探梅(梅探る) 2   100句

探梅や遠き昔の汽車にのり    山口誓子

 梅一輪 梅ヶ香 梅咲く 梅寒し 白梅 紅梅 梅白し 梅月夜 梅蕾

梅匂う 梅二月 梅の園 梅の花梅日和 梅ひらく 梅ふふむ 梅祭

梅見 探梅 盆梅 老梅 野梅 梅園 梅林 枝垂梅 早梅 飛梅 観梅

作品
作者
掲載誌
掲載年月
この先に隠れ湯のあり探梅行 三木千代 201405
賀茂川の源流を指し梅探る 今井妙子 雨月 201503
探梅やまともに川の向ひ風 根橋宏次 やぶれ傘 201503
探梅や菅公詩編手に香る 四條進 201503
声明の近づいて来る探梅行 藤原照子 201504
探梅の木立を抜けて象に逢ふ 落合絹代 風土 201504
探梅や崖はりつく杣の墓 鈴木鳳来 故山 201505
探梅や野末に仰ぐ昼の月 中野久雄 末黒野 201505
探梅のすこし不便はよかりけり 辻美奈子 201505
探梅の空ばかり見て終りけり 高倉和子 201505
崖すでに子の領分や探梅行 佐渡谷秀一 対座 201505
探梅と称し界隈一巡り 飛高隆夫 万象 201505
水戸屋敷奥の奥なる梅探る 原田しずえ 万象 201505
探梅や立つてほほばる焼団子 丑久保勲 やぶれ傘 201505
山祗へ切り岸伝ひ梅探る 岡淑子 雨月 201505
磴の先また磴ありて梅探る 竹内喜代子 雨月 201505
探梅の心が風を嗅いでをり 立村霜衣 ホトトギス 201507
探梅の秩父や風の硬かりし 鈴木静恵 花こぶし 201508
盛り場にけふの一善梅探る 鈴鹿仁 京鹿子 201603
山の音水の音聴き探梅行 沼田巴字 京鹿子 201603
探梅の先づお隣の白梅を 田中藤穂 あを 201603
梅探る鎖づたひの行者みち 穐好樹菟男 馬醉木 201604
口重くなる探梅の帰り道 久染康子 201604
探梅行いづこを向くも向ひ風 宮内とし子 201604
探梅をかねて天神詣かな 鈴木良戈 201604
中七を指折り数ふ探梅行 小島昭夫 春燈 201604
梅探るまづは近くの天満宮 懸林喜代次 春燈 201604
探梅や木椅子の香り新しき 西川みほ 末黒野 201604
探梅や農家に借りる外側 佐津のぼる 六花 201604
ゴルフ場裏に至りぬ探梅行 中根美保 風土 201604
庭の梅探れば姉の視線ふと 大橋晄 雨月 201604
須磨寺より須磨天神へ探梅行 堀井英子 雨月 201604
磴高き荒磯の宮の梅探る 播磨武子 雨月 201604
探梅や指もて測る地図の距離 平野みち代 201604
探梅や酒の小瓶を懐に 小野喬樹 馬醉木 201605
探梅の古墳の裏へまはりけり 宇都宮敦子 201605
探梅や海見ゆるまで登り詰め 安斎久英 末黒野 201605
探梅や痩せたる詩嚢棄てもせず 石黒興平 末黒野 201605
探梅や案内は鼻の向くままに 時澤藍 201605
探梅や野間街道の史蹟訪ひ 桜井知恵子 雨月 201605
岩肌の荒き谷川探梅行 遠山のり子 201606
庭の梅探れば姉の視線ふと 大橋晄 ホトトギス 201607
探梅の白に拡がりゆく視界 稲畑廣太郎 ホトトギス 201701
探梅の万の香りの起伏かな 石原孝人 京鹿子 201701
梅探る樹間はるかに海の紺 益本三知子 馬醉木 201703
探梅や空の結び目解いてやる 鈴鹿呂仁 京鹿子 201703
古墳群巡る細道梅探る 平居澪子 六花 201704
探梅のみんなスキップジャンプかな 雨宮桂子 風土 201704
探梅行一輪光る日和かな 平井改子 風土 201704
探梅やためらひ咲きに出合ひたる 上辻蒼人 風土 201705
梅探るこの世に独り遺されて 窪田佳津子 雨月 201705
探梅や宿に備への杖を借り 大島寛治 雨月 201705
