夕 立 5       207句

ぢゝと鳴く蝉草にある夕立かな   高浜虚子

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
粒揃へ湖に棒立つ大夕立 布川直幸 201007  
夕立の入山こえて迫りくる 滝沢伊代次 万象 201007  
軒先の話夕立のやみてなほ 大西八洲雄 万象 201008  
堂守も鶏も出でをり夕立あと 山尾玉藻 火星 201008  
広げある秣の上を夕立雲 山田美恵子 火星 201008  
夕立や春日の杜をより碧く 笠井清佑 201009  
夕立雲湖北の空を鈍色に 能勢栄子 201009  
十勝野の夕日したたる夕立晴 穐好樹菟男 馬醉木 201009  
石庭の石の喜び大夕立 森岡正作 201009  
山上の湖夕立の坩堝なす 森岡正作 201009  
鳶去る塔より夕立ちくる気配 伊藤希眸 京鹿子 201009  
夕立ち来る母と子離ればなれかな 伊藤希眸 京鹿子 201009  
手鏡に夕立ちの眉目戦ぎけり 伊藤希眸 京鹿子 201009  
都心おちこち戯れのやう夕立ち 伊藤希眸 京鹿子 201009  
各も知らぬ草々濡らし夕立ち去る 伊藤希眸 京鹿子 201009  
一本の大樹に夕立見送れり 神蔵器 風土 201009  
大いなる翼広げて夕立来る 吉永すみれ 風土 201009  
夕立のその上にある棚田かな 小林朱夏 201009  
夕立の水輪生まるる速さかな きくちきみえ やぶれ傘 201009  
夕立の追ひかけてゆく網代笠 大山文子 火星 201009  
一村を滅多打ちなる夕立かな 水谷靖 雨月 201009  
敷石の色が知らせる夕立来 達山丁字 201010  
通夜の客しばし足止め大夕立 大木清美子 201010  
大夕立大地目指してためらはず 藤岡紫水 京鹿子 201010  
どうしても掴めぬ眞意夕立雲 北川孝子 京鹿子 201010  
空つぽの部屋に夕立の窓ありけり 杉浦典子 火星 201010  
奉納神楽鬼出て夕立止みにけり 山本耀子 火星 201010  
ジェットコースターに乗り夕立の中を行く 小野タマ枝 酸奬 201010  
截然と燈台の白夕立あと 定梶じょう あを 201010  
澱みなく洗ひ流せし夕立晴 宮崎正 ホトトギス 201011  
星座一つ浮かべ夕立の溜り水 泉田秋硯 201011  
大夕立止んで巷のよみがへる 久保東海司 201011  
夕立のにほひのテント畳みけり 蘭定かず子 火星 201011  
那須岳のラバ原洗ふ夕立かな 廣瀬雅男 やぶれ傘 201011  
噴煙を叩きて阿蘇の大夕立 柴田佐知子 201011  
大粒の夕立磧湯叩きけり 中条さゆり 201011  
大夕立過ぎしバス停客降ろす 石川元子 酸奬 201011  
夕立や草の匂ひのただならず 設楽唱子 酸奬 201011  
夕立や草木の匂ひ残さるる 續木文子 あを 201011  
榛名富士仰ぎ夕立雲を読む 田丸千種 ホトトギス 201012  
声挙げて大夕立を歓喜せる 松村富子 201012  
夕立止むゴールテープを切るやうに 倉持梨恵 201012  
大夕立洗濯物はそのままに 天野美登里 やぶれ傘 201012  
大夕立愚陀仏庵を持ち去りぬ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201107  
大夕立スカイツリーを歪ませて 稲畑廣太郎 ホトトギス 201107  
ビル街といふ夕立を呼ぶ高さ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201107  
星の空洗ひ上げたる大夕立 稲畑廣太郎 ホトトギス 201107  
すぐそこと言ひし油断の夕立かな 稲畑汀子 ホトトギス 201107  
