花 曇 3       115句

研ぎ上げし剃刀にほふ花ぐもり    日野草城

  彼岸桜  糸桜   しだれ桜  枝垂桜  山桜  朝桜  花疲れ  花守

花の雲  花影   花の影  余花  残花  花の塵  花過ぎ  花屑・花の屑  花篝

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
パソコンに積もる埃や花曇 宇治重郎 201106  
花曇り目まひ虚実に余震なほ 森下康子 201106  
加へたる砂糖ひと匙花曇 コ田千鶴子 馬醉木 201106  
花曇子の吹くアルトサキソフォン 松井倫子 火星 201106  
花曇り文士つてやつの情死自死 安居正浩 201106  
とんかちで羽目打つ妻よ花ぐもり 定梶じょう あを 201106  
花曇り眉すんなりと描きけり 田原陽子 201107  
平和呼ぶ太郎の塔や花ぐもり 中山皓雪 201107  
花曇ちよつと重たき車椅子 中下澄江 201107  
投票へ行くにも杖を花曇 小川玉泉 末黒野 201107  
墨東へ向かふ車窓や花曇 藤原若菜 春燈 201107  
花曇り一人の飯の炊き上る 鈴木とおる 風土 201107  
裸婦像の肩つややかや花曇 永田二三子 酸漿 201107  
徘徊の老婆の訃報花曇 久世孝雄 やぶれ傘 201108  
水餃子ぷるっとつるっと花曇り 火箱ひろ 船団 201110  
大いなる伽藍の上の花曇 武井美代子 万象 201110  
花曇り幾度も触るる手術跡 小林朱夏 201205  
自転車の寝転ぶ堤花曇 福島茂 201205  
花曇たぶん武蔵の恋のせい 鶴濱節子 始祖鳥 201206  
鳥の声遠く聞こゆる花曇 松本周二 かさね 201206  
山鳩の日がな鳴きつぐ花曇 木村梨花 春燈 201206  
オムレツのゆれて置かるる花曇 蘭定かず子 火星 201206  
花ぐもりそのまま暮れてしまひけり 豊田都峰 京鹿子 201206  
屋上に干されし病衣花ぐもり 瀬戸悠 風土 201207  
鳥の声遠く聞こゆる花曇り 松本周二 かさね 201207  
花曇もと来た道を戻りけり 木村傘休 春燈 201207  
パドックの馬の仰け反る花ぐもり 杉浦典子 火星 201207  
養生の鯉池たひら花曇 山田美恵子 火星 201207  
花曇り肩にひび入る石佛 田中文治 火星 201207  
花曇り猫の予報は午後雨に 松井洋子 ぐろっけ 201207  
ドーナツの穴の不揃い花曇 金田けいし ろんど 201208  
鳥羽口ヘつづく京の花ぐもり 飯塚ゑ子 火星 201208  
どこやらが晴れてゐるから花曇 後藤立夫 ホトトギス 201209  
鯉の尾の跳ねる力や花ぐもり 北崎展江 くりから 201209  
水重く使ひて午後の花曇 林昭太郎 あまねく 201210  
花曇り神保町に紙の店 瀬島洒望 やぶれ傘 201210  
花曇り身を委ねゐる医療機器 柴田志津子 201304  
針穴を睡魔のふさぐ花ぐもり 熊丸淑子 馬醉木 201305  
窓際の旅の眼鏡や花曇 古川千鶴 かさね 201305  
花曇塵ぬぐひてもぬぐひても 市ヶ谷洋子 馬醉木 201305  
外来の呼び出しマイクも花曇 大場光よし 風土 201305  
花ぐもり垣間見えたる山の空 白石正躬 やぶれ傘 201306  
似たかほが三たりゐると花ぐもり 定梶じょう あを 201306  
こてこてのゴッホ自画像花曇 高谷栄一 201306  
花曇しつけ糸ある古着捨て 佐用圭子 201306  
近付けば鬼瓦かな花曇 和田勝信 かさね 201306  
風ありて天の半分花曇 岩下芳子 201306  
花曇静心もて愛でゐたる 大橋晄 雨月 201306  
門扉閉ぢ布沙女居しづむ花曇 奈辺慶子 雨月 201306  
フリスビー低く野を飛ぶ花曇り 渡邊孝彦 やぶれ傘 201306  
三面鏡開くひと日や花曇 織田喜美子 春燈 201307  
金貨のやうなつり銭が出る花曇 瀧春一 花石榴 201312  
花曇失せもの駅へもらひに行く 瀧春一 花石榴 201312  
白墨で書く文字太く花曇 森岡正作 201406  
湾なりに列車過ぎゆく花曇 泉本浩子 馬醉木 201406  
傷みたる母の手鞠や花ぐもり 杉山哲也 馬醉木 201406  
待つだけの恋物語花ぐもり 山本みち子 201406  
花曇胃の腑に適ふ今朝の粥 大松一枝 201407  
花曇鳩はつがひで戻り来る 吉田葎 201407  
花曇憂ひても儘ならぬこと 伊藤厚子 ろんど 201407  
誰も弾かぬピアノの埃花ぐもり 三輪温子 雨月 201407  
花曇ひとは何かと火を焚けり 土屋草子 ろんど 201408
花曇吉野に残し来し心 稲畑汀子 ホトトギス 201504  
筆箱の整理終へたる花曇 稲畑汀子 ホトトギス 201504  
