33      100句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
一年を一と日に散らすさくらかな 加藤富美子 200706
桜散る昨日の道を歩いてをり 青山丈 200706
ふるさとは海山かすみ初桜 川崎俊子 馬醉木 200706
有頂天の桜を散らす風湧けり 本藤みつ 200706
さくら満開万年筆の蓋がない 大島翠木 200706
さらさらと風みえてをるさくらかな 竹内悦子 200706
さくら咲き満ちたり母は逝き賜ふ 岩木茂 風土 200706
堂守へ桜吹雪のはじまりぬ 代田青鳥 風土 200706
狂ふなら桜吹雪のあかつきに 片山タケ子 200706
水美き国に生れてさくらどき 工藤義夫 馬醉木 200706
白川の枝垂桜の礼礼し 岩下芳子 200706
さくら桜ちちははの骨細りゆく 荒井千佐代 200706
城遺り桜のあとを躑躅かな 宮津昭彦 200706
「国家の品格」詩にも品格さくら咲く 木船史舟 200706
二つ三つ結ひあるみくじ若桜 出口賀律子 雨月 200706
誤算あり桜前線迷走す 辻佳子 馬醉木 200706
ビル林立そのなかなる桜の木 布川直幸 200706
ゆつくりと雨の上がりしさくらかな 高倉和子 200706
死より身を躱しきつたる朝桜 水野恒彦 200706
碧落に揺るぎなきかな大桜 青垣和子 雨月 200706
観桜の宴も終りの塩茶かな 横田初美 春燈 200706
軍艦のたくさんの鋲さくら咲く 松崎豊 200706
妹のあはくなりたる桜かな 橋本榮治 馬醉木 200706
吉野桜枝の広さに年月を 芝宮須磨子 あを 200706
木と同じ息して桜人となる 岩木茂 風土 200706
嵐電に乗つて御室の遅桜 岩下芳子 200706
老桜の息吹に鳥語華やげる 池田倶子 雨月 200706
夜桜の余呉湖に人魚住むといふ 永井雪狼 200706
万葉の世よりの田打桜とも 鷹羽狩行 200706
回廊の山肌に添ふ夕桜 代田青鳥 風土 200706
櫻咲き愛といふ子の教職に 芝宮須磨子 あを 200706
終電のあとに夜桜残さるる 倉持梨恵 200706
夜の桜無人になりし厨裏 鴨下昭 200706
初櫻上枝下枝に鵯飛来 佐藤恭子 あを 200706
夕桜人影の無き庄屋跡 堀すみ恵 200706
ちるさくら日暮は人を思はしむ ほんだゆき 馬醉木 200706
さくら咲き肋木に父ぶらさがる 松崎豊 200706
出湯の町河津桜の紅散らす 相沢有理子 風土 200706
糸桜川原の径は行き止まり 東福寺碧水 万象 200706
しばし見て離りて仰ぐ糸桜 下川智子 200706
佳き庭や普賢櫻の春わびし 瀧春一 200706
夜桜や隣にははの座りをり 岩木茂 風土 200706
初櫻いそがしきまま日暮かな 佐藤恭子 あを 200706
水門の上ミは湖さくら散る 蘭定かず子 火星 200706
あらはれて赫と日のさすさくらかな 鴨下昭 200706
ゆるやかに吐く息桜ちらしけり 横田初美 春燈 200706
しののめの空冷えびえと初桜 千手和子 馬醉木 200706
雨あとの空白みけり山桜 八木下巌 200706
城跡に紅白の幕桜かな 東福寺碧水 万象 200706
城跡の闇どかとあるさくらかな 西川織子 馬醉木 200706
神将のみんな怒つて桜かな 柴田佐知子 200706
散る櫻川面眞白に流れゆき 芝宮須磨子 あを 200706
父母ありし世の家桜なつかしみ 青垣和子 雨月 200706
まつ白な手拭ひ浸す桜かな 栗栖恵通子 200706
さくらさくら一意もつ貌つづきをり 鈴鹿仁 京鹿子 200706
木履の音やはらかくさくら坂 鈴鹿仁 京鹿子 200706
言葉溜めゐて雨あとの八重桜 加瀬美代子 200706
桜山ひととせの雨幾そ許 小林幹彦 200706
魂のふるへやまざる初桜 市ヶ谷洋子 馬醉木 200706
塩害や桜片側だけに咲く 横山迪子 六花 200706
吊橋をゆらりゆつくり山桜 須賀敏子 あを 200706
陸の孤島と呼びし浮橋さくら咲く 加藤たかね 風土 200706
筑波路の誰にほほゑむ山桜 岡野ひろ子 200706
八重桜房のそれぞれ手毬ほど 宮津昭彦 200706
京菓子の最も似合ふ桜どき 西川五郎 馬醉木 200706
バイパスの桜眼下に歯科の椅子 本藤みつ 200706
あさゆふの道のさくらの春惜しむ 瀧春一 200706
先生を案内の堂や朝櫻 狭川青史 馬醉木 200706
日をこぼす雲に椅子置き初桜 岡野ひろ子 200706
西行へさくら千本又千本 代田青鳥 風土 200706
桜散る鶴島と亀島の上 杉本薬王子 風土 200706
撮り得たり朝日に匂ふ山桜 松崎鉄之介 200706
桜まだ蕾のままに頬に触れ 神田一瓢 雨月 200706
桜守の眸の中の老桜 懸林喜代次 春燈 200706
少年の快心一打桜散る 石岡祐子 200707
学舎の古りて古木の桜咲く 瀬沼利雄 酸漿 200707
一陣のさくらふぶきに攫はれり 豊田都峰 京鹿子 200707
術後の眼千歳の桜見そなはす 高久清美 200707
衆目に触れず孤高の山桜 中田ひさ 200707
荒使ふ修正液や桜の夜 吉田明子 200707
旅立ちを見送る寺の桜かな 荻原麗子 酸漿 200707
橋詰の桜吹雪を左折せり 高田令子 200707
ざりがにの馬穴をかじるさくらの夜 戸栗末廣 火星 200707
さくら咲き夫の米寿の話など 上林孝子 200707
同郷と聞きて弾めり桜狩 鈴木多枝子 あを 200707
竿足して枝垂櫻のもつれ解く 石橋萬里 ぐろっけ 200707
鈍色に柱の光るさくらかな 谷村幸子 200707
桜の夜心さわぐは何ならむ 出木裕子 200707
桜大樹抱きし山の雲動く 岩下芳子 200707
眼裏の牡丹桜のなほ濃かり 成田美代 200707
観桜の十石舟にエールかな 河本利一 200707
牡丹桜襞の蔵せりふかき闇 椿和枝 200707
飛行機に乗つて桜の届きけり 中村輝子 酸漿 200707
いしぶみを磨きて桜守とならむ 長田等 200707
橋の名で道教へらる糸桜 服部早苗 200707
白雲に溶け込む富士や初桜 山本とく江 万象 200707
身障者一級我に桜咲く 竪山道助 風土 200707
夕桜少女と犬の物がたり 平島利男 酸漿 200707
桜散るちる帽子屋の丸鏡 野路斉子 200707
さくら咲く海へ真直ぐ下る坂 泉田秋硯 200707
桜 →34

 

2022年4月12日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

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