夕立の真つ只中に着陸す 稲畑汀子 ホトトギス 201107  
一滴に始まる夕立なりしかな 稲畑汀子 ホトトギス 201107  
夕立の上りたるより旅支度 稲畑汀子 ホトトギス 201107  
夕立のありしと迎へられしこと 稲畑汀子 ホトトギス 201107  
夕立の見えてゐる破璃音へだて 稲畑汀子 ホトトギス 201107  
夕立の音まで見えてをりにけり 稲畑汀子 ホトトギス 201107  
湖に翳落しはじめし夕立雲 稲畑汀子 ホトトギス 201107  
誓子似の眉目遣らずの夕立か 品川鈴子 ぐろっけ 201107  
遠船へ箭のごとく大夕立 山田六甲 六花 201108  
峪わたり来る夕立の余り風 松岡和子 201109  
夕立や土地勘のなき駅に立つ 林紀夫 春燈 201109  
夕立あと草の匂ひの戻りけり 高倉和子 201109  
夕立に浮世絵のごと走りけり 安居正浩 201109  
夕立あと湖いささかの風生るる 竹内悦子 201110  
無花果の葉の騒ぎそむ夕立風 藤原若菜 春燈 201110  
夕立あと濡れてる幹を蝉歩く 鎌倉喜久恵 あを 201110  
夕立を希ふ彼方に茜雲 山田をがたま 京鹿子 201110  
嶺々の紺近くなりたる夕立あと 宮平静子 雨月 201110  
夕立にブリキの金魚残されて 三川美代子 201111  
からくりの忍者屋敷の大夕立 長濱順子 201111  
夕立に生き返りたる我が呼吸 谷口俊郎 201111  
夕立に打たれて鳥の上下する 秋千晴 201111  
浅野川犀川踏まへ夕立虹 西田たかこ 万象 201111  
大夕立屋根あるところ混み合へり 倉持梨恵 201111  
逝きし兄と連れ立つ昭和の夕立かな 鴨下昭 201111  
夕立なかイコンに祈るニコライ堂 和田政子 201111  
夕立や母校の前に潦 瀬島洒望 やぶれ傘 201111  
夕立に救急の音崩れけり 田尻勝子 六花 201111  
いらか打つ夕立を聴けぬ年齢となり 小林清之介 風土 201111  
文京区音羽の森を夕立過ぐ 中沢三省 風土 201111  
夕立去り山河姿勢を正しけり 上辻蒼人 風土 201111  
夕立やんでミナレに懸かる三日の月 松村光典 やぶれ傘 201112 ミナレはモスクの尖塔
江の島へ橋の半ばの大夕立 小川玉泉 末黒野 201112  
夕立のずぶ濡れが好き二人とも 坪内稔典 船団 201201  
スガシカオ聴いて夕立なしにして 中谷仁美 船団 201201  
夕立の雨粒やがて涙なる 上村美翔 うらら 201202  
桶洗ひ足を洗へり夕立あと 井村和子 風花 201206  
夕立のどつと来るかも知れぬ雲 稻畑汀子 ホトトギス 201207  
旅とても一と夕立のほしきほど 稻畑汀子 ホトトギス 201207  
隣家のペンキ塗替へ夕立かな 山荘慶子 あを 201207  
大夕立同行二人の傘を打つ 石脇みはる 201208  
われ先に鳥逃げ惑ふ夕立かな 橋本修平 かさね 201208  
ははの手をはなせし子らの夕立に 河隅惠子 201208  
昂揚の新塔夕立ひと洗ひ 甲州千草 201208  
夕立晴心気に江戸の発条貰ふ 甲州千草 201208  
昂揚の新塔夕立ひと洗ひ 甲州千草 201208  
夕立晴歌劇の街を祝ぎ色に 稲畑廣太郎 ホトトギス 201208  
人住まずなりたる町の夕立かな 井上信子 201208  
夕立の庇ぬけ降りに豆腐切る 丸山佳子 京鹿子 201208  
大夕立投げ込み寺を洗ひけり 中田みなみ 201209 吉原遊女の
躊躇ひを引き剥がすなり大夕立 吉田葎 201209  
スカイツリーの空の明るし夕立かな 尾野奈津子 春燈 201209  
大夕立たちまち広場しづまれり 室谷幸子 万象 201209  
みだればこに着信音や夕立ち 河西志帆 京鹿子 201209  
大夕立三井の甍を洗ひけり 竹内悦子 201210  
