作品 |
作者 |
掲載誌 |
掲載年月 |
一列に水道局のさくらかな | 真保喜代子 | 朝 | 200708 |
オルセー展の余韻を胸に夕櫻 | 二羽永治 | 遠嶺 | 200708 |
さくら咲く子は定年となりにけり | 高倉恵美子 | 空 | 200708 |
さまざまな夢の途中で櫻散る | 大村真佐子 | 遠嶺 | 200708 |
奥坊へいつぷく石や遅桜 | 和田照海 | 京鹿子 | 200708 |
宮さくら道折れてより寺さくら | 有吉桜雲 | 狩 | 200708 |
さくら散る香炉のなかの景色にも | 櫨木優子 | 狩 | 200709 |
夜桜の底に結びし夢のいろ | 山田弘子 | ホトトギス | 200709 |
還らざる時間の中へ散るさくら | 山田弘子 | ホトトギス | 200709 |
美女桜庭に咲かせて美人妻 | 松崎鉄之介 | 濱 | 200709 |
春昼や鴉とび立つさくらの木 | 佐藤恭子 | あを | 200709 |
飲食の湯が沸きにけり桜どき | 服部早苗 | 空 | 200710 |
明日は明日二人で仰ぐ夕桜 | 土屋啓 | 馬醉木 | 200710 |
夕桜トリネギネツクツクネキモ | 平きみえ | 船団 | 200710 |
桜咲く久々に研ぐ肥後守 | 平きみえ | 船団 | 200710 |
投光器無き夜桜に威容あり | 大滝香釈 | 八千草 | 200710 |
犬の尾の枝垂れ桜に触れて行く | 平きみえ | 船団 | 200710 |
桜もう来年が始まつてゐる | 稲畑廣太郎 | ホトトギス | 200710 |
咲き満ちて少し暗みしさくらかな | 立石萌木 | 雨月 | 200710 |
水瓶に水の溢れてさくらの夜 | 陽山道子 | 船団 | 200710 |
月に散るさくら白光の波しぶき | 狭川青史 | 馬醉木 | 200710 |
サイタサイタ桜の母校今はなし | 藤原りくを | 八千草 | 200710 |
本降りとなりたる夜の桜かな | 土井田晩聖 | 万事 | 200711 |
馬の目に青き海峡さくら散る | 野沢しの武 | 風土 | 200711 |
もう逢へぬ思ひは桜吹雪かな | 高木智 | 京鹿子 | 200711 |
白装束の杖をふれなば初桜 | 前田美恵子 | 槐 | 200712 |
母とふたり夜桜少し見て帰る | 掛井広通 | 沖 | 200801 |
いよいよの快楽なりけり峯櫻 | 雨村敏子 | 槐 | 200801 |
お会式待つ会式桜の堂に満つ | 高久清美 | 鴫 | 200802 |
芦屋川桜まつりに君在さず | 稲畑汀子 | ホトトギス | 200802 |
タクシーを飛ばす桜の道選び | 稲畑廣太郎 | ホトトギス | 200803 |
この会に見るが慣ひの初桜 | 稲畑汀子 | ホトトギス | 200803 |
列島をかじる鮫たち桜咲く | 坪内稔典 | 稔典句集 | 200804 |
み吉野のさくらの心問うて来し | 稲畑汀子 | ホトトギス | 200804 |
スケートのジャンプ連発桜咲く | 坪内稔典 | 稔典句集 | 200804 |
男にもつめたき手あり遅桜 | 白数康弘 | 火星 | 200804 |
遠き世へ少年誘ふ桜かな | 白数康弘 | 火星 | 200804 |
灯の箱の電車が走る桜の夜 | 丁野弘 | 狩 | 200804 |
桜咲く幹のうつろに日がさして | 坪内稔典 | 稔典句集 | 200804 |
桜散る河馬と河馬とが相寄りぬ | 坪内稔典 | 稔典句集 | 200804 |
ころがって海辺の老人桜散る | 坪内稔典 | 稔典句集 | 200804 |
何か咲き継ぎつつ枝垂桜かな | 稲畑汀子 | ホトトギス | 200804 |
咲きそめて散るほかはなきさくらかな | 稲畑汀子 | ホトトギス | 200804 |
さくら・桜・淡墨櫻咲き揃ふ | 東良子 | 首座星 | 200804 |
絢爛と呼ぶにはやさし山桜 | ことり | 六花 | 200804 |
ゐないやうでゐるニホンリス遅桜 | 堀内一郎 | あを | 200804 |
さくらさくら後ろ歩きの子がまろぶ | 山尾玉藻 | 火星 | 200804 |
一日のどこにも桜とハイヒール | 坪内稔典 | 稔典句集 | 200804 |
立ちかはり人来て鳥が来てさくら | 丁野弘 | 狩 | 200804 |
夜桜となりゆく先に何かゐる | 稲畑廣太郎 | ホトトギス | 200804 |
少年がもたれ二月の桜の木 | 坪内稔典 | 稔典句集 | 200804 |
桜散る空ばかり見て銅像は | 坪内稔典 | 稔典句集 | 200804 |
