25      165句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
猪垣にうちそとのあり花明り 山尾玉藻 火星 200805
祖母山のふところにして花万朶 熊岡俊子 雨月 200805
曾孫生れ枯木に花を咲かせたり 堀内一郎 あを 200805
矯声や散る花びらを手に掴み 朝倉富次 酸漿 200805
人波に花の上野が動きをり 朝倉富次 酸漿 200805
汽缶車の蒸気吹き上ぐ花の昼 宮津昭彦 200805
書き残す花の旅路をふり返る 稲畑汀子 ホトトギス 200805
初花を賜る朝や吾子嫁ぐ 能村研三 200805
花未だ素通りならぬ言問橋 森理和 あを 200805

 福島美香子姉追悼

花便り聞くこともなく終の旅

鈴鹿仁 京鹿子 200805
花曇ティッシュペーパー層なして 林昭太郎 200805
花人を一輌電車どつと吐く 伊藤白潮 200805
花人の列うすずみへうすずみへ 伊藤白潮 200805
花狩へ最小限の人集め 伊藤白潮 200805
夢あまた見ては夢追ふ花おぼろ 工藤義夫 馬醉木 200805
花の下遺骨となりし母とゆく 斉藤裕子 あを 200805
花に逢ひ花に別れて悔い残す 中島玉五郎 200805
花と咲く頃合ひ量る蕾かな 塚本みのる 春燈 200805
花ざかり同じぶんだけ裏とかげ 豊田都峰 草の唄 200805
時いまや咲き満つ花をうたふべし 熊岡俊子 雨月 200805
八塩折の酒を省二と花の山 延広禎一 200805
ジャズ湧いて花の宴にも新世紀 林翔 200805
まだ柔し母に紅さす花の朝 斉藤裕子 あを 200805
ドッチボール負けたり勝ったり花いっぱい 塩路彩人 200805
チェロ一つ立てかけてあり花の昼 熊岡俊子 雨月 200805
護摩壇の咫尺の明暗花の昼 布川直幸 200806
御車返し花の浄土の勅使門 鈴木照子 200806
ひと雨の上りて花の如意輪寺 博多永楽 雨月 200806
ひたぶるに生きて傘寿の花に逢ふ 泉田秋硯 二重唱 200806
棚田へは水のきざはし花信濃 能村研三 200806
見下ろせば金毘羅の磴花の中 工藤美和子 酸漿 200806
犬吠えて水子ながれて花の山 小形さとる 200806
葬儀終へ花散らす雨強まれり 荒井正隆 200806
僧立てり暮るれどなほも花の下 三村禮子 酸漿 200806
船越の回り舞台や花吹雪 阿部悦子 酸漿 200806
うち仰ぐ総身を包む花吹雪 吉沢陽子 200806
染井てふ花のふるさとこのあたり 久本久美子 春燈 200806
花巡り散歩の足を伸ばしけり 長洲元子 200806
くわんおんの寝息野にあり花の昼 大崎紀夫 やぶれ傘 200806
説法の髭をゆたかに花の昼 星井千恵子 遠嶺 200806
折鶴の千羽に影や花御堂 飯塚ゑ子 火星 200806
玉石を積む古井戸に花の舞ふ 青木政江 酸漿 200806
仰向けにをちこちの音花の昼 清水幸治 200806
教師等の離別の庭に花吹雪 池田光子 200806
雀鳴く紫烟草舎は花隠れ 宮島宏子 200806
旧仮名遣の遺書の展示に花万朶 佐藤玲子 春燈 200806
水音の社家にありたる花明り 飯塚ゑ子 火星 200806
人間を沈めて白し花の山 柴田佐知子 200806
きざはしを登り尽きれば花の山 中村阪子 万象 200806
心地よき空腹おぼゆ開花宣言 丸山佳子 京鹿子 200806
寝たきりの母に見せむと花盗人 懸林喜代次 春燈 200806
城跡の一角占めて花の宴 山本千里 200806
観覧車花咲く山を俯瞰せり 東口博美 酸漿 200806
