喜 雨     120句

久方の喜雨に喜ぶ患者達   伊万里梅城

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
喜雨のあと大口開けて造船所 岩水節子 199809  
喜雨の夜ああ神々のほどけゆく 田中空音 海程 199810  
喜雨のあと牛全身をゆさぶれり 皆川盤水 春耕 199907  
さめざめと喜雨なり誰も来ぬ日なり 華明日香 銀化 199909  
喜雨となりしか雨男ここにあり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200007  
矇然と香に立つ大地喜雨到る 千代田葛彦 馬醉木 200010  
草木のにはかに揺れて喜雨来たる 名和節子 200010  
ついそこと言はれて遠し喜雨の中 林田江美 馬醉木 200010  
月山の喜雨に濡れ立つ牧の牛 和田和子 馬醉木 200011  
仏間にて喜雨の激しくなりにけり 渡部ひとみ 船団 200102  
喜雨来るや松杉讃へ竹を褒め 村越化石 200109  
喜雨の来てバケツ並べる夕ベかな 福田みさを いろり 200109  
喜雨の来て句座ひとしきりさんざめく 當麻幸子 俳句通信 200109  
喜雨を祝ぐ農一筋の父なりし 大和田鏡子 俳句通信 200109  
月山の喜雨来てをどる黍畑 和田和子 馬醉木 200110  
眠りけり夜半かけて降る喜雨の中 永田二三子 酸漿 200110  
喜雨きたる銀杏並木の踊るやう 村田美穂子 百鳥 200111  
喜雨太きひと日や父の忌を修す 工藤ミネ子 風土 200208  
喜雨の中封書を胸に駆け出しぬ 斉藤由美子 ぐろっけ 200208  
ゆつくりと下りゆく喜雨の雲居坂 鶴田武子 雲の峰 200210  
窓を打つ喜雨に病者のやすらぎぬ 相沢有理子 風土 200211  
山門に喜雨来て笑まふ踏まれ邪鬼 中村風信子 馬醉木 200211  
全身を映せる鏡喜雨来たる 諸橋廣子 対岸 200309  
台風のおこぼれ喜雨となりにけり 二瓶洋子 六花 200309  
大デコに喜雨のはじめの来たりけり 栗栖恵通子 200309  
妻の名を呼ぶも久しき喜雨来たる 池田崇 200401  
全身を映せる鏡喜雨来たる 諸橋廣子 対岸 200402  
なつかしき人集ふ日や喜雨至る 水田清子 200408  
喜雨と言ふに枝葉を叩きのめしけり 長崎桂子 あを 200409  
喜雨過ぎて尚も激しき蝉の声 森山のりこ あを 200409  
喝采の如くはじまる喜雨なりや 吉田眞弓 雨月 200409  
喜雨とばかり言へで雷神猛々し 久保晴子 雨月 200410  
喜雨の中手紙を秤る針の揺れ 中根美保 風土 200410  
大仏の胎内喜雨の音しきり 柴田孤岩 草の花 200410  
明日満つる月かも喜雨のあとを出て 湯橋喜美 200410  
喜雨来るか縄文蓮の大揺れに 岩木茂 風土 200410  
西方へなびく豆の葉喜雨の虹 小宮山勇 遠嶺 200410  
昨夜の喜雨大事に宿す帚草 伊藤一枝 酸漿 200411  
喜雨の傘連ねて綾子生家かな 中川晴美 雲の峰 200411  
喜雨台風と讃へて風のこと言はず 駒井でる太 200411  
風のきて草山の喜雨しらせけり 飯塚ゑ子 火星 200411  
音たてて降り出すものを喜雨と呼ぶ 鷹羽狩行 200507  
地上絵のはるかな大地喜雨のあり 鈴木勢津子 200508  
喜雨の虹立ちて架橋の島と島 石本百合子 馬醉木 200509  
喜雨の中鬼門に大黒瓦かな 延広禎一 200509  
傘さして歩いてならじ喜雨ならば 二宮一知 万象 200509  
立ち上る草の歓声喜雨来たる 江本怜子 対岸 200510  
喜雨ならばつまり道草して帰る 富沢敏子 200511  
喜雨あとの空に水色流れけり 中野京子 200511  
潤へる鴉の声や喜雨のあと 浜田南風 200511  
音立てて土の匂ひの喜雨来たる 西教文江 築港 200511  
初胡瓜喜雨の河童の寢姿か 瀧春一 常念 200606  
羽づくらふ雌雄の鳩や喜雨そそぐ 瀧春一 常念 200606 病中
名書得て心身に喜雨満つるごと 三沢蘭 遠嶺 200608  
砂漠町今朝の挨拶喜雨のこと 伊吹之博 京鹿子 200708  
銭がふるふるてのひらを喜雨たたく 岡有志 ぐろっけ 200709  
句会果て家路を急ぐ喜雨の街 伊藤豊美 遠嶺 200709  
映画館の座席に沈む喜雨休 岡田章子 ぐろっけ 200709  
喜雨兆す大きな傘の水母かな 定梶じょう あをかき 200710  
