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作品
作者
掲載誌
掲載年月
夜桜を見上ぐたこ焼あつ熱し 内海良太 万象 200606
陸奥の桜と過ごし長閑なり 牧原佳代子 酸漿 200606
近道に踏切二つ桜咲く 安田青葉 対岸 200606
切岸に動く氈鹿遅桜 森理和 あを 200606
真つ白な磁器松代の姥櫻 小澤克己 遠嶺 200606
桜咲き人撩乱の中行けり 牧原佳代子 酸漿 200606
鬱金桜満開なれど幹細し こばやしきょうこ 200606
行く春やさくら献げて杉蒼し 瀧春一 常念 200606
櫻満開尿臭の中におでんの墓 瀧春一 瓦礫 200606
受胎して楊貴妃桜まぶしみぬ 水野恒彦 200606
東京を溢れて桜散りにけり 今瀬剛一 対岸 200606
散る前の表面張力さくら山 久染康子 200606
杉並木抜け来て仰ぐ遅桜 森山のりこ あを 200606
大鯉は大きくめぐる桜かな 柴田佐知子 200606
雲行のにはかに嶮し八重桜 宮津昭彦 200606
大鷹の天に舞ひをる桜かな 坂本知子 酸漿 200606
この世とは思へぬ程のさくらかな 坂本知子 酸漿 200606
移る日を追ひて満ちたる桜かな 海老名ムツヱ 酸漿 200606
見る人のなき里山のさくらかな 笹倉さえみ 雨月 200606
肩の荷をひとつ下ろして遅櫻 村田菊子 遠嶺 200606
ふた道に踏み惑ひたる櫻かな 雨村敏子 200606
雨雲に触れつつ桜咲きにけり 林敬子 酸漿 200606
炭燒に祭一と日や四手櫻 瀧春一 常念 200606
容赦なき雨の桜となりにけり 椋本一子 雨月 200606
この山に牛の神ゐて櫻かな 竹内悦子 200606
故郷のわが句碑に添へ初桜 村越化石 200606
遅桜ロマンの香る夢二館 森山のりこ あを 200606
鳥がきて桜をつつく真昼かな 今瀬剛一 対岸 200606
五分桜越後の白き山を背に 赤座典子 あを 200606
遅れ咲く桜に人の集ひけり 今瀬剛一 対岸 200606
雲もまた飽和状態桜咲く 今瀬剛一 対岸 200606
誰も居ぬさくら探して歩きけり 中田みなみ 200606
夜桜や田舎役者の村芝居 関まさを 酸漿 200607
指笛のさくら祭に紛れをり 深澤鱶 火星 200607
歩を競ふ駝鳥と麟麟さくら散る 沼口蓬風 河鹿 200607
名園の枝垂桜と篝火と 磯野しをり 雨月 200607
しばらくはしだれ櫻の館かな 桜井葉子 遠嶺 200607
思ひ出すことこまごまとさくらの夜 大竹淑子 風土 200607
糸桜くぐりて見れば幹のあり 松山直美 火星 200607
磨るほどに匂ふ奈良墨桜の夜 和田照子 200607
桜吹雪片脚立ちのフラミンゴ 片山タケ子 200607
夜桜や肌に染み込む闇ありて 大竹淑子 風土 200607
太閤桜幹に魅せられゐたりけり 大竹淑子 風土 200607
傘なして大糸桜八ヶ岳の前 守屋井蛙 酸漿 200607
日に一回集めるポスト山桜 代田幸子 200607
渋滞の街道並木夕桜 高木智 京鹿子 200607
爛漫のさくら無口となりゐたる 上薗櫨夫 河鹿 200607
ももとせをもだすうすずみさくらかな 柴村郁子 遠嶺 200607
子らの声残す運梯夕桜 大竹淑子 風土 200607
点滴の耳に流れるさくらさくら 木野本加寿江 火星 200607
さくらどき北を忘れし方位盤 土田芳月 遠嶺 200607