上溝桜若葉のなかに花白し 阿部ひろし 酸漿 200806
初花の枝の先あり万葉碑 福澤乙 酸漿 200806
蕾とて花の散るとて集ひけり 東亜未 あをかき 200806
濾血機に縛られてをり花の昼 井口光石 風土 200806
蘖につなぎし花のいのちなり 鈴田道 春燈 200806
外出ならず窓越しの花眺めやり 大橋敦子 雨月 200806
老桜の花芽ふくらむ朧かな 野口みどり 酸漿 200806
開花宣言月光菩薩の背を拝す 武田美雪 六花 200806
終点は花の錦の山上駅 窪田粧子 馬醉木 200806
回廊の丹を花人の声囲ひ 布川直幸 200806
会葬の文例本や花かほり 中川すみ子 200806
頼朝の嫉みか花に嵐とは 大橋晄 雨月 200806
外出ならず窓越しの花眺めやり 大橋敦子 雨月 200806
老桜の花芽ふくらむ朧かな 野口みどり 酸漿 200806
開花宣言月光菩薩の背を拝す 武田美雪 六花 200806
終点は花の錦の山上駅 窪田粧子 馬醉木 200806
回廊の丹を花人の声囲ひ 布川直幸 200806
会葬の文例本や花かほり 中川すみ子 200806
頼朝の嫉みか花に嵐とは 大橋晄 雨月 200806
有心もて触るる柄杓や花御堂 和田政子 200806
周山の里を一望花峠 鈴木照子 200806
花明り華甲の人の祝帯 田下宮子 200806
花万朶祭文奉納忠魂碑 渡辺安酔 200806
花房をゆたかに下げて立つ櫟 阿部ひろし 酸漿 200806
花三分内より覗く薬医門 大竹淑子 風土 200806
花三分人出も三分の一ト日かな 佐藤玲子 春燈 200806
花狂ひ女はひとり五稜郭 小堀寛 京鹿子 200806
若人に手を添へられて花の山 芝宮須磨子 あを 200806
花開くわたしの中の天の邪鬼 倉持梨恵 200806
花を来て彦根屏風の金ひかる 小林成子 200806
花びらの桜合戦地を這ひぬ 原田信治 酸漿 200806
花ばかり見てゐて醤となりにけり 高倉和子 200806
すえ子笹ひざまづき見る花明り 中島伊智子 酸漿 200806
捨てられぬ物を置き換へ花明り 渕上千津 200806
写経会の墨へ映りて花の空 原田信治 酸漿 200806
花の昼ショッピングカーに駒四つ 城孝子 火星 200806
花の色のせて日差しの零れけり 齋藤朋子 やぶれ傘 200806
花の城堀にボートの男の子ども 金澤明子 200806
花の下来賓各位香手向く 渡辺安酔 200806
花の下大道芸を人囲む 田下宮子 200806
花の下胸に手を置き孔子像 小林優子 酸漿 200806
花のころ逝きし妹の歌愛し 芝宮須磨子 あを 200806
亡夫送る曲の流れや花三分 中川すみ子 200806
花さいてエンデバー号帰ったよ 高野綸 200806
花おぼろ真水が海へ入るとき 林昭太郎 200806
萌えいろの独りは花の散りそめの 柳生千枝子 火星 200806
母子して桜歌へり花の陰 大西裕 酸漿 200806
暮れにけり胸底に花降りやまず コ田千鶴子 馬醉木 200806
お台場の花に半日遊びたり 渡辺安酔 200806
噴雪花路地も賑はす蔵の街 林友次郎 遠嶺 200806
いつか死ぬ人ぞろぞろと花の昼 上谷昌憲 200806
風出でて散り急く花のありのけり 仁平則子 200806
思い出の人のダンディー花に酔ふ 新実貞子 200806
子規の句碑鴟尾借景の花の宿 笠井清佑 200806
四百祭五重の塔の花の寺 山川好美 春燈 200806
膝冷えてくる花よりか月よりか 久保東海司 200806
産土神へ合格お礼花時雨 小澤菜美 200806
散る花をつつむ二つのたなごころ 渡辺安酔 200806
