33     100句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
花ちるやかごめかごめと囲まれし 竹内弘子 あを 201007
花と雪女神の遊びごころかな 近藤きくえ 201007
花のなか吉野の一夜あけにけり 鈴木昌子 やぶれ傘 201007
花の闇くぐりて女将現るる 笹村政子 六花 201007
花の奥蒼天を突く雪の駒 阿部悦子 酸漿 201007
花の奥憤怒相なる仏たち 豊田都峰 京鹿子 201007
花の座の幼占ふ手相見て 泉田秋硯 201007
花の散るいまさら急ぐ用はなし 乗鞍三彦 春燈 201007
花の散る千葉一族の土塁かな 森さち子 201007
花の宿腰曲がりしとこぼす女 飯田ひでを 201007
花の宿廊下の隅に傘干され 近藤牧男 春燈 201007
花の精肩をかすめて風に乗る 小山ミツ子 末黒野 201007
花の昼集ふ笑顔の中に居る 石岡祐子 201007
花の昼退りて見たる揚屋かな 西村節子 火星 201007
花びらのいくいくすぢの風もやう 豊田都峰 京鹿子 201007
花びらの川越えつひにかなはざる 豊田都峰 京鹿子 201007
花びらの透きとほるまで風に乗る 笹村政子 六花 201007
花びらの舞ひて大樹の在処知る 静寿美子 ぐろっけ 201007
花びらをころがす風とゆく日かな 中野京子 201007
花びらを渦に載せたる流れかな 廣瀬雅男 やぶれ傘 201007
花ふぶきあびて無邪気を呼びもどす 石田きよし 201007
花ふぶき歩き通して祥子の忌 中田のぶ子 ろんど 201007
花みちて知る「儚し」といふ言葉 栗原公子 201007
花めぐる旅なり海も山も見て 石川友江 風土 201007
花を待つふる里遥か啄木忌 戸田澄子 末黒野 201007
花一樹村傭轍せる景色かな 岸本林立 雨月 201007
花一分坂のぼり来て海展け 村上絢子 馬醉木 201007
花下を来る禰宜の沓音軽やかに 山本漾子 雨月 201007
花果てて幹に解怠の始まりぬ 堀百合子 201007
花季のをのこは淋し常磐木も 千田百里 201007
花散りて叔母は百寿の歳重ね 秋葉貞子 やぶれ傘 201007
花散るや鞍馬天狗の元ロケ地 永松輝美 ろんど 201007
花散るや書き詰めし名の予科練碑 岸本久栄 雨月 201007
花散るや水面の木々の影に添ふ 卯木堯子 春燈 201007
花惜しむ一事に執す文机 小山繁子 春燈 201007
花雪洞ゐるはずのなき人のこゑ 石田きよし 201007
花万朶東京砂漠といふけれど 石田玲子 201007
花満ちて埴輪のまなこ虚なる 近藤きくえ 201007
花明り仮面のやうに笑ふ人 新江たか ろんど 201007
花明り台詞稽古の低き声 静寿美子 ぐろっけ 201007
過ぎゆきし日々への追慕花散りて 大島みよし 201007
会ふも花別るるも花啄木忌 小野すみ子 風土 201007
海風に揺れ花びらの旅支度 陶山泰子 ぐろっけ 201007
外國語飛び交う御苑花盛り 伊地知冶江子 201007
蛙石花びらまとひをりにけり 近藤きくえ 201007
学者らしく哲学の径の花を愛づ 泉田秋硯 201007
観音の千手しづもる花明り 大野崇文 201007
気負来て花を眼下に昼餉とる 村上昌子 201007
吉野山花も御堂も絵巻物 坂根宏子 201007
仰ぎ見る額に花散るひんやりと 森脇貞子 雨月 201007
仰ぎ撮るその額へと花片舞ふ 瀬口ゆみ子 ぐろっけ 201007
空白の一日を花に奪はれて 川上久美 ろんど 201007
掲示板の迦陵頻伽や花の寺 内海良太 万象 201007
血管の浮き立つ仁王像花を浴ぶ 今中道子 201007
御仏に花の浄土や夕あかり 関まさを 酸漿 201007
御仏のあらはを拝む花の寺 海上俊臣 酸漿 201007
漫然と一と日過ぎたり花満ちて 本多正子 雨月 201007
霧上がり墨絵世界に花の色 坂根宏子 201007
木の洞に観音在す花の寺 矢野百合子 201007
木喰仏傾ぎ立ち在す花の昼 井上淳子 火星 201007
窯火よむ花の宴を遠く聞き 薮脇晴美 馬醉木 201007
来し方を話し合うては花惜しむ 秋葉貞子 やぶれ傘 201007
流帝へ花のみやびの散りもやう 豊田都峰 京鹿子 201007
鰐口の音のやはらかき花の寺 奥田温子 やぶれ傘 201007
騙し絵の中の老婆と花の精 高橋将夫 201007
花の山弘川寺の膨らめり 中村洋子 風土 201007
花人になりにゆく靴えらびけり 城孝子 火星 201007
花人のただ前方に従えり 神光子 ろんど 201007
散る花を浴びるゴリラの無表情 山本無蓋 201007
赤ん坊の泣き声もする花の山 森さち子 201007
切株を机代りに花の山 内藤庫江 末黒野 201007
まばたきの多き若僧杉の花 大地真理 201008
ものの形残し散りしく花の屑 田中道江 万象 201008
それとなくいたはられゐて花の杖 今井千鶴子 ホトトギス 201008
とほく来し悔はなけれど花づかれ 佐藤美紀 ろんど 201008
どんよりと胃を持ち歩く花の午後 服部郁史 京鹿子 201008
ひかり合ふ妻を亡くして花の夜 松田都青 京鹿子 201008
み吉野の奧へと続く花の峰 安原葉 ホトトギス 201008
グループで駆込み寺の花の磴 ふじの茜 201008
花うばら海へ音なくそそぐ川 松田泰子 末黒野 201008
花に酔ひ人にも酔ひて通り抜け 重田修 末黒野 201008
花のあとはまはりの木々に染まりける 中野京子 201008
花の散る軽さにも似て山下る 安原葉 ホトトギス 201008
花の宿客と女将の京言葉 田沼幸光 末黒野 201008
花の色空の色へと沈みゆく 田中道江 万象 201008
花の舞神楽の舞を煽りけり 葉山彰 ろんど 201008
花びらの雨に流れてゆくところ 松村光典 やぶれ傘 201008
花咲くや進化せしものせざるもの 橋本くに彦 ホトトギス 201008
花咲くを詠み花散るを詠みて生く 蔦三郎 ホトトギス 201008
花散るや昭和史にある戦死報 和田あきを 風土 201008
花片の落ちて流れの速まりぬ 松本文一郎 六花 201008
花嵐俳誌の行方見失ふ 古賀しぐれ ホトトギス 201008
幾重にも破風重ねたる花の城 丹生をだまき 京鹿子 201008
鯉一擲花の静寂を破りけり 稲岡長 ホトトギス 201008
甲斐駒を仰ぐ御寺は花の中 田宮勝代 酸漿 201008
国言葉すらと飛びだす花の宴 吉弘恭子 あを柳 201008
骨壺をきつちり包む花の昼 苑実耶 201008
再会は宇宙の何処花の暮 滝青佳 ホトトギス 201008
咲き進むより散りしきる花にこそ 山下美典 ホトトギス 201008
師の墓に目印となる残り花 島純子 ぐろっけ 201008
木の吐息花の喘ぎや樺の忌 吉弘恭子 あを 201008
花 →34

 

2023年3月17日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。

 
2023年3月17日