母の許辞すとき遣らず夕立かな 中井登喜子 201210  
スコールのごとき夕立に立往生 本郷宗祥 かさね 201210  
むかへ傘つかみ出る道夕立雲 吉村さよ子 春燈 201210  
夕立にしばし駅中喫茶店 平田恵美子 ぐろっけ 201210  
湖へ向く乙女の裸像夕立晴 三枝邦光 ぐろっけ 201210  
古書店の夕立宿りや浮世本 三枝邦光 ぐろっけ 201210  
夕立に自転車の子が急発進 三井尚美 ぐろっけ 201210  
夕立ののちのわが街見下ろせり 柴田久子 風土 201210  
富士の影叩きし湖面大夕立 井上あい 風土 201210  
夕立を抜けて輝くモノレーレ 小林正史 201210  
街道の下よりの風夕立あと 笠置早苗 火星 201210  
大夕立仁王の門へ駆け込めり 伊川玉子 万象 201210  
夕立に傘借り急ぐ亭仔脚ていしきやく 福島せいぎ 万象 201210  
仲見世を関取いそぐ夕立かな 山崎郁子 万象 201210  
一線を画して降りし夕立な 石川玄能 ホトトギス 201211  
蛤御門大夕立に攻めらるる 橋添やよひ 風土 201211  
夕立や重ねて本の堆き 布施まさ子 風土 201211  
群雲と共に押し来る大夕立 上辻蒼人 風土 201211  
夕立来て砂場に残るシャベルかな 上月智子 末黒野 201211  
あの峯をいま夕立の越え来たる 野村鞆枝 京鹿子 201211  
夕立のそれて溜息続く午後 林美智 ぐろっけ 201211  
夕立に別所温泉騒ぐ下駄 木本蓚 ぐろっけ 201211  
夕立来て洗ふ風化の石佛 阿部寒林 あを 201211 多佳子忌
都心なる大気叩きし大夕立 橋本くに彦 ホトトギス 201212  
夕立の庭の馬穴に始まりぬ きくちきみえ やぶれ傘 201212  
茶畠の末広がりを大夕立 山田美恵子 火星 201309  
湖の夕立カーテンコールかな 山田六甲 六花 201309  
夕立や池の辺りに三輪車 溝渕弘志 六花 201309  
夕立に駈け込む茶屋の五平餅 藤見佳楠子 201310  
夕立ち来てのれんくぐれば一会の酒 丸山酔宵子 かさね 201310  
夕立して埃くさきも在所かな 齊藤眉山 末黒野 201310  
そこそこに聾となる大夕立 小林輝子 風土 201310  
貼紙の音なく落つる夕立あと 甲州千草 201310  
タクト振り下ろすごとくに夕立来る 杉本光祥 201310  
大夕立一村分けて通りけり 板橋昭子 201310  
このところ胸のふくらみ夕立くる 大坪景章 万象 201310  
夕立に遇ふも右近の生誕地 大石よし子 雨月 201310  
降り出しの夕立埃の野を急ぐ 下平しづ子 雨月 201310  
大夕立髷解けさうな埴輪かな 宮井知英 201310  
夕立のガラス窓うつ喫茶店 白石正躬 やぶれ傘 201310  
利根川を渡りきつたる夕立かな 白石正躬 やぶれ傘 201310  
夕立来る十番館の喫茶室 間島あきら 風土 201311  
御田植の踊りに夕立来てゐたり 岩木茂 風土 201311  
夕立や木木の緑のいよよ濃く 鈴木みのる 風土 201311  
夕立や佛の団子出来上る 城孝子 火星 201311  
夕立あと佐久の鯉田の迫り上がる 井上淳子 火星 201311  
墓石を大夕立の洗ひける 井上静子 201311  
夕立が来るか頤こそばゆし 甲州千草 201311  
夕立の空を濡らさず過ぎにけり 田代貞枝 201312  
夕立のびっくり水を浴びにけり 金田けいし ろんど 201312  
生き返る心地よ夕立あとの風 村田とくみ ぐろっけ 201312  
夕立は透明の棒鎖樋 瀧春一 花石榴 201312 房州鹿野山
夕立来る父に背きし日のごとく 佐久間由子 201401  
夕立が底まで乱す鯉の池 栗原京子 201405  
