花衣(花ごろも)     192句

きてもみよ甚べが羽織花ごろも    芭蕉

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
病床の妻へ届けし花衣 皆川盤水 春耕 199805  
会者定離生者必滅花衣 保坂加津夫 会者定離 199900  
ひとひらをとどめてよりの花衣 鷹羽狩行 199901

山代あづさ

『桜襲』序句

あるがまま生きる幸福花衣 平保子 いろり 199904  
これはこの孔雀明王花衣 栗栖恵通子 199905  
スカートは水玉模様ポルカドットを花衣 柿沼盟子 風土 199907  
堂杳し白羽二重の花衣 堀江かつみ 199907  
花衣脱げばたちまち髪白く 田中藤穂 水瓶座 200002  
病床の父にも見する花衣 小菅暢子 200005  
大仏を容れたる堂へ花衣 加藤真起子 火星 200006  
しどけなく衣桁にけふの花衣 當麻幸子 俳句通信 200006  
久女ともなれず紐解く花衣 塩路隆子 精鋭選集 200008  
瞑りて動悸の見ゆる花衣 篠田純子 あを 200105  
化粧水たっぷり叩き花衣 石橋翠 いろり 200106  
花衣切嵌め小紋好みとて 宮津昭彦 200106  
浮かびきし鯉のまとひし花衣 田中干鶴子 200107  
花衣ほめられてゐる五十路かな 物江昌子 六花 200107  
花衣昼月高き箱根山 皆川盤水 春耕 200107  
星形に座つてをりし花衣 若生まりあ 遠嶺 200107  
花衣脱ぐやわたくしの草紙閉づ 田中亜美 海程 200108  
約束の花衣にて待合はす 二瓶洋子 六花 200108  
花衣まとひ忌日の心脱ぐ 稲畑汀子 ホトトギス 200204  
スカーフをかけて即ち花衣 大塚邑紅 200206  
体温の抜けて重たき花衣 西宮舞 200206  
花衣たたむうなじの美しき 西宮舞 200206  
花衣われにかそけき翅音あり 小菅暢子 200206  
ぬくもりをそのままかける花衣 高野清風 雲の峰 200206  
葛根湯呑むや衣桁の花衣 中島陽華 200206  
衝立に掛けっぱなしの花衣 木野本加寿江 火星 200206  
途中よりマスクかけたる花衣 木野本加寿江 火星 200206  
綿菓子の孫の手を引く花衣 小池槇女 火星 200206  
花衣まだ見ぬ人に会ふために 八木葉子 酸漿 200206  
ふりむきし人の気になる花衣 小田元 六花 200206  
掛けられて衣桁いきづく花ごろも 鷹羽狩行 200304

飯塚やす子

『衣桁』序句

半襟の汗うひうひし花衣 岡本眸 200304  
花衣二間つづきに帯解きて 熊丸淑子 馬醉木 200306  
花衣胸のいびつを庇ひつつ 杉本綾 200307  
しつけ糸とる嬉しさの花衣 馬場美智子 六花 200307  
両肩をすべる友禅花衣 金澤明子 200307  
無住寺の鐘一つつく花衣 木野本加寿江 火星 200307  
纏へるはポルシェの赤の花衣 能村研三 200405

