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作品
作者
掲載誌
掲載年月
雪嶺を遠に湖畔の桜咲く 森なほ子 あを 202206
彦根城鉄砲狭間より桜 森なほ子 あを 202206
既視感の桜並木を浮遊する 篠田大佳 あを 202206
咲き満ちてむらさき匂ふ門院桜 塩貝朱千 京鹿子 202207
鳥影の落ちゆく迅さ夕桜 塩貝朱千 京鹿子 202207
遠国の母を見る目で桜見る 直江裕子 京鹿子 202207
すれちがふ顔も綻ぶ夕桜 亀井福恵 京鹿子 202207
枝垂れ桜ひよいと魔女の手招きす 西村白杼 京鹿子 202207
そよ風の旋律しだれ桜にのせ 菊池和子 京鹿子 202207
みよし野や共に仰ぎしかの桜 井千鶴子 ホトトギス 202207
慕ふ歩に悼む歩に初桜かな 海輪久子 ホトトギス 202207
初ざくら映して水のあらたまる 南うみを 風土 202207
桜濃し廃鉱山の事務所跡 小林輝子 風土 202207
杉山のあはひにぽつとぽと桜 小林輝子 風土 202207
八重桜拡げて冥し義民墓所 高村令子 風土 202207
一族の墓を守りて山桜 松本胡桃 風土 202207
代替りすすむ堤の桜かな 森清堯 やぶれ傘 202207
山一つ公園と言ふ桜どき 黒滝志麻子 やぶれ傘 202207
村おこしの頼みの枝垂桜かな 石黒興平 やぶれ傘 202207
散り初むる薄墨桜翳連れて 石黒興平 やぶれ傘 202207
瀧桜今満開と里の寺 菅野日出子 やぶれ傘 202207
青木重行忌や桜のいま咲けり 田中臥石 やぶれ傘 202207
はらからの同じ笑窪や初桜 池乗恵美子 やぶれ傘 202207
母の忌の大慈大悲の桜かな 池乗恵美子 やぶれ傘 202207
桜散るひとり住ひの母訪はな 今村千年 やぶれ傘 202207
千尋の谷を埋めたる桜かな 太田良一 やぶれ傘 202207
いきいきと田水の走り山桜 岡田史女 やぶれ傘 202207
廻らざる水車へ桜吹雪かな 岡田史女 やぶれ傘 202207
夜桜や闇を抜けゆく貨車の音 岡田史女 やぶれ傘 202207
男の子なる隣の産子初桜 小田嶋野笛 やぶれ傘 202207
潮香る峠の桜月夜かな 亀卦川菊枝 やぶれ傘 202207
山桜奥へ奥へと咲きにけり 滝沢いみ子 やぶれ傘 202207
鳥の群れ名に大漁を付す桜 加藤直人 やぶれ傘 202207
黒板の桜と祝辞入学児 平木三恵子 やぶれ傘 202207
桜散る風をいなせる丘の上 川西栄江 やぶれ傘 202207
在りし日を揺らせる風や山桜 小林清彦 やぶれ傘 202207
八重桜満つる街路や子等の声 西計郎 やぶれ傘 202207
夕暮や桜に止まる車椅子 佐藤勝代 やぶれ傘 202207
八重桜病む膝庇ひ磴のぼり 大庭美智代 やぶれ傘 202207
学校の背負ふ裏山山桜 村田敦子 やぶれ傘 202207
桜見て梅見て廻る散歩かな 福地タカ 202207
咲き満ちて桜の憂ひはじまりぬ 頓所友枝 202207
満開の桜満載の反戦語 永澤千恵子 202207
うるはしき哀歌のやうに桜散る 山岡純子 202207
一陣の桜吹雪や義民の碑 山岡純子 202207
ゆるやかに老いてゆきたし山桜 山岡純子 202207
何処からも桜さくらと解るほど 石橋みどり 202207
眼裏に桜吹雪の見えにけり 志方章子 六花 202207
朝桜くぐり産土神参りかな 升田ヤス子 六花 202207
手庇や朝日に消えし桜はも 升田ヤス子 六花 202207
