6    100句
作品
作者
掲載誌
掲載年月
記憶とは不確かなもの梅椿 稲畑汀子 ホトトギス 200703
雨傘のふたりの前の梅一枝 山尾玉藻 火星 200703
肩幅に足を開きて梅を聴く 東亜未 あを 200703
人寄りて梅の素顔を見つめをり 黒澤登美枝 200703
ひと揺れの梅花に己見られけり 鴨下昭 200703
曽我の梅義兄の十三回忌なる 松崎鉄之介 200704
硫黄島に散りし義兄の墓に梅 松崎鉄之介 200704
天地のくつきり梅の開きけり 本多俊子 200704
重ね絵馬ひねもす均す梅の風 松波とよ子 春燈 200704
七重八重枝垂るる梅の真紅 大橋晄 雨月 200704
梅の日々たしかなりしが過ぎゐたり 阿部ひろし 酸漿 200704
名にし負ふ緑咢梅の春を待つ 井口初江 酸漿 200704
一月の薄き日澄める梅の枝 浅野恵美子 酸漿 200704
湯浴にと峠越え来し梅の里 阿部文子 酸漿 200704
梅の丘下り来し幼抱きとむる 井上幸子 酸漿 200704
一読の由来また読む梅古木 布川直幸 200704
骨董の品の百態梅の宮 米山喜久子 200704
うすうすと日があり梅も七分ごろ 藤井昌治 200704
みちのくの障子のいろや梅のいろ 加瀬美代子 200704
誰彼と話すに梅の日向あり 木内憲子 200704
梅一枝飾れば遺影ほほえみぬ 松村富子 200705
野の梅や日ざしは雲にさへぎられ 黒田咲子 200705
ゴッホなら模写せむ梅の捩れやう 中村恭子 200705
かみなりのひびきて梅の散りにけり 荒井和昭 200705
梅・辛夷真盛りをもて喪に服す 鷹羽狩行 200705
百夜通ひ唐棣はねずの梅は未だなる 佐々木新 春燈 200705
梅の紅つばきの紅や鎌倉に 百瀬七生子 海光 200705
火渡りの足裏を拭ふ梅の下 小林愛子 万象 200705
劫記碑の常寂光寺梅万朶 林日圓 京鹿子 200705
梅苑の清正像に迎へらる 吉田郁子 風土 200705
序列おく太閤梅や蕊を張り 橋添やよひ 風土 200705
光聚め光放てる梅の苑 大橋晄 雨月 200705
梅少しふふめる空の深さかな 辰巳あした 雨月 200705
一団の去りたる梅を私す 森脇貞子 雨月 200705
梅だより聞く頃母の逝きし頃 久保田雪枝 雨月 200705
幹古りて大百姓の豊後梅 井口初江 酸漿 200705
人恋うて便書きをり梅の頃 関戸国子 酸漿 200705
梅の名はつきかげしだれいとゆかし 大房帝子 酸漿 200705
近づきて蕊ばかりなる茶筅梅 岡田房子 酸漿 200705
梅活けし小部屋の襖開きおく 水谷ひさ江 六花 200705
長靴に長靴が蹤く梅畑 渡邊美保 火星 200705
ポップコーン出来たて受けし梅の風 大城戸みさ子 火星 200705
藩滅び鎭國守國神社の梅 長崎桂子 あを 200705
軍人御靈安けし~の梅 長崎桂子 あを 200705
神苑に写生の佳人梅八分 河本利一 200706
はらからを訪へば綻ぶ梅に逢ふ 上原朝子 200706
堂縁に梅も終りの日差しかな 大山里 200706
とどまりて枝垂るる梅となりし風 小宮山勇 遠嶺 200706
旧家より蹤き来りしは梅の精 宮澤さくら 遠嶺 200706
狭山茶の発祥ここに梅の寺 峯桜子 遠嶺 200706
どの茶屋も準備中てふ梅の里 荒木治代 ぐろっけ 200706
梅畑の石段に歩の合はぬなり 杉浦典子 火星 200706
梅が枝に水煙低き鬼子母神 米澤光子 火星 200706
日当れる梅の根元に孕み猫 松井倫子 火星 200706
口あけて満開の梅眺めをり 池崎るり子 六花 200706
花びらを支へる紅き梅の萼 出口誠 六花 200706
くちばしに落とされてなほ八重の梅 出口誠 六花 200706
ぬかる露地名残の梅の散るばかり 小島みつ代 200706
樹齢三百一枝乱れず臥龍梅 角直指 京鹿子 200707
五月かな鴨居に梅花釘かくし 神蔵器 風土 200707
鈴生りの絵馬高らかや梅の空 赤池英津子 遠嶺 200707
利休梅うちなる花弁刃なす 大橋敦子 雨月 200707
走る走る園周5キロは梅盛り 平野きぬ子 八千草 200708
立子忌や鎌倉の梅散り急ぐ 平野きぬ子 八千草 200708
虎鶫鳴く丘のあり梅の月 中川悦子 酸漿 200709
曇天の梅のむつつりしてをりぬ 真保喜代子 200801

