作品
作者
掲載誌
掲載年月
白梅に立ちて傘寿の志 木村享史 ホトトギス 201209
白梅や一笑追善芭蕉の碑 北崎展江 くりから 201209
白梅の満ちて声なき子となりぬ 頓所友枝 冬の金魚 201209
やつと咲く白梅に館目覚めゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 201303
白梅のまだこれからといふ気負ひ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201303
白梅の咲く一輪に陽を溜めて 笠井清佑 201304
白梅に朝の勤行本門寺 池内とほる かさね 201305
白梅の香りほのかや路地うらに 吉田博行 かさね 201305
白梅や光琳水のひかり添ふ 齋藤晴夫 春燈 201305
白梅の的皪点じ鴉城 齋藤晴夫 春燈 201305
白梅の咲き重なりて渓の音 宮崎紗伎 春燈 201305
白梅を寒天干しの過ぎりけり 浅田光代 風土 201305
白梅へ浄めの雪となる真昼 細川洋子 201305
白梅や五六戸隠れ里めいて 菅谷たけし 201305
白梅と折鶴ならべ小画廊 林範昭 火星 201305
紅梅の枝白梅の枝に触れ 大崎紀夫 やぶれ傘 201305
白梅や黒門町の名は消えて 瀬島洒望 やぶれ傘 201305
白梅や譜んずるごと父の文 樋口みのぶ 201305
白梅の小枝に遊ぶ小鳥かな 吉田博行 かさね 201306
白梅や風の落ち込む渓暮れて 久保東海司 201306
白梅に夕日のいろのうつりけり 福島せいぎ 万象 201306
白梅の白に無住寺染りけり 佐藤健伍 201306
白梅の濃き影落とし茶筅塚 森清信子 末黒野 201306
白梅の幹伐られても咲きにけり 出口誠 六花 201306
曇り日の暮れて白梅香りけり 三角よね子 やぶれ傘 201306
白梅の気品思はず歩を留めし 安藤虎酔 かさね 201310
咲き分けの紅白梅の古木なる 安藤虎酔 かさね 201310
白梅に立ち紅梅に話し込む 稲畑汀子 ホトトギス 201402
白梅の香に句心と忌心と 稲畑廣太郎 ホトトギス 201402
白梅に鳥語刺さつてをりにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201402
ほころびて白梅に満つひかりかな 辰巳あした 雨月 201402
揺れ合うて紅白梅の語るかに 稲畑廣太郎 ホトトギス 201403
白梅や平屋を囲む石の塀 きくちきみえ やぶれ傘 201403
白梅に息わきまへて立ちゐたり 山尾玉藻 火星 201403
直情や白梅弾丸泣く赤子 佐藤喜孝 201404
白梅の天つ日散らす雀どち 大川暉美 末黒野 201404
白梅の下に農夫の憩ひけり 常田希望 201404
去年植ゑし白梅香る狭庭かな 原田たづゑ 春燈 201405
妙なるや白梅仰ぐ如意宝珠 本多俊子 201405
姉癒えよちち植ゑくれし白梅に 荒井千佐代 201405
白梅を見てゐて空の暗くなる 熊川暁子 201405
白梅や父のげんこつ懐かしく 西村敏子 201405
白梅や日蓮像の眉きりり 松本三千夫 末黒野 201405
白梅やポップコーンが空に爆ぜ 石倉千賀子 ろんど 201405
白梅の暮色に青さ加へをり 大橋伊佐子 末黒野 201405
白梅に離れ過ぎたる潦 西田孝 ろんど 201405
白梅に風の来てゐる朝の窓 上野進 春燈 201405
白梅に近づくほどに上がる顎 きくちきみえ やぶれ傘 201405
灯さるや紅白梅の香のいよよ 藤原若菜 春燈 201405
直情や白梅うぶごゑ三八銃 佐藤喜孝 あを 201406
月育つ間を白梅の咲きつづく 飛高隆夫 万象 201406
白梅や鉤形道の城下町 岡井マスミ 末黒野 201406
白梅や手摺に頼る人続く 宮崎高根 201406
白梅や幹ごつごつと老いにけり 野村鞆枝 京鹿子 201406
白梅も紅梅もなく雪積り 隅田恵子 雨月 201406
白梅の風に墨絵のみどりめく 助口もも 火星 201406
白梅が好きでときにはいさかひを 熊谷ふみを ろんど 201406
紅白梅並びて分かつ空の蒼 外山生子 末黒野 201406
紅梅に情白梅に寺格あり 古賀しぐれ ホトトギス 201407
白梅や口元枉げて笑う癖 網野月を 201410
ほころびぬ白梅二輪道明寺 槇野あさ子 風土 201501
白梅の香を放ちたる陽気かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201502
白梅のほほゑんでゐる日向かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201502
魁けを白梅の追ふ濃紅梅 稲畑汀子 ホトトギス 201502
白梅に立ち紅梅に歩き出す 稲畑汀子 ホトトギス 201502
