2022年4月26日 2022年4月26日 ふ母校の朝桜

36      100句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
川端の若き桜の氣を貰ふ 森山のりこ あを 200805
宇野千代を読む老桜に見ゆべく 伊藤白潮 200805
石垣の桜の陰に櫂休め 森理和 あを 200805
仁和寺の御室桜や朱楼門 山村修 酸漿 200805
鎌倉は桜の頃か鄙暮し 鎌倉喜久恵 あを 200805
桜咲く幹に手をそへありがたう 安部里子 あを 200805
光陰や娘桜と同い歳 東亜未 あを 200805
夜桜の残像しかと濃かりけり 水原春郎 馬醉木 200805
青山の櫻並木をのぼりけり 芝尚子 あを 200805
トンネルを出て突然の山桜 神田一瓢 雨月 200806
池に伸ぶさくらの下を尺の鯉 長洲元子 200806
早々と象は象舎へ夕桜 瀬島洒望 やぶれ傘 200806
さくら満ち雨にも色香移りけり 三村禮子 酸漿 200806
黒壺に桜生けたる書展かな 印南美紀子 酸漿 200806
残照を貴きいろにさくら満つ 戸田和子 200806
しとやかに桜前線北上中 武田美雪 六花 200806
父戦没六十五忌や桜咲く 渡辺安酔 200806
父偲ぶ九段の社頭桜舞ふ 渡辺安酔 200806
天界にあそびしここち糸櫻 邑橋節夫 菊揃へ 200806
黒縁の眼鏡の遺影さくらの夜 上谷昌憲 200806
桜大樹揺れて大空ゆるがせり 若松一男 200806
桜散る海人舟舫ふ奥琵琶湖 小林成子 200806
桜咲くいつもどつしり閻魔さん 坪内稔典 船団 200806
そばすする桜吹雪を眺めつつ 仁平則子 200806
夕桜入り江見下ろす露天風呂 齋藤朋子 やぶれ傘 200806
犀星の庭石を踏む八重櫻 篠田純子 あを 200806
塩割つて鯛を取り出すさくらかな 根橋宏次 やぶれ傘 200806
すこし泣いてさくらの下を過ぎにけり 辻美奈子 200806
日を西へいざなふしだれ桜かな 亀田虎童子 200806
満開の桜に安らぐ通院路 名取すみ子 酸漿 200806
眠らずに狂はずに夜の桜散る 北川英子 200806
犀星の庭石に大き八重桜 赤座典子 あを 200806
翔先生のお声の凛と初桜 宮島宏子 200806
桜満ちあふれていまや除幕の碑 柴崎英子 絹の波 200806
友とゆく母校の庭の島桜 中村阪子 万象 200806
咲き初めし桜の下の昼餉かな 青木政江 酸漿 200806
夕桜母と子に散るすべり台 印南美紀子 酸漿 200806
句碑守り桜はいろを濃くしたり 藤森すみれ 200806
幻想や桜織り成す夜の絵巻 松田和子 200806
押し合ひて咲き圧し合ひて散る桜 永峰久比古 馬醉木 200806
閻魔一族ごつごつとおり桜散る 坪内稔典 船団 200806
句碑二つ訪うて桜の平間寺 仁平則子 200806
鬼子母神おせんだんごに桜散る 印南美紀子 酸漿 200806
いまひとりの吾が死ねよと桜の夜 冨岡夜詩彦 200806
人生は音楽さくら舞ひにけり 近藤公子 200806
濡れ縁の真下の疏水桜かな 河崎尚子 火星 200806
夜桜や動くと思ふゴヤの裸婦 大島翠木 200806
杖で指す向かひの山の夕桜 布村松景 春燈 200806
見えざりし海のひびけるさくらかな 中田みなみ 200806
しだれ桜四辺を揺し古都暮るる 三村禮子 酸漿 200806
水晶の買ひたるあとの桜かな 原田信治 酸漿 200806
夫の背にさくらまだかと描いてみる 栗栖恵通子 200806
地獄変の炎の及びたるさくらかな 栗栖恵通子 200806
何時迄も幼笑顔の桜かな 加藤利勝 酸漿 200806
老どちにひと日の桜浄土かな 川崎俊子 馬醉木 200806
産土の神の社の山桜 須賀敏子 あを 200806
散るさくら観音の手に足もとに 峰幸子 200806
さくら満月力を抜いてをりにけり 竹内悦子 200806
観桜の後は至福の男酒 松田和子 200806
杉苔に散らす古刹のさくらかな 布村松景 春燈 200806
日の丸のはためく音に桜散る 渡辺安酔 200806
夜桜の奥に星影ありにけり 松村光典 やぶれ傘 200806
山桜遙かな街の島と浮く 森理和 あを 200806
山桜峽に杖つく尉と姥 竹内悦子 200806
連れ立ちて馬事公園の桜かな 中緒和子 酸漿 200806
買物と離れ身を置く夕桜 原田信治 酸漿 200806
おほかたは俯くさくら抱く山 山崎靖子 200806
春慶の盆に猿ぼぼ桜山 延広禎一 200806
風そよと桜ほんのり色染めて 上原朝子 200806
生業は殺陣師と言へり桜咲く 大西八洲雄 万象 200806
西行忌河内のさくら散りやまで 山本喜朗 雨月 200806
あの世まで夢追ひかけて散る桜 穐好樹菟男 馬醉木 200806
桜満つかつて被爆の校庭に 中島久子 馬醉木 200806
追ひかける般若波羅蜜多さくらかな 中島陽華 2008062022年4月26日 服部早苗 久々の琴爪かたし夕桜 築城京 馬醉木 200806
新駅の開業祝ふ初桜 増田一代 200806
無造作な丸太のベンチ初桜 渡邉孝彦 やぶれ傘 200806
吐息よりかすかな風に散る桜 倉持梨恵 中村阪子 万象 200806
野晒しの眼の中の初さくら 栗栖恵通子 200806
野仏のほほふくよかな桜かな 鈴木良子 酸漿 200806
立ちつくす桜が闇に溶けるまで 永塚尚代 ぐろっけ 200806
花びらの桜合戦地を這ひぬ 原田信治 酸漿 200806
老桜の根にひこばえし花の房 阿部ひろし 酸漿 200806
老桜の花芽ふくらむ朧かな 野口みどり 酸漿 200806
箱根路に笑む母ありし山櫻 岡田弘子 遠嶺 200806
涼やかに夜の桜の吹かれをり 柳生千枝子 火星 200806
蘖えて花咲く桜大樹かな 梅田秀子 酸漿 200806
訪れて桜満開伏見城 中山静枝 200806
癌病めば句作は祷りさくらの夜 冨岡夜詩彦 200806
人憶ふこころにさくらさくらかな 西村博子 馬醉木 200806
老母と共に眺むる夕桜 八木岡博江 酸漿 200806
夜桜に少し紅濃く待ち合はす 藤見佳楠子 200806
借景の桜見下ろす血天井 松田和子 200806
母子して桜歌へり花の陰 大西裕 酸漿 200806
落慶の今この時を八重桜 柴崎英子 絹の波 200806
尾道の小雨のしだれ桜かな 工藤美和子 酸漿 200806
寝て起きて食うて病みたるさくらかな 亀田虎童子 200806
寺の門越えて垂るる桜かな 名取すみ子 酸漿 200806
桜 →37

 

2022年4月23日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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