冬の雨 〈冬雨〉    195句

さびしさは垂井の宿の冬の雨   舟泉

雨の季語  お降り 春の雨  春雨 春霖 春時雨 夏の雨 五月雨 さみだれ 菜種梅雨 

半夏雨  夕立 喜雨 虎が雨 秋の雨 秋雨 秋時雨 冬の雨 初時雨 時雨  青時雨

青葉時雨

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
腕組みして寝入るのが好き冬の雨  菅原健一 199903  
冬の雨花屋の全身呼吸かな 津田このみ 月ひとしずく 199912  
弓なりに冬の雨降る陶器市 辻のぶ子 俳句通信 200002  
冬の雨花の奥まで花屋なり 岡本高明 200003  
表裏なき木賊に冬の雨しづか 大野英美 風土 200003  
手配書は手配書らしく冬の雨 森津三郎 京鹿子 200003  
糊鋏机辺に仕事冬の雨 松尾緑富 ホトトギス 200011  
冬の雨仁王とぶかもしれない 森あみ子 船団 200103  
冬の雨だれにも会はず坂の道 藤原紅 いろり 200104  
山伏の喜捨の行脚や冬の雨 田中子 円虹 200104  
冬の雨テールランプの行列 久森知子 船団 200106  
とめどなき映画のなかの冬の雨 寺田良治 船団 200107  
綿棒の少し呆けて冬の雨 小枝恵美子 船団 200108  
勾玉の揺れ止まるとき冬の雨 児玉硝子 船団 200108  
日本に着陸したる冬の雨 稲畑汀子 ホトトギス 200112  
歩道まで花舗の灯りや冬の雨 栗林松枝 春耕 200202  
結納屋仏具屋灯る冬の雨 杉浦典子 火星 200203  
冬の雨老いの甘えを叱られし 浜野茂 百鳥 200203  
傘廻すことに疲れて冬の雨 坊城俊樹 ホトトギス 200205  
短調のピアノの洩るる冬の雨 坊城俊樹 ホトトギス 200205  
子の叱られてゐる夕べ冬の雨 坊城俊樹 ホトトギス 200205  
お人柄偲べば冬の雨ぬくし 稲畑汀子 ホトトギス 200212

