28      100句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
さくら狩り羅漢の一人混じりをり 宮澤さくら 「今生」 200510
声あげて水に散りゆく桜かな 岩岡中正 ホトトギス 200510
星を抱き月を放せる大桜 山田弘子 ホトトギス 200510
雛桜がれ場に楚楚とまばらなる 渡辺玄子 酸漿 200510
自分史の角かどにある桜かな 山元志津香 八千草 200510
雲寄するやち一面に雛桜 菊地惠子 酸漿 200510
夜桜や月があってもなくっても 四戸和彦 八千草 200510
校門の変はる桜の切られたり 秋千晴 200510
夜桜へおとなの課外授業かな 山元志津香 八千草 200510
八重桜八重に手抜のなかりけり 後藤比奈夫 ホトトギス 200510
初さくら記憶の錠のこつと開く 山元志津香 八千草 200510
院展の夜桜大画賞に入る 牧原佳代子 酸漿 200511
誘はれて遅桜見る旅日和 守屋井蛙 酸漿 200511
一すぢの桜の道を歩き出す 今井千鶴子 ホトトギス 200511
散るさくら遊山の人と畑人と 守屋井蛙 酸漿 200511
生涯に一日のさくら汝が桜 今井千鶴子 ホトトギス 200511
遅桜四五戸の里の生活かな 守屋井蛙 酸漿 200511
木曾馬に馬柵の太さよ山桜 小林優子 酸漿 200512
会式桜備前に古き法華寺 松崎鉄之介 200512
馬追といふ地ありけり山桜 小林優子 酸漿 200512
大枝垂桜仰ぎぬ御歴々 田口武 さうぢやなくても 200512
赤ん坊の眉うつすらと朝桜 浅田光代 風土 200601
桜前線斥候送り出してきし 西谷良樹 春燈 200601
番地なき兵学校やさくら咲く 飛鳥由紀 200601
初桜児の描く丸はおかあさん 浅田光代 風土 200601
この桜開花標準木であり 河井富美子 ぐろっけ 200601
高枝よりさくらさくらと散りにけり 大森慶子 母衣 200602
弦月の真夜はすだまの山桜 楠原幹子 白卓布 200602
玄関に桜とミモザ活けてあり 山田六甲 六花 200603
東京の滞在長し初桜 稲畑汀子 ホトトギス 200603
葉を払ひ天狗巣あらは桜の木 八田與四郎 酸漿 200603
桜咲き池の緋鯉を俄にす 堀内一郎 あを 200603
石割つて雪割つて立つ桜の木 今瀬剛一 対岸 200603
一山の田打櫻のけさひらく 黒田杏子 百鳥 200603
さくら散るレールに油たつぷりと 佐藤喜孝 あを 200603
向きあうてぬくきもの食ふさくらかな 中村房枝 六花 200604
嘘をつきとほす覚悟や夜の桜 中村房枝 六花 200604
桜より桜へ夜の歩道橋 山尾玉藻 火星 200604
枝垂桜しだれて赦すことにする 堀内一郎 あを 200604
桜木の雨後の紅潮合格す 北川英子 200604
八重桜人は誘ひにのり易く 堀内一郎 あを 200604
夜桜に闇の呟きありにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200604
伊賀越の山路彩る遅桜 稲畑汀子 ホトトギス 200604
いま脳の右が全開さくら咲く 中村房枝 六花 200604
夕桜夜桜となる身拵へ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200604
喪へ急ぐ髭剃つてをり夕桜 淵脇護 河鹿 200604
恐いもの見たさ半分夜桜に 稲畑廣太郎 ホトトギス 200604
一年生桜ちるまで落ちつかず 堀内一郎 あを 200604
恩賜の短劍逢つて別れてさくら季 鈴木榮子 春燈 200604
桜咲くはて何々の日か国旗立つ 堀内一郎 あを 200604
狐面つけし子の来るさくらかな 中村房枝 六花 200604
黄桜に雨上りゆく光かな 稲畑汀子 ホトトギス 200604
手鏡にどつと桜のなだれ込む 中村房枝 六花 200604
夜桜をきりあげて肉食べに行く 中村房枝 六花 200604
腰痛三日桜前線過ぎにけり 山尾玉藻 火星 200605
庭桜咲いて夜風に敏くゐる 鷹羽狩行 200605
漣のきらめき透し河津桜 高野明子 風土 200605
徒櫻囁いてつぶやいて散りゆきし 佐藤恭子 あを 200605
猫たちの逢瀬の路地の島櫻 稲嶺法子 遠嶺 200605
喪へ急ぐ髭剃つてをり夕桜 淵脇護 河鹿 200605
さくら吹雪きて鶏に瞼あり 山尾玉藻 火星 200605
遠目にも正月桜の赤さかな 高野明子 風土 200605
桜愛でつ義母との時を重ねけり 斉藤裕子 あをかき 200605
空明くなりて日暮や山桜 山田六甲 六花 200605
桜咲き眺むるものの変りゆく 安部里子 あを 200605
席取つて飯食ひにゆく桜かな 山田六甲 六花 200605
お下がりにアイロン効かす朝桜 川嶋一美 200605
満開のさくら躑躅や子は離れ 早崎泰江 あを 200605
時あはく流れて彼岸桜かな 武藤嘉子 200605
枝振りを誰も言はざる桜かな 山田六甲 六花 200605
時ならぬ嵐にめげず老桜 森山のりこ あを 200605
韃靼に打ち寄すさくら吹雪かな 栗栖恵通子 200605
散桜流れしままの形なる 山田六甲 六花 200605
花の数かぞへて待ちぬさくら時 早崎泰江 あを 200605
貝釦(ぼたん)つくる工場に八重桜 品川鈴子 ぐろっけ 200605
てのひらに雨粒うけし桜守 山尾玉藻 火星 200605
耳たぶを灯して桜仰ぎけり 柴田佐知子 200605
桜時臨時停車は各駅に 赤座典子 あを 200605
新任の先生と遇ふ桜かな 竹内弘子 あを 200605
満齢を祝はれてをる桜かな 伊藤白潮 200605
枝々に揺り戻さるる桜かな 山田六甲 六花 200605
あさなさな彼岸桜に小禽来る 松崎鉄之介 200605
天もまた花のさかりの桜色 阿部ひろし 酸漿 200605
催花雨の恵み受けたる庭桜 森山のりこ あを 200605
さくら咲き満ち秒針のめぐるかな 今瀬剛一 対岸 200605
遅桜名残の雨をいざなへる 稲畑汀子 ホトトギス 200605
吊鐘の枝垂桜に隠れをり 斉藤裕子 あを 200605
地球儀に小さき日本の桜どき 千手和子 馬醉木 200605
早過ぎる桜に予定追付かず 須賀敏子 あを 200605
海に出て仰ぐ巌の桜かな 酒井忠正 百鳥 200605
咲き初めし河津桜が雪まとふ 青木政江 酸漿 200605
隅田川桜橋より観る桜 須賀敏子 あを 200605
桜は葉に泥染めの泥なめらかに 渡辺清子 200605
くわんのんへ風の青める夜の桜 淵脇護 河鹿 200605
桜咲き甘納豆買ふ鳩の町 渡邉友七 あを 200605
折れ枝に風の揺れゐる桜かな 山田六甲 六花 200605
婚後子の電話遠のき山桜 淵脇護 河鹿 200605
桜 →29

 

2022年3月30日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

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