氏神の庭を浄めしほどの喜雨 白井米子 200710  
喜雨あとの赤岳の裾騎馬稽古 渡邊英子 馬醉木 200711  
喜雨の窓木立明るく映りたり 奥野初枝 万象 200712  
ひとつふたつ三つ粒百と喜雨来る 上原重一 200810  
喜雨来たる声にならない声が出て 木田益穂 風土 200810  
喜雨来たりいきほひ余り水攻に 長崎桂子 あを 200810  
激雷に怖えながらの喜雨なりし 駒井でる太 200811  
喜雨を欲る言を挨拶代りとし 佐藤山人 200811  
耳と目の別々に覚め喜雨となる 竹貫示虹 京鹿子 200907  
山畑に檜山かたぶき喜雨いたる 水原秋櫻子 馬醉木 200907 『重陽』
禰宜の家百姓の家喜雨けむる 八田木枯 晩紅 200908  
喜雨の中茶碗あふるる茶神「陸雨」像 呉文宗 春燈 200910  
茄子畑に風立ち喜雨となりにけり 米山喜久子 201009  
戸を繰りて夫確むる喜雨の音 八木岡博江 酸漿 201010  
喜雨兆す枝のででむし急ぎけり 定梶じょう あを 201010  
喜雨の音六根息を吹き返す 田中藤穂 あを 201010  
放牛の盤石の艶喜雨走る 上谷昌憲 201010  
母の忌を修してよりの喜雨至る 小林成子 201010  
喜雨の庭木々の葉も皆小躍りす 小松鈴子 酸漿 201010  
明方の喜雨の音聞き深ねむり 東芳子 酸漿 201011  
真夜中のざわめきもしや喜雨来るか 寺岡ひろし 雨月 201012  
曙や耳より覚めて喜雨の中 鳳蛮華 201012  
待ちゐたる喜雨に濡れつつ甘藷さす 海上俊臣 酸漿 201107  
喜雨至り雑誌立読みにてすます 森下賢一 春燈 201110  
喜雨を得し女竹の叢のさんざめく 白神知恵子 春燈 201111  
仕事せぬことに疲れて喜雨休み 原友子 201112  
水不足俄な喜雨に濡れてみる 水谷直子 京鹿子 201211  
早き湯と早寝と喜雨の音のなか 原友子 201302  
跳上り横に飛び散る喜雨来たり 長崎桂子 あを 201310  
空梅雨に喜雨となりたる今日の雨 船山東子 ろんど 201310  
喜雨の音町の叫喚なほ高き 長崎桂子 あを 201310  
窯元に金継頼む喜雨の中 鈴木石花 風土 201310  
紋付きの席深々と喜雨の小屋 太田健嗣 ぐろっけ 201310  
喜雨きたる夫の塩飴缶に減り 生田恵美子 風土 201311  
ぬばたまの夜の瓦に弾む喜雨 岩木茂 風土 201311  
喜雨そそぐ名草醜草隔てなく 仙頭宗峰 万象 201312  
ゴムの木は葉をはづませて喜雨を受く 安岡みさき 万象 201312  
美田にも荒地にも喜雨きたるなり 高橋将夫 201408  
母がりは山深き村喜雨来る 中島昌子 201410  
穿つより埋める言葉を喜雨の音 有松洋子 緑光 201411  
放牛の坐すも立ちしも喜雨の中 半田陵 ろんど 201411  
赤い屋根青い屋根にも喜雨到る 堀井英子 雨月 201411  
輪中野の喜雨を待ちゐるものばかり 水谷文謝子 雨月 201501  
地を穿つごと大粒に喜雨来る 布川直幸 201508  
はづみ来る農婦の声や喜雨の中 粕谷澄 馬醉木 201511  
水神の岩ひりひりと喜雨を待つ 深川淑枝 201601  
大阿蘇は大きな器喜雨来たる 山本則男 201609  
はらからやまことまことに喜雨到来 中島陽華 201610  
喜雨の中未知との出合ひ待たれゐし 呉文宗 春燈 201610  
喜雨去りてサラダのやうな東山 木戸渥子 京鹿子 201612  
喜雨すぎし日差や刹那刹那生く 西川織子 馬醉木 201708  
葉末より葉末へこぼれ喜雨となる 田丸千種 ホトトギス 201711  
明日晴るる予報の喜雨の一日かな 安原葉 ホトトギス 201712  
甦る万象の色喜雨の中 千原叡子 ホトトギス 201712  
喜雨を待つなどとは言へぬ豪雨の地 稲畑汀子 ホトトギス 201807  
喜雨の来て露地栽培の充たさるる 大石恵子 201809  
若人を迎ふ空港喜雨の午後 伊吹之博 京鹿子 201812  
待ち望む喜雨に精彩放つ庭 山本漾子 雨月 201909  
千枚田下より喜雨ののぼりくる 夏生一暁 馬醉木 201910  
喜雨しとど蚯蚓のをどる本能寺 津野洋子 京鹿子 201911  

 

2020年7月4日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

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