糸桜鰐口細き音色引き 升田ヤス子 六花 202207
桜濃し倶會一處なる碑の奥は 善野行 六花 202207
校門をそぞろ誇れる桜かな 善野行 六花 202207
桜濃き日に産声をあげにけり 善野行 六花 202207
隠沼や壺中の天の初桜 廣畑育子 六花 202207
夜桜の招き詫びつつ断りぬ 浜田久美子 六花 202207
能筆な風にのりたるちるさくら 卜部黎子 春燈 202207
孫娘と同じ母校や初桜 深川敏子 春燈 202207
思ひ出は遠のくばかり朝ざくら 尾野奈津子 春燈 202207
ぼつてりと咲いて暗きや八重桜 三宅文子 春燈 202207
朝桜茶粥に塩をひとつまみ 木多芙美子 春燈 202207
水鏡して古塔としだれ桜かな 木多芙美子 春燈 202207
弁慶橋濠のよどみや八重桜 江草礼 春燈 202207
遅桜空井戸のぞく男かな 林紀夫 春燈 202207
省みる老いの一徹遅桜 林紀夫 春燈 202207
振仰ぎ振りかへり見るさくらかな 武田巨子 春燈 202207
八重桜こし方の影重ねけり 平野加代子 春燈 202207
鳥の目で見たき桜の飛鳥山 辻泰子 春燈 202207
戦争の愚を知る日本さくら咲く 種田利子 春燈 202207
松の木の向うの尾根の山桜 白石正躬 やぶれ傘 202208
卓上の桜小枝が満開に 奥田温子 やぶれ傘 202208
晴れの日の桜の下のほの暗さ 黒澤次郎 やぶれ傘 202208
雨あがり真下から見る八重桜 小巻若菜 やぶれ傘 202208
一夜にして一気呵成に桜満つ 高橋均 やぶれ傘 202208
潔し散る決意して散る桜 中西厚子 202208
白き嶺の風は湖畔へ遅桜 森清堯 末黒野 202208
鎮守への直ぐなる道や山桜 岡野里子 末黒野 202208
桜散つてしまへり疾うに重行忌 田中臥石 末黒野 202208
臥石一代限りの詩句やさくら散る 田中臥石 末黒野 202208
濃く淡く連山染むる遠桜 犬川暉美 末黒野 202208
旅に疲れ話に疲れ夕桜 小田嶋野笛 末黒野 202208
無住寺の朝の静寂や里桜 加藤静江 末黒野 202208
桜満つ百万石の空展げ 池乗恵美子 末黒野 202208
老幹の気魂渡らせ山桜 池乗恵美子 末黒野 202208
剪られては大道具めく桜かな 岡井マスミ 末黒野 202208
散りてなほ歩道彩る桜かな 河野礼子 末黒野 202208
身延の桜妙法聞きて四百年 村田敦子 末黒野 202208
閑けさや雨に打たるる糸桜 村田敦子 末黒野 202208
静けさの糺の森や八重桜 鈴木千恵子 末黒野 202208
夜桜や叡電の灯に艶めきて 鈴木千恵子 末黒野 202208
対岸も此岸もさくらさくらかな 亀井福恵 京鹿子 202208
何れ彼に後継ぎ託す夕桜 元橋孝之 京鹿子 202208
庵小さし人なほ小さし遅桜 田丸千種 ホトトギス 202209
退院の朝八重桜咲き揃う 瀬戸美文 202209
遠桜出会いも別れも懐かしき 日置瀞魚 202209
墓地覆うさくらの中で何探す 大山夏子 202209
瀬戸内に陽光満ちて山桜 渡部恭子 202209
風生れてゆるる筑波嶺山桜 小澤えみ子 202209
フェイクてふ言葉賤しや桜散る 酒井たかお 202209
恐くないひとりじゃないよ一本桜 横溝和恵 京鹿子 202209
桜 →56

 

2023年4月9日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。