花の影     34句

去年見し石もそのまゝ花の影    夏目成美

  彼岸桜  糸桜   しだれ桜  枝垂桜  山桜  朝桜  花疲れ

花守 初花  花の闇  花の雲  花影   花の影  余花

残花  花の塵  花過ぎ  花屑・花の屑  花篝 花は葉に

花筵  養花天  飛花落花 落花

作品
作者
掲載誌
掲載年月
真新の句帳に花の影たたむ 金國久子 青葉潮 199907
光り降る雨には花の影を置く 稲畑汀子 ホトトギス 200004
たかが俳句されど鳥影花の影 藤田守啓 船団 200011
山茶花の影は肖像写真かな 村山和子 海程 200105
花の影沈めし水の撓みけり 藤木竹志 馬酔木 200107
観音の御手にゆるる花の影 阿部文子 酸漿 200206
言ひよどむことあり水に花の影 阿部いく子 百鳥 200507
乳母車ゆする母の手花の影 柿澤喜三郎 百鳥 200507
医王寺の句碑にまつはる花の影 芝宮須磨子 あを 200605
木洩れ日よ花の影よと墓地迷ひ 千葉栄子 200607
しなやかに白壁ゆれて花の影 小島とよ子 遠嶺 200608
かんばせに垂れきて花の影ゆらぐ 岸風三樓 200704
雷神へこきざみに揺れ花の影 田中久仁子 万象 200708
一輪の花の影おく月の窓 佐藤康子 遠嶺 200712
花の影連れ立ちて誰も優しかり 染谷晴子 200801
舫ひ綱ゆるびてゐたる花の影 奥田順子 火星 200807
混浴の風呂に人気なく花の影 杉本薬王子 風土 200906
寝そべれば微熱まとへり花の影 佐用圭子 200907
かんばせをすつとすぎたる花の影 吉弘恭子 あを 200906
大寺の庫裏をおほふや花の影 秋田建三 201005
うまゐ児の花の影おく明るさに 佐藤美紀 ろんど 201008
花の影ゐるべき人のゑみを置く 佐藤喜孝 あを 201204
八重桜その名に適ふ花の影 水田壽子 雨月 201407
花の影のせてふらここ揺れてをり 近藤紀子 201607
馬労ふまなざしやさし花の影 工藤はる子 201612
水仙の葉に水仙の花の影 岡淑子 雨月 201703
花の影逢うて昔の戻りけり 高橋和女 風紋 201709
花の影ピンクに見えてきたりけり 山本素竹 ホトトギス 201811
弁慶の硯へ花の影五輪 山田六甲 六花 201904
ひと枝の池に伸びたる花の影 礒貝尚孝 黄落 202003
山茶花の影はみだして散りにけり 笹村政子 六花 202003
回廊に八手の花の影しかと 遠藤泉 202103
せせらぎへ枝垂るる花の影清か 伊藤美緒 末黒野 202107

 

2022年4月24日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

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