35     100句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
花に酔ひ聖に中りて向島 増田甚平 ろんど 201107
花に冷え上りホームのたぬきそば いそべみつ ろんど 201107
花のかげ男盛りの太鼓猛け 安井和恵 201107
花の下知らぬ人とも立ち話 福島松子 ぐろっけ 201107
花の歌いくつかあれど隅田川 小俣剛哉 春燈 201107
花の酔袂に煽がれをりにけり 米澤光子 火星 201107
花の昼蔵王権現和みたる 山本とく江 万象 201107
花の朝手押しポンプが水を吐く 柳生千枝子 火星 201107
花の無き瓦礫の町を横切る鳥 服部郁史 京鹿子 201107
花の夜の川に浮きゆく紙袋 西村裕子 火星 201107
花の夜の抜き差しならぬ河馬のゐる 栗栖恵通子 201107
花びらのマスゲームかな交差点 水貴 ろんど 201107
花びらの鯉の背に乗り逆上がる 永田万年青 六花 201107
花一片届いてゐたる机かな 間島あきら 風土 201107
花蔭に席しつらへるカフェテラス 武田ともこ ぐろっけ 201107
花仰ぎ心の欝を忘じけり 田中臥石 末黒野 201107
花仰ぐ硯手に取り那智詣 木本蓚 ぐろっけ 201107
花仰ぐ古武士ごころを失はず 水谷靖 雨月 201107
花三分夜半の激震嘘のやう 小川玉泉 末黒野 201107
花散れば恩讐はみな超ゆるもの 豊田都峰 京鹿子 201107
花時の赤坂シャンソン慈善ショウ 鈴木石花 風土 201107
花舞ふやインドを知らぬインド象 城台洋子 馬醉木 201107
花万朶止む気配なき揺り返し 加藤静江 末黒野 201107
花満ちて静けさこもる寺の昼 水田壽子 雨月 201107
花夕べ一期一会の想ひ切 仙石君子 雨月 201107
会話またその場限りの花の宴 福島松子 ぐろっけ 201107
気が付けば多摩の河畔の花のころ 田野倉和世 酸漿 201107
気遣つてくれる子と行く花の旅 岡野ひろ子 201107
丘占めてひぐれの花のちりそむる 豊田都峰 京鹿子 201107
玉川の花を見守る小町塚 難波篤直 201107
金婚のスカーフ派手目花の宴 秦和子 201107
句会終ふ花暮れのこる川堤 小川玉泉 末黒野 201107
句集成る慶賀『縫箔』花の春 大橋敦子 雨月 201107
見も知らぬ明日へ明日へと花が散る 松田都青 京鹿子 201107
見上げれば花の天蓋透けて空 稲岡長 ホトトギス 201107
後ろ手の母の歩幅や花万朶 成田美代 201107
香り高き白き花々夕櫻 西垣順子 201107
妻と子の逝きし病院花の中 鈴木とおる 風土 201107
咲き初むる花に散りくる山ざくら 寺岡ひろし 雨月 201107
咲く花のすべてが供華よ祈るのみ 服部郁史 京鹿子 201107
三年を一人静の花殖ゆる 浜福惠 風土 201107
三味の音の流るる堤花の宴 田中敬 201107
三味線の弦引きしぼる花の下 山田春生 万象 201107
山雨晴れ花は明るさとり戻す 稲岡長 ホトトギス 201107
山裾を花の香浮かべ川流る 難波篤直 201107
散りいそぐ花に賑はふ散歩道 家塚洋子 酸漿 201107
散る花のしばし虜に昼深む 小倉正穂 末黒野 201107
算木積堅牢にして花の城 史あかり ぐろっけ 201107
子について花の東京巡りけり 岡野ひろ子 201107
市歌洩るる丘の学舎花明かり 竹内涼子 末黒野 201107
十一面観音一面は花へ向く 高倉和子 201107
十石舟の岸辺彩どる花回廊 西垣順子 201107
瞬きもひと時忘れ花の海 福島松子 ぐろっけ 201107
初花や炭焼小舎の冷え冷えと 永田二三子 酸漿 201107
小走りに花追ひ黄泉の国までも 宮内とし子 201107
笑ひ声に通訳要らぬ花の下 相良牧人 201107
丈夫が足裏揉みをり花の夜 中島陽華 201107
盛りなる花に風雨の強かりき 奥野初枝 万象 201107
石ころの好きな子を追ふ花の下 村上留美子 火星 201107
川風に吹かれつ歩む花の道 家塚洋子 酸漿 201107
浅草の終点は花スカイツリー 竹久みなみ 風土 201107
大川に沿ひて浪速の花明り 田中清子 雨月 201107
誕生の月師と同じ花に明け 中原敏雄 雨月 201107
地震の地に花の旅せし思ひ出も 服部珠子 雨月 201107
池囲む花は一重に人幾重 堤節子 ぐろっけ 201107
朝駆は二た昔前花堤 小川玉泉 末黒野 201107
天守へと吹きのぼりたる花びらよ 織田高暢 201107
天守より俯瞰の四方花さかん 藤田かもめ ぐろっけ 201107
賑やかな時間の外で花を待つ 松田都青 京鹿子 201107
漠然とした不安花散る日本も 七田文子 201107
被災地に気がねもありぬ花戻り 中山皓雪 201107
風なきにひとひら散るも花万朶 松本三千夫 末黒野 201107
復興の槌音花の空へかな 菅野蒔子 末黒野 201107
友迎へ花の堤を歩みけり 家塚洋子 酸漿 201107
幽霊の軸かかげたる花の寺 山田春生 万象 201107
有史史来の地震に没する花便り 北村香朗 京鹿子 201107
予約札に拒まれ花のレストラン 五十嵐章子 201107
余震なほ花の御堂へ詣でけり 山崎郁子 万象 201107
余震なほ九段の花の咲き初むに 小川玉泉 末黒野 201107
落慶の天井の竜花明り 宮原悦子 雨月 201107
欄干に胸あづけゐる花堤 野口喜久子 ぐろっけ 201107
励ましは淡きがよろし花朧 吉田克美 ろんど 201107
列島の花の闇何棲まふかや 井田実代子 雨月 201107
喘ぎ来て彦根の城の花いまだ 菅野日出子 末黒野 201107
恙なき母に送られ花の道 中井登喜子 201107
鶯神楽枝しなやかに花吊りて 網野茂子 酸漿 201107
花過ぎの手にたよりなき紙コップ 伊東和子 201107
花過ぎの樹齢百年の陰に入る 池部久子 酸漿 201107
義捐箱しかと置かれし花の山 柴田志津子 201107
古の奥へ奥へと花の山 大崎ナツミ 雨月 201107
新築のビルを背負へり花の山 小川玉泉 末黒野 201107
地表てふ皮膜いちまい花の塵 細川洋子 201107
遊びたる衣吊るせば花の山 柴田佐知子 201107
老人の握力強し花の山 泉田秋硯 201107
花の山に後見い見い入りしまま 近藤紀子 201108
花影の一畳におく茶筅かな 堀江惠子 201108
うまし国うまき酒あり花の宴 増田甚平 ろんど 201108
そよ風に色即是空花の散る 増田甚平 ろんど 201108
たえまなく読経の響く花の谷 矢野百合子 201108
ぼんぼりの淡き灯影や花の庭 高橋定峰 末黒野 201108
花 →36

 

2023年4月3日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。

 
2023年4月3日