49      100句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
初桜いのちみなぎる白さかな 岡田ちた子 雨月 201907
いち早く河津桜の花見とも 佐藤花木 雨月 201907
卒寿祝がひ杯に淡墨ざくら受く 大橋淳一 雨月 201907
曾孫這ひ始めしとなり初ざくら 浅井青二 雨月 201907
桜の森抜ける一日若返る 火箱ひろ 201907
さくらさくらぼんやり死んでいる気分 火箱ひろ 201907
女らは内股外股桜まだ たかはしすなお 201907
迷子になつてもいい桜の森の中 辻水音 201907
トメハラヒハネおほらかや桜文 はしもと風里 201907
許されて許して今日の桜かな はしもと風里 201907
ウェハースしゃぶる赤ちゃん糸桜 大槻春美 201907
倒木の森の青空桜咲く いろは 201907
風に揺れ早咲き桜土塀際 植木やす子 201907
平成の終りを吹雪く桜かな はしもと風里 201907
西行の縁の寺の山ざくら 上辻蒼人 風土 201907
深吉野は半月遅れ山ざくら 上辻蒼人 風土 201907
断食初日濡れそぼつ八重桜 はしもと風里 201907
平成を見つめ納めし桜かな 上村葉子 風土 201907
癒えし身に山河ありけり初桜 小原芙美子 風土 201907
一村一寺深山に咲いて仙桜 浜福恵 風土 201907
木造復元待たるる天守初桜 浅井青二 雨月 201907
さくらさくら雨遠ざけてゐる活気 石橋みどり 201907
ひとり来て舞ひ散る桜追ふ少女 村上葉子 201907
みちのくの山まつさらな桜かな 村上葉子 201907
傍らに居る筈のひと遠桜 直江裕子 京鹿子 201907
日照雨去り西行桜揺れやまず 森清堯 末黒野 201907
二百余段を登りてしだれ桜かな 秋山信行 やぶれ傘 201907
愉しさや町の桜の番付表 太田慶子 春燈 201907
満開の桜のあはひ空小さし 太田慶子 春燈 201907
湖の濃くさくらの淡き遠江 黒滝志麻子 末黒野 201907
夕桜聖テレジアの優しさに 卯木尭子 春燈 201907
池の面のやはらかき影朝桜 森清堯 末黒野 201907
満開の桜の下や靴の音 堺昌子 末黒野 201907
戦なきこのしあはせや桜満つ 吉澤恵美子 春燈 201907
朝に見て夕べに仰ぐさくらかな 近藤牧男 春燈 201907
どの風もみな新しく朝ざくら 近藤牧男 春燈 201907
十戒を説く尼僧に桜散りにけり 鈴木静恵 春燈 201907
咲き満ちて空を隠せり八重桜 戸田澄子 末黒野 201907
しだれ桜手押しポンプもその中に 光成敏子 201907
平成の終り告げゆく桜かな 出牛進 201907
いつも同じ樹の下に来る桜かな 夏生一暁 馬醉木 201907
夕鐘のしみ入る枝垂れ桜かな 一民江 馬醉木 201907
しづけさのさくら舞ひ込む御竈殿 大上充子 馬醉木 201907
どこかしら揺れゐる月の大櫻 斉木永久 馬醉木 201907
谷沿ひの並木の桜真つ盛り 小川玉泉 末黒野 201907
一駅を乗り過したる夕桜 志方章子 六花 201908
牡丹桜曲げて地蔵の上に咲く 永田万年青 六花 201908
一年にたつた一度の桜かな 菊谷潔 六花 201908
満開の桜一世のあと少し 志方章子 六花 201908
夕桜へとゆるやかにうつる刻 今橋眞理子 ホトトギス 201908
西伊豆の山並ひかる遅ざくら 大野芳久 やぶれ傘 201908
黄昏のボートコースに散る桜 枝みや子 やぶれ傘 201908
満開の桜人波乾門 枝みや子 やぶれ傘 201908
夜の桜散りをり滑り台に人 稲田延子 やぶれ傘 201908
見沼べり遠くへ伸びるさくら道 石塚清文 やぶれ傘 201908
桜並木あちみこちみてぶらぶらと 安齋正蔵 やぶれ傘 201908
通り抜けの街の公園夜の桜 湯本実 やぶれ傘 201908
仰ぎ見る枝垂れ桜や空まさを 湯本正友 やぶれ傘 201908
踏切の先は満開さくら道 森美佐子 やぶれ傘 201908
嵐にも散らずに居たる桜かな 村田武 やぶれ傘 201908
窓明り洩るる校舎や遅桜 和田啓 末黒野 201908
両岸の枝垂桜や川下り 和田啓 末黒野 201908
目を閉じて恋ふらく櫻月夜かな 中島陽華 201908
人去りて光の去りて山桜 森清信子 末黒野 201908
一目千本桜の川や遠蔵王 田中臥石 末黒野 201908
山寺の甍をしのぎ糸桜 森清堯 末黒野 201908
八重桜碑面あからむ比奈夫句碑 橋添やよひ 風土 201908
杜抜くる風の重たし八重桜 森清堯 末黒野 201908
喪の旅の宮城白石川桜 田中臥石 末黒野 201908
大寺の庇にかかる老い桜 遠藤レイ 春燈 201908
枝揺らし桜啄む茶の小鳥 湯本正友 やぶれ傘 201908
夜桜の闇の湿つて来たりけり 三村純也 ホトトギス 201908
これからは令和を生くる初桜 志方章子 六花 201908
み吉野の闇を鎮めて桜かな 今橋眞理子 ホトトギス 201909
夕闇に桜一花を標とし 渡部恭子 201909
黄ばむ和紙書を始めんと遅桜 大山夏子 201909
べたべたとくつつき合うて山桜花 江島照美 201909
齢重ね本音同志や葛ざくら 白澤よし子 馬醉木 201909
一輪の先に一輪初桜 山田閏子 ホトトギス 201909
かにかくに弘川寺にちるさくら 後藤比奈夫 ホトトギス 201909
後手を組めば年寄るさくらかな 岸洋子 201909
日の落ちてなほ日をとどむ櫻かな 佐藤喜孝 あを 201909
初桜泣くのは一度きりとする 仲里奈央 201909
葉ざくらや無言のなかのテレパシー 松山潤子 京鹿子 201909
ひと枝も天に向かはず絲ざくら 佐藤喜孝 あを 201909
満開のさくらの下で息止めて 松下道臣 201909
散水や枝垂れ桜に届かざる 延川笙子 六花 201910
老虚子と青年我と桜 木村享史 ホトトギス 201910
一隻は俳諧舟や初桜 竹下陶子 ホトトギス 201910
幹にあり枝垂桜の歳月は 湖東紀子 ホトトギス 201910
輝きは静けさとなり夜の桜 湖東紀子 ホトトギス 201910
小糠雨河津桜のつづく道 山岸明子 201910
櫻吹雪ふと伴天連の気配して 林未生 201910
桜待つひょこっとこそっと靴を買う 佐々木麻里 船団 201910
鳥したり青空したりして桜 山岡和子 船団 201910
冷でなく玲でもなくて桜咲く 藤井なお子 船団 201910
さくらの夜邪悪なこころ育つころ 陽山道子 船団 201910
リポビタンD一発で咲く桜 静誠司 船団 201910
樹木葬大声上げて桜散る 澤田蔦恵 船団 201910
糸桜「令和」へ向けて咲かんとす 佐々木麻里 船団 201910
桜 →50

 

2023年3月31日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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