18      109句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
雨霧の飛んで現る山桜 須賀敏子 あを 201206
メールより文がふさはし初桜 船越和香 馬醉木 201206
磯桜湖のさざなみ寄せ返す 竹内悦子 201206
御籤引く音のからころ初桜 大島英昭 やぶれ傘 201207
言問ひのやうに散り来る夕桜 金森教子 雨月 201207
原子炉へ枝のびてゐるさくらかな 池田光子 風土 201207
見納めの一本桜吹雪をり 山本無蓋 201207
県庁の古き館の八重桜 竹内悦子 201207
喧噪を離れてひとり山桜 川上久美 ろんど 201207
「さくらさくら」若かりし母の歌唄ふ 花田心作 201207
渓流を埋めつくしたる桜かな 柴田志津子 201207
空壕の影が手をふる夕桜 井上淳子 火星 201207
吟行のぱつと桜になりにけり 吉清和代 万象 201207
胸突のその上の坂山桜 成田美代 201207
あけぼのの街の静寂や初桜 渡辺絹代 末黒野 201207
ととのひし婚の日取や初桜 田山真弓 春燈 201207
忌の夫へ一花魁け家桜 森脇貞子 雨月 201207
かんばせは聖者のごとし初桜 雨村敏子 201207
顔見せて足るる旅なり遅桜 高橋明 末黒野 201207
開花宣言前の桜をまぶしめり 成田美代 201207
せはしさの身のほぐれゆき山桜 岡田史女 末黒野 201207
殊の外墓園の桜かゞやける 古林田鶴子 ぐろっけ 201207
若人の生命桜花と讃へし日 木島茶筅子 かさね 201207
持ち上げし猫がだらりと夕桜 柴田佐知子 201207
糸桜満開の下客となる 濱田ヒチヱ ぐろっけ 201207
糸桜のうちより仰ぐ翁がほ 深澤鱶 火星 201207
止みさうな雨咲きさうな桜かな 廣瀬雅男 やぶれ傘 201207
散る桜風に息つぐことのあり 山本無蓋 201207
散るさくら奈落と知りて落ちゆくか 谷岡尚美 201207
何時になく胃薬ききぬ糸桜 加藤八重子 末黒野 201207
山墓のまはり桜の明るくて 中山純子 万象 201207
山桜宿の真下に屋形船 代田青鳥 風土 201207
山桜お神酒あがらぬ神のなし 深澤鱶 火星 201207
刷りたての名刺を交はす桜時 細川知子 ぐろっけ 201207
桜夜の玄奘の空あかしあかし 雨村敏子 201207
桜並木尽きる所に母校あり 平居澪子 六花 201207
桜前線迎へたるための靴を買ふ 河村啓花 ろんど 201207
桜トンネル幹の肌老い人も老い 平田恵美子 ぐろっけ 201207
咲き初めの折れし桜や横抱きに 山田美恵子 火星 201207
咲き初めしばかり淡墨桜かな 大橋晄 雨月 201207
奥羽三関越えてまことの山櫻 鳥居美智子 ろんど 201207
奥にまだ山桜ありその奥にも 松本峰春 春燈 201207
魂魄の力に淡墨桜かな 大橋晄 雨月 201207
艶やかな幹千年の紅桜 石田きよし 201207
縁側に空の鳥籠山桜 大山文子 火星 201207
さくら姫在はすごとくに御苑かな 片岡久美子 201207
さくら待つ金平糖の一色に 井尻妙子 京鹿子 201207
さくら散る姉逝き兄と私の世 菊地瑩子 春燈 201207
さくら咲く今も古代もアイメイク 細川知子 ぐろっけ 201207
さくら咲く湖を珠玉たまとし城下町 中田みなみ 201207
さくらの夜をんなの仮面剥がれさう 熊川暁子 201207
さくらさくら水面囃してゐたりけり 高倉和子 201207
さくらさくら虚空に触るる阿闍梨の手 柳川晋 201207
高遠の池に映ろふ桜かな 菅原孟 かさね 201207
降り立てばさくら夙川のどかなり 蓮尾みどり ぐろっけ 201207
嬰に早や福耳の相さくらさくら 加藤峰子 201207