散る花に源氏の君の夢世界 谷澤秀子 200806
碑の兵士百四柱花の下 渡辺安酔 200806
碑に添ひし花の名問ふもうららけし 和田政子 200806
山の夜は花明りにて酒を酌む 加藤利勝 酸漿 200806
咲かんとす花に漲る力かな 萩谷幸子 雨月 200806
おのづから心が遊ぶ花の下 青木民子 酸漿 200806
遠き日の扇小皿や花の中 吉成美代子 あを 200806
狛犬の片身に及ぶ花翳り 小島みつ代 200806
駅前の花の下より吟行す 仁平則子 200806
英霊の真つ白な嘘花ふぶく 上谷昌憲 200806
影も空もほのめく花のひと日なる 豊田都峰 京鹿子 200806
咲かんとす花に漲る力かな 萩谷幸子 雨月 200806
おのづから心が遊ぶ花の下 青木民子 酸漿 200806
遠き日の扇小皿や花の中 吉成美代子 あを 200806
狛犬の片身に及ぶ花翳り 小島みつ代 200806
駅前の花の下より吟行す 仁平則子 200806
英霊の真つ白な嘘花ふぶく 上谷昌憲 200806
影も空もほのめく花のひと日なる 豊田都峰 京鹿子 200806
雨なれど障子にほのと花明り 杉野原弘幸 200806
ロボットのやうに辞儀する花の鹿 鈴木照子 200806
太陽の塔が手招く花の蔭 河村泰子 ぐろっけ 200807
「千の風」妻の墓前に花の片 岡有志 ぐろっけ 200807
湖北なる花また花の道を行く 大橋晄 雨月 200807
湖を見し花を見し夜の醒めてをる 雨村敏子 200807
湖おぼろ花朧なり五色飴 雨村敏子 200807
古本屋の奥の暗闇花の昼 畑佳与 京鹿子 200807
醍醐寺の花もしまひの雨廂 河崎尚子 火星 200807
月光菩薩花の上野に拝しけり 花岡豊香 酸漿 200807
太閤の天守を望む花の宴 杉野原弘幸 200807
鶏の駆け入る先の花の寺 浜田はるみ 遠嶺 200807
早立ちの素顔ありけり花の門 奥田順子 火星 200807
素直なる顔になりゆく花の下 ふじの茜 200807
戦争もテロもなき日々花日和 鈴木多枝子 あを 200807
川沿いの花を見巡る帰国子と 奥田妙子 ぐろっけ 200807
靴の紐きつく木五倍子の花零れ 成田美代 200807
くわんおんの掌の踊り花舞ひはじむ 長田曄子 火星 200807
句碑披き降神の儀に花散れり 金山藤之助 200807
句碑建立白文字やさし花万朶 山崎泰世 200807
静けさにぽとりと雀花落す 赤松丹山 雨月 200807
玉石を積む古井戸に花の舞ふ 青木政江 酸漿 200807
西行忌花を尋ぬる齢とも 服部鹿頭矢 馬醉木 200807
声とどくほどの対岸花の風 北畠明子 ぐろっけ 200807
生涯のいまどのあたり花の下 溝内健乃 雨月 200807
晴れやかに女声合唱花うたげ 田麦かつ江 200807
久に訪ふ父の故郷花盛り 大橋晄 雨月 200807
丘の上のキャンパス花の磴をゆき 久保晴子 雨月 200807
帰るさの花陽炎となりにけり 高橋澄子 200807
いもぼうてふ京料理あり花の宿 東芳子 酸漿 200807
場所とりは社長命令花爛漫 木田千女 200807
城見えて大川沿いは花の風 奥田妙子 ぐろっけ 200807
ちよいと出てちよいと帰るや花の道 佐々木良玄 春燈 200807
少年の目は花よりも屋台店 井上加世子 ぐろっけ 200807
小流れをゆく花びらに歩をあはせ 有賀昌子 やぶれ傘 200807
小波に織りこむ花や楽羽亭 神山志堂 春燈 200807
花→ 26      

 

2021年4月4日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。