青空を統べ白梅の気品かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201503
白梅のちらほら香)こう)のよき手紙 山田六甲 六花 201503
白梅の薄くれなゐの蕾かな 渡部節郎 201504
気の満ちて白梅となる一枝あり 杉本薬王子 風土 201504
白梅や十二単衣の御簾の陰 西郷慶子 201504
白梅の含む若枝の緑濃し 赤堀洋子 万象 201504
白梅に北斗七星立ちにけり 山田六甲 六花 201504
白梅の咲きて浄土を近くせる 川田好子 風土 201505
山際の白梅汐日捉へをり 小川玉泉 末黒野 201505
白梅のひかりや犇と風の音 田中臥石 末黒野 201505
白梅の青き暮色となりにけり 大橋伊佐子 末黒野 201505
早咲きの白梅の香や女坂 稲垣佳子 末黒野 201505
白梅の際立つ夕べ杣の家 東小薗美千代 末黒野 201505
沈みゆく日は白梅も紅に染め 青野安佐子 201505
白梅の日に透き夜は月に透き 都丸美陽子 春燈 201505
白梅やふと目でさがす師の姿 溝越教子 春燈 201505
白梅の淡路枝垂の名もゆかし 溝越教子 春燈 201505
白梅や大き庭下駄並べあり 竹内タカミ 201505
白梅の障害馬場に吹かれゐる 大坪景章 万象 201505
白梅の光は色にたそがるる 飛高隆夫 万象 201505
白梅や遠く母の忌修したる 内田郁代 万象 201505
白梅や天神の絵馬十重二十重 渡辺和夫 ろんど 201505
忌に添ひて庭の白梅開き初む 大橋晄 雨月 201505
寺門入りまづ白梅に佇めり 樺山翠 雨月 201505
白梅の奥に大聖歓喜天 岩下芳子 201506
白梅をたづねたるまま帰らざる 近藤紀子 201506
白梅の天与の白に一の宮 密門令子 雨月 201506
気紛れな虻紅梅に白梅に 堀田清江 雨月 201506
白梅の昏れ残りゐる農家かな 白石正躬 やぶれ傘 201506
とび交へる小鳥を梢に老白梅 木内徴子 万象 201506
白梅や暗闇走る静電気 鴨下昭 201506
白梅の風捉へたる長寿眉 田中臥石 末黒野 201506
白梅の定積分のかをりかな 荒井和昭 201506
白梅や川の水入れ武家屋敷 栗原京子 201506
悼む人あり白梅に心寄せ 山田閏子 ホトトギス 201507
雲ひとつなく白梅の明けにけり 雨村敏子 201507
米寿祝ぎ同時に咲きぬ紅白梅 遠藤逍遙子 風土 201507
忌に添ひて庭の白梅開き初む 大橋晄 ホトトギス 201508
際立つも朽ちゆくも白梅雨の森 荒井千瑳子 201509
じゃんけんを白梅とするパーを出す 佐藤喜孝 あを 201511
白梅の魁けし花増えてをり 稲畑汀子 ホトトギス 201602
探梅の先づお隣の白梅を 田中藤穂 あを 201603
白梅や井筒にはづむ雀どち 饗庭悳子 末黒野 201604
白梅や厚くなりくる峡の雲 中根美保 風土 201604
白梅や富士絹といふ昭和いろ 奥田筆子 京鹿子 201605
農小屋の裏の白梅まつ盛り 戸栗末廣 201605
白梅のみどり帯びつつ枝垂れけり 成田美代 201605
曇天の白梅いやに明るくて 成田美代 201605
父の忌の白梅の香をふかぶかと 坂場章子 201605
白梅の坂より阪東太郎かな 荒木甫 201605
白梅の宮の明るき受験絵馬 牧はるか 末黒野 201605
白梅の長き命の力かな 江島照美 201605
海遠く見え紅梅と白梅と 藤井美晴 やぶれ傘 201605
白梅に佇む夫をまぼろしに 今井妙子 雨月 201605
白梅の広がり山を隠しけり 永田万年青 六花 201606
白梅の枝を引き寄せ嗅ぎにけり 永田万年青 六花 201606
夕日来て白梅は影持ちにけり 嶋田一歩 ホトトギス 201607
航跡のいつまでも白梅雨明くる 田中たつを 雨月 201610
祐の井の枝の白梅青みたり 杉本薬王子 風土 201611
白梅の日かげにあるもひらきゆく 遠野あきこ 船団 201612
伊豆に来て白梅といふ華やぎに 稲畑廣太郎 ホトトギス 201701
青空に白梅紛れざる高さ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201702
寂光のなか白梅の淡き蒼 金子野生 京鹿子 201704
白梅のまだ蕊を見ず柩出づ 吉田政江 201704
四季巡りいま白梅の永晃忌 安立公彦 春燈 201704
白梅や父の形見の大島紬 遠山悟史 京鹿子 201705
躙り口より白梅の香り来る 福岡かがり 雨月 201705
白梅の大樹ふんはり万度かな 赤座典子 あを 201704
白梅や光はけふも新しく 佐藤喜孝 あを 201704
古き土蔵は老白梅に守られ来 駒井でる太 馬醉木 201705
