38      100句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
夕桜母をほとけとまだ呼べず 岡田真澄 風土 200807
獣らに檻と鉄扉やさくら散る 荒井千佐代 200807
舟茣蓙のしめりに坐せり桜の夜 浜口高子 火星 200807
夜桜や媚薬にほはせ歩く女 和田照子 200807
早々と象は象舎へ夕桜 瀬島洒望 やぶれ傘 200807
たましひの息づく山のさくらかな 竹内悦子 200807
夕桜舳先を回す屋形船 丑久保勲 やぶれ傘 200807
石段の真中すり減り初桜 荒井千佐代 200807
九重桜誇る老舗や鹿たむろ 松田和子 200807
はじめての補聴器つけて桜狩 神谷耕輔 200807
見覚えの峯の櫻の根方かな 延広禎一 200807
朝桜足音つらなる地下出口 櫻木道代 ぐろっけ 200807
大桜なればいざよふ夕日かな 山口天木 雨月 200807
淡墨桜傘のしづくの前うしろ 小林正史 200807
先生の仇名決まりぬ散るさくら 金子輝 春燈 200807
み吉野や桜の宿の細柱 深澤鱶 火星 200807
谷一つ埋めつくせり山桜 大西和子 ぐろっけ 200807
千年の塔に桜の枝垂れたり 大橋晄 雨月 200807
旋回す権現桜眼下にし 高田令子 200807
村ぢゆうの守りて武尊の桜咲く 大沢美智子 200807
雨粒の色を鎮め昼桜 小林正史 200807
剣道の強豪校の桜かな 小林奈穂 200807
知らぬ子にぢいぢと呼ばれ夕桜 小田切明義 春燈 200807
中天はシャガールの青夕桜 片山博介 春燈 200807
ひともとの櫻に会ひにゆく夢路 松野睦子 遠嶺 200807
朝穫りの青果野辺市山桜 西村純代 200807
御仏に彼岸桜の手向かな 三村禮子 酸漿 200807
雲の湧く山を近景老桜 高橋道子 200807
着水のかすかな音や八重桜 有賀昌子 やぶれ傘 200807
さくらさくらサ行はさびしき音ばかり 佐々木良玄 春燈 200807
白雲にのる塔一つ山桜 石崎浄 風土 200808
崇るてふ塚は小さし山桜 柴田佐知子 200808
桜とは似ても似つかぬ花愛でる 伊吹之博 京鹿子 200808
東京の伏兵さくらそこここに 内藤呈念 ホトトギス 200808
つたへたきことの山ほど八重櫻 横松しげる 遠嶺 200808
これよりは距離ちぢまらず夕桜 あさなが捷 200808
散るさくらおのが翳りへ散り重ね 佐久間多佳子 京鹿子 200808
桜葉に灯りてよりの窓大きく 野路斉子 200808
廃校の桜に別れ告げる児ら 石川等 200808
しなやかな風かはしけり糸桜 井口初江 酸漿 200808
初桜この荒天に咲かずとも 山田弘子 ホトトギス 200808
温泉の街の艶めくさくらさくらかな 山下佳子 200808
桜咲くまでの旬日桜坂 三谷道子 万象 200808
さの音のやさしき響きさくらさく 内藤呈念 ホトトギス 200808
はちきれんばかりの櫻不動堂 府川房江 母の空 200808
みよし野や別れの桜なぜ散らぬ 今井千鶴子 ホトトギス 200808
初桜一花の繋ぐ旅路はも 山田弘子 ホトトギス 200808
花に酔ひ桜に遊ぶていたらく 木村真魚奈 京鹿子 200808
核の生む灯は青ざめて夜の桜 藤田宏 長城 200808
ゆるゆると桜吹雪の路を行く 片野光子 ぐろっけ 200808
組分けの発表に湧く朝桜 坂本緑 幸せのかたち 200808
順路また神へ近づく桜かな 樋口みのぶ 200808
夜半の桜軍装の人ら来て立てり 藤田宏 長城 200808
