26      100句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
あした咲く桜の上を風吹ける 城間芙美子 対岸 200506
街路行くとき塀越しの桜見て 平尾光枝 築港 200506
朝風に散る気配なき桜かな 国分七穂 酸漿 200506
田の面のひかりだしたる桜かな 南うみを 風土 200506
早朝に家出て来たりあつ桜 平間裕子 対岸 200506
雪洞の点つて桜咲き初めぬ 西田弘 築港 200506
人のぼる丘に二本の櫻咲く 佐藤喜孝 あを 200507
湖の藍あふれんばかり山桜 田代ヨシ 河鹿 200507
みかん山の向ひの山の遅桜 西畑敦子 火星 200507
もう無理と田を捨てし父桜散る 森永敏子 河鹿 200507
さくら見し湖北の舟に貝のひも 深澤鱶 火星 200507
駅の名の桜とありぬ花づかれ 浜田久美子 六花 200507
一陣の風玄関に桜舞う 松澤茂 200507
朝影のにほふ桜の下にかな 田代ヨシ 河鹿 200507
この邸の暦日を知るさくらかな 出口賀律子 雨月 200507
モルモットに触れ合ふ広場さくら散る 瀬崎憲子 百鳥 200507
魔界より来て夜櫻の宴にゐる 小澤克己 遠嶺 200507
み熊野の空の水いろ初桜 赤松郁代 万象 200507
浮足の枝垂桜の支へ棒 真角多賀子 対岸 200507
闇を裂く炎をかたはらに櫻かな 坂本ひさ子 遠嶺 200507
一縷の雨枝垂桜を濡らしけり 布施まさ子 風土 200507
定年を桜の下で祝ひたり 村上和子 ぐろっけ 200507
淡墨桜千歳を超ゆる命美し 大橋淳一 雨月 200507
校門も無くなつてをり桜咲く 藤森万里子 百鳥 200507
登るほど澄みゆく比叡の山桜 田代ヨシ 河鹿 200507
抱卵のあひるや桜舞うてをり 中里とも子 百鳥 200507
高々と三輪山晴るる桜かな 大島翠木 200507
唐三彩の楊貴妃像に遅桜 梅原美子 200507
当尾みち谷より桜吹き上がる 坂部尚子 栴檀 200507
野辺送り行く手行く手に櫻咲き 中山純子 万象 200507
外濠の桜並木の下通る 南良太郎 築港 200507
桜の木桜咲く日となりにけり 坪田秀邑 河鹿 200507
夕桜死んだつもりで生きてゐる 片山タケ子 200507
桜みつ難波の墓地の飯盛山 松崎鉄之介 200507
夕桜今年も見上ぐ我ひとり 数藤弥太郎 200507
学舎の往き来に寄りし櫻土手 森野俊子 遠嶺 200507
二河白道(にがびゃくだう)さくら吹雪の中にをる 延広禎一 200507
今年また遠見の桜をはりけり 近藤てるよ 酸漿 200507
さくらふる返り咲きなど無き肩に 得田武市 河鹿 200507
四時起きの桜ツアーに加はれり 伊藤昌子 帆船 200507
夕桜落暉をうつす大和川 松崎鉄之介 200507
やさかかいかん夕闇のさくらかな 中島陽華 200507
アーチのごと潜りし桜並木かな 兼子栄子 酸漿 200507
師も友も老いて母校のさくらかな 柿澤喜三郎 百鳥 200507
定年の後(のち)はどうあれ桜狩 村上和子 ぐろっけ 200507
指呼の間の大和三山初桜 河合佳代子 栴檀 200507
満開の桜は人に飽きてをり 倉持梨恵 200507
行かずをり人びとの言ふ大桜 井上信子 200507
漕ぎ終へし真櫂に櫻吹雪かな 小澤克己 遠嶺 200507
日の本に恋ひ焦れたる櫻かな 吉澤利治 遠嶺 200507
廃校の庭に満ちたるさくらかな 高原純徳 河鹿 200507
桜散る横になりたい龍馬像 吉田多美 京鹿子 200507
山桜開拓の村包み込む 高田佐土子 築港 200507
山桜楽屋に積まる衣裳箱 薬師神和美 百鳥 200507
欄干の湿りし夜の糸桜 奥田茶々 風土 200507
砂利道は昭和の音や桜散る 坂ようこ 200507
鳶の輪や岸辺の桜まだ散らず 大塚まや 京鹿子 200507
金婚を五年越えしと桜観に 大西八洲雄 万象 200507
桜の夜夫を背中で迎へけり 瀬下るか 200507
桜便り今か今かとテレビの前 瀬良梅子 200507
「海征かば」桜を囲む二重唱 泉田秋硯 200507
咲き満ちて化身となりし大桜 乗光雅子 雨月 200507
桜どき西行出離の寺を訪ふ 山路紀子 風土 200507
老僧に美僧つきゆく桜かな 柴田佐知子 200507
桜守さくらのもとを離れをる 高橋将夫 星の渦 200507
山の虻桜を自慢して飛べり 大串章 百鳥 200507
千年の都の夜の桜かな 山路紀子 風土 200507
山桜やまざくら師はいまも在り 高橋将夫 星の渦 200507
桜見てをり母歌を唄ひをり 村山みよ 築港 200507
遊船の去にし海津の桜かな 深澤鱶 火星 200507
さくら明りの縁側を上座とす 秋千晴 200507
将門記氷室の桜咲きにけり 高橋将夫 星の渦 200507
憂ひ醒め落日に染む夕桜 荻野千枝 京鹿子 200507
日の中を車窓でながめる桜かな 馬場美智子 六花 200507
奥山のふところ深し山桜 橋口礼子 河鹿 200507
さくらさくら大往生の柩かな 中山純子 万象 200507
高台院湖月尼枝垂桜かな 山路紀子 風土 200507
藍色に明くる吉野の山桜 櫻井住江 万象 200507
神います社に千眼桜咲く 山路紀子 風土 200507
紅白の突つ支ひ棒なる桜かな 西畑敦子 火星 200507
切り株に桜一房咲き出づる 内山芳子 ぐろっけ 200507
弟焼く空は弥生のうす桜 坂元フミ子 河鹿 200507
菜の花をよぎり桜をくぐりけり 大串章 百鳥 200507
星の渦化して万朶の桜かな 中野京子 200507
淡墨桜今し淡墨きはめたり 大橋淳一 雨月 200507
満開の桜の下に健診車 有村明子 百鳥 200507
琴の音の流れ友逝く櫻かな 高尾幸子 遠嶺 200507
富士桜咲くを目印牧の口 室伏やすし 200507
途中下車するのしないの八重桜 清水ミツコ 200507
淡墨桜仰ぎ言の葉なかりけり 大橋淳一 雨月 200507
大方は風にながさる桜かな 松本安弘 六花 200507
滝音の空にひびくや夕桜 橋口礼子 河鹿 200507
初桜社殿まるごと改修中 景山まり子 百鳥 200507
大桜しだれて幹の強き反り 上野澄江 百鳥 200507
大桜まで足腰を励ませり 青山丈 200507
初櫻小江戸生れの妻と来て 関口幹雄 遠嶺 200507
初桜机の傷の深かりし 大串章 百鳥 200507
鎌倉へ用足しに来て初桜 初瀬啓子 200507
さくら餅優先座席空いてをり 松たかし 火星 200507
雪折れの桜老樹を前にして 服部早苗 200507
桜 →27

 

2022年3月11日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。