43     100句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
狐穴の奥の明るき花驟雨 甲州千草 201306
後ろにも正面のあり花万朶 関根瑶華 201306
語部の口上花を哀しめり 森岡正作 201306
公民館集うて花の昼餉かな 青野安佐子 201306
口笛の向かう緋いろの此の花よ 佐藤凉宇子 ろんど 201306
行き戻り佇む花となりにけり 仙石君子 雨月 201306
降る雨の音にはならず花散らす 齋藤晴夫 春燈 201306
咲き満ちて花は愁ひをこぼさざる 塩貝朱千 京鹿子 201306
咲くを待ち咲けばすぐ散る花惜しむ 安藤虎酔 かさね 201306
作業着の並び干さるる花のもと 小山陽子 やぶれ傘 201306
山と谷彩る花や果ては海 小川玉泉 末黒野 201306
山櫻きのふの花に飽いてをり 竹内悦子 201306
散りしきし花を両手で宙にむけ 吉弘恭子 あを 201306
散り際の花に水張る棚田あり 服部鹿頭矢 馬醉木 201306
散り初むる花の葉色の鈍きかな 柳田晧一 かさね 201306
師を恋うて刈干切唄花の夜 塩路隆子 201306
指一本嬰に握られ花の下 中山静枝 201306
慈円なる右上りの書花明り 松岡和子 201306
治癒の日を天にまかせて花愛づる 綱徳女 春燈 201306
十勝より見渡す平野花の帯 津田富司 201306
初花やひんやり乾く夜泣石 大沢美智子 201306
初花や先師の教へ芳しく 東野鈴子 雨月 201306
初花や発と心の開く音 柳川晋 201306
初花や平城宮の大甍 山本無蓋 201306
初花や平和と思ふ今のあり 宮崎高根 201306
初孫の呱呱の声上ぐ花明り 亀田やす子 ははのこゑ 201306
杖先に力をこめて仰ぐ花 小川玉泉 末黒野 201306
新装のカフェ賑はへり花の道 小池清司 かさね 201306
吹雪く花乗せてきらめく細小川 小川玉泉 末黒野 201306
西行のやうには行かじ花仰ぐ 山田愛子 201306
走り根に座すしばらくは花の昼 安藤久美子 やぶれ傘 201306
地の菜に地の酒を酌む花蓆 藤丸誠旨 春燈 201306
朝風に揺るるさくらの花重し 海村禮子 春燈 201306
追懐にひたる夕べや花の翳 綱徳女 春燈 201306
徒歩半刻国宝といふ花の寺 中本吉信 201306
突風に攫はれ花は何処かな 大堀賢二 201306
濃きうすき花片つまむ八重櫻 吉弘恭子 あを 201306
布沙女逝きてことしの花のうすずみに 奈辺慶子 雨月 201306
浮かれ人祈り人あり花万朶 笹井康夫 201306
舞ふ花のにほひ清しき吉野箸 植田桂子 馬醉木 201306
満開の日本の花に迎へらる 松村光典 やぶれ傘 201306
眠りつくまなうら花をとどめしまま 藤丸誠旨 春燈 201306
目の合ひて逃げる野良猫花の宵 小山陽子 やぶれ傘 201306
夜の闇に白く浮びし花なりし 大日向幸江 あを 201306
里見軍亡霊の碑や花三分 宮崎高根 201306
茹で玉子するりとむけり花の下 大日向幸江 あを 201306
取り敢へず靴を重石に花むしろ 塩川君子 末黒野 201306
西行の話聞きたし花影に 笠井清佑 201306
抜小路より袋小路へ花の塵 千田百里 201306
琅玕や墓は作らず花の山 雨村敏子 201306
花過ぎの返書や言葉拾ひつつ 長谷川翠 馬醉木 201307
ここからは初花となる迅さかな 安原葉 ホトトギス 201307
この人を置きて逝けぬと花の下 野坂民子 馬醉木 201307
闇をゆく花ひとひらは母のたま 中野英伴 春燈 201307
曳売の一服してゐる花の土手 福地弘子 馬醉木 201307
花更けてうなじ吹かるる隅田川 米山のり子 馬醉木 201307
咲き満ちる花はまぶしき点描画 中井弘一 201307
産む日待つ花満開に力得て 柿本麗子 千の祈り 201307
沈黙を遠くに置いて花の里 鴨下昭 201307
美形なほ死化粧凛と残り花 柿本麗子 千の祈り 201307
霧雨と花びら触るる両の頬 吉弘恭子 あを 201307
夕暮の道を残して花散りぬ 橋本修平 かさね 201307
隣国のミサイル云々花宴 居内真澄 ぐろっけ 201307