控へ目に生きて桜の待たれをり 樋口英子 201207
闇に浮く桜の帯の神田川 柴田久子 風土 201207
引き算は苦手桜のまつさかり 直江裕子 京鹿子 201207
ままごとの客は母御や糸桜 山田春生 万象 201207
雨柱咲きし桜を切り落とし 植田雅代 ぐろっけ 201207
一本桜咲きてより山和らげり 後藤マツェ 201207
やはらかく父に飯炊く夕桜 柴田佐知子 201207
慰霊祭記念の桜苗木植う 宮原悦子 雨月 201207
トンネルを抜け行く桜また桜 荒木甫 201207
ペンキ匂ふホットドッグ屋さくら咲く 藤本千鶴子 火星 201207
闇ありてこその夜桜匂ひたつ 浅岡麻實 末黒野 201207
見渡せばいづこの村も桜かな 塚原洋子 201208
空蝉を無数に残す老桜 中島玉五郎 201208
教科書の一頁めのさくらかな 苑実耶 201208
季移り始むさくらの散りてより 相澤和子 ろんど 201208
学名も河津桜よ咲きはじむ 嶋田一歩 ホトトギス 201208
花を摘み葉を摘み大島桜なる 嶋田一歩 ホトトギス 201208
捨て猫の眠るベンチや桜散る 神田惣介 京鹿子 201208
山桜満開を期す勢ひあり 稲岡長 ホトトギス 201208
桜待ちつつ鉄瓶の般若湯 鳥居美智子 ろんど 201208
桜散る風存分に遊ばせて 半田稜 ろんど 201208
桜散る照る日曇る日介護かな 名倉悦子 ろんど 201208
桜咲く時を早めてゐたるかな 半田稜 ろんど 201208
再会は遺影でありし桜どき 片田きく 201208
さくら散り今年も一つ年をとる 今井千鶴子 ホトトギス 201208
堰落つる水のまぶしき桜かな 矢野百合子 201208
われさきに万朶のさくら風に乗り 元橋孝之 京鹿子 201208
シーザーの目くばせ櫻吹雪かな 中島陽華 201208
握手して握手でをはる桜の夜 川崎かずえ ろんど 201208
ひとりゐて心ほぐるる山桜 北崎展江 くりから 201209
琴の音のフオルテツシモヘ桜散る 神崎ひでこ 京鹿子 201209
峡ひびく三百年の山桜 古川忠利 ろんど 201209
じふぶんに桜を見しと言ふ男 今井千鶴子 ホトトギス 201209
下りて来る日を待つ谷の朝桜 安原葉 ホトトギス 201209
おみくじを梢に河津桜かな 渡邊孝彦 やぶれ傘 201209
三十と六年見上ぐ桜門 山口キミコ 九十九島 201209
坂道の下りにかかり初桜 渡邊孝彦 やぶれ傘 201209
遠目にも薄紅増せる桜かな 神山市実 やぶれ傘 201209
一調を謡ひ納めし夕桜 千原叡子 ホトトギス 201209
ドッジボールしてゐる授業桜散る 上林富子 やぶれ傘 201209
アイロンにまだある余熱夕桜 林昭太郎 あまねく 201210
ワイシャツのひやりと朝の桜かな 林昭太郎 あまねく 201210
一天のかゞやけば散る神桜 竹下陶子 ホトトギス 201211
ひとしきり吹雪を見せる桜かな 菊谷潔 六花 201212
はうといふしだれさくらのなかなりし 佐藤喜孝 あを 201212
夜桜や般若の狂ふ能舞台 五ヶ瀬川流一 六花 201212
耳朶はピンクでぽっちゃり桜咲く 陽山道子 船団 201212
浮雲や彼の世にさくらありますか 陽山道子 船団 201212
藩主なき城をとりまく桜かな 小島昭夫 春燈 201212
髪切つてくるる嫁ゐて夕桜 長節子 201212
天上は水がたくさん散るさくら 木村和也 船団 201212
堤防工事今年限りの桜かな 大内幸子 六花 201212
バイバイの手にふりかかるさくらかな 市川伊團次 六花 201212
桜 →19      

 

2021年4月10日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。