48      100句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
あたらしき光となりて散る桜 今井肖子 ホトトギス 201905
桜散る角を曲りて巡査去る 樺山翌 雨月 201905
オーケストラ今フォルテッシモ桜散る 樺山翌 雨月 201905
さくらさくら後十年は生きんとす 山田暢子 風土 201905
亀田家の大山さくら咲きにけり 山田六甲 六花 201905
石段の熟してゐたる遅さくら 山田六甲 六花 201905
大枝の手を伸ばしあふ桜かな 山田六甲 六花 201905
蘖ざくら墨東に潮満ちてくる 増成栗人 201905
悲しみは秘して捨つべし夜の櫻 藤岡紫水 京鹿子 201905
彼岸桜この一秒を大切に 柴田靖子 201905
さくら散りくる草の上水の上 山内四郎 春燈 201905
寄り添へる鄙の桜の慎ましく 赤座典子 あを 201906
風誘ふ二片三片散る桜 長崎桂子 あを 201906
鴉二羽桜を散らす遊びせり 田中藤穂 あを 201906
老櫻けむりのやうな幹で立つ 佐藤喜孝 あを 201906
燈籠の点りて神の桜かな 高橋たか子 馬醉木 201906
夜桜を仰ぐ一閃雷奔る 貞吉直子 馬醉木 201906
芽吹く桜枝の黒々と夜の雨 廣畑育子 六花 201906
元号のあらたまる年さくらかな 小林のり人 春燈 201906
寺跡と書かれし囲ひ桜の芽 志方章子 六花 201906
大樹なす宙いつぱいに糸桜 山下健治 春燈 201906
さくらさくら伸びるキリンの黒き舌 たかはしすなお 201906
風の出も吐息のやうに櫻散る 水野恒彦 201906
忌明け待つや伊勢神宮のさくら花 加藤みき 201906
たましいはどの樹に置こう桜道 波戸辺のばら 201906
化粧水しみこむ桜散る夜を はしもと風里 201906
もやもやをモジャモジャなぞり桜描く 辻響子 201906
桜山で下車す両手に大荷物 辻響子 201906
見上げゐる醍醐の桜準備中 時澤藍 201906
天地は萬物の宿櫻咲く 井上静子 201906
空青く叩いて二月の桜の木 川島由紀子 船団 201906
さくらさくらららさくららさくららら 夏冬春秋 船団 201906
満開の桜の夜雨に魚卵めく 夏冬春秋 船団 201906
どの町も自慢の桜ある日本 仲里貞義 201906
学校のさくら咲き満つ風に住む 松本鷹根 京鹿子 201906
老木の気魂の一枝初桜 小形博子 201906
三石の化し組てふさくらかな 多田ユリ子 201906
さくら咲く空に原初のひかりかな 多田ユリ子 201906
宗左近終焉の窓さくら濃し 大沢美智子 201906
さくら桜いくたり人を見送りし 栗原公子 201906
遅桜子供はみんな学校へ 千田百里 201906
一揆街道さくらにまみゆ石仏 村田あを衣 京鹿子 201906
地の冷えをあつめ一樹の桜濃し 能村登四郎 201906
観光船島の桜へ舵を切る 森岡正作 201906
桜降る朝に憧れてる桜 夏冬春秋 船団 201906
集まってください鬱金桜は八重 池田澄子 船団 201906
彼岸桜咲き大空を見上げたる 中谷富子 201906
平成のフィナーレとなる桜待つ 田中信行 201906
さくらさくら交互に鼻をすすってる 林田麻裕 201906
まなうらに母ゐる桜さくらかな 吉田順子 201906
桜まで開いていたから乗る電車 つじあきこ 201906
大手門搦手門の桜かな 岩下芳子 201906
初めての白い珈琲誹さくらの芽 笹村ルル 201906
さくらさくら眠れぬまなうらのさくら 松井季湖 201906
ひともとの楊貴妃櫻溺れけり 水野恒彦 201906
河津桜花重たげな眠たげな おーたえつこ 201906
山風のこぼしてゆきぬ糸桜 大谷満智子 春燈 201906
早咲きの桜マップの予想表 佐藤まさ子 春燈 201906
戦なき御代こそ良けれ山桜 木村傘休 春燈 201906
九十九谷の風を染めたり山桜 木村傘休 春燈 201906
校庭に子の声高き桜かな 木村傘休 春燈 201906
まあなんと岡崎城の桜かな 鈴木鳳来 春燈 201906
靖国の御魂鎮むる初ざくら 鈴木鳳来 春燈 201906
夕桜二人の頃の椅子と卓 鷹崎由未子 春燈 201906
総門より奥へ奥へとさくらかな 森清堯 末黒野 201906
面影の師恩深むる朝桜 松橋利雄 春燈 201906
待乳山一樹の桜老いにけり 佐藤信子 春燈 201906
初桜手のひら湿りおびてきし 岡田史女 末黒野 201906
師の墓のほとり明るむ初桜 夏生一暁 馬醉木 201906
満開の桜だよりと雪便り 貞吉直子 馬醉木 201906
十段の棚田に散るや遅桜 渡たみ 馬醉木 201906
両岸の桜吹雪やもやひ舟 渡たみ 馬醉木 201906
散るまでの心漂ひ八重桜 コ田千鶴子 馬醉木 201906
満開の桜の下や靴の音 堺昌子 末黒野 201906
帰りには九分咲きなりし桜かな 田中藤穂 あを 201906
山桜混雑避ける旧道に 大日向幸江 あを 201906
満ち足りて桜の里を後にする 須賀敏子 あを 201906
幾世経し鎌倉山の夕ざくら 小川玉泉 末黒野 201907
振袖のうなじ清しき初ざくら 渡部良子 馬醉木 201907
バイオリン奏づる人も桜人 岩崎藍 末黒野 201907
走り根の大地を掴み老桜 一民江 馬醉木 201907
桜月夜ゆつくりゆるり杖の音 谷口律子 末黒野 201907
ひとひらの桜柄杓に神の水 丸山千穂子 末黒野 201907
淵のいろきはだつ夕べ初桜 高橋眸 馬醉木 201907
岬鼻を洗ふ白波山桜 大川暉美 末黒野 201907
峠路の法師の宿や遅桜 鈴木静恵 春燈 201907
牛匂ふ牧の風吹く山桜 田中臥石 末黒野 201907
夕ざくら橋のたもとといふところ 近藤牧男 春燈 201907
夜桜や池畔をめぐる寄席帰り 菅野日出子 末黒野 201907
大寺の伽藍に叶ふ桜かな 森清堯 末黒野 201907
桜並木の木陰を縫つてペダル漕ぐ 松村光典 やぶれ傘 201907
桜並木おくの奥まで花のいろ 松村光典 やぶれ傘 201907
手櫛して桜吹雪の中をゆく 有賀昌子 やぶれ傘 201907
ぽつりぽつり尾根の南に山桜 白石正躬 やぶれ傘 201907
月ばうと白し桜の花白し 青谷小枝 やぶれ傘 201907
ハシビロコウは柵の間近に八重桜 丑久保勲 やぶれ傘 201907
瓢々と詠むべしさくら増殖中 高島正比古 京鹿子 201907
さくらさくら車夫饒舌に里自慢 塩貝朱千 京鹿子 201907
散る樹下に卆寿彩る八重桜 松本鷹根 京鹿子 201907
尼寺の築地塀より八重桜 下田奉枝 雨月 201907
桜 →49

 

2023年3月29日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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