43      100句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
舞ひ舞ひて刹那散り行くさくらかな 堀田清江 雨月 201607
ひともとの万朶の御衣黄桜かな 熊岡俊子 雨月 201607
天衣まとふごとくに御衣黄桜の黄 熊岡俊子 雨月 201607
杳かなる人の声あり夕桜 川上恵子 雨月 201607
能舞台鎖されしままや八重桜 福岡かがり 雨月 201607
湯気墳いて吉野の茶粥山ざくら 南うみを 風土 201607
畑人へ吉野の桜またふぶく 南うみを 風土 201607
緞帳上ぐ姫豆桜山桜 浜福惠 風土 201607
散り急ぐけふの桜の白さかな 雨宮桂子 風土 201607
上田城攻め上ぐ千本桜かな 鈴木庸子 風土 201607
川に降る雨も風情よ山桜 上辻蒼人 風土 201607
富士ざくら小顔なるのも奥ゆかし 杉本薬王子 風土 201607
吊り橋へ枝をさしのべ山ざくら 小川玉泉 末黒野 201607
一斉に風む捉えて舞ふさくら 小川玉泉 末黒野 201607
夕桜ほぐれゆくもの身に添ひて 黒滝志麻子 末黒野 201607
狂ひなき石垣に降る桜かな 黒滝志麻子 末黒野 201607
薬湯に顎浮かせをり山桜 田中臥石 末黒野 201607
桜見て人見て歩む上野山 湯本朱美 末黒野 201607
久遠寺や読経にゆるる山桜 小野弘正 末黒野 201607
日もすがら眺め七日の桜散る 和泉道草 末黒野 201607
一本の桜の中の保育園 太田チヱ子 末黒野 201607
新幹線桜並木を下に見る 太田チヱ子 末黒野 201607
人影を追ふ人影や夕桜 塩貝朱千 京鹿子 201607
蒼き瀬を恋ひて近江の桜散る 塩貝朱千 京鹿子 201607
身軽にて櫻なだれに巻き込まる 丸井巴水 京鹿子 201607
またも地震夜ざくらの香音立てて 伊藤希眸 京鹿子 201607
どこまでも甘き自答やさくら二分 北川孝子 京鹿子 201607
御会式桜季を重ねて名をなせり 北川孝子 京鹿子 201607
また桜たうたう俳句やめたんだつて 直江裕子 京鹿子 201607
低迷の桜それでも浮かんでる 直江裕子 京鹿子 201607
山桜ひとり遊びのあらし山 高木晶子 京鹿子 201607
夕ざくら幾世の闇を重ねつつ 高木晶子 京鹿子 201607
耳じいんとゆさゆささくら仮分数 奥田筆子 京鹿子 201607
魔がさしてどの桜よりさきに咲く 井上菜摘子 京鹿子 201607
公園の桜の具合見て帰り 藤波松山 京鹿子 201607
残照の欠片ひらりと夕桜 上野紫泉 京鹿子 201607
怒濤まで桜並木の中をゆく 上野紫泉 京鹿子 201607
たましひを奪はれに行く桜の夜 水野恒彦 201607
雲呑を啜つてゐたる櫻かな 竹内悦子 201607
変哲もなき石の祠と山櫻 竹内悦子 201607
鎌倉は雨の櫻となりにけり 竹内悦子 201607
まへがきもあとがきもなし桜かな 雨村敏子 201607
西行のさくらの散つてしまひけり 本多俊子 201607
おちうどをけしかけてをる山櫻 瀬川公馨 201607
こつくりさんこつくりさんほら桜だよ寺 田すず江 201607
ためらひの傷跡ありし老桜 前田美恵子 201607
晩年の眼に美しきさくらかな 犬塚李里子 201607
正面はここと智惠子桜見上ぐ 岡田桃子 201607
風を読むグリーン周りや桜散る 荻布貢 201607
礼深き人よ桜は咲き満ちて 久保夢女 201607
歌が出て手拍子が添ふ桜かな 久保夢女 201607
