花は葉に 2     90句

花は葉に水を隠して調節池    本橋仁

  彼岸桜  糸桜   しだれ桜  枝垂桜  山桜  朝桜  花疲れ

花守 初花  花の闇  花の雲  花影   花の影  余花

残花  花の塵  花過ぎ  花屑・花の屑  花篝 花は葉に  花筵

作品
作者
掲載誌
掲載年月
十年てふ句碑の歳月花は葉に 稲畑廣太郎 ホトトギス 201805
花は葉に未だ針待つソノシート 甲州千草 201806
花は葉に百才を待つ人といる つじあきこ 201806
花は葉に料金無料と滝桜 七郎衛門吉保 あを 201806
花は葉にひとに花時ありにける 雨村敏子 201807
花は葉にすでに未来をみつめをり 吉田順子 201807
十年一日経誦むことを花は葉に 浜福惠 風土 201807
そして誰も居なくなりたり花は葉に 中里よし子 春燈 201807
育つのも老ゆるも速し花は葉に 大内幸子 六花 201807
一面の雲に明るさ花は葉に 渡邉孝彦 やぶれ傘 201807
花は葉に癒えてより来し山の家 鈴木石花 風土 201808
花は葉に宴あとなる風浄土 阪倉孝子 201808
来し方の踊り場いくつ花は葉に 阿部眞佐朗 201808
惜しまれてこその人生花は葉に 植村蘇星 京鹿子 201808
花は葉にさてとお返し何とせむ 植村蘇星 京鹿子 201808
旅終へて朝の散歩や花は葉に 神田惣介 京鹿子 201808
花は葉となりし吉野よ遥かなり 今井千鶴子 ホトトギス 201808
ランナーの首すぢ赤く花は葉に 倉澤節子 やぶれ傘 201808
吉野山しつとり濡れて花は葉に 黒川悦子 ホトトギス 201809
花は葉に令和の御代となりにけり 山田六甲 六花 201905
花は葉に去りゆく御代に迎ふ御代 鈴木基之 201906
花は葉に紙幣変はるといふニュース 須賀ゆかり 201907
花は葉に新しい水汲んでおく つじあきこ 201907
花は葉に過ぎし日なべて美しき 犬塚李里子 201908
夢で逢ふことしかできず花は葉に 石田蓉子 201908
城跡の三重やぐら花は葉に 太田チヱ子 末黒野 201908
花は葉におそき郵便とどきけり 藤生不二男 六花 201908
花は葉に輝く若葉人を待つ 水野恒彦 201909
水光る半蔵門や花は葉に 平野無石 201909
川沿ひの渋滞の道花は葉に 榊山智惠 末黒野 201909
子の家は落ち着けぬもの花は葉に 角野良生 202002
花は葉に谷中の墓地に青電話 礒貝尚孝 黄落 202003
佐津さんのお別れ手紙花は葉に 山田六甲 六花 202006
声変りしてより無口花は葉に 宮内とし子 202006
あかんべも覚えし曾孫花は葉に 亀田虎童子 202006
岩ごとに波しぶきけり花は葉に 内藤静 風土 202007
プレートに残る校歌や花は葉に 千田百里 202007
兼好の庵が見えて花は葉に 中島陽華 202007
花は葉になつてをりけり驚きぬ 永田万年青 六花 202007
終息の見えぬ疫禍や花は葉に 池乗恵美子 末黒野 202008
学童の声なき校舎花は葉に 今村千年 末黒野 202008
ウイルスに人遠ざけて花は葉に 佐藤みち子 京鹿子 202008
コロナ禍のくらしの変はる花は葉に 高井修一 京鹿子 202008
老荘の思想に耽り花は葉に 近藤真啓 京鹿子 202008
いつまでか自粛のくらし花は葉に 都築繁子 202009
コロナ明け祝う杖どち花は葉に 平野無石 202009
恋多きひとの噂や花は葉に 小張志げ 春燈 202009
疫病に止む無き家居花は葉に 西村やすし ホトトギス 202009
花は葉に標本木の役終へて 亀井福恵 京鹿子 202009
教材を貰ひたるまま花は葉に 善野行 六花 202009
母許へ帰京幾度花は葉に 湖東紀子 ホトトギス 202010
花は葉に彼はとっぷり髭爺さん 太田沙良 202011
終息の見えぬ疫禍や花は葉に 池乗恵美子 末黒野 202104
継橋の人つぎ世継ぎ花は葉に 七田文子 202107
花は葉に什の捉を諳ずる 澤田英紀 202107
花は葉に志太一郡の深ねむり 間島あきら 風土 202107
姿見のカバーのほつれ花は葉に 山田健太 風土 202107
此処までは縄文の海花は葉に 岩藤礼子 やぶれ傘 202108
花は葉に工事現場の昼休み 小泉里香 やぶれ傘 202108
花は葉にむかし生家の在りし場所 澤田英紀 202108
花は葉に手紙は蘂の下にあり 中田光介 202108
道岐れ人別れたり花は葉に 亀井福恵 京鹿子 202108
花は葉にひとりの午後の回転椅子 本郷公子 京鹿子 202108
主無き山崩さるる花は葉に 平澤侃 末黒野 202109
きのふよりけふ花は葉に人は老い 木村享史 ホトトギス 202110
満開の芦屋東京花は葉に 稲畑廣太郎 ホトトギス 202204
知らぬこと知らずのままや花は葉に 小林清彦 末黒野 202204
折り枝に寄せる名残りや花は葉に 鈴鹿呂仁 京鹿子 202206
花は葉に「風土」てふ道続けかし 赤石梨花 風土 202207
まはりつつひらく番傘花は葉に 六車佳奈 風土 202207
口遊ぶ歌碑の調べや花は葉に 森川享 やぶれ傘 202207
倍々に塩着し地蔵花は葉に 能村研三 202207
花は葉に鯉の憂鬱始まれり 森岡正作 202207
持ち時間問はるるやうに花は葉に 峰崎成規 202207
花は葉に小庭なれども季節来る 後藤大 春燈 202207
花は葉に木椅子に深く掛け直す 中村洋子 風土 202208
花は葉に人は戻れぬ日を重ね 中村重幸 202208
辞書裏に母の旧姓花は葉に 福田肇 202208
花は葉に人の影無き石畳 田中由紀子 末黒野 202208
花は葉に晴ればれ嘘を受け流す 村田あを衣 京鹿子 202208
職退きて青空美しき花は葉に 西村白杼 京鹿子 202208
寄せ書きの残るアルバム花は葉に 石原孝人 京鹿子 202208
うつろひて人待たずして花は葉に 山西商平 ホトトギス 202209
変声期混じるコーラス花は葉に 鈴木公子 202209
花は葉に砂場に人の無き真昼 秋山信行 やぶれ傘 202209
子規堂も資料も古りぬ花は葉に 菊池ひろ子 202209
花は葉に新任教師の声の張り 神野未友紀 202210
過去よりも短き未来花は葉に 押田裕見子 202212
ひとり居の三猿ぐらし花は葉に 村上禎女 京鹿子 202301
糸染むるときの中腰花は葉に 曽根富久恵 202302
花は葉に →1

 

 

2023年4月15日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。