27      100句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
ニューヨークヘ赴任の友と花巡り 廣見知子 200807
阿修羅には秘めたる花でありにけり 豊田都峰 京鹿子 200807
遺影持つ伏目も見やる花堤 井上加世子 ぐろっけ 200807
遠くより来し先輩と花に酌む 内藤玲二 200807
黄檗なる美濃和紙箋の花便り 勝野薫 ぐろっけ 200807
宮内庁楽部に参づ花の雨 林いづみ 風土 200807
鶏の駆け入る先の花の寺 浜田はるみ 遠嶺 200807
月光菩薩花の上野に拝しけり 花岡豊香 酸漿 200807
校名の文字くつきりと花の雲 千加田寿子 遠嶺 200807
今ごろは爛漫絵巻花の寺 曽我美代子 200807
左右からティッシュ受け取り花の駅 飛鳥由紀 200807
咲かんとす花の気息に包まれて 安原葉 ホトトギス 200807
咲き満ちて花の谺を浴びにけり 小林和子 風土 200807
雑踏を逃れて坂の花明り 田麦かつ江 200807
山かけて庭とし花の一古刹 柴田良二 雨月 200807
散る花の池のむかうに阿弥陀仏 田中佐知子 風土 200807
讃美歌のトラピスチヌや花明り 田下宮子 200807
子らの声シートにころげ花の下 長田曄子 火星 200807
師碑へ鍵あけて信濃は花のとき 千田百里 200807
歯を見せて笑ふ阿羅漢花明り 岡田章子 ぐろっけ 200807
生涯のいまどのあたり花の下 溝内健乃 雨月 200807
太閤の天守を望む花の宴 杉野原弘幸 200807
熱戦のつめたき碁石花の下 中島陽華 200807
熱鬧の上野の山や花惜しむ 高橋宏行 遠嶺 200807
背景に花ある記念写真かな 服部早苗 200807
函館のハイカラ号や花の旅 田下宮子 200807
百歳の母訪ふ花の盛りかな 深澤鱶 火星 200807
浮き上りさう花過ぎの播磨坂 齊藤實 200807
仏頭は花のおぼろの芯めきて 豊田都峰 京鹿子 200807
塀越しに花散り来たる迷ひ道 唐鎌光太郎 ぐろっけ 200807
どこからか発声練習花の風 北畠明子 ぐろっけ 200808
ひらひらと電車近づく花の昼 北畠明子 ぐろっけ 200808
ふくよかな檜葉のかをりも花の寺 河村泰子 ぐろっけ 200808
ドーナツの穴を抜きをり花の昼 樋口みのぶ 200808
花の雲大地に善財童子かな 延広禎一 200808
花の山うすむらさきに暮れにけり 垣内薫 200808
花の門小野道風書きし額 河村泰子 ぐろっけ 200808
花の夜や竹灯籠を包む闇 飯田角子 酸漿 200808
花過ぎし老樹に威容改まり 村田文一 遠嶺 200808
花枝垂れ風を酔はせる色尽くし 松本鷹根 京鹿子 200808
花守の今日は休みて花をみる 吉原一暁 200808
花万朶吉野の旅も近づきし 安原葉 ホトトギス 200808
花万朶米屋で歴史学びをり 府川房江 母の空 200808
花明りタカラジェンヌの耀ふ目 奥田妙子 ぐろっけ 200808
花誘ひけりな遡上の魚もあらん 本橋仁 夏爐 200808
海近きまま散り残る花三分 本橋仁 夏爐 200808
寄道をするブティックも花の下 飯田角子 酸漿 200808
虚子遺墨守りし花の弘秋居 波多野弘秋 ホトトギス 200808
九センチの胎内仏に花明り 河村泰子 ぐろっけ 200808
見下ろせば花の雲とも海かとも 垣内薫 200808
散る花に遅れ咲く花急ぐまじ 有吉桜雲 200808
神鹿の像は小さめ花の杜 奥田妙子 ぐろっけ 200808
声高に華語過ぐ花の「通り抜け」 山下青坡 200808
貸切の貼紙のあり花の宿 千原叡子 ホトトギス 200808
