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作品
作者
掲載誌
掲載年月
民宿の大黒天にさくら舞ふ 室井津与志 京鹿子 202008
この年の桜に罪はなかりけり 佐藤玲子 京鹿子 202008
満開を待たず散りゆく桜かな 田中嘉信 京鹿子 202008
疎まるる重たき愛や八重桜 大西由美子 京鹿子 202008
人ごゑを遠くにさくら散りにけり 大西由美子 京鹿子 202008
水音の束となりゆく初桜 木暮陶句郎 ホトトギス 202008
夜桜や幹にまだある日のぬくみ 荒井ハルエ 京鹿子 202008
この場所で亡き人と見し桜かな 荒井ハルエ 京鹿子 202008
桜褪せコロナウイルス弥増せり 河本由紀子 京鹿子 202008
散るさくら見上げてけふも自粛の日 井尻妙子 京鹿子 202008
桜負うてクジラ博士がやつて来る 中島陽華 202008
桜咲く偲ぶは二歳前のこと 河野昭彦 ホトトギス 202008
昨日今日明日と黄桜日和かな 本郷桂子 ホトトギス 202008
良き顔の人ばかりなる桜かな 森清信子 露の堂 202008
八重桜八重雨の夜となりにけり 森清堯 末黒野 202008
夜桜の一層くらし九条邸 高木晶子 京鹿子 202008
重行忌桜も散つてしまひけり 田中臥石 末黒野 202008
蒼穹の余白を埋めて八重桜 大川暉美 末黒野 202008
目の辺り古戦場かな山桜 小林のり人 春燈 202008
散る桜光となりて風に乗り 池乗恵美子 末黒野 202008
住みし地はどこも古里初桜 和田啓 末黒野 202008
流失の橋の骸や桜降る 治部少輔 202009
二の丸の桜吹雪に出会ひけり 竹下陶子 ホトトギス 202009
散り初めてよりの明るさ庭桜 今橋眞理子 ホトトギス 202009
忠度のよみひとしらず山桜 今泉忠芳 日輪馬車のタクト 202009
閉校の校庭しんと桜満つ 都築繁子 202009
浄土いま比奈夫桜の盛りかな 和田華凛 ホトトギス 202010
梵鐘に竜頭の力桜咲く 深川淑枝 202010
桜散り山なみ低くなりにけり 石橋幾代 202010
散る桜音色錆びたるハーモニカ 井上和子 202010
むねの道桜の下の女香具師 善野行 聖五月 202010
真盛りの桜を下に観覧車 善野行 聖五月 202010
遠ざくら薄紅いろに煙りたる 大西乃子 202010
桜咲く七十にそっと近づきて 佐藤恭子 あを 202010
守衛佇つ桜吹雪の外務省 堅山道助 風土 202011
酔漢を担ぐ駅長桜の夜 堅山道助 風土 202011
病葉の目立つ桜の影うすし 山口郁子 末黒野 202011
旅師走桜島にも名残あり 稲畑汀子 ホトトギス 202012
夜桜やシテ一声の闇揺らす 福森順子 京鹿子 202101
地に触るる桜大樹の紀尾井坂 成宮紀代子 202101
咲き初めし庭の桜を見て安堵 稲畑汀子 ホトトギス 202103
桜咲き初め逡巡もなく案内 稲畑汀子 ホトトギス 202103
桜咲く空気を吸ひて寿 稲畑汀子 ホトトギス 202103
咲き初めし存在となる桜かな 稲畑汀子 ホトトギス 202103
三宅坂だらだらのぼり桜かな 篠田大佳 あを 202103
退職の日のふるさとの桜かな 篠田大佳 あを 202103
百寿また過ぎゆく刻かさくらに芽 塩貝朱千 京鹿子 202104
ふり向けば燃えるやうなり夕ざくら 沼田巴字 京鹿子 202104
透明になつてゆく吾糸ざくら 沼田巴字 京鹿子 202104