深野敦子

『クリオネの羽』

待たせゐてまだ決めかねし花衣 木村てる代 雲の峰 200406  
さりげなく妻の纏ひし花衣 志水芳秀 雲の峰 200406  
控へ目を選びしけふの花衣 神谷信子 雲の峰 200406  
わが身ほど人は律さず花衣 小澤克己 遠嶺 200407  
花衣男結びに庵を出づ 花島陽子 遠嶺 200407  
鏡には許可を得てをり花衣 保田英太郎 風土 200407  
折畳み椅子に沈めし花衣 稲畑廣太郎 ホトトギス 200504  
黒にわが忌心秘めし花衣 稲畑汀子 ホトトギス 200504  
花衣脱げば仕事の待つてをり 稲畑汀子 ホトトギス 200504  
花衣脱ぐ時佛間借りにけり 酒本八重 里着 200506  
ペンを差すところを探す花衣 今瀬剛一 対岸 200506  
夕風の小寒くなりぬ花衣 大石喜美子 雨月 200506  
道草の好きなプードル花衣 赤座典子 あを 200506  
花ごろも重ね至芸の勘三郎 中島伊智子 酸漿 200507  
集ひ来て米寿あやかる花衣 有島夛美 河鹿 200507  
涙など武器にはならず花衣 森下康子 200507  
躾取る亡母の記憶や花衣 橋本靖子 200507  
雲切れてキャラメル色の花衣 藤井英子 対岸 200507  
花衣着つつはなやぐ母子あり 山村修 酸漿 200507  
旅の夜の衣桁に軽き花ごろも 一民江 馬醉木 200508  
夜は夜の花衣着て古城址へ 木暮陶句郎 ホトトギス 200508  
気後れを払拭したる花衣 本城布沙女 雨月 200508  
優柔を捨てたる後の花衣 あさなが捷 200508  
忌に祝ぎに思ひ出畳む花衣 吉田小幸 ホトトギス 200509  
花衣祝衣旅ひんがしへ 山田弘子 ホトトギス 200509  
糸引けば縫目ちぢみぬ花衣 山田六甲 六花 200605  
宇野千代の花と競へり花衣 品田弘子 四葩 200606  
半襟のしぼふつくらと花衣 相田喬子 四葩 200606  
梳き上げし髪美しき花衣 大橋敦子 雨月 200606  
花衣観音山を出でにけり 近藤きくえ 200606  
花衣古稀より以後は齢捨つ 石岡祐子 200607  
花衣ともちがふ落慶の日の衣 服部早苗 200607  
役了へてさてこれよりの花衣 土田芳月 遠嶺 200607  
花衣一途に生きて女たり 峯桜子 遠嶺 200607  
呼鈴を押す手眞白き花ごろも 北川孝子 京鹿子 200608  
地味な柄地味に着こなす花衣 森津三郎 京鹿子 200608  
ねんごろに衣裳合せの花衣 後藤比奈夫 ホトトギス 200610  
子育ても少し落ち着き花衣 赤木真理 ぐろっけ 200702  
花衣まとひぬオペラ聴く夜は 三枝正子 万象合同句集 200703  
着重ねて花衣とはもう言へず 稲畑汀子 ホトトギス 200704  
市松人形も着替へる花衣 品川鈴子 ぐろっけ 200705  
傘雨の句掲げし店や花衣 水原春郎 馬醉木 200706  
接待の袂を挟む花衣 岩下芳子 200706  
傘寿過ぎ気取ることなき花衣 稲垣光子 200706  
母の手の温もり褪めず花衣 水谷ひさ江 六花 200706  
寝たきりの母の筒袖花衣 水谷ひさ江 六花 200706  
花衣立てり帝国ホテル前 磯崎清 200707  
花衣夫に言ひ訳ふたつみつ 岩井ひろこ 火星 200707  
ゆつくりと歩く夕暮花衣 村瀬八干代 遠嶺 200707  
ウェデイングドレスてふ花衣かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200803  
花衣吊るや段差の多き宿 伊藤白潮 200805  
花衣人に酔ひつつ人を恋ひ 峰幸子 200805  
見納めといふが口癖花衣 日山輝喜 200806  
うす闇にたたまれてをり花衣 岡部名保子 馬醉木 200806  
乳房から笑いしずまる花ごろも 杉田桂 頂点 200806  
帯解けば胸のしめりや花衣 栗栖恵通子 200806  
花衣なれたるふうに着てをりぬ きくちきみえ やぶれ傘 200806  
雨合羽重ねて今日の花衣 高橋道子 200807  
ライト浴び水面は鯉の花衣 岡野峯代 ぐろっけ 200807  
ひとひらをうなじにとめて花衣 柳葉繁 200808  
半襟に萌黄を選みて花衣 ことり 六花 200904  
手づくりのスカーフ今日の花衣 篠田純子 あを 200905  
肩に添ふ母のうす色花衣 渡たみ 馬醉木 200906  
瑠璃光の塔に似合ひの花衣 鈴木阿久 200906  
花衣すとんと脱ぎて癒え近し 柴田雪路 200907  
潮風や身は天竺の花衣 竹中一花 200907  
寂しさと背中合はせや花衣 環順子 遠嶺 200907  
蛸薬師堂に鐘つく花衣 小林成子 火星 200907  
花衣人影に居て雅かな 近藤ともひろ ろんど 200907  
ドレープに両の手を添へ花衣 坂本節子 200908  
花衣脱ぎて衣の芯のわれ 坂本節子 200908  
花衣ととのへしより旅心 稲畑汀子 ホトトギス 201003  
花衣着て大事な日迎へたる 稲畑汀子 ホトトギス 201003  
花衣風に吹かるる野点かな 加藤克 201005  
直情の背筋を芯に花衣 柴田佐知子 201005  
