秋の雨 2    104句

コーヒー店永遠に在り秋の雨    永田耕衣   殺佛

作品
作者
掲載誌
掲載年月
鉢物に多過ぎる水秋の雨 西和子 ぐろっけ 201402
白鳳の石仏白し秋の雨 笠井清佑 201412
生国や空港秋の雨あがり 数長藤代 201412
秋の雨降るたび秋の衰ふる 飛高隆夫 万象 201501
地の熱り風雲静めよ秋の雨 山田佳子 201501
秋の雨庭の砂をも浚ひゆき 森山あつ子 六花 201501
旅終へて次の旅待つ秋の雨 稲畑汀子 ホトトギス 201509
さざなみを濡らしてゆけり秋の雨 原田達夫 箱火鉢 201511
秋の雨単三電池充電中 きくちきみえ やぶれ傘 201511
小窓より手の出て秋の雨探る 飛高隆夫 万象 201512
9条守れの厚紙よれる秋の雨 篠田純子 あを 201512
秋の雨細波し川底見ゆる 長崎桂子 あを 201512
音もせず目にも見えぬや秋の雨 大日向幸江 あを 201512
蛇の目傘逆さに振るや秋の雨 飯田ひでを 201512
図書館は閉館であり秋の雨 宮崎靖夫 201512
窓に寄りいつしか秋の雨に凭る 大森道生 春燈 201601
備忘録に蒼天おいて秋の雨 中川のぼる 201603
秋の雨今日も気軽に出掛け来し 稲畑汀子 ホトトギス 201609
水面ちよと凹ませてゐる秋の雨 稲畑廣太郎 ホトトギス 201610
秋の雨愚陀仏庵に正座せり 渡部一陽 万象 201611
庭前の葉擦れの音や秋の雨 横山さくら 春燈 201611
秋の雨初めは音のなかりけり 高橋将夫 201612
石の辺に墓の屍秋の雨 田中藤穂 あを 201612
武藏野を深く烟らせ秋の雨 中村弘 万象 201702
西行の歌碑に染み入る秋の雨 加瀬伸子 末黒野 201704
武蔵野を深く姻らせ秋の雨 中村弘 万象 201708
行秋の雨となりたる淋しさよ 稲畑汀子 ホトトギス 201710
行秋の雨に来られし人迎ふ 稲畑汀子 ホトトギス 201710
雲走る心の騒ぐ秋の雨 長崎桂子 あを 201711
脚組んで直して組んで秋の雨 林田麻裕 201712
フランベの炎一瞬秋の雨 三代川玲子 春燈 201712
学僧の如来講義や秋の雨 永井惠子 春燈 201712
水面刺す刺繍にも似る秋の雨 浅田セツ子 春燈 201712
うぶすなに時の降り積む秋の雨 辻美奈子 201712
ウミガメの孵化守るテント秋の雨 篠田純子 あを 201712
α波と波音ばかり秋の雨 篠田純子 あを 201712
秋の雨どんぐり袴はづれけり 北村ちえ子 六花 201801
秋の雨見舞の夫の杖の音 志方章子 六花 201801
惣門の閂確と秋の雨 岡田正義 雨月 201801
足裏にも心のありし秋の雨 江島照美 201801
芸大のカフェで一服秋の雨 丑久保勲 やぶれ傘 201711
かしぐときそろって傾ぐ秋の雨 佐藤喜孝 あを 201801
遮断機のたわたわ伸びる秋の雨 篠田純子 あを 201801
秋の雨場違ひなほど降りにけり 黒木東吾 やぶれ傘 201712
山峡の棚田音なき秋の雨 堺昌子 末黒野 201802
遠流の島去りゆく我や秋の雨 山咲和雄 末黒野 201802
鳥辺野をけぶらせてゐる秋の雨 蒲田雅子 雨月 201802
茅屋根をずぶと濡らして秋の雨 正谷民夫 末黒野 201804
跳ね橋の閉づれば逢へる秋の雨 荒井千佐代 201803
つやのよき焼豚吊らる秋の雨 えとう樹里 201804
秋の雨止んでゐしかと山路行く 稲畑汀子 ホトトギス 201810
