栖かな 斎藤雅子 炎環 200905
絵馬奉納天神さんの梅三分 石脇みはる 200905
紅白の梅青空を分かちあふ 山本無蓋 200905
殺風景な狭庭にぽっと梅明かり 金井香ル 200905
若木よりなほ華やかに古木梅 増田一代 200905
心いま何かを待ちて梅に立つ 鈴木幾子 酸漿 200905
昔歌自づと口に梅の下 安藤久美子 やぶれ傘 200905
早咲きの梅一枝を活けにけり 佐藤信子 佐藤信子集 200905
梅に鼻寄せ焼香の列につく 渡辺数子 火星 200905
梅の昼聞き耳立てて天の邪鬼 折橋綾子 200905
梅の里猿出没の掲示板 三川美代子 200905
梅ほつほつ自転車二台畑小屋に 吉沢陽子 200905
梅一樹庭を飾りて風邪癒す 加藤克 200905
梅古木納屋の支柱となりて咲く 檀原さち子 酸漿 200905
梅散つて今宵の星となるらしき 結城節子 炎環 200905
梅祀る駅に点字の手摺かな 結城節子 炎環 200905
這ふ梅の幹に昔のことを聴く 太田具隆 春燈 200905
晩節は己が流儀や梅真白 大谷茂 遠嶺 200905
賓頭盧の御目拭ひけり梅三分 丑久保勲 やぶれ傘 200905
富士隠す雲へ和みて曾我の梅 太田具隆 春燈 200905
父の忌の朝や真白に梅盛る 小澤克己 遠嶺 200905
風光る石の重しの梅花地図 結城節子 炎環 200905
母呼べるをのこのこゑや曾我の梅 斎藤雅子 炎環 200905
無住寺の静寂に咲き軒の梅 服部珠子 雨月 200905
老どちのむかし語りや梅日向 笹井康夫 200905
雨がちに梅の見頃の過ぎにけり 近藤牧男 春燈 200906
掛け巻くも神代に続く梅の道 竹中一花 200906
月の梅黒髪のまま母逝けり 野口香葉 遠嶺 200906
咲き残る梅に群れ来し鵯の声 古川さかえ 酸漿 200906
昨夜の梅散りしが朝また咲けり 牧原佳代子 酸漿 200906
札所一番元禄の梅しだれけり 鈴木静恵 春燈 200906
思ひのままの梅に倣ひて生きたしや 池田倶子 雨月 200906
叱られて泣きし思ひ出梅老樹 宮入河童 200906
焦点を合はせ兼ねをり梅の心 藏本博美 ぐろっけ 200906
照りかげり梅の枝影定まらず 滝川あい子 雨月 200906
新築の家の玄関に梅の鉢 戸谷たみ子 酸漿 200906
仁左の梅孝夫の梅の盛りかな 山田夏子 雨月 200906
盛り過ぎし梅に労はり声を掛く 泉田秋硯 200906
村おこし梅百本や花は葉に 伊藤さち 春燈 200906
中山寺なかやまへ礼参り兼ね梅を見に 金井香ル 200906
梅の空きりりきりりと竹とんぼ 竹中一花 200906
梅一枝志野の器に添へられて 芳賀雅子 遠嶺 200906
梅三分どかんと父のオートバイ 坪内稔典 船団 200906
父の忌や早咲きの梅みづいろに 並河富有野 京鹿子 200906
妹を椿とすれば姉は梅 高橋将夫 200906
棹秤梅の蕾に鳥来たる 朝日正人 200906
虚子没後五十年来る梅椿 安原葉 ホトトギス 200907
句碑あらば歌碑もあらばと梅苑に 浅井青陽子 ホトトギス 200907
身を池に乗りだし月の臥龍梅 大野崇文 200907
白の香の紅の匂ひの梅に寄る 岩垣子鹿 ホトトギス 200907
一本の梅のせり出す神田川 森さち子 200908
立ち上がる時きたるかに臥龍梅 水上れんげ 200908
人寄せて羽音を寄せて梅早し 稲畑廣太郎 ホトトギス 201001
梅蒼し古ぶやしろの国つ神 沼田巴字 京鹿子 201001
梅→ 8      

2021年2月11日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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