岩田政之助様

鳥羽湾の松鮮しき冬の雨 長崎桂子 あを 200301  
骨壷に骨を押込む冬の雨 須佐薫子 帆船 200302  
石垣の苔にしみこむ冬の雨 辰巳陽子 雲の峰 200302  
冬の雨ステンドグラスなぞりゆく 坊城俊樹 円虹 200303  
ふはふはの大きオムレツ冬の雨 田中子 円虹 200303  
冬の雨コーヒーの香と人のこゑ 加藤みき 200303  
編棒のかちあふ音や冬の雨 芝川百合子 京鹿子 200303  
冬の雨新しき書を繙けり 関本真一郎 帆船 200304  
冬の雨壁垂直に石切り場 川瀬さとゑ 雲の峰 200304  
日曜はしづかに過ぎぬ冬の雨 石川英利 百鳥 200304  
惜みても余りある死や冬の雨 安原葉 ホトトギス 200305  
冬の雨水の都を濡らしけり 稲畑汀子 ホトトギス 200312  
又彼を偲ぶ話題に冬の雨 稲畑汀子 ホトトギス 200312  
冬の雨墓碑はまんべんなく濡れて 今瀬剛一 対岸 200401  
足下に山梨くづる冬の雨 竹内弘子 あを 200401  
しくしくと冬の雨あり石榴の実 安部里子 あを 200401  
冬の雨光の渦を作りけり 矢野洋子 対岸 200402  
冬の雨千年榧のぬくみかな 谷村幸子 200403  
けふ奈良の冬の雨なる匂ひかな 吉田島江 火星 200403  
初冬の雨は包むが如く来る 滝青佳 ホトトギス 200403  
冬の雨仏滅といふしづかな日 野澤泰子 対岸 200403  
冬の雨行き止りなる御用蔵 高田令子 200403  
冬の雨嬰の心音聴くような 正木泰子 ぐろっけ 200403  
ひとことの昨日を流す冬の雨 鈴鹿仁 京鹿子 200501  
冬の雨象皮の粗さ言ふべきか 沼田巴字 京鹿子 200501  
看取るとは正視すること冬の雨 成井侃 対岸 200502  
凛凛と父情深めて冬の雨 丸山敏幸 200502  
悲しげなロシアの芝居冬の雨 石川英利 百鳥 200502  
まつすぐに降る冬の雨稿起す 上田玲子 200502  
竹林のひつそりと濡れ冬の雨 関戸洋子 対岸 200504  
冬雨の殊に明るき柞山 天野みゆき 風土 200504  
波止の灯のひとつで足りる冬の雨 宇都宮滴水 京鹿子 200601  
冬の雨ひと日林を離れざる 豊田都峰 京鹿子 200602  
冬の雨音なき朝となりにけり いば智也 六花 200603  
冬の雨ブラックコーヒー膝に猫 安部里子 あを 200603  
人在りて家内ぬくし冬の雨 本橋墨子 200605  
持国天に踏まるる顔や冬の雨 篠田純子 あを 200701  
母訪ふに通ふ峠の冬の雨 谷榮子 雨月 200702  
白河の関訪ふ冬の雨と雷 森高武 風土 200702  
地下街をあるくたのしさ冬の雨 大坪景章 万象 200703  
線描きの十字消ゆ墓碑冬の雨 佐藤淑子 雨月 200703  
野辺送り同期集ひて冬の雨 足利ロ子 ぐろっけ 200703  
ひさびさに皆家に居り冬の雨 岡垣佳子 遠嶺 200704  
冬の雨女子マラソンに容赦なく 北村香朗 京鹿子 200704  
鐘楼の土滑らかや冬の雨 村上留美子 火星 200704  
冬の雨赤い傘ある通夜の家 安部里子 あを 200704  
冬の雨海鼠眠らせ貝眠らせ 百瀬七生子 海光 200705  
冬の雨先に進まぬぺージかな 中島玉五郎 200712  
冬の雨アールグレイのかほり満つ 加藤みき 200802  
冬の雨もうすぐに去る屋根を打つ 折橋綾子 200802  
冬の雨山の茶店が湯気上げて 岡田房子 酸漿 200802  
酒蔵の湯気にけむれり冬の雨 坂本知子 酸漿 200802  
倦むといふことも大事や冬の雨 平子公一 馬醉木 200803  
飲食の句を増やしをり冬の雨 井上信子 200803  
ふるさとの寂れはわびし冬の雨 鈴木榮子 春燈 200804  
冬の雨われ休息の日なりけり 永田あき 酸漿 200804  
冬の雨貼りつく句碑の幕を引く 白根純子 ホトトギス 200805  
ビルの先隠して冬の雨しとど 稲畑廣太郎 ホトトギス 200812  
