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作品
作者
掲載誌
掲載年月
夕照やさゆらぎ見する大桜 水田壽子 雨月 201707
夜の闇の深き深きへ桜散る 金森教子 雨月 201707
万物の鳴りをひそめし夜の桜 金森教子 雨月 201707
夜桜のうしろの闇の深さかな 阪上多恵子 雨月 201707
喪の家のとめどなく散るさくらかな 片山喜久子 雨月 201707
桜咲き川へ迫り出す紙工房 笹倉さえみ 雨月 201707
川覆ひ尽すさくらを二階より 落合絹子 雨月 201707
夜桜を見す山内を灯されて 本多正子 雨月 201707
桜舞ひ散る時最も華やげり 金森信子 雨月 201707
遅桜見つけてよりの回り道 村上悦子 雨月 201707
お手植の白山桜寺つつむ 荻野周子 雨月 201707
又兵衛桜宇陀の日暮に濃かりけり 佐藤貞子 雨月 201707
老桜根尾をまほらと咲き誇り 佐藤貞子 雨月 201707
姉三人逝きてしまひし桜かな 荒井千佐代 201707
胴吹きの桜の幹や古武士めく 広渡敬雄 201707
緩急を楽しむやうに桜散る 大川ゆかり 201707
桜咲き満つ寂しさの倍になる 栗原公子 201707
天空に木霊さまよふ嶺桜 水野恒彦 201707
家元の束ねし山の櫻かな 竹内悦子 201707
川べりの桜こまごま光りつつ 久保東海司 201707
毒を吸ひ光へ返す櫻かな 柳川晋 201707
異次元を引き寄せてゐる桜かな 寺田すず江 201707
地球儀の重くなりたる桜騒 寺田すず江 201707
その先は古戦場とや山櫻 杉原ツタ子 201707
醍醐寺の切手に遺せし桜かな 高野昌代 201707
淀君の忘れがたみか城跡桜 高野昌代 201707
八重桜美しき重さを競ひけり 江島照美 201707
男来て桜散らしの雨となり 平野多聞 201707
常神や神子や畏こみ山桜 浜福惠 風土 201706
二度と来ぬ桜の幹を叩き去る 野沢しの武 風土 201706
百点より百パーセントさくら咲く 雨宮桂子 風土 201706
桜咲く少しのびたる夫の試歩 笹村政子 六花 201707
さきがけて喪の家に咲く桜かな 升田ヤス子 六花 201707
池覆ふ強風舞ひて桜散る 溝渕弘志 六花 201707
老木の幹に吹きたる桜かな 住田千代子 六花 201707
奈良町や瓦伝ひに桜散る 宇都宮敦子 201707
今年も来この場所この樹この桜 山本無蓋 201707
夕さればやや艶めける桜かな 田原陽子 201707
十全の桜並木の古りにけり 数長藤代 201707
佇めばさくら透かしの月おぼろ 数長藤代 201707
校庭といふ校庭に桜咲く 原田達夫 201707
さくらさくら微熱ぐもりの空があり 江澤弘子 201707
八重桜名を白妙と申します 宮崎高根 201707
川風に遅れて揺るる桜かな 鎌田光恵 201707
桜の蕾聞き耳を立つるかに 成田美代 201707
子らの来る明日を待たず桜散る 濱上こういち 201707
サクラサク退職辞令渡しけり 高田令子 201707
夜桜のしぶき浴びたる天守かな 吉田葎 201706
山裾の寺は桜の浄土かな 駒形祐右子 万象 201707
山門を桜まみれの車出づ 駒形祐右子 万象 201707
夕桜梵鐘の揺れいつまでも 加藤季代 万象 201707
曾孫抱き夫の墓前や桜どき 鍋島広子 万象 201707
ぐつと唾のみ込んで会ふ夜の桜 片桐てい女 春燈 201707
桜回廊十石舟の遊山かな 後藤眞由美 春燈 201707
そぼ降るや白き炎の雲珠桜 後藤眞由美 春燈 201707
桜さくら源氏美学の襲かな 後藤眞由美 春燈 201707
支へられ枝百畳の桜かな 溝越教子 春燈 201707
鬼女ひそむ路かも知れぬ桜の夜 溝越教子 春燈 201707
咲き満つる桜に雨の募りけり 荒井ハルエ 春燈 201707
青春の匂ふ校庭大桜 新海英二 春燈 201707
小窓から見通す桜夕日浴び 黒澤佳子 あを 201707
人垣のぐるりぐるりと滝桜 森清堯 末黒野 201708
夜桜や雨の残り香ほんのりと 森清信子 末黒野 201708
碧天や語感澄みゆく滝桜 森清信子 末黒野 201708
散り尽くし枝の落ちつく桜かな 安斎久英 末黒野 201708
妖しさや小夜の桜の風に舞ひ 岡野里子 末黒野 201708
山路を山桜愛で鎌倉へ 小倉純 末黒野 201708
薄月の樹の間に透けて夕桜 山崎稔子 末黒野 201708
人に酔ひさくらに酔ひぬ目黒川 小沼ゑみ子 末黒野 201708
潮入りの堀満ちて来ぬ遅桜 渡辺絹代 末黒野 201708
咲き満ちて浮き上がりたる桜かな 三村純也 ホトトギス 201708
一本の桜にちなむ物語 今井充子 201708
大振りの威風堂々桜かな 今井充子 201708
使はずに古ぶ大鍋さくら時 高倉和子 201707
夜桜の水に映りて白さ増す 高倉和子 201707
咲き満ちて風やり過ごす桜かな 戸栗末廣 201707
咲き満ちて放心したる櫻かな 矢野百合子 201707
満開の桜を仰ぎ退院す 宮井知英 201707
果て見えぬ桜並木の果てめざす 青木朋子 201707
夕映の桜が重くなりにけり 田代貞香 201707
かの桜夢の中までふぶきけり 山田正子 201707
薄明に仄仄白き桜かな 中村弘 万象 201708
その沖の遠流の島や山ざくら 藤生不二男 六花 201708
庭に出て桜の開花宣言す 志方章子 六花 201708
桜つてピンクじやないのと子に聞かる 志方章子 六花 201708
起きしなの雨となりたる桜かな 田代民子 201708
散るさくら一心に浴び六地蔵 田代民子 201708
梵鐘のひびきにさくら散るよ散る 玉置かよ子 雨月 201708
桜咲く御料馬場まで二里の道 林陽子 万象 201709
癩の火葬場やきばの黒煙突が櫻抽く 石川桂郎 風土 201709
千年の松の色添ふ桜かな 橋本くに彦 ホトトギス 201709
地震越えてこその桜と思ひけり 岩岡中正 ホトトギス 201709
水色の空に触れたる峰桜 山田閏子 ホトトギス 201709
風に閉づ東寺の桜絵巻かな 藤井啓子 ホトトギス 201709
千年も待てば私も大桜 柴田佐知子 201709
返事待つとき全山の桜消ゆ 柴田佐知子 201709
この桜人の心の中へ散る 後藤比奈夫 ホトトギス 201710
一言で終ふる挨拶若桜 近藤真啓 春燈 201712
くれなゐの空のさざなみ滝ざくら 神蔵器 風土 201712
満開のさくら樹液の熱からむ 楠原幹子 201801
桜 →47

 

2023年3月23日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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