 吉村ひさ志氏一周忌

一と年といふ俤を梅に寄す

稲畑廣太郎 ホトトギス 200802
雨止みしばかりに月の梅となる 稲畑汀子 ホトトギス 200802
間に合ひし夕日に梅の雨上る 稲畑汀子 ホトトギス 200802
偕老をなかば果して山の梅 竹貫示虹 京鹿子 200802
書斎派へ善は急げと梅だより 竹貫示虹 京鹿子 200802
年の梅トレンチ似合ふ卒寿の師 牧悦子 200803
野良猫に呼び止めらるる梅の夜 山田六甲 六花 200803
菜の花の一枚畑梅の山 山田六甲 六花 200803
晩酌の肴は昼に観し梅花 ことり 六花 200803
仁王門くぐり抜けらば梅盛り ことり 六花 200803
天神の梅に神籤の固結び 中村悦子 200804
春節や紹興酒大甕に梅 神蔵器 風土 200804
魁の梅の一枝仄明り 高木曽精 春燈 200804
凛として梅の二月となりにけり 川崎良平 雨月 200804
天神の梅をたしかむまはり道 豊田都峰 京鹿子 200804
万太郎住みし湯島の梅ちりぢり 松崎鉄之介 200804
梅満開心一つを千々にせむ 林翔 200804
歴代に耐へて寺門の臥竜梅 中田たかし 酸漿 200804
暮れ残る里道戻る梅明り 中田たかし 酸漿 200804
喜寿祝ひ家族で集ふ梅のころ 君島栄子 酸漿 200804
こぼれ梅茶碗持つ手のおぼつかな 芝尚子 あを 200804
梅ほつほつ雲やはらかく流れゆく 芝尚子 あを 200804
句碑に映る杖をつきたる臥龍梅 遠藤実 あを 200804
交番の戸は開けたまま梅の風 遠藤実 あを 200804
梅の丘祖父以下一族端正に 坪内稔典 稔典句集U 200804
ほつほつと梅花をほぐす日の矢かな 渡辺安酔 200805
菩提寺の階古りて梅一樹 小城綾子 200805
雨後ことに八重を籠らす利久梅 能村研三 200805
死ぬことの目出たさ吾は梅の頃 大畑善昭 200805
梅暦地図には載らぬ神社あり 齊藤實 200805
老幹に梅ほつほつと奥の院 高橋あつこ 遠嶺 200805
西方の寺に来てをり梅ぐもり 松本桂子 200805
梅を背に煙草喫ふ人遠まなざし 坂本たま子 200805
楽茶碗の名物を見る梅の苑 村井久美子 200805
梅 7→      

2021年2月10日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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