白梅の辺りに闇の来てゐたる きくちきみえ やぶれ傘 201705
白梅は阿像の上に枝広げ 丑久保勲 やぶれ傘 201705
白梅も父の忌も鋭き風のころ 岸洋子 201705
白梅の冷えてきたりし白さかな 藤生不二男 六花 201705
白梅のけぶれるやうな日ざしかな 田所節子 201705
白梅や旧居いきづく万太郎 高埜良子 春燈 201705
白梅の移り香のせて友の文 竹内慶子 春燈 201705
紅白梅咲いてベンチの二人かな 佐藤まさ子 春燈 201705
白梅の道や風生む人力車 黒滝志麻子 末黒野 201705
白梅の散り敷き寺の百羅漢 吉田きみえ 末黒野 201705
白梅の枝先水漬き風荒び 橋場美篶 末黒野 201705
白梅に覚め紅梅に睡るかな 岡村彩里 雨月 201706
行き止まり白梅覗く油塀 吉田孝江 京鹿子 201706
白梅に続く紅梅宴かな 岡山敦子 京鹿子 201706
白梅や風弱くなる強くなる 篠藤千佳子 201706
紅梅や白梅や牛の背に五円玉 竹内悦子 201706
白梅の咲き満ち宇宙静けきよ 犬塚李里子 201706
紅梅を過ぎ白梅に野点傘 鈴木石花 風土 201706
白梅ほっほ紅梅ほほほ妻むむむ 佐藤喜孝 あを 201707
白梅の花の盛りのうす濁り 原友子 201707
自分史にすこしの余白梅雨の果て 北川孝子 京鹿子 201711
白梅や一輪をもて王とせり 沼田巴字 京鹿子 201801
紅梅も白梅も咲きすすむ庭 稲畑汀子 ホトトギス 201802
白梅に園の空気の和らげる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201802
白梅に園の輪郭整ひし 稲畑廣太郎 ホトトギス 201802
白梅に満開といふ今のあり 今井肖子 ホトトギス 201803
白梅の匂ひ余生のひきしまる 本多俊子 201805
白梅へとけてゆきける少女かな 阪倉孝子 201805
白梅の映りし水の昏さかな 藤井寿江子 馬醉木 201805
白梅のありて紅梅風馴染む 松本鷹根 京鹿子 201805
ともしびを秘め白梅のつぼみかな 中嶋陽子 風土 201805
白梅や蕾に覗くうすみどり 榊山智恵 末黒野 201805
捨つるもの捨て白梅へ歩をとどむ 村田あを衣 京鹿子 201806
紅梅に重力白梅に浮力 火箱ひろ 201806
白梅や青丹の空の風の音 田中臥石 末黒野 201806
紅梅に日々白梅に夜毎かな 後藤比奈夫 ホトトギス 201807
白梅や書斎にちらと師の起居 千原叡子 ホトトギス 201808
散ることもまづ白梅にはじまりし 嶋田一歩 ホトトギス 201808
白梅や空の青さを誰も言ふ 三井所美智子 201808
白梅のこの漢詩的自然観 梨地ことこ 船団 201809
白梅に忌心ほどの紅添へて 稲畑廣太郎 ホトトギス 201901
白梅やきつぱり生きる志 沼田巴字 京鹿子 201902
白梅に寄する歳月香りそむ コ田千鶴子 馬醉木 201904
白梅の無垢やいのちの糧となり 吉田順子 201904
白梅やあの世の人に誕生日 山田暢子 風土 201904
白梅の白の研ぎだす五感かな 鷺山珀眉 京鹿子 201904
白梅を見上げて通る初仕事 中島和子 やぶれ傘 201904
遺言のごと白梅の一花あり 岩木茂 風土 201905
白梅や過ぎて見返り美人佇つ 西村白杼 京鹿子 201905
風に乗る白梅の香の漂へり 神谷さうび 末黒野 201905
白梅の枝の先まで咲き満ちて 谷口摩耶 201905
白梅の蕾にひそと雨の粒 石田蓉子 201905
緋梅白梅落雁の香が口中に 佐野久乃 201905
空席の白梅多に偲ぶ句座 大石よし子 雨月 201905
半襟は白梅の柄春近し 和田華凛 ホトトギス 201906
白梅や魑魅潜みてひとりごつ 藤田美耶子 201906
白梅や永遠に未完のままの稿 直江裕子 京鹿子 201906
白梅を見上ぐる瞳日のやはら 秋山文子 末黒野 201906
紅白梅そっと手つなぐ老夫婦 中山未奈藻 201907
ここに生れし青畝の庭の紅白梅 吉田万喜子 雨月 201907
白梅の白を深めて濃紅梅 今橋眞理子 ホトトギス 201908
白梅に立てかけてある宮箒 河原敬子 201909
白梅の香り初めしと客を待つ 稲畑汀子 ホトトギス 202002
白梅の咲き継ぐ家居つゞかざる 稲畑汀子 ホトトギス 202002
白梅に館の歳月改る 稲畑廣太郎 ホトトギス 202002
紅梅の黙白梅の騒きかな 稲畑廣太郎 ホトトギス 202002
白梅 →4      

21/02/21 制作

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

掲載年月順です。

ご希望の季語又は語彙がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。