追ひ越して男の子と知れり花の昼 半田稜 ろんど 201309
くつろぎというて花詠みつづく旅 木村享史 ホトトギス 201310
花にわが九十一の誕生日 上崎暮潮 ホトトギス 201310
花ほめて葉に天道虫聞いており 池田久恵 ぐろっけ 201310
みよし野に花よ星よと遊びをり 今井肖子 ホトトギス 201312
花の寺其角歌麿の墓を訪ふ 瀧春一 花石榴 201312
人影のなき花蔭に囀れり 瀧春一 花石榴 201312
縋る身を抱きて寄りぬ花の窓 藤丸誠旨 春燈 201312
後ろにも正面のあり花万朶 関根瑶華 201401
帰漁船花の岬へまつしぐら 柴田近江 201402
空襲も津波もありし花あかり 山本無蓋 201402
香擋くや彼の世も花のふぶくらむ 久保久子 湖心 201402
合はす手の乳房にふるる花あかり 久保久子 湖心 201402
新緑や野外集会笑の渦 長崎桂子 あを 202207
新緑の里曲の空の和みだす 鈴鹿呂仁 京鹿子 202207
新緑の岬に憩ふ野風呂句碑 鈴鹿呂仁 京鹿子 202207
新緑に歩を緩めたり速めたり 柿沼盟子 風土 202208
新緑の芯と皇居の鎮もれぬ 間島あきら 風土 202208
山の湯に雨後の新緑なだれけり 森岡正作 202208
新緑に眼をつむりゐて鳥心地 甲州千草 202208
五十年連れ添ひて新緑の苑 森清信子 末黒野 202208
新緑や風沸かしゆく一輪車 中野千代子 末黒野 202208
新緑の時空口笛は透明 鷺山珀眉 京鹿子 202208
新緑に身を深く入れ納骨す 山田健太 風土 202209
小糠雨新緑いよよ鮮やかに 岡野里子 末黒野 202209
今日何もかも新緑に悼みけり 酒井湧水 ホトトギス 202210
青空と新緑うつす朝の湖 川口利夫 ホトトギス 202210
新緑や塵ひとつなき無人駅 森田明成 202302
あとはもう散る花として惜しまるる 稲畑汀子 ホトトギス 201403
一声は齢とつたネと花の宴 大田實 ぐろっけ 201403
花の景途切れ三十七階に 稲畑汀子 ホトトギス 201403
花消しの雪にびつくり子鹿の瞳 竹貰示虹 京鹿子 201403
花早し遅しというてゐるうちに 稲畑汀子 ホトトギス 201403
皆には内緒の私花朧 稲畑汀子 ホトトギス 201403
気まぐれな花の遅速を追うて旅 稲畑汀子 ホトトギス 201403
近づける花の旅路と思ふさへ 稲畑汀子 ホトトギス 201403
午後荒るることも承知の花の客 稲畑汀子 ホトトギス 201403
初花に視線を高く置く日かな 稲畑汀子 ホトトギス 201403
初花のあるやも知れずありしこと 稲畑汀子 ホトトギス 201403
淡々とつき合ふ自然花の旅 稲畑汀子 ホトトギス 201403
東京に花の見頃を迎へたる 稲畑汀子 ホトトギス 201403
東京の満開の花語らばや 稲畑汀子 ホトトギス 201403
東西を分ちぬ花の遅速かな 稲畑汀子 ホトトギス 201403
列くずすお一人様の花巡り 平井奇散人 船団 201403
「羅生門」の琵琶の語りや花の闇 坂根宏子 野山の道 201404
いふなればまだまだ花の吉野山 稲畑汀子 ホトトギス 201404
み吉野の名残の花を惜みつつ 稲畑汀子 ホトトギス 201404
花の句碑花の散り込む一とところ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201404
花を見ず救命室の妻逝けり 難波篤直 201404
花を背に釣りを伝授の親子かな 難波篤直 201404
花散るや造ぎゆくものに水と人 竹貫示虹 京鹿子 201404
花朧川に沿ふ道曲る道 稲畑汀子 ホトトギス 201404
祈りあり吉野は奥へ奥へ花 稲畑汀子 ホトトギス 201404
京洛の花のはたてに逝かれし師 竹貫示虹 京鹿子 201404
業平も小町もをりぬ花の稚児 伊藤白潮 201404
九十二歳祝ぎまゐらする花の内 山田夏子 雨月 201404
妻偲び歩く小径の花の舞 難波篤直 201404
花 →44

 

2023年5月17日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。

 
2023年5月17日