登りゆく人花に消え花に消え 山田閏子 ホトトギス 200808
裏木戸に閂のなし花の宿 山田閏子 ホトトギス 200808
この花とこの月に寝る勿体なし 山田弘子 ホトトギス 200809
み吉野の花の呪縛の面々よ 千原叡子 ホトトギス 200809
ドア閉める観覧車なり花の中 佐川彰 200809
ベンチあり木毎の花前にして 松尾緑富 ホトトギス 200809
花の下に迷ってゐますお母さん 入澤小夜子 200809
花の上花の上へと花つゞく 川口利夫 ホトトギス 200809
花の道たどれば展け吉野山 川口利夫 ホトトギス 200809
花の旅別れに欲しきロスタイム 大久保白村 ホトトギス 200809
花びらは地に囀は空へ散り 今橋眞理子 ホトトギス 200809
客人に欲しかり花の外竈 後藤比奈夫 ホトトギス 200809
月もまた花にさまよふ吉野山 山田弘子 ホトトギス 200809
再会に似て去り難き花下の墓 今橋眞理子 ホトトギス 200809
乗り継ぎて花の切符は吉野行 大久保白村 ホトトギス 200809
眺めゐし花の雲へと我も消えん 安原葉 ホトトギス 200809
天も地も人も呪縛の花の日々 水田むつみ ホトトギス 200809
日本に花下てふ異空間のあり 村松紅花 ホトトギス 200809
如意輪寺より谷深く散りし花 川口利夫 ホトトギス 200809
聞いたか坊主ぞろぞろとゆき花の寺 藤田守啓 船団 200809
片々と花こぼれゐて静かかな 稲岡長 ホトトギス 200809
旅つづけ吉野に果てし花行脚 水田むつみ ホトトギス 200809
囀つて花を散らさむ謀 後藤比奈夫 ホトトギス 200809
花散るや象の芸見て一家族 成瀬櫻桃子 春燈 200810
初花の次の便りに間のありて 大槻右城 ホトトギス 200811
花咲かせ少し傾く家に住む 栗田武三 ぐろっけ 200812
花人を一輌電車どつと吐く 伊藤白潮 200812
こめかみに血の寄つてくる花の闇 松田都青 京鹿子 200901
花のあと滅びの風の腥し 松田都青 京鹿子 200901
花山に日暮れ来てゐるをとこ道 松田都青 京鹿子 200901
これよりは花の大江戸てふ期待 稲畑廣太郎 ホトトギス 200903
まだ花の気配漲るばかりかな 稲畑汀子 ホトトギス 200903
みよし野の旅近づけて花のこと 稲畑汀子 ホトトギス 200903
沿線の花の遅速を言ひながら 稲畑汀子 ホトトギス 200903
花の往路花の復路でありにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200903
花びらとともに流るる神田川 久本久美子 春燈 200903
花びらは落ち葉の船に座してをり 大森尚子 風土 200903
花よりも仕事よ仕事よりも花よ 稲畑汀子 ホトトギス 200903
花を待つ心漲りゆけるかな 稲畑汀子 ホトトギス 200903
刻々の花にみよし野遠からず 稲畑汀子 ホトトギス 200903
今花の旅路ならざるなきことを 稲畑汀子 ホトトギス 200903
仕事とて花の滞在とはなりぬ 稲畑汀子 ホトトギス 200903
初花を雨に見つけし人に蹤く 稲畑汀子 ホトトギス 200903

 悼近江小枝子様ご主人

尽くされし日々たふとしと花惜む

稲畑汀子 ホトトギス 200903
浮かるるは花の心に添ひしより 稲畑汀子 ホトトギス 200903
み吉野の花に魁けをる家居 稲畑汀子 ホトトギス 200903
花 →28      

 

2021年4月21日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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