桜狩り冷えたる母と嘘をつく 稲美野某夜 六花 200607
八重桜空の青さが重すぎる 佐々木よし子 200607
風向きの変りて川に散る桜 上田明子 雨月 200607
桜狩り靴は遠くに置きしまま 早水秀久 河鹿 200607
余生てふ吾のB面さくら咲く 泉田秋硯 200607
空揺する風の立ちそめ夕桜 宿谷晃弘 200607
乱心の老いの桜の吹雪きけり 尾堂Y 河鹿 200607
「飛鳥U」宵に発ちたる桜かな 小林和子 風土 200607
園児らの手を触れゆけり糸桜 中島伊智子 酸漿 200607
母看るテレビの中に桜散る 松本綾子 四葩 200607
手作りのきらずを提げて夕桜 大城戸みさ子 火星 200607
父とまた今年見てゐる桜かな 森永敏子 河鹿 200607
名の桜岳がぐるりと遠巻きに 守屋井蛙 酸漿 200607
撮らるると枝垂桜に添ふ娘 高橋大三 ぐろっけ 200607
風速計速し戦友桜咲く 大竹淑子 風土 200607
み吉野の見の限りなる桜かな 味村志津子 雨月 200607
洞深き幹に芽吹きし桜かな 鈴木庸手 風土 200607
ごつごつと年輪刻む老桜 延川笙子 六花 200607
天上の宴終るかさくら霏々 河内桜人 京鹿子 200607
夜桜やささやくほどの堰のこゑ 問宮陽夫 馬醉木 200607
朝桜テニスコートを取り囲み 大島寛治 雨月 200607
老いてなほ紅引くゆとり夕櫻 窪田米子 遠嶺 200607
大道芸アメリカ村の桜浴ぶ 泉田秋硯 200607
二の丸の傘寿ストームさくら散る 泉田秋硯 200607
護摩跡の形ありたる初桜 大山文子 火星 200607
転勤やさくらの国を去る隣家 松沢芳子 四葩 200607
たまゆらの闇に散りつぐさくらかな 大竹淑子 風土 200607
月光に潮(うしお)満ちくるさくらかな 大竹淑子 風土 200607
闇へ散る桜や明日がすぐそこに 坪井洋子 200607
一斉に揺れいつぽんの絲桜 鈴木多枝子 あを 200607
地に刷きし影淡々と糸桜 大竹淑子 風土 200607
醍醐なる虚子忌のさくらさくらかな 大竹淑子 風土 200607
夕櫻見上ぐる人に邪心なし 岩崎憲二 京鹿子 200607
木曽節を流せる船に散るさくら 関まさを 酸漿 200607
湯の溢れのぞくばかりに夕桜 得田武市 河鹿 200607
過去は過去靖国社頭さくらちる 有田蟻太 200607
地図になき橋のたもとの初櫻 伊藤豊美 遠嶺 200607
雲梯の空中散歩さくら散る 後條さと子 200607
外出の出来ぬ妻へと櫻挿す 石山民谷 遠嶺 200607
道行を脱ぐに桜の花こぼる 伊澤政子 200607
桜の夜たつぷり水を飲みにけり 浜口高子 火星 200607
桜散る姉と私と妹に 竹下昌子 200607
夜桜に夫と腕組み歩きたる 水上貞子 ぐろっけ 200607
櫻花咲いて十日の気負ひかな 渡辺隆 遠嶺 200607
円山へ京を引き寄す夕櫻 岩崎憲二 京鹿子 200607
裏庭の桜のつぼみ見てあかず 小池槇女 火星 200607
爆心碑囲む如くに桜咲く 苑田ひろまさ 200607
白壁の城趾静もる遅桜 片野美代子 酸漿 200607
鎮魂歌ひとり桜に聞かせけり 泉田秋硯 200607
桜 →31

 

2022年4月4日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

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