みよし野の旅も名残よ花曇 稲畑汀子 ホトトギス 201504  
花ぐもり河馬の口中ももいろに 竹内弘子 あを 201505  
花曇群れるボートのとりどりに 秋川泉 あを 201505  
日は暮れて道なほ遠し花曇 王岩 あを 201505  
煉切に金の蘂ある花ぐもり 田所節子 201506  
花ぐもり和綴の古書の仮名づかひ 富川明子 201506  
つくろへぬ鏡の罅や花曇 中村紀美子 春燈 201507  
ふんはりと踏みゆく堤花ぐもり 藤沢秀永 201507  
花曇ほほに触れたき伎芸天 小嶋紘一 末黒野 201507  
花曇浚渫船は水こぼし 宮本加津代 万象 201507  
鼻の差の馬身波打つ余花ぐもり 鈴木まゆ 馬醉木 201508  
御仏の厚き唇花曇 黒滝志麻子 末黒野 201508  
水飴の気泡うごかず花曇 林昭太郎 201510  
ひとつづつもの忘れゆく花曇 荒井書子 馬醉木 201604  
深海に悪相おこぜ花曇 能村研三 201605  
山鳩のくくうくくうと花ぐもり 田所節子 201605  
蒸しパンの蒸籠を出づる花曇 林昭太郎 201606  
窓際の遅きランチや花曇 小川流子 201606  
岬端に畳む白波花曇 田川美根子 201606  
花曇面影遠くなりしかな 大嶋洋子 春燈 201606  
花曇り一揆砦の井戸のぞく 飛高隆夫 万象 201607  
古地図に見る港の歴史花曇 石黒興平 末黒野 201607  
花曇り声を伴ふ生欠伸 森清堯 末黒野 201607  
またひとつ仕事引き受け花曇 藤井啓子 ホトトギス 201608  
ムックリの音のはなれぬ花曇り 大内和憲 万象 201608  
降り立てば父郷は桐の花ぐもり 笠井敦子 201610  
花曇人馬一体バー越える 大山夏子 201612  
花ぐもり納骨堂のエレベーター 中田みなみ 桜鯛 201701  
くちびるにあまたのつとめ花曇り 津田このみ 船団 201701  
花曇り紙ナプキンに書く略図 塚越弥栄子 末黒野 201704  
これは扨て鉈の刃こぼれ花曇り 中川句寿夫 ここのもん 201705  
花曇朱肉のゆるび宥めをり 能村研三 201706  
看取り尽く須臾卯の花曇りかな 能村研三 201706 母逝く
たいていは一人でいつも花曇 辻美奈子 201706  
産卵の鯉腹を見せ花曇 森清信子 末黒野 201707  
大仏の胎内もまた花ぐもり 落合絹子 雨月 201707  
真間の井をひと巡りせり余花ぐもり 渡辺輝子 201707  
風聴けばまなじり湿る花ぐもり 渡辺輝子 201707  
那智黒や吉野熊野は花曇 高橋将夫 201707  
放鳥の一羽逸れたり花曇 福島せいぎ 万象 201707  
切株にのこる湿りや花曇 佐藤信子 春燈 201707  
花曇りシャッター通り猫が行く 平井奇散人 船団 201707  
朽ち舟に群るる真鯉や花曇 森清信子 末黒野 201708  
師が遠くなりゆく日々や花曇 橋添やよひ 風土 201708  
花曇なにも残らぬ特攻基地 戸栗末廣 201707  
皆同じ心を抱きぬ花曇 稲畑汀子 ホトトギス 201804  
旅終へて風の狼籍花曇 稲畑汀子 ホトトギス 201804  
花ぐもり荒湯の湯気か湯の神か 中貞子 201805  
ケーキのフィルムくるつと外し花曇 兵藤惠 201805  
大仏の胎内もまた花ぐもり 落合絹代 風土 201806  
花曇ケース携へ楽屋入り 下山田美江 風土 201806  
不揃ひの和紙のぐるりや花曇 柿沼盟子 風土 201806  
十二支を刻む石像花曇り 間島あきら 風土 201807  
ホッチキスの空鳴りの音余花ぐもり 能村研三 201807  
速達の届かぬ夕や花曇 横山さくら 春燈 201905  
花ぐもり野暮用多き日なりけり 松橋利雄 春燈 201906  
逃したる快速電車花曇 佐藤まさ子 春燈 201906  
見上ぐるや夢果つる地の花曇 海村禮子 春燈 201906 福島原発地
甘噛みに指をまかせる花曇 はしもと風里 201906  
花曇り珈琲豆を煎る匂い 太田沙良 201907  
薄墨に嶺々一つなす花ぐもり 浅井青二 雨月 201907  
西郷像の頭に鳩が花曇 丑久保勲 やぶれ傘 201907  
余白なき介護日誌や花曇 小池桃代 末黒野 201907  
折々は光降り来る花曇 立村霜衣 ホトトギス 201908  
花曇り網走発のフルムーン 中島宙 201908  
花曇かきわけあさがや探検隊 わたなべじゅんこ 船団 201910  
伝言板に猫の手配書花ぐもり 岩永みはる 追伸 202003  
華やぎを大地に納め花曇 稲畑廣太郎 ホトトギス 202004 花曇→1

 

 

2020年4月15日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。