経巻を開けば櫻吹雪かな 小山徳夫 遠嶺 200808
麓までつづく眉山の桜かな 大信田梢月 万象 200808
八ヶ岳ポツンポツンと遅桜 東亜未 あを 200808
栄転も左遷もさくらさくらかな 宮崎すみ 神々の交信 200808
仰ぎつつ桜の大樹廻りけり 苑実耶 200808
生き残り今日も桜の下にゐる 高倉恵美子 200808
句碑に侍すさくら侍史咲き枝垂れ咲き 丸山冬鳳 京鹿子 200808
千年の源氏の墓は桜どき 奥田妙子 ぐろっけ 200808
葬列のしんがり桜よく見ゆる 宮崎すみ 神々の交信 200808
ひこばえの桜も咲けり霊山寺 大信田梢月 万象 200808
遅桜塩田王の武左衛門 和田照海 京鹿子 200808
逢ひみてののちのさくらを見にゆかむ 遠藤若狭男 200809
実櫻や嬥歌の山を遠く見る 森竹昭夫 遠嶺 200809
風止めば散ることも止み八重桜 嶋田摩耶子 ホトトギス 200809
風よりも灯色にこぼれ糸桜 水田むつみ ホトトギス 200809
たまゆらの露解きそめし朝桜 山田弘子 ホトトギス 200809
小鳥にも好きな枝あり糸桜 小島左京 ホトトギス 200809
暁に浮かびて白し庭桜 稲岡長 ホトトギス 200809
舌頭千転して山桜の一句 宮地れい子 春燈 200809
夜桜へ宿の灯届く眺めかな 田中靜龍 ホトトギス 200810
村人の存ぜぬといふ大桜 伊藤白潮 200810
眼老いたるも氷室の櫻かな 伊丹さち子 馬醉木 200810
北に置く父系の山河遅桜 高村令子 風土 200811
真下よりぼんぼり仰ぐさくらかな 鈴木直充 素影 200811
晩景として大桜畑に据ゑ 伊藤白潮 200811
もう少し起きて桜の夜のラヂオ 吉岡一三 200812
湾口を囲み万朶の山桜 大槻右城 ホトトギス 200812
月の道大き櫻を従へて 井口ふみ緒 風土 200812
古戦場の雨脚ほそし初桜 片山博介 春燈 200812
滝桜野面積なる城の垣 渡辺玄子 酸漿 200812
カーブするたび山桜里桜 大槻右城 ホトトギス 200812
短日や枝打ち払はれ大櫻 稲見寛子 炎環 200901
ヤッホーの声吸うてをる山桜 中田禎子 白猪 200901
山なみや百万噸の桜咲く 伊藤希眸 京鹿子 200901
剣道の強豪校の桜かな 小林奈穂 200901
さくらさくら風を欲しがる日本丸 北島和奘 風土 200901
特攻の雄姿偲ばせ散る桜 辰巳比呂史 200902
東京の桜に四日滞在す 稲畑汀子 ホトトギス 200903
しあはせの二乗三乗八重桜 荒井慈 春燈 200903
エキストラに弁当とどく桜かな 山尾玉藻 火星 200903
みよし野へつなぐ桜の絵巻かな 稲畑汀子 ホトトギス 200903
一枚の闇をおぼろにする桜 稲畑汀子 ホトトギス 200904
みよし野に心つなぎて桜見る 稲畑汀子 ホトトギス 200904
一本の桜に水尾の乱れかな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200904
谷宿に山気下り来し桜かな 稲畑汀子 ホトトギス 200904
さくら咲き千鳥ヶ淵は水鏡 鷹羽狩行 200904
咲きつぎてつぎて桜もその中に 稲畑汀子 ホトトギス 200904
桜 →39

 

2023年3月11日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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