全国の河馬がごろりと桜散る | 坪内稔典 | 稔典句集 | 200804 |
桜散るでんぐりがえりのあとはさて | 坪内稔典 | 稔典句集 | 200804 |
桜散る男はことに座礁して | 坪内稔典 | 稔典句集 | 200804 |
馬小屋に桜の吹雪来たりけり | 山田六甲 | 六花 | 200804 |
桜もう来年が始まつてゐる | 稲畑廣太郎 | ホトトギス | 200804 |
のつそりと呑むは十兵衛夕桜 | 俵藤正克 | 春燈 | 200804 |
空へ散る音の光って山桜 | 坪内稔典 | 稔典句集 | 200804 |
建和美穂女青虎よ夕桜 | 稲畑廣太郎 | ホトトギス | 200804 |
桜散るちょっと舌出す癖が好き | 坪内稔典 | 稔典句集 | 200804 |
枝延べし桜も木々も花を待つ | 阿部ひろし | 酸漿 | 200804 |
貯水池の桜三分へ来て一人 | 坪内稔典 | 稔典句集 | 200804 |
口あけて全国の河馬桜咲く | 坪内稔典 | 稔典句集 | 200804 |
朝桜白衣の主日てふ色に | 稲畑廣太郎 | ホトトギス | 200804 |
道に売る官製はがきにもさくら | 伊藤白潮 | 鴫 | 200805 |
支へなき古木の櫻神の膝 | 延広禎一 | 槐 | 200805 |
さくらさくら三行半を反故にする | 篠田純子 | あを | 200805 |
産土の桜に朝日ゆたかなり | 阿部ひろし | 酸漿 | 200805 |
糸桜幼木ながら垂れをり | 阿部ひろし | 酸漿 | 200805 |
厚焼の卵に桜吹雪かな | 柴田佐知子 | 空 | 200805 |
踏み迷ふ葉がち桜の下道を | 林翔 | 沖 | 200805 |
はやばやと咲く庭桜まづ夫に | 森山のりこ | あを | 200805 |
永井荷風文学館の桜咲く | 安部里子 | あを | 200805 |
石崖めく淡墨桜の幹廻り | 伊藤白潮 | 鴫 | 200805 |
散る桜つぎつぎ押え子犬かな | 吉成美代子 | あを | 200805 |
初桜余命宣告ものともせず | 斉藤裕子 | あを | 200805 |
西行のさくらみにゆきたまへるか | 神蔵器 | 風土 | 200805 |
おことわりしてもいいかな初桜 | 篠田純子 | あを | 200805 |
顧みてすでに晩年夕桜 | 熊岡俊子 | 雨月 | 200805 |
わが峡を引締めて立つ朝桜 | 阿部ひろし | 酸漿 | 200805 |
窯変の大皿峯の櫻かな | 延広禎一 | 槐 | 200805 |
庭桜一人占めしてティータイム | 森山のりこ | あを | 200805 |
妻のこと思ふ上野の桜かな | 朝倉富次 | 酸漿 | 200805 |
夜の桜昼には見せぬけはひにて | 水原春郎 | 馬醉木 | 200805 |
階をトントントンの桜の朝 | 東亜未 | あを | 200805 |
淡墨桜備ふ気概のやうなもの | 伊藤白潮 | 鴫 | 200805 |
城の跡さくら咲くあり残るあり | 阿部ひろし | 酸漿 | 200805 |
初桜願ひ続けて退院す | 斉藤裕子 | あを | 200805 |
朝夕の桜見て来て灯しけり | 青山丈 | 朝 | 200805 |
川端の若き桜の氣を貰ふ | 森山のりこ | あを | 200805 |
宇野千代を読む老桜に見ゆべく | 伊藤白潮 | 鴫 | 200805 |
石垣の桜の陰に櫂休め | 森理和 | あを | 200805 |
仁和寺の御室桜や朱楼門 | 山村修 | 酸漿 | 200805 |
鎌倉は桜の頃か鄙暮し | 鎌倉喜久恵 | あを | 200805 |
雪を被て桜大樹の紅させる | 杉浦典子 | 火星 | 200805 |
桜咲く幹に手をそへありがたう | 安部里子 | あを | 200805 |
光陰や娘桜と同い歳 | 東亜未 | あを | 200805 |
夜桜の残像しかと濃かりけり | 水原春郎 | 馬醉木 | 200805 |
青山の櫻並木をのぼりけり | 芝尚子 | あを | 200805 |
桜 →36 |
2022年4月22日 作成
「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。
「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。
注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。
ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。