老いたりし桜大樹に魔の潜む 犬塚李里子 201607
光りつつ船遠ざかる遅桜 深川淑枝 201607
さくらさくら大方戦知らぬ民 山内碧 201607
本流も支流も本湍さくらかな 佐藤恭子 あを 201607
背後から赤紙チラチラさくら散る 佐藤恭子 あを 201607
杉雫桜しづくの仏道 古賀しぐれ ホトトギス 201608
丁字路の三田の一本桜かな 橋本くに彦 ホトトギス 201608
サザエさん通りに近く八重桜 渡邊孝彦 やぶれ傘 201608
山桜一軒のほか皆無住 青谷小枝 やぶれ傘 201608
理由もなく桜並木を二度三度 久世孝雄 やぶれ傘 201608
散るさくら谷に藁葺屋根ふたつ 秋山信行 やぶれ傘 201608
満開のぼたん桜の停車駅 高田令子 201608
道庁の遅桜散る池に散る 大森三保子 馬醉木 201608
夕桜征きたる人の忌は知らず 久布白文子 馬醉木 201608
植物園に五月の風や大櫻 布施まさ子 風土 201608
富士さくら芝さくら咲く湖畔かな 杉本薬王子 風土 201608
山桜ふるさと出でぬ古仏 栗原京子 201608
照らされて深まる老や夜の桜 青木朋子 201608
段丘の墓群囲める桜かな 青木朋子 201608
米櫃の米の起伏や夕桜 深川淑枝 201608
舂きて谷戸の桜のなほ白し 石黒興平 末黒野 201608
橋数へ桜堤を歩きけり 石黒興平 末黒野 201608
重さうに軽さうに八重桜かな 石黒興平 末黒野 201608
故郷のつくづく遠し夕桜 森清信子 末黒野 201608
山門を入るや桜の只なかに 橋場美篶 末黒野 201608
雨の日は雨の桜を愛づるかな 長田厚子 末黒野 201608
あと三日わが病窓のこの桜 大坪景章 万象 201608
遅れ咲く鶯いろの桜かな 山口素基 万象 201608
桜追ひ勿来の関を越えにけり 奥太雅 万象 201608
堂堂と遅れ咲きたり八重桜 加山ひさ子 万象 201608
いづや伊豆遠流のさくら今盛り 伊藤希眸 京鹿子 201608
釘隠し一つも無くて桜の夜 伊藤希眸 京鹿子 201608
もう一度桜満月見てねむる 北川孝子 京鹿子 201608
さくらどき昼餉ひとりの塩むすび 北川孝子 京鹿子 201608
都かな左近の桜ひかへめに 高木晶子 京鹿子 201608
業平も吉野桜にまみえしや 木戸渥子 京鹿子 201608
山桜はるか昔を漂流す 井上菜摘子 京鹿子 201608
ふりむけば桜と小字消えてをり 井上菜摘子 京鹿子 201608
疎水べり枝桜這ふ鯉のひげ 伊吹之博 京鹿子 201608
老人と桜とゲートボールかな 藤波松山 京鹿子 201608
夜桜や香る葷酒はゆるされよ 布川孝子 京鹿子 201608
明けてゆく湖畔の一本桜かな 布川孝子 京鹿子 201608
さくら散り病後の蟄居長かりし 玉置かよ子 雨月 201608
花は桜木呵呵大笑の声やする 東野鈴子 雨月 201608
樹勢いま幹を圧する桜かな 吉田順子 201608
一瞬を永遠なれと詠む桜 竹村淳 201608
夜桜や明日なき如く咲き誇り 今橋眞理子 ホトトギス 201609
防砂林の松を抽んで山桜 赤堀洋子 万象 201609
大桜の花の散りこむ千枚田 赤堀洋子 万象 201609
桜 →43

 

2023年3月20日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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