夕立を誘ひ出したる摩天楼 稲畑廣太郎 ホトトギス 201407  
夕立の一粒よりの修羅場かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201407  
夕立を避けて二人の世界かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201407  
夕立を抜け山陰の趣に 稲畑廣太郎 ホトトギス 201407  
夕立のあとの草ぐさ名をもてる 山尾玉藻 火星 201407  
大夕立つひの一滴火のしづく 神蔵器 風土 201408  
退社時の人に交ざりて大夕立 芝宮須磨子 あを 201408  
亀の首伸びて夕立の気配せる 永井博光 201408  
夕立の来さうでついに来たりけり きくちきみえ やぶれ傘 201408  
夕立が地球浮かせてしまひけり 浅沼久男 201408  
草の上に鰣のむくろや夕立風 山本耀子 火星 201409  
夕立来る逢坂山を攻めあぐね 竹内悦子 201409  
夕立来ると鴉ひと鳴き森鎮もる 篠田純子 あを 201409  
夕立宿りの旗亭に嵌つてしまひけり 久染康子 201409  
夕立や匂ひ懐かし野球場 溝渕弘志 六花 201409  
夕立や駅に傘持つ妣のこと 布川孝子 京鹿子 201409  
園丁も四阿に入る夕立かな 竹生田勝次 風土 201409  
一斉に鳴き出してゐる夕立晴 篠田純子 あを 201409  
雨脚のタップダンスや大夕立 加藤みき 201409  
大夕立日蓮像の身じろがず 安井和恵 201410  
大夕立天井高き駅舎かな 辻井ミナミ 末黒野 201410  
創世のごとき明るさ夕立あと 栗原公子 201410  
松陰の獄屋跡なり夕立風 片岡久美子 201410  
夕立も小雨もみんな天降る 加藤みき 201410  
夕立に研ぎ出されし句碑の文字 水原春郎 馬醉木 201410  
したたかな草も育てて夕立の野 安部和子 雨月 201410  
木々の葉をたたく夕立や小半時 小山直子 末黒野 201410  
降り立つや大磯駅は夕立晴 川村文英 ろんど 201410  
苗札を倒して夕立去りにけり 荒井和昭 201410  
雨脚の棒となりたる大夕立 佐藤淑子 雨月 201410  
突と夕立篠つく雨となりにけり 佐藤淑子 雨月 201410  
大夕立過ぎて清気を残しけり 大松一枝 201410  
隠沼の瞬の賑はひ夕立来て 小松誠一 201410  
百坪の整地の終り大夕立 小川玉泉 末黒野 201411  
夕立や本堂濡れ縁人いきれ 森屋慶基 風土 201411  
大夕立切手を貼らぬ文とどく 鴨下昭 201411  
大夕立雲の墨汁絞り出す 村高卯 201411  
夕立に嘶く馬も甲斐信濃 矢崎すみ子 201411  
玄室を出でて夕立に打たれけり 荒井千佐代 201411  
長崎やひしめく家へ大夕立 山内碧 201411  
大木の命あずかる夕立かな 中田禎子 201411  
せいせいと夕立あとの空の色 大木清美子 201411  
夕立来て置き去る竿に魚信かな 高島正比古 京鹿子 201411  
灰神楽立たせ夕立の駈け抜くる 原友子 201412  
渾身の一稿をはる夕立かな 岩岡中正 ホトトギス 201501  
一と夕立過ぎ屈強の松となる 岩岡中正 ホトトギス 201501  
広重の夕立激し大橋に 王岩 あを 201506  
夕立に濡るるほかなき家路かな 稲畑汀子 ホトトギス 201507  
夕立の気配押し寄せ来たる空 稲畑汀子 ホトトギス 201507  
暗みたるほどには降らず夕立去る 稲畑汀子 ホトトギス 201507 夕立 →1

 

2015年7月19日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。