あなたへの気持は冬の雨に解き 稲畑廣太郎 ホトトギス 200812  
人ビルに吸ひ込んでゆく冬の雨 稲畑廣太郎 ホトトギス 200812  
冬の雨句碑潤してゆきにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200812  
冬の雨木々黒々と染めかへし 塙告冬 ホトトギス 200812  
冬の雨平たく通る塵芥船 丹間美智子 炎環 200901  
律儀なるニート青年冬の雨 和田郁子 200902  
たそがれの音ともならず冬の雨 船越美喜 京鹿子 200902  
置き去りにされし自転車冬の雨 早崎泰江 あを 200902  
冬の雨右脳左脳に隙間増ゆ 田中藤穂 あを 200902  
冬の雨湯気のしろくてスープ皿 中山純子 万象 201001  
模試に行く孫の背中に冬の雨 上岡理恵 201002  
へなへなと閻魔の前へ冬の雨 大坪景章 万象 201002  
口紅を濃くひき冬の雨へ出づ 柳生千枝子 火星 201002  
楷は葉を垂れ聖堂は冬の雨 田中藤穂 あを 201002  
無造作に投函したる冬の雨 佐々木秀子 201003  
朱印所としるべありけり冬の雨 大島英昭 やぶれ傘 201003  
長堤の冬雨に濡れ蕪村句碑 山口天木 雨月 201003  
蕭条と冬の雨ふる岩船寺 山下青坡 201004  
冬の雨目的地まで道迷ふ 工藤はるみ 風土 201004  
街の灯の滲む舗道や冬の雨 佐々木新 春燈 201004  
冬の雨傘に小さく入りけり 吉川隆 春燈 201004  
冬の雨女子マラソンはひた走る 島純子 ぐろっけ 201005  
初冬の雨のち晴といふ天与 稲畑廣太郎 ホトトギス 201011  
冬の雨漏れくる辺り喫煙所 稲畑廣太郎 ホトトギス 201012  
葬終へてやがてつめたき冬の雨 平絵美子 春燈 201102  
冬の雨玉砂利耽と光りたる 加藤みき 201102  
冬の雨たそがれてより人恋し 西村滋子 京鹿子 201103  
当番の早出に冬の雨あがる 数長藤代 201103  
冬の雨ありしを知らず着陣す 稲畑汀子 ホトトギス 201111  
白きもの妖精めきて冬の雨 稲畑廣太郎 ホトトギス 201112  
天帝の涙とも見ゆ冬の雨 稲畑廣太郎 ホトトギス 201112  
濡れそぼつ寅さん像や冬の雨 西田史郎 201201  
立冬の雨寂かなり孔子廟 北村梢 京鹿子 201201  
大屋根に唐風の鴟尾冬の雨 米田文彦 かさね 201202  
冬の雨止みて夕陽の日本橋 坂上じゅん かさね 201202  
冬の雨遺言状を作りけり 佐々木薫 かさね 201202  
ガラス戸に己の顔や冬の雨 塩田博久 風土 201202  
立冬の雨軒の端を走りつつ 林美智 ぐろっけ 201202  
ギャンブルは無になる時間冬の雨 向江醇子 ぐろっけ 201202  
ユーカリの木肌削げ落ち冬の雨 大橋晄 雨月 201202  
プラタナス並木に冬の雨の音 藤井美晴 やぶれ傘 201202  
急行を待つ鈍行や冬の雨 藤原若莱 春燈 201203  
頑張れは病夫への禁句冬の雨 中下澄江 201203  
燈台の照らす限りの冬の雨 宇都宮敦子 201203  
冬の雨らしからぬ降り潦 瀬島洒望 やぶれ傘 201204  
みづうみへ煌めきて降る冬の雨 長山あや ホトトギス 201205  
冬の雨尾灯にじみつつ流る 服部早曲 201205  
冬の雨止みて土より匂ひたち 佐藤喜仙 かさね 201301  
冬の雨茶漉しにのこる紅茶の葉 根橋宏次 やぶれ傘 201301  
夫留守の閂おもし冬の雨 川村清子 馬醉木 201302  
冬の雨墨絵のごとく雲垂るる 飯田美千子 201302  
廃校の鉄棒つたふ冬の雨 土江比露 春燈 201303  
冬の雨遠景のなき日本海 佐瀬晶子 ろんど 201303  
曽根崎に貝焼くにほひ冬の雨 山田美恵子 火星 201304  
残されし水車と火の見冬の雨 梶浦玲良子 六花 201304  
黒地蔵黒く在はせり冬の雨 瀧春一 花石榴 201312 鎌倉覚園寺
冬の雨千の棚田のひろがりに 柳橋繁子 201402  
