紅 梅 8      85句

紅梅に大小の雪ふりかかる   京極杞陽   くくたち

 梅一輪 梅ヶ香 梅咲く 梅寒し 白梅 紅梅 梅白し 梅月夜

梅蕾 梅匂う梅二月 梅の園 梅の花 梅日和 梅ひらく 梅ふふむ 梅祭 

梅見 探梅 盆梅 老梅 野梅 梅園 梅林 枝垂梅 早梅 飛梅 観梅

作品
作者
掲載誌
掲載年月
紅梅を観むと遅るる八十路坂 田中臥石 末黒野 201905
老の身に力を貰ふ寒紅梅 河合公八郎 201905
寒紅梅山の日差しのゆるやかに 荒井一代 201905
大甕に挿す一束の薄紅梅 佐藤あさ子 201905
紅梅にやさしき時の流れけり 雨村敏子 201905
梅園の先づ紅梅へ歩みけり 岡田桃子 201905
紅梅一花異次元よりのことば 犬塚李里子 201905
式台に寒紅梅の花明り 宮原悦子 雨月 201905
一本の紅梅を愛で八十路越ゆ 村上美智子 雨月 201905
鎌倉のまづ東慶寺濃紅梅 秋友昌子 雨月 201905
紅梅や空はついでに見てをりぬ 湯川雅 ホトトギス 201906
日が点火せし紅梅の明るさよ 熊川暁子 201906
紅梅の日々匂ひ濃き社かな 田中信行 201906
龍太忌のはや紅梅の深空かな 戸栗末廣 201906
道路工事遅々紅梅のほつほつと 岡野里子 末黒野 201906
紅梅を映すや園の水明り 遠藤清子 末黒野 201906
紅梅やびんずる尊者の足撫でる 都築繁子 201907
白梅の白を深めて濃紅梅 今橋眞理子 ホトトギス 201908
紅梅や城址に遺る天主台 高橋たか子 馬醉木 202002
風に乗る紅梅の香の道ありて 稲畑汀子 ホトトギス 202002
紅梅の黙白梅の騒きかな 稲畑廣太郎 ホトトギス 202002
紅梅や城址に遺る天主台 高橋たか子 馬醉木 202002
この街に紅梅の香を見つけたり 大橋晄 雨月 202003
公園の紅梅白梅相和して 大橋晄 雨月 202003
紅梅に佇ち水仙に屈みけり 山内宏子 202005
紅梅のたんと自転車籠にかな 廣畑育子 六花 202005
紅梅や紺碧の海一望す 志方章子 六花 202005
紅梅の咲き初めきたる海昏し 志方章子 六花 202005
紅梅は白梅ありてこそ咲ける 嶋田一歩 ホトトギス 202005
紅梅の細枝の生みし雨の粒 志方章子 六花 202006
紅梅の匂ふ智恵子の屋敷跡 田中臥石 末黒野 202006
紅梅を活けて上野の鰻処 菅野日出子 末黒野 202006
紅梅に別れを告げて庭を去る 箕田健夫 やぶれ傘 202006
家移りや残る覚悟の寒紅梅 治部少輔 202006
紅梅や行きて戻りし木の歩道 都築繁子 202006
紅梅のまばらなるとも明るかり 志方章子 六花 202006
寒紅梅山の日差しのゆるやかに 荒井一代 202007
紅梅や恋といふ文字忘れさう 溝越教子 春燈 202007
薄紅梅何恥じらうか少女らの 大山夏子 202009
曇天をカンバスとして寒紅梅 稲畑廣太郎 ホトトギス 202101
濃紅梅ほぐるる早さ今年又 稲畑汀子 ホトトギス 202101
紅梅に庭の竹柵新しく 稲畑汀子 ホトトギス 202102
白梅に紅梅に庭人行き来 稲畑汀子 ホトトギス 202102
風強き日の紅梅の香の失せて 稲畑汀子 ホトトギス 202102
濃紅梅よりはじまりし日和かな 稲畑汀子 ホトトギス 202102
大小の紅梅遅速なく咲きぬ 稲畑汀子 ホトトギス 202102
咲き継いで白にはじまる濃紅梅 稲畑汀子 ホトトギス 202102
紅梅は溶け白梅は日を弾く 稲畑廣太郎 ホトトギス 202102
蒼天の色紅梅に明け渡す 稲畑廣太郎 ホトトギス 202102
紅梅の日ごと色濃し自粛令 塩貝朱千 京鹿子 202104
紅梅や大地にそぼろかけご飯 七郎衛門吉保 あを 202104
白梅と紅梅の香をブレンドす 高橋将夫 202105
紅梅や路地の屋並に満つ香り 清水美子 春燈 202105
紅梅のいちりん背中押されけり 山中志津子 京鹿子 202105
紅梅にしばらく眼遊ばせて 山田暢子 風土 202105
薄紅梅一鉢分の香りかな 松本胡桃 風土 202105
紅梅の一枝隣の壁に触れ 山本久枝 やぶれ傘 202105
紅梅は水鉢あればそこに散る 黒澤次郎 やぶれ傘 202105
紅梅の咲き初めし庭出棺す 眞田忠雄 やぶれ傘 202105
紅梅の地を這うてなほ生きんとす 田中嘉信 春燈 202106
住宅地図紅梅白梅落しこむ 山中志津子 京鹿子 202106
紅梅のあと白梅に目を洗ふ 志方章子 六花 202106
紅梅の散りて明るき夫の墓 畑田久美子 202110
紅梅に空気濃くなる狭庭かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 202202
待ち惚け紅梅の香の只中に 稲畑廣太郎 ホトトギス 202202
蒼天に紅梅色を競はざる 稲畑廣太郎 ホトトギス 202203
白梅のなかの紅梅いたましき 井上菜摘子 京鹿子 202203
白梅紅梅ばんねんのとちゆうなり 井上菜摘子 京鹿子 202203
紅梅や梢にかかる昼の月 六崎正善 末黒野 202204
白梅はまだ紅梅は三分ほど 須賀敏子 あを 202204
紅梅にとろりと甘き夕日影 府川昭子 春燈 202205
紅梅の向うで竹のさらさらと 大崎紀夫 やぶれ傘 202205
紅梅や兜造りの蔵の屋根 岡野里子 末黒野 202205
産土の杜や紅梅ほつほつと 津野桂子 末黒野 202205
紅梅やふいにとびだすひとりごと 雨宮桂子 風土 202205
紅梅へほぐれんとする辛夷かな 佐藤竹僊 あを 202205
散り初むる紅梅とほき晩鐘に 安立公彦 春燈 202206
紅梅にいつも小鳥が来てをりぬ 橘正義 春燈 202206
薄紅梅簡素な家の前庭に 渡邊孝彦 やぶれ傘 202206
久女読むそびら紅梅明りかな 山中志津子 京鹿子 202206
紅梅の空の結び目硬かりし 磯部恵美子 京鹿子 202206
紅梅の蕊はつらつと馥郁と 池乗恵美子 やぶれ傘 202207
紅梅や猿の居座る寺の屋根 田中とし江 202210
白梅に紅梅紛る二三輪 畑田久美子 202210
紅梅→ 1

 

2023年3月19日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

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