34      100句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
逆睫さくら咲く木の下でかな 佐藤恭子 あを 200707
車窓より犬が貌出す桜かな 樋口みのぶ 200707
夜桜やあしかの水の真つ平 浜口高子 火星 200707
人に蹤き大桜へとたどりつく 出木裕子 200707
八重桜背らに古寺めぐりかな 佐藤健伍 200707
夜櫻や料亭裏の半のれん 黒須洋子 遠嶺 200707
楊貴妃桜の下に群れゐる男たち 服部早苗 200707
寺町の猫とじやれ合ふ糸櫻 星野道子 遠嶺 200707
皇后の会釈たまはる桜二分 田村園子 200707
招かねどスケッチ帳に桜ばな 楯野正雄 200707
桜散るひとひらごとの光かな 灘秀子 200707
両の手に幹なでおろす桜守 河崎尚子 火星 200707
正面に陣取りシート朝桜 数長藤代 200707
万蕾の漲ることも老桜 藤浦昭代 ホトトギス 200707
庭櫻われも朝日の中にをり 高尾幸子 遠嶺 200707
夕映えや又兵衛桜艶増せり 伊藤稔代 200707
開拓地でありしが町に桜咲く 大沼トシ子 200707
恍惚と海津桜は湖へ散る 泉田秋硯 200707
屑鉄を積み出す港八重桜 数長藤代 200707
誦経して合はす双掌に桜散る 森脇貞子 雨月 200707
初櫻地下鉄は外へ出でにけり 宮澤さくら 遠嶺 200707
もろともに過ぎし生涯家桜 植村よし子 雨月 200707
列島が桜の中を曲がりけり 柴田佐知子 200707
対岸のさくら散りくる砂場かな 米澤光子 火星 200707
いつの間の刻いつの間の桜かな 樺山翠 雨月 200707
束の間の夕日をとどめ庭桜 西千代江惠 雨月 200707
妖気とも夕づく枝垂桜かな 安達実生子 200707
死にしこと知らざる仏八重桜 高橋道子 200707
稲葉山より下りて来し桜守 長田等 200707
空見えず地も見えずして桜花 井上加世子 ぐろっけ 200707
城跡に来てふり仰ぐ桜かな 瀬沼利雄 酸漿 200707
散るさくら堰に織り成す縞模様 大井邦子 ぐろっけ 200707
鴟尾に触るさくらのうへの櫻かな 佐藤恭子 あを 200707
さくらさくらそぞろに赤い靴ゆけり 犬塚芳子 200707
大桜触れる距離まで近づけず 出木裕子 200707
身の洞に降りこむ桜吹雪かな 中野京子 200707
送り出す母のことばの櫻かな 大曽根育代 遠嶺 200707
祈ぎ事を一つに絞る初桜 望月晴美 200707
身のほとり静けさに見る朝桜 永見嘉敏 酸漿 200707
子の重さいとしと抱へ八重桜 生方ふよう 200707
梵鐘のかたへの桜ふくれたる 米澤光子 火星 200707
夜桜の光曼陀羅池の面 金山藤之助 200707
ざれごとの恐さに変はるさくらかな 石脇みはる 200707
くちびるにぶつかつてくるさくらかな 浅田光代 風土 200707
暫くは桜吹雪の中に立つ 平島利男 酸漿 200707
富士桜静かに咲けり雨催 渡辺玄子 酸漿 200707
人々に夢を与へて散る櫻 安田三千代 遠嶺 200707
城黒きだけに桜の殊に映ゆ 浜田南風 200707
観桜や濁世の声は聞き流し 曽根京子 春燈 200707
歯応えのメニユーや峠の大桜 丸山佳子 京鹿子 200707
桜守とんと桜の名を知らず 浮田胤子 ぐろっけ 200707
船頭の唄と橋ぬけ遅桜 布川直幸 200707
牛肉のつめたく重し夕桜 林昭太郎 200707
入学すすべて桜の中のこと 岩松八重 六花 200707
水嵩のふえて張り出す桜かな 村上美智子 雨月 200707
川風の寺田屋あたり初桜 助口弘子 火星 200707
山桜白昼猪の出る峠 赤松丹山 雨月 200707
手に櫻うけてめぐらす月日かな 村瀬八干代 遠嶺 200707
心根のひとつ決まりて初櫻 内田稔 遠嶺 200707
悠久の高麗の郡や糸櫻 鈴木清子 遠嶺 200707
門川に入り汐匂ふ八重桜 松原ふみ子 200707
寄席出でしこゑの過ぎゆく夜の桜 杉浦典子 火星 200707
いましがた雨の過ぎたる糸桜 内山芳子 雨月 200707
太陽は西にさくらのなだれ咲 辻直美 200707
櫻より濃き少女子の帯の色 土岐明子 遠嶺 200707
幹廻り六メートルてふ大桜 出木裕子 200707
夕桜このアルバムは封印す 田原陽子 200707
見透しに枝垂桜の薬医門 中谷葉留 風土 200707
谷に秘す観音像や山桜 柴田佐知子 200707
鷹揚に揺れて咲き初む八重桜 隅田恵子 雨月 200707
さくら一樹詠むに十人十色なる 佐藤山人 200707
湧水や一鳥啼いて初櫻 中川雄作 遠嶺 200707
夜櫻のさそひのままに迷ひこむ 安田三千代 遠嶺 200707
ゆつたりと膨らみをりぬ八重櫻 安田三千代 遠嶺 200707
遺言を書く程でなし八重桜 宮崎高根 200707
ひつそりと咲いて散り行く山桜 並木重助 酸漿 200707
さくら咲く四角に水の濁りをり 佐藤喜孝 あをかき 200707
御仏は暗きに在すさくら季 横田初美 春燈 200707
水無月の櫻ふくらむ月夜かな 高橋あさの 200708
八重櫻人の情けにつつまれて 吉野のぶ子 遠嶺 200708
東郷邸趾桜吹雪の中にあり 千坂美津恵 200708
桜満つ百万石の城下かな 原田しずえ 万象 200708
桜舞ふ夫の帰り待つ戸口 須貝恵子 万象 200708
一枚の窓に収まる初桜 有吉桜雲 200708
天が呼び地が呼びさくら散り止まず 蔦三郎 ホトトギス 200708
山桜一流気分でダム鏡 丸山佳子 京鹿子 200708
心配事少し抱えて遅桜 櫻木道代 ぐろっけ 200708
初桜雲低ければ濃かりけり 山田弘子 ホトトギス 200708
若き死を悼む言葉や里櫻 大村真佐子 遠嶺 200708
確かめに登り確かに初桜 吉年虹二 ホトトギス 200708
山櫻平家は唄をのこしける 野口香葉 遠嶺 200708
松前城咲き競ひ合ふ桜と梅 三戸千佐子 200708
図書館の桜あかりに寝てしまふ 山中宏子 200708
流れてふ桜の散りたがるところ 木村淳一郎 ホトトギス 200708
比翼碑にさくら散華の紅しづく 長野珠江 京鹿子 200708
暦にはないことおこり桜咲く 丸山佳子 京鹿子 200708
「峰」俳誌明るさ増すや八重桜 佐藤健伍 200708
青空の力ゆるびて桜散る 内山けい子 200708
殺傷の闇に浮かべる桜かな 柴田佐知子 200708
誰に手を振るでもなくて山桜 井上菜摘子 京鹿子 200708
桜 →35

 

2022年4月17日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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