背に掛けて貰ひしよりの花衣 辻直美 201006  
雨やりすごす寸胴の花衣 風間史子 201007  
帰るなりエプロンで立つ花衣 木野本加寿江 火星 201007  
吊られある絵馬読んでゐる花衣 城孝子 火星 201007  
樟脳の匂ひし母の花衣 横内かよこ ぐろっけ 201007  
花衣うかうか女になつてゐし 松田都青 京鹿子 201008  
如庵出で花に消え行く花衣 奥村真人 雨月 201008  
この花のために一会の花衣 後藤比奈夫 ホトトギス 201009  
虚子館の理事会集ふ花衣 稲畑廣太郎 ホトトギス 201103  
それきりとなりし出逢ひや花衣 外川玲子 風土 201105  
余震なほ箪笥の底の花衣 山本浪子 風土 201106  
太陽の橋じぐざぐに花衣 中山皓雪 201107  
余震来て舞ふごと脱げり花衣 田中臥石 末黒野 201107  
串団子セーラー服の花衣 田中佳子 ぐろっけ 201107  
花ごろも如来しづけき遊び足 西村純太 201107  
白髪にかもじたつぷり花衣 中島陽華 201107  
花衣とはおほげさな普段着で 浅井靑陽子 ホトトギス 201108  
畳み方知らぬ娘ら花衣 細川知子 ぐろっけ 201108  
花衣帯解けるとき香りけり 久永つう 瀬戸の海 201203  
花衣着せてやりたし伎芸天 笠井清佑 201206  
花衣夜は法事の末席に 竹内悦子 201206  
さかしまに川面を歩く花衣 柴田久子 風土 201206  
醍醐寺に仕立上がりの花衣 中村洋子 風土 201207  
一枚を脱ぎ捨ててある花衣 根岸善行 風土 201207  
花衣十年前の若き柄 林哲夫 ぐろっけ 201207  
蒼天の堤に仰臥花衣 三枝邦光 ぐろっけ 201207  
人並にペツトも纏ふ花衣 三橋早苗 ぐろっけ 201207  
文様の上方ぶりや花ごろも 花田心作 201207  
吉野行それと定めし花衣 今井千鶴子 ホトトギス 201208  
一陣の風に石像花衣 林哲夫 ぐろっけ 201208  
花衣百人に百の色柄よ 安藤虎酔 かさね 201303  
さりながら見立て確かな花衣 柳橋繁子 201405  
衣桁より二ひら三ひら花衣 北川英子 201406  
輪になりし園服という花衣 甕秀麿 201407  
人柄の丸くなりたる花衣 苑実耶 201407  
着疲れの跡も吊され花衣 上野進 春燈 201407  
花衣脱げば花びらこぼれけり 田代貞枝 201408  
畳紙解けば時に耐へをり花衣 秋葉雅治 201501  
指入れて帯をしめをり花衣 山田六甲 六花 201505  
花衣脱ぎたるラジオ深夜便 火箱ひろ 201506  
雪洞やそぞろ歩きの花衣 大森道生 春燈 201506  
名刹に吸ひ込まれゆく花衣 小林朱夏 201506  
名刹に吸ひ込まれゆく花衣 小林朱夏 201506  
花衣脱ぎ捨ててある行基の湯 竹内悦子 201507  
逢へぬ日の想ひのいろの花衣 後藤眞由美 春燈 201507  
死後もまた逢ひたき人の花衣 河口仁志 201507  
八十路とて老いのたしなみ花衣 玉置かよ子 雨月 201507  
幾たびも箪笥に背伸び花衣 升田ヤス子 六花 201507  
赤門へ親と下見の花衣 橋本くに彦 ホトトギス 201607  
花衣たのしきときは訛りけり 齋藤厚子 201607  
花衣母はいつもの納戸色 宮崎高根 201607  
明日逢ふと衣桁に掛けし花衣 高橋和女 春燈 201607  
花衣へやさしくたたむ今日の幸 阪倉孝子 201607  
花衣てふは心に着せるもの 後藤比奈夫 ホトトギス 201609  
帯締の少し斜めや花衣 山田六甲 六花 201705  
行く春や背に散りかかる花ごろも 菊谷潔 六花 201707  
薬湯へ妻と来て脱ぐ花衣 田中臥石 末黒野 201707  
花衣解きていつもの主婦の顔 田村加代 末黒野 201707  
花衣やさしき影を連れかへる 阪倉孝子 201707  
微笑みの横顔まろし花衣 田中美恵子 201707  
救命具腰に付けもし花衣 和田華凛 ホトトギス 201708  
賞状に鼓釦の花衣 西住三惠子 201707  
明日逢ふと衣桁に掛けし花衣 高橋和女 風紋 201709  
さりげなき仕事着夜は花衣 今井千鶴子 ホトトギス 201709  
みよし野の旅の名残の花衣 稲畑汀子 ホトトギス 201804  
鍵善の席にあふれて花衣 山本喜朗 雨月 201806  
花衣連れ立つ人のあらばこそ 宮内とし子 201806  
付け襟の手編みのレース花衣 辻響子 201806  
気遣はることに疲れし花衣 はしもと風里 201806  
花衣夕暮れてなほ匂ひ立つ 吉田順子 201807  
姿見に映るときめき花衣 佐久間尚子 馬醉木 201807  
母のくせ残んの帯や花衣 西本花音 春燈 201906  
花衣ぬいで捨てたい思ひかな 江島照美 201906  
花衣に更へて帰宅の途につけり 高橋和女 春燈 201907  
花ごろも小町通りをたもとほり 平野秀子 末黒野 201907  
令色の蝋のこころの花衣 藤井なお子 船団 201910  

 

2020年3月27日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。