37      100句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
恥じらいつ咲き初めにけり桜姫 荻原麗子 酸漿 200806
ブーメラン投げ合ふ親子夕桜 坂上香奈 200806
行者堂へ降りる小駅のさくらかな 大竹淑子 風土 200806
みほとけの遠見にさくらさくらかな 大竹淑子 風土 200806
見上げたる空より垂桜かな 荻原麗子 酸漿 200806
笛吹川堤のさくら咲きをらむ 竹内弘子 あを 200806
大桜その歳月の枝を張り 加地芳女 雨月 200806
地震の地に帰島始まるさくらかな 中条さゆり 200806
約束の海を間近のさくらかな 大山里 200806
満開の桜に読経慰霊祭 渡辺安酔 200806
千筋なすしだれ桜の老躯かな 三村禮子 酸漿 200806
原爆の火を灯籠に朝桜 内田郁代 万象 200807
湖底の小石透きたる朝櫻 野口香葉 遠嶺 200807
ここよりは空海のみち朝桜 田村愛子 万象 200807
さくらよりさくらへまはる五眼かな 栗栖恵通子 200807
塔裏は夕日斜めに山桜 伊東和子 200807
さくらさくら句碑の歳月始まりぬ 山口順子 200807
穴太積の石に刻印山桜 内藤静 風土 200807
犬の目の高さに子の目桜散る 徳丸峻二 風土 200807
校庭の桜と坊主の運動部 伊藤希眸 京鹿子 200807
天と地のあはひゆつくり桜散る 石原光徳 酸漿 200807
闇を梳くライトアップの糸桜 次井義泰 200807
一棟の毀たれ始む大桜 河崎尚子 火星 200807
一切の音遠ざけて御所桜 根本眞知子 200807
ピアノ弾くしだれ桜を窓におき 山田春好 200807
朝桜ひこは小学一年生 稲次登美子 雨月 200807
長恨歌ふと憶ひをり櫻狩 勝見玲子 200807
丑三つの己が明かりの桜かな 大内恵 酸漿 200807
庭先のバケツの中に桜散る 出口誠 六花 200807
頂に小さき城や山桜 赤堀洋子 万象 200807
遅桜咲かせ平家の隠れ里 木暮剛平 万象 200807
荒魂の社に詣でさくら散る 大竹淑子 風土 200807
梢頭の暮れ残りたる櫻かな 安田久太朗 遠嶺 200807
山桜散る廃屋の粗むしろ 生田作 風土 200807
獣らに檻と鉄扉や桜散る 荒井千佐代 200807
八重桜子らの声待つ遊園地 浅野恵美子 酸漿 200807
法螺の音や夕日まぶしき山桜 谷村幸子 200807
絵葉書は桜堤の転居先 高田令子 200807
百年のチャペルをつつむ桜かな 稲次登美子 雨月 200807
今生の桜を待てず逝きにけり 三澤治了 万象 200807
間に合うて桜のための一輌車 高橋道子 200807
海崎や湖へ撓むる大桜 深澤鱶 火星 200807
十和田湖を姿見にして山桜 大坂せうじ 200807
流鏑馬や的に一閃散る桜 山田ひさし 馬醉木 200807
兵役のなき世何時まで桜散る 泉田秋硯 200807
扉なき西行庵に桜散る 石垣幸子 雨月 200807
師の墓所に桜吹雪のほしいまま 木野裕美 ぐろっけ 200807
散る桜墓碑銘永久に二等兵 辰巳比呂史 200807
夜桜の宙を電線つらぬけり 浜口高子 火星 200807
近辺の桜集めし写真帳 唐鎌光太郎 ぐろっけ 200807
来て立ちて化石桜の飛花を浴ぶ 村越化石 200807
市道開通さくらまつりのど真ん中 高田令子 200807
久能山東照宮の桜かな 矢野百合子 200807
しばらくは座して櫻の火灯窓 西氏宣子 遠嶺 200807
賜ると言ふべく桜吹雪かな 緑川啓子 馬醉木 200807
老櫻遠きことみなけぶりをり 野口香葉 遠嶺 200807
八重櫻通り抜けてふ人の波 能勢栄子 200807
山桜地卵の殼ざらざらす 関根洋子 風土 200807
掛札の白木清しき宮桜 中原吟子 雨月 200807
墓石の雨に濡れゐる桜かな 竹内悦子 200807
夕桜黒塀長き記念館 五十嵐章子 200807
初桜夢のひらきし日の遠く 荻野千枝 京鹿子 200807
咲き初むる枝垂桜を遠目とし 田所洋子 雨月 200807
法螺貝に桜散りたる蔵王堂 前田忍 火星 200807
絶景の坊門さくら散りしきり 伊藤希眸 京鹿子 200807
桜散り吾が句碑の辺は無音界 泉田秋硯 200807
細身にて満開といふ夜の桜 井上信子 200807
爺笑ふ千本桜笑ふとき 天野きく江 200807
夜桜の白き炎誰のレクイエム 後藤眞由美 春燈 200807
夜桜にはめを外して踊りけり 赤松丹山 雨月 200807
獣らに檻と鉄扉やさくら散る 荒井干佐代 200807
「幾松」は商ひ中よ散るさくら 大竹淑子 風土 200807
幹巌となりて神代桜咲く 内藤静 風土 200807
米を研ぐ素足なりけりさくらどき 竹内水穂 火星 200807
花落し尽し老桜安らけし 木野裕美 ぐろっけ 200807
糸桜見上ぐ反り腰一歩二歩 岡野峯代 ぐろっけ 200807
流木に桜散りつぐ梅若忌 石原光徳 酸漿 200807
漆絵にたましひのある櫻かな 石脇みはる 200807
満開の桜の里へ出張す 近藤幸光 200807
桜時結婚せし子祝ひけり 伊藤セキ 酸漿 200807
おほかたは峪に迫り出し桜宿 深澤鱶 火星 200807
花びらの降り積みてこそ桜色 浜田南風 200807
水系の交はるところ桜散る 高田令子 200807
傳ける柱うべなふ淡墨桜は 高橋道子 200807
暁に浮かびて白し庭桜 稲岡長 ホトトギス 200807
山桜透きてゆるりと飛行船 高谷栄一 200807
櫻前線天を言祝ぎ北上す 延広禎一 200807
日の差していのち漲る朝桜 森脇貞子 雨月 200807
魚の目の濡れて売らるる夕櫻 野口香葉 遠嶺 200807
八重桜峠の風は九十九折 馬崎千恵子 春燈 200807
寄りそひて仰ぎし人よさくら咲く 神山志堂 春燈 200807
入定ののちの石割桜かな 栗栖恵通子 200807
種の浜はのこして帰るさくらかな 雨村敏子 200807
百匹の猫踊りたる八重桜 十川たかし 200807
帰国子に日本の桜さくらかな 三輪温子 雨月 200807
受けて立つ桜吹雪となりにけり 高橋澄子 200807
初桜待たるる窓に顔よせて 松尾緑富 ホトトギス 200807
山桜墨たつぷりの書簡なる 岩井ひろこ 火星 200807
老幹の鼓動たしかに朝桜 松本幹雄 馬醉木 200807
水晶のブレスレットや糸桜 庄司久美子 200807
桜 →38

 

2022年4月26日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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