ウォッカの余白にさくっと冬の雨 田彰子 船団 201403  
見はるかす筑波隠しの冬の雨 和田紀夫 201403  
ぼんやりと昼の街灯冬の雨 佐々木秀子 201404  
一滴も子に触れさせぬ冬の雨 仲里奈央 201404  
冬の雨雪の予報は裏切られ 松村光典 やぶれ傘 201404  
人恋し街の灯点り冬の雨 岩村惠子 ホトトギス 201405  
松脂の上を滑れる冬の雨 山尾玉藻 火星 201501  
渓一つ深く鎮まる冬の雨 上田由姫子 京鹿子 201501  
傘持たず出て立冬の雨に遭ふ 神戸京子 ろんど 201502  
眠りさへすれば明日来る冬の雨 栗原公子 201502  
泣く如く城址の石や冬の雨 加藤富美子 201502 長崎
冬の雨木々の身浄め地に恵み 新田秀子 風土 201502  
冬の雨鳥獣戯画見に並びけり 杉浦典子 火星 201502  
走り根に躓きをりし冬の雨 小林正史 201502  
窓を打つ冬の雨粒木曽路かな 橋本靖子 201502  
ぽとぽとと音立ててをり冬の雨 出口誠 六花 201503  
林床を満たしてをりぬ冬の雨 高田令子 201503  
冬の雨駆けむばかりの神馬像 加藤みき 201503  
冬の雨音するようなないような 鈴木直枝 ろんど 201503  
冬の雨禅僧作の庭無音 岡真紗子 201503  
入り船の墨絵めきたる冬の雨 當間シズ 万象 201504  
冬の雨忌のこもごむを身ほとりに すずき巴里 ろんど 201505  
一日に会合二ケ所冬の雨 稲畑汀子 ホトトギス 201511  
東京の滞在長し冬の雨 稲畑汀子 ホトトギス 201511  
病む人の消息二三冬の雨 稲畑汀子 ホトトギス 201511  
飛べぬこと知るや駝鳥に冬の雨 大政睦子 京鹿子 201601  
立冬の雨にずぶ濡れ風見鶏 安藤久美子 やぶれ傘 201601  
名画座の椅子固かりき冬の雨 生方義紹 春燈 201602  
鈍色の屋根畳なはる冬の雨 宇都宮敦子 201602  
身とこころ軽くなりたり冬の雨 中田禎子 201603  
ゆつくりと電車は駅へ冬の雨 小山陽子 やぶれ傘 201603  
老猫に命終迫る冬の雨 秋川泉 あを 201603  
松葉杖突きゐる娘冬の雨 松村光典 やぶれ傘 201604  
冬の雨薔薇の蕾は果てにけり 山荘慶子 あを 201604  
初冬の雨の上つてゐるらしく 稲畑汀子 ホトトギス 201611  
初冬の雨の上つてゐるらしく 稲畑汀子 ホトトギス 201611  
冬雨の皇帝ダリアヘこたるる 山田六甲 六花 201612  
へなへなと閻魔の前へ冬の雨 大坪景章 椿垣 201612  
眠りさへすれば明日くる冬の雨 栗原公子 銀の笛 201612  
覺悟めく文へ返信冬の雨 田中藤穂 あを 201701  
網小屋の貝殻ひかる冬の雨 玉田瑞穗 万象 201702  
冬雨に始まるひと日旅と思ふ 佐藤喜孝 あを 201704  
あのときの冬雨ねむりのなかにまで 佐藤喜孝 あを 201707  
渋滞を避けるすべなき冬の雨 稲畑汀子 ホトトギス 201711  
冬の雨通行止めの高速路 稲畑汀子 ホトトギス 201711  
冬の雨一枚多く羽織り来し 稲畑汀子 ホトトギス 201711  
道迷ふことなく着きぬ冬の雨 稲畑汀子 ホトトギス 201711  
冬の雨銀座の鳩はよく歩く 佐藤喜孝 あを 201712  
初冬の雨に光るや能登瓦 宮崎紗伎 春燈 201801  
いさぎ良き楠の一幹冬の雨 黒滝志麻子 末黒野 201802  
被爆の傷修めしドーム冬の雨 川村欽子 雨月 201802  
黄昏れて尚降りやまず冬の雨 犬塚芳子 201802  
乾きたる音にはじまる冬の雨 戸栗末廣 201804  
尖るものいよいよ光り冬の雨 南うみを 風土 201902  
命あるものに優しく冬の雨 石黒興平 末黒野 201905  
一滴も子に触れさせぬ冬の雨 仲里奈央 201909  
降りさうで降らぬ旅路の冬の雨 稲畑汀子 ホトトギス 201911  

2019年11月16日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。