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花の幹大河流るる音したり    三村純也

  彼岸桜  糸桜   しだれ桜  枝垂桜  山桜  朝桜  花疲れ  花守

花の雲  花影   花の影  余花  残花  花の塵  花過ぎ

花屑・花の屑  花篝  初桜  花筵  花衣

作品
作者
掲載誌
掲載年月
持病ありなし吉野の花に狂ふとは 中原道夫 銀化 199906
文机も一燈も欲し花の庵 新井竜才 銀化 199906
花足りて馬の背を行くわらべ唄 新井竜才 銀化 199906
菅笠に花のしたたる白毫寺 新井竜才 銀化 199906
にゆるにゆると首の伸び行く花天かな 芳野ヒロユキ 船団 199906
居間に居て花時は花恋ひにけり 村越化石 199906
雨を呼ぶ風となりたる花の昼 岡本明美 俳句通信 199906
花少し散つて梵字の彫り深し 岡本明美 俳句通信 199906
踊る妓をさらつて花の廻り舞台 丸山海道 京鹿子 199906
鯉の呑む花びら暗紅の腹透視 丸山海道 京鹿子 199906
花盛り岩と見違ふ犀もゐて 長谷川鮎 ぐろっけ 199906
花弁当保母は二人に食べさせる 長谷川鮎 ぐろっけ 199906
一人ずつ回転出口花の下 長谷川鮎 ぐろっけ 199906
曳山の影揺れて来る花おぼろ 山本雅子 馬醉木 199907
刻満ちて花の別れとなりにけり 黒川悦子 円虹 199907
明日まではとゞまる花と思ひけり 黒川悦子 円虹 199907
花の日の但馬虚子忌の例のごと 長浜光弘 円虹 199907
花を待つ色動きつつ身延山 今井千鶴子 ホトトギス 199907
花箒亡き人の癖つきしまま 朝長美智子 199907
花の下漢無頼となりにけり 小林輝子 風土 199907
花に間のある関跡にだんご食ふ 屋代弧月 遠嶺 199907
瀬の曲りなぞりて花の月夜径 穴澤光江 遠嶺 199907
枝折戸の中をうかがふ花の昼 今井松子 遠嶺 199907
満開の花天蓋に集ひけり 今井松子 遠嶺 199907
花陰にささやき合へる御苑かな 宮倉浅子 遠嶺 199907
絵硝子の窓の灯明り花ホテル 環順子 遠嶺 199907
花の夜の漣立てるプールかな 米澤光子 火星 199907
ダンボールのすつとんで来し花の淵 米澤光子 火星 199907
花の下マイク横取りされしまま 飯塚ゑ子 火星 199907
花ぼんぼり雨に辛棒してをりぬ 奥田節子 火星 199907
花の山に大錫杖を抱きをり 竹内悦子 199907
花の山行年の下墨入れず 平橋昌子 199907
花の下肉体曇りいたるかな 杉崎ちから 海程 199907
俺の句よ兵士のごとく花と散れ 大谷昌弘 海程 199907
髪抜けること花のちること一人居る 野田田美子 海程 199907
揺れる世の底に灯点す花の酒 服部郁史 京鹿子 199907
京ことばやさし花の山丸し 服部郁史 京鹿子 199907
花明り喪の為に出る靴磨く 服部郁史 京鹿子 199907
盃の縁そつと押へて花の拒否 荻野千枝 京鹿子 199907
ガラス細工の禽翔ちたがる花の昼 荻野千枝 京鹿子 199907
楽器屋に「だんごあります」花の頃 荻野千枝 京鹿子 199907
離れては別のくらさの花あかり 藤岡紫水 京鹿子 199907
過不足のどちらでも良し花の中 宇都宮滴水 京鹿子 199907
小言呑み大言は吐く花の酒 宇都宮滴水 京鹿子 199907
花おぼろなぞりて読める夫婦句碑 村田孝子 京鹿子 199907
面影のかつ映ゆる日や花百句 河内桜人 京鹿子 199907
不老門くぐるや花の露座仏 安陪青人 雨月 199907
祝婚日花はかぎりを尽すかな 山田夏子 雨月 199907
落慶の稚児抱かれて花の径 水野節子 雨月 199907
花の南どつと落して電車着く 青山丈 199907