梅探る足取り増すや万歩計 黒澤佳子 あを 201704
探梅や棹一本の舟さばき 松尾龍之介 201705
一枚を脱ぐ探梅の日差しかな 佐津のぼる 六花 201705
探梅の心覚えの土橋かな 能村研三 201705
渓流の白つむぐ音探梅行 上谷昌憲 201705
左党の仕切る探梅もそのあとも 七田文子 201705
探梅や有為の奥山踏み分けて 榎本秀治 201705
探梅や遥かに光る伊豆の海 今村千年 末黒野 201705
ひだりは田みぎの方へと梅探る 大崎紀夫 やぶれ傘 201803
探梅へ迷はずに乗る横須賀線 丑久保勲 やぶれ傘 201805
探梅を兼ね菩提寺へ歩を運ぶ 小川玉泉 末黒野 201805
けものらの足あとを追ふ探梅行 稗田寿明 201805
探梅の句帳に挟む水の音 上辻蒼人 風土 201805
探梅す的中みごと至福かな 小林はじめ 六花 201806
探梅や隠沼に来て風窪む 深川淑枝 201808
探梅やぬかる足元ばかり見て 岸洋子 201808
探梅や青空近きところまで 高倉和子 201808
探梅や俳人らしき人ばかり 横田敬子 201808
天守閣ついて廻れる梅探る 後藤比奈夫 ホトトギス 201808
空よ鳴呼探梅は夢さがすごと 谷口摩耶 201903
探梅の目を祭壇に移しけり' 稲畑廣太郎 ホトトギス 201903
探梅や姉妹の記憶噛みあはず 藤原照子 201904
西武線小田急線と探梅行 須賀敏子 あを 201904
梅探る野見宿禰に詣で来て 西村しげ子 雨月 201905
百相の見る視る観るの探梅行 植村蘇星 京鹿子 201905
川風の吹き上げてくる探梅行 岩佐梢 201905
探梅の男が空を誉めにけり 森睡花 201905
羊腸の上り下りや梅探る 森清堯 末黒野 201905
探梅の言葉交はしぬ女坂 鈴木友子 末黒野 201905
探梅や風の硬さを解かぬ谷戸 大川暉美 末黒野 201906
山住の家路探梅ごころかな 水田むつみ ホトトギス 201906
探梅に立食ひ蕎麦といふ馳走 大久保白村 ホトトギス 201906
探梅の風の間合を潜りゆく 和田華凛 ホトトギス 201906
探梅に叶ふ都心の一古木 稲畑廣太郎 ホトトギス 202001
探梅のしんがりにゐる識者かな 能村研三 202004
斎場に地続きの苑梅探る 鈴木石花 風土 202004
迷ふのもまた一興と探梅行 矢野美沙子 202004
探梅やパレットに溶く空の色 加藤タミ 末黒野 202005
探梅や小川は軽き音紡ぎ 大川暉美 末黒野 202005
しんがりの居残る茶屋や梅探る 小田嶋野笛 末黒野 202005
天神の深き裏山梅探る 森清堯 末黒野 202005
泥靴となつてしまひぬ探梅行 柴田佐知子 202005
探梅や鼻の欠けゐる不動像 延川五十昭 六花 202005
探梅や未知に分け入る俳句道 平野多聞 202005
探梅の坂下り来て二輪ほど 白石正躬 やぶれ傘 202005
探梅へ足のおとろへ登る坂 山咲和雄 末黒野 202005
探梅の視線となりて園一歩 稲畑廣太郎 ホトトギス 202101
名園といふ探梅の歩幅かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 202101
探梅や美酒のごとくに水を飲む 亀田虎童子 202102
探梅 →3

 

21/11/02 制作

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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掲載年月順です。

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