10       100句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
散る花の大幹いのち見事なり 有働亨 馬醉木 200207
満月を乗せて重しや花の梢 手島靖一 馬醉木 200207
還らじと発ちし地花も散り急ぐ 手島靖一 馬醉木 200207
身延線花のもつれは風の梳く 川勝春 馬醉木 200207
花浴びてあばれ天竜下りけり 川勝春 馬醉木 200207
今日よりも若き日はなし花に酌む 閑田梅月 馬醉木 200207
大敷網に散り込む花のありにけり 岩木茂 風土 200207
花終へて日本細く在りにけり 佐藤よしい 風土 200207
花終へし大樹や由来札の立つ 土井三乙 風土 200207
西行の花あり清かに職を辞す 島崎晃 遠嶺 200207
花の瀧潜る虚実のあはひかな 岩田育左右 遠嶺 200207
渓に散る花一片に朝の日箭 小山徳夫 遠嶺 200207
エルメスの青きスカーフ花狩女 小山徳夫 遠嶺 200207
妖精を見しと真顔の花狩女 小山徳夫 遠嶺 200207
めぐり来て雨をいとしむ花の句座 今井松子 遠嶺 200207
花時雨師とすれちがふ神の杜 今井松子 遠嶺 200207
蔵町の花の淵より小舟かな 橋本良子 遠嶺 200207
釣蔀斑鳩の花降りしきる 川端実 遠嶺 200207
花の下つなぐ子の手の大きかり 堀本祐子 遠嶺 200207
湖の辺の花あるところ画布置かる 大村真佐子 遠嶺 200207
満開の花の色濃き雨の音 袴田信子 遠嶺 200207
羅陵王さそひ出したる花狩女 宮倉浅子 遠嶺 200207
水色の宮司の袴花の下 大曽根育代 遠嶺 200207
花散るや愁ひを秘めし観世音 萩野谷三和 遠嶺 200207
妖精のあまた飛び交ふ花の夜 与川やよい 遠嶺 200207
飛ぶ花の青空に消えひかりけり 宮津昭彦 200207
平成の花咲爺花の陰 宮みさお 百鳥 200207
花明り生家に建ちしふさ子句碑 小田島成子 百鳥 200207
五智如来開かれをりし花の寺 岩瀬操舟 円虹 200207
満開の花の眩しさ揺れてをり 岩瀬操舟 円虹 200207
花散るや残るいのちを惜しむかに 岩瀬操舟 円虹 200207
流れゆく花ぼんぼりの灯を曳きて 木暮陶句郎 円虹 200207
早暁や花のこぼるる気配して 加藤あけみ 円虹 200207
み吉野もよし我が庭の花もよし 黒川悦子 円虹 200207
風吹けば雨降ればまた花のこと 黒川悦子 円虹 200207
業平も西行も好き花に酌む 黒川悦子 円虹 200207
散り果てし花の放心なりしかな 黒川悦子 円虹 200207
まだ花の余韻に暮らす二三日 黒川悦子 円虹 200207
咲き急ぐ花のつまづく嵐かな 村田明子 円虹 200207
散り継いで散り敷いて花朧なる 坂中紀子 円虹 200207
花下にゐてふと恐しき夕べかな 熊岡俊子 円虹 200207
花どきのインクの匂ふ組名簿 川瀬里江 雲の峯 200207
墓石に父の名加ふ花あかり 大東由美子 火星 200207
百畳の薄暗がりの花の膳 深澤鱶 火星 200207
花の山目鼻拭ひて老いにけり 深澤鱶 火星 200207
花時の高みに眠る孔雀かな 大山文子 火星 200207
Gパンの極細タイプ花の昼 角田信子 六花 200207
耳たぶに花の触れたる日曜日 市川伊團次 六花 200207
花ちるや篝の火の粉跳ねとびて 大堀鶴侶 雨月 200207
堂内の秘仏に及ぶ花あかり 綿谷美那 雨月 200207
浄域のふところ深き花の寺 綿谷美那 雨月 200207
花の宵白鷺城は月得たる 和田一 雨月 200207
礎のぼりきってたちまち花の中 江木紀子 雨月 200207
生と死のあはひもかくや花おぼろ 武政礼子 雨月 200207
思ひ出を語るも供養花おぼろ 阪上多恵子 雨月 200207
花に逝きし庵主にタカラジェンヌの名 中原吟子 雨月 200207
散る花の速さに絵筆速めたり 中原吟子 雨月 200207
花に降れば花の色にて雨の糸 西村操 雨月 200207
墓標なき落人の墓所花おぼろ 大石喜美子 雨月 200207
能舞台の幣新しき花の昼 延広禎一 200207
おも舵やそれとり舵や花が散る 中島陽華 200207
霊ふや花片の先割れてをる 栗栖恵通子 200207
花びらの潦なり波羅蜜多 雨村敏子 200207
満開の花に仁王の包まれし 松原仲子 200207
花あらばさたにおよばず西行忌 丸山分水 200207
手枕やうつぼの穴に花明り 男波弘志 200207
胴吹きの花の一輪備忘録 中野京子 200207
寺遅日日向はなべて花了へし 岡本眸 200207
車椅子轍の残る花の道 水田清子 200207
校塔にあふるる光花の散る 水田清子 200207
花に来し歩を天守閣まで伸ばす 長沼三津夫 200207
図書室に囚はれごころ花の昼 鹿野佳子 200207
誰といふことなく恋し花の昼 北畠明子 ぐろっけ 200207
山頂まで花の雪洞蛇行せり 小西瑞穂 ぐろっけ 200207
花の昼素顔のままに舞妓髪 小林玲子 ぐろっけ 200207
花のある塔頭順に廻りたり 坂口三保子 ぐろっけ 200207
労多き父の忌日は花明り 後藤洋子 ぐろっけ 200207
舟朽ちし海津の浜に花あらし 角谷美恵子 ぐろっけ 200207
花の湖に最終便のアナウンス 角谷美恵子 ぐろっけ 200207
行き戻り日課となりぬ花の下 長谷川としゑ ぐろっけ 200207
花堤たばこ燻らす太公望 野口喜久子 ぐろっけ 200207
愛子さまお箸初めの花にほふ 塩林美智 ぐろっけ 200207
へそまがりいちばん燥ぐ花の蔭 高沢昌江 ぐろっけ 200207
婚衣装飾りて花の平家村 木田千女 200208
みよし野の花はいづこと風に聞く 今井千鶴子 ホトトギス 200208
早々と花かけ抜けし吉野山 安原葉 ホトトギス 200208
はや去りし花の心を追ふ心 安原葉 ホトトギス 200208
散る花のなほ薄墨になりきれず 坊城俊樹 ホトトギス 200208
幻の如く花散る金峯山 稲岡長 ホトトギス 200208
東京に芦屋に花の遅速問ひ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200208
咲き残る花に言伝て聞く吉野 長山あや ホトトギス 200208
花ひとひら天の便りのやうに来し 長山あや ホトトギス 200208
残るてふ花のこころの静かかな 長山あや ホトトギス 200208
花は実に吾がまなうらの盧舎那仏 中村風信子 馬醉木 200208
強風にも満朶たる花まだ散らず 丸本博子 200208
D51も遊具のひとつ花の園 竹内喜代子 雨月 200208
花びらに花びらの影夕ざくら 阪上多恵子 雨月 200208
翳隠し女人高野の花が散る 松田都青 京鹿子 200208
花明り並べ見せらる胃の写真 波田美智子 をりをりに 200208
観光バスバックして止む花の下 坂口三保子 ぐろっけ 200208
花→ 11      

 

 

2021年4月3日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。