アパートの二階の産着さくら咲く 井上菜摘子 京鹿子 202104
モーニングティー一夜をかけて散る桜 井上菜摘子 京鹿子 202104
桜からもどらぬ人へ開く門扉 井上菜摘子 京鹿子 202104
東京やうすにごりをる桜の夜 今井肖子 ホトトギス 202104
きつとまたきつと桜の輝かむ 今井肖子 ホトトギス 202104
あるがまま過ぎて迎へし桜かな 稲畑汀子 ホトトギス 202104
世を怖れ神にゆだねし桜かな 稲畑汀子 ホトトギス 202104
桜ほど心に添はぬ心とも 稲畑汀子 ホトトギス 202104
深吉野の桜如何にと思ふのみ 稲畑汀子 ホトトギス 202104
みほとりの桜に偲ぶ一日かな 稲畑汀子 ホトトギス 202104
しんしんと枝垂桜の内にをり 高木直哉 202104
ことのほか白き大島ざくらかな 豊田みどり 202104
舞ひ狂ふ桜に音の無き不思議 森睡花 202104
天網を洩れ来る桜かくしかな 小倉征子 202104
家壊つ屋根の桜をそのままに 山田六甲 六花 202104
枝垂桜暖簾のごとく潜りけり 山田六甲 六花 202104
原稿が三日も遅れゐる桜 山田六甲 六花 202104
母存らば卒寿の朝や初桜 池乗恵美子 末黒野 202104
枝垂れつつ光を零し糸桜 池乗恵美子 末黒野 202104
うら若き桜の風の朝かな 池乗恵美子 末黒野 202104
夢語りのごとき現世桜満つ 池乗恵美子 末黒野 202104
蒼穹を晴れの舞台と嶺桜 池乗恵美子 末黒野 202104
桜散り星を残すや男坂 池乗恵美子 末黒野 202104
ひとひらとなりていまなほさくらかな 池乗恵美子 末黒野 202104
夜桜や看板猫の出かけをり 篠田大佳 あを 202104
ピンボケの夜景さくらはくつきりと 篠田大佳 あを 202104
漆黒に手を振るメイド遅桜 篠田大佳 あを 202104
発掘の人の出てゐる初ざくら 根橋宏次 やぶれ傘 202105
白梅と櫻の枝と高圧線 丑久保勲 やぶれ傘 202105
遠出して野飼ひの馬と桜かな 瀬川公馨 202105
桜木の根方に風や西行忌 秋山蔦 春燈 202105
古城址や豆粒ほどの桜の芽 後藤大 春燈 202105
鈍色に空を閉めたるさくら冷え 鈴鹿呂仁 京鹿子 202105
被爆せし川も港も桜かな 荒井千佐代 202105
ホテル発観桜ツアー山笑ふ 赤座典子 あを 202105
木挽町から月島へ夜のさくら 篠田純子 あを 202105
桜古木団地の地面桃色に 菅原朋子 202105
花に酔ふドローンの桜吉野山 菅原朋子 202105
雨のさくら風のさくらとなりにけり 平佐悦子 202105
さくら散る後期高齢保険証 ふなかわのりひと 202105
絵馬の寺河津桜の花日影 光成敏子 202105
老木の楉にさくら咲きゐたる 稲田延子 やぶれ傘 202105
桜ごと消えし風景遠蛙 岩藤礼子 やぶれ傘 202105
早咲きの桜を見むと連れ立つて 奥田温子 やぶれ傘 202105
桜木に樹勢調査の札二月 黒澤次郎 やぶれ傘 202105
櫻咲く賞で来し月日慎しみて 山田佳子 202106
もののふの還り来たるや山櫻 山田佳子 202106
さくらさくら前に聳ゆる交野山 山田佳子 202106
白髪の貴婦人とゆく桜みち 井上静子 202106
狼煙台ありし頂桜濃し 森岡正作 202106
妖のひそみてをらむ夜の桜 栗原公子 202106
桜 →53

 

2023年4月4日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。