44      100句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
ひとひらの雲呼ぶしだれ桜かな 飛高隆夫 万象 201610
咲き満ちて桜いよいよ幹黒し 飛高隆夫 万象 201610
桜散る開けつぱなしの能舞台 飛高隆夫 万象 201610
帰ること忘れたくなる桜かな 飛高隆夫 万象 201610
人気なき野の川沿ひの桜かな 飛高隆夫 万象 201610
石山の石に照り添ふ夕ざくら 飛高隆夫 万象 201610
本山に僧一人なり山桜 福島せいぎ 万象 201610
風粗き一揆の城址山桜 江見悦子 万象 201610
散るさくらみんな散りたくなささうに 後藤比奈夫 ホトトギス 201611
芦屋川渡るよろこび散るさくら 後藤比奈夫 ホトトギス 201611
散る桜走るばかりの能なしか 大坪景章 椿垣 201612
満開のさくら犀川浅野川 大坪景章 椿垣 201612
あと三日わが病院のこの桜 大坪景章 椿垣 201612
さくらさくら白きさくらや地震の年 大坪景章 椿垣 201612
土牢は闇の固まり山ざくら 七種年男 輪中の空 201612
ふる里の桜情報追伸に 渡辺やや 風土 201701
箸を割る桜づくしの祝膳 森川絢子 京鹿子 201701
忘恩をかさねて白む山ざくら 片山煕子 京鹿子 201701
金髪にしたのどうして桜咲く 若林武史 船団 201701
さくら咲いて大鍋小鍋すてにゆく 津波古江津 船団 201701
さくら桜リンカーンセンターの窓を 梨地ことこ 船団 201701
いっせいに桜バクハツして平和 火箱ひろ 船団 201701
水郷のもみづる桜大樹かな 下平しづ子 雨月 201702
谷の宿包む明るき桜かな 稲畑汀子 ホトトギス 201704
夜桜に包まれてゐる宿に泊つ 稲畑汀子 ホトトギス 201704
眠りたる桜に返す夜の帳 稲畑汀子 ホトトギス 201704
夜桜を揺らして楽を起す風 稲畑廣太郎 ホトトギス 201704
昨夜の星眠らせ桜目覚めゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 201704
雨雫ほどの桜の蕾なる 今井肖子 ホトトギス 201704
寄りかかる桜の幹の脈打てり 中江月鈴子 201704
御幸野の要淡墨桜植う 和田照海 京鹿子 201704
植ゑられてはや名桜の性もてる 和田照海 京鹿子 201704
金堂のうしろ暮れけり夕ざくら 沼田巴字 京鹿子 201704
衿もとをさびしがらせて散るさくら 沼田巴字 京鹿子 201704
桜大樹花の色なる風.の舞ひ 大川暉美 末黒野 201704
荘川を遠く庄川桜かな 山田六甲 六花 201704
夜桜やたはやすく言ふ死後のこと 近藤暁代 馬醉木 201704
遅ざくら牛歩の如く雲流す 鈴鹿仁 京鹿子 201705
残桜や己が一分の意地通す 鈴鹿呂仁 京鹿子 201705
桜の蕾つんと薄紅色兆す 大橋晄 雨月 201705
人を恋ひ命をしめとさくらかな 高橋将夫 201705
骨柄は変らじあをき櫻かな 加藤みき 201705
風止まり時の止まりて夜の桜 今井肖子 ホトトギス 201705
皇紀二千六百年のさくらかな 中川句寿夫 ここのもん 201705
里ざくら狛犬ほんに沖の顔 宇都宮敦子 201705
シスターが神父を恋へりさくらばな 荒井千佐代 201705
弁当の上は桜のご神木 吉田葎 201705
琴びきの塩むすびあり桜かな 山田六甲 六花 201705
雲置いて雨去りゆける桜山 山田六甲 六花 201705
陰陽や不倶戴天の山桜 山田六甲 六花 201705
陰陽の空へ根を張る桜かな 山田六甲 六花 201705
和合神扉の奥にさくら咲く 酒本八重 201705
ぬばたまの脳髄の闇さくら季 辻美奈子 201705
隠し田を守りつつ咲く山桜 小野寿子 201705
幼稚園はお休み桜満開に 大橋晄 雨月 201706
異國語の舌が動いて八重桜 佐藤喜孝 あを 201705
遊船のうねりよせくる桜かな 森なほ子 あを 201705
投薬の一種減りけり桜二分 赤座典子 あを 201705
夜桜の下に恩師を囲みたり 大日向幸江 あを 201705
無人駅駅舎に被る大桜 石森理和 あを 201705
峰雲の韋駄天走り里桜 和田照海 京鹿子 201706
桜舞ふ阿形金剛息吸はず 丸井巴水 京鹿子 201706
差し潮の川面彩り散る桜 小川玉泉 末黒野 201706
舟人へ両堤より散る桜 小川玉泉 末黒野 201706
さくら散る川なら筏地なら塵 松本三千夫 末黒野 201706
観桜や道遅れゆく里の山 田中臥石 末黒野 201706
満開のさくら樹液の熱からむ 楠原幹子 201706
咲き満ちてさくら潮の香のしたり 辻美奈子 201706
一山を遠目ぼかしに桜かな 森岡正作 201706
鳥語どこより雨の万朶の桜かな 松井志津子 201706
添削の一字か幹に噴くさくら 安藤しおん 201706
動くもの動かざるもの皆桜 秋山ユキ子 201706
心髄に奔流の音する桜 近藤喜子 201706
国中の一年生に桜咲く 熊川暁子 201706
海兵の学徒は大樹さくら散る 今井充子 201706
さらさらと刻をこぼせる山桜 有松洋子 201706
落ち着かぬ身を持てあます桜季 黒坂紫陽子 馬醉木 201707
緯度経度日本ふくらむ桜どき 西川麻規 馬醉木 201707
日本人基地の桜へ列なして 松本三千夫 末黒野 201707
曇天を重しおもしと八重桜 黒滝志麻子 末黒野 201707
浮かべたる桜ふたひらコヅプ酒 田中臥石 末黒野 201707
曇天を押し上げてゐる桜かな 斉藤マキ子 末黒野 201707
桜より桜へ渡る渡し舟 今村千年 末黒野 201707
桜はや筏組みをり船着場 岡野里子 末黒野 201707
近寄れば桜花咲く若木かな 川西栄江 末黒野 201707
老桜洞に杉の子育ちをり 岡井マスミ 末黒野 201707
山里の郷社しづもり八重桜 小川玉泉 末黒野 201707
中庭へ平屋根を越え散るさくら 小川玉泉 末黒野 201707
一本桜夜明けの夢の青白し 塩貝朱千 京鹿子 201707
七本の万朶の桜ひとりの午後 塩貝朱千 京鹿子 201707
慾ひとつ残せし余生おそざくら 丸井巴水 京鹿子 201707
来し方の起点にいつもさくらかな 北川孝子 京鹿子 201707
省みる日日茫茫とさくら待つ 北川孝子 京鹿子 201707
少し老い桜こぼさぬやうに生く 直江裕子 京鹿子 201707
退け時の彩持ち帰る夕桜 高木晶子 京鹿子 201707
血管の青筋プーシキンのさくら咲く 伊藤希眸 京鹿子 201707
ワルツを聴きませう桜の降る夜は 山中志津子 京鹿子 201707
人力車さくら起しの風のせて 井尻妙子 京鹿子 201707
曇天にして一際の城桜 大橋晄 雨月 201707
そよ風にさへ散り急ぐ桜花 大橋晄 雨月 201707
桜→ 1

 

2023年3月20日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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