54      100句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
桜前線追ひかけて行く陸奥へ 中内敏夫 202108
咲き満ちて風を呼びたる桜かな 浜田はるみ 202108
さくらしだれて密談のふたりかな 浜田はるみ 202108
歳を経て納得のゆく桜かな 中西厚子 202108
恐竜の地層の上のさくらかな 高倉和子 202108
砂利運ぶ轍の深さ山桜 高倉和子 202108
被爆せし川も港も桜かな 荒井千佐代 202108
さくら狩ふしぎな名前の駅に着く 吉田葎 202108
やがて散ることは思はず山桜 原友子 202108
子も入れてさくらさくらの水鏡 秋千哨 202108
十年を人見し菩薩八重桜 あさなが捷 202108
まらうどの歩みとなりぬ夕桜 亀井福恵 京鹿子 202108
御衣黄てふ桜を尋ね葛折 加藤静江 末黒野 202108
ひと枝の水漬く重さや山桜 谷貝美世 末黒野 202108
山裾の桜や影をひろげゐて 谷貝美世 末黒野 202108
八重桜散り漣の池の面 山崎稔子 末黒野 202108
雲割つて零るるひかり八重桜 六崎正善 末黒野 202108
竹林を抜けて城跡桜満つ 須加葉子 末黒野 202108
桜蔭遇ふ人のみな懐しく 須加葉子 末黒野 202108
菓となりて寛ぐ御室ざくらかな 亀井福恵 京鹿子 202109
啄木忌桜前線盛岡ヘ 松川昌義 末黒野 202109
ことの外心残りの桜散る 水田むつみ ホトトギス 202109
まんまるな廟の飛び石初桜 北村操 202110
夜の静寂さくらの精の気配して 山岸明子 202110
桜咲く城の石垣苔生せり 針谷忠郎 202110
都庁舎の裾野に彼岸桜かな 足立枝里 202110
今年また枝垂桜に会ひにゆく 相川健 202110
円山から八坂へ桜月夜なり 相川健 202110
桜食む二頭の鹿の立ち姿 伊藤隆 202110
糸桜雨の重みを負ひにけり 山田正子 202112
夜雨去りし幹の黒さよ朝桜 岩井京子 202112
見えをりし桜消えたり朝の霧 岩井京子 202112
西行のさくらみにゆきたまへるか 神蔵器 風土 202112
産声を聞かむと開き初桜 大川ゆかり 202201
桜の芽ほのと息づく気配あり 田中藤穂 あを 202203
大人しく咲いて煩く散る桜 稲畑廣太郎 ホトトギス 202204
蕉像の背ナの丸みや桜散る 稲畑廣太郎 ホトトギス 202204
夕桜小雨に烟る谷戸のみち 丸山千穂子 末黒野 202204
言寿の飛び交ふ窓辺朝桜 渡辺富士子 末黒野 202204
朝桜石磴二百有余段 六崎正善 末黒野 202204
雲割つて零るるひかり八重桜 六崎正善 末黒野 202204
夕桜帰り心を引き止めて 沼田巴字 京鹿子 202204
透けてゐる先は浄土や夕桜 沼田巴字 京鹿子 202204
かき抱く空がありけり夕桜 沼田巴字 京鹿子 202204
さくらトンネルどうでもよいを置いてきし 井上菜摘子 京鹿子 202204
どちらにも桜咲きをり岐れ道 井上菜摘子 京鹿子 202204
白川の夜桜橋を渡りけり 山田六甲 六花 202204
引退の馬の憩へる桜かな 森岡正作 202205
もののふの御霊を包む桜かな くどうひろこ 202205
砂採りの船の休日さくら咲く 大崎紀夫 やぶれ傘 202205
自転車の細身の輪つか初ざくら 根橋宏次 やぶれ傘 202205
本日の死者数さくら咲き出す数 きくちきみえ やぶれ傘 202205
桜散る道をデイケア・バスが来る 藤井美晴 やぶれ傘 202205
花に酔ふ桜の馬場の人に酔ふ 鈴鹿呂仁 京鹿子 202205
幹の虚さらして春を待つ桜 善野行 六花 202205
春遠し飛騨にゆかりの古桜 善野行 六花 202205
妃殿下の会釈さくらの乾門 中田みなみ 202205
灯を長く電車過ぎゆくさくらかな 中田みなみ 202205
六本木並木の桜色薄く 赤座典子 あを 202205
藤穂さんロス田端に桜花しまきけり 篠田純子 あを 202205
別宅の庭を桜のワルツかな 篠田大佳 あを 202205
さくら咲くすべて許してしまひさう 須賀敏子 あを 202205
桜の芽ほのと別れの時迫る 田中藤穂 あを 202205
串カツ屋が選挙事務所の桜時 赤座典子 あを 202205
戦況の裏面の誘ふ桜狩 赤座典子 あを 202205
近付けば数多の息吹朝ざくら 安立公彦 春燈 202206
雲が雨はらんでゐたる桜かな 鈴木直充 春燈 202206
園児らの曲がる町角初桜 松橋利雄 春燈 202206
さくら満ち一夜かぎりのコンサート 三上程子 春燈 202206
夕風のしみる灯影や糸桜 木村傘休 春燈 202206
野阜の夜風を灯す桜かな 木村傘休 春燈 202206
夜桜や緑酒の寮歌遠く聞き 木村傘休 春燈 202206
デーケアで桜見物車椅子 加藤良子 春燈 202206
城址にもののふの声さくら咲く 中里よし子 春燈 202206
病床の窓ごしひと本山ざくら 山下健治 春燈 202206
渓の音高まり来るや初桜 秋山蔦 春燈 202206
さざなみの湖へ傾るる山桜 秋山蔦 春燈 202206
雲ひとつ川面を過ぎて初桜 原口久恵 春燈 202206
日本橋通りの桜吹雪かな 杉本薬王子 風土 202206
人力車しだれ桜に触れて過ぐ 石井美智子 風土 202206
廃校の和みの桜吹雪きけり 山田健太 風土 202206
ロシヤ跋扈さくらさくらの並木道 伊藤希眸 京鹿子 202206
五分咲きに桜とどめる雨一日 伊藤希眸 京鹿子 202206
木簡の文字を繙く桜の芽 本郷公子 京鹿子 202206
玻璃扉河津桜の紅届く 上野紫泉 京鹿子 202206
桜さくら桜さくらと川伝ひ 増成栗人 202206
菩提寺の八重のさくらの遅れ咲き 増成栗人 202206
きみあらばこそ満開の桜かな 本田豊明 202206
橋の影自転車の影桜どき 野村昌代 202206
菜の花へかぶさる桜地方線 田中臥石 末黒野 202206
山寺の鐘撞きをれば散るさくら 田中臥石 末黒野 202206
何事も常に掛け声初桜 杉山善信 末黒野 202206
若桜朝清む園の水鏡 岩崎藍 末黒野 202206
青空へ河津桜や緋をむつみ 西計郎 末黒野 202206
プレートに記す由来や若桜 平田きみ 末黒野 202206
離宮に入る霧笛の長し鬱金桜 篠田純子 あを 202206
牛込や古刹に傾ぐ老桜 篠田大佳 あを 202206
日満ち満ち例年よりもはや桜 長崎桂子 あを 202206
老木壮年木若木はや桜 長崎桂子 あを 202206
友好の証しなりけり桜花 長崎桂子 あを 202206
桜 →55

 

2023年4月8日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。