黙しゐて已れが怖し花の下 松岡隆子 199907
頬に掌をあてて歩きぬ花も過ぎ 松岡隆子 199907
句友として妻の句を讀む花の湖 川端実 寒昴 199907
気まぐれな気球が一つ花の山 齋部千里 ぐろっけ 199907
花時雨ビニール傘の軽きこと 小林玲子 ぐろっけ 199907
花の昼家紋の袱紗かけにけり 安藤浄子 ぐろっけ 199907
虚子を知る人ばかりなり花を見に 五十嵐播水 ホトトギス 199908
倒れ木となりても花を咲かすかな 中杉隆世 ホトトギス 199908
顔満載花の上ゆくケーブルカー 稲岡長 ホトトギス 199908
雲速し花の明暗たちまちに 稲岡長 ホトトギス 199908
雨意に色沈めてなほも花艶に 稲岡長 ホトトギス 199908
みよし野や花のほかには何も見ず 今井千鶴子 ホトトギス 199908
花の散る少年兵らかく散りし 村松紅花 ホトトギス 199908
花の枝にばさりと鴉止まりけり 浪花洋子 火星 199908
花のトンネル犬のふぐりの揺れてをり 浪花洋子 火星 199908
花どきの鴉が嘴を鳴らしけり 浪花洋子 火星 199908
唐臼の搗かれてをりし花の山 延広禎一 199908
ふり仰ぐ定家蔓の花すだれ 阿部ひろし 酸漿 199908
山形へ花の移りし穀雨かな 中川二毫子 遠嶺 199908
ぽつかりと深き史前の花の空 嶋田麻紀 史前の花 199908
花明りこの身透け行く齢かな 北川孝子 京鹿子 199908
花躍り跳ねる瀬投網打つ 古里蝶次 199908
花どきのあてまげ高木と申します 児玉硝子 ヒッポ千番地 199908
西行塚花筒石やさくらちる 中田敏子 ヒッポ千番地 199908
失語の風そよそよそよと花ちらす 安井よしこ ヒッポ千番地 199908
椅子百脚用意されある花の寺 櫻井多恵 199908
荒れし庭くちなしの花清楚なり 桑原敏枝 いろり 199908
退院や名残りの花に間に合ひて 山村桂子 遠嶺 199909
誰彼に逢ひたき花の虚子忌なる 藤松遊子 ホトトギス 199909
花揺れてゐしか吊橋揺れゐしか 三枝かずを ホトトギス 199909
山の端の花より霽れてゆきにけり 田中子 ホトトギス 199909
変幻の空に従ふ花の色 山田弘子 ホトトギス 199909
花散らす雨の吉野に別れけり 大久保白村 ホトトギス 199909
行けざりし花の吉野の噂など 田畑美穂女 ホトトギス 199909
咲きそめし花に雪片こぼす雲 安原葉 ホトトギス 199909
咲き満ちし花の力にあやからむ 安原葉 ホトトギス 199909
花どきの松のやさしさ松島は 鷹羽狩行 199909
花の道風の彼より寄り添うて 沢坂芳山 京鹿子 199909
風前の灯火のあり花の夜 森景ともね 船団 199909
死はそこに輝く花でわが顔で 森ひさ子 船団 199909
花時の肝酔さんの力こぶ しおやきみこ 船団 199909
青楼の女の影おう花あかり 秋野火耕 船団 199909
花季の男かたまり七味屋に 鶴濱節子 船団 199909
花の午後馬の目をした男いて 鶴濱節子 船団 199909
蔵王党埋め残せる花の色 吉村玲子 船団 199909
花欄漫キャンパスにある落し穴 能勢京子 船団 199909
花の昼椅子に他人の温みあり 小倉喜郎 船団 199909
鉄棒に折りたる花の夜のからだ 鳥居真里子 船団 199909
虚子立ちし城門よりの花おぼろ 川崎克 ホトトギス 199910
思ひ出を繋ぎ吉野の花に又 稲畑廣太郎 ホトトギス 199910
花 3→      

2021年3月26日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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