考への行きつ戻りつ秋の雨 稲畑汀子 ホトトギス 201810
駐車場空くまで待つも秋の雨 稲畑汀子 ホトトギス 201810
竪穴住居跡に波音秋の雨 田中藤穂 201811
波音に癒され秋の雨に濡れ 篠田純子 201811
秋の雨無声映画のやうにかな 佐津のぼる 六花 201812
おそ秋の雨におぼるる道の蜂 佐藤喜孝 あを 201812
渡船場の幟へ秋の雨しきり 白石正躬 やぶれ傘 201901
食卓は大型ごみや秋の雨 えとう樹里 201902
藪蘭の花むらさきに秋の雨 田中藤穂 201904
ビル街の雑木林や秋の雨 工藤はる子 201904
采配蘭さばきて秋の雨しずく 篠田純子 201905
いつの間に降り出してゐし秋の雨 稲畑汀子 ホトトギス 201909
やはらかき草の根ぬらす秋の雨 沼田巴字 京鹿子 201910
すずかけの幹が臭へり秋の雨 藤井美晴 やぶれ傘 201911
強烈に傘をたたきて秋の雨 出口誠 六花 201911
晩秋の雨丁寧に降りて去る 佐藤喜孝 あを 201912
最終回ばっかりだなあ秋の雨 林田麻裕 201912
東京タワースカイツリーも秋の雨 波戸辺のばら 201912
晩秋の雨のそぼ降る露天風呂 秋川泉 あを 202001
白壁の倉の家紋に秋の雨 田尻勝子 六花 202001
山寺の白壁長し秋の雨 永田万年青 六花 202001
秋の雨川の流れの濁りたる 村田武 やぶれ傘 202002
白秋の雨教皇の御衣にも 近藤紀子 202002
おはじきの跳んで何処かへ秋の雨 きくちきみえ やぶれ傘 202002
武甲山なほも削られ秋の雨 野村重子 末黒野 202002
洗面の曲がらぬ腰や秋の雨 吉田悦子 202006
薄き物重ね掛けして秋の雨 森なほ子 あを 202011
秋の雨車上の犬に吠えらるる 大島英昭 やぶれ傘 202101
ペン三本机に出して秋の雨 小山よる やぶれ傘 202101
白砂に箒目のこる秋の雨 秋山信行 やぶれ傘 202101
忍び来る夕の暗さ秋の雨 石原健二 やぶれ傘 202101
板壁の木目つつまし秋の雨 栗林圭魚 ホトトギス 202103
富士伊吹見えずともよし秋の雨 安原葉 ホトトギス 202104
天井に舟吊るす家秋の雨 中田禎子 202104
やさしさの心にしみる秋の雨 稲畑汀子 ホトトギス 202110
止みて又降る秋の雨旅衣 稲畑汀子 ホトトギス 202110
やさしさの心に触れて秋の雨 稲畑汀子 ホトトギス 202110
秋の雨点滅の黄を煙らせて 赤座典子 あを 202110
秋の雨タイヤぐにやりと接岸す 大崎紀夫 やぶれ傘 202111
墓石の芯まで沁むる秋の雨 本多遊方 春燈 202111
センサーで点く外灯や秋の雨 菅野日出子 末黒野 202112
芦ノ湖の俄に翳り秋の雨 伊藤美緒 末黒野 202112
谷川の音けふ高く秋の雨 森なほ子 あを 202112
くちびるに一粒ふれて秋の雨 森なほ子 あを 202112
テレビ見て過す終日秋の雨 玉川利江 末黒野 202201
石庭に異人の黙や秋の雨 尾崎千代一 末黒野 202201
抽出しにテレカの眠る秋の雨 蘭さと子 202201
奈良坂に数々の秘話秋の雨 善野行 六花 202201
朝方の雨音はもう秋の雨 森なほ子 あを 202210
足早の夜の帳や秋の雨 梅田武 末黒野 202212
秋の雨その他大勢養へる 高木晶子 京鹿子 202212
吉報を祈る診察秋の雨 平澤侃 末黒野 202301
秋の雨眠りにすこしねむり足し 佐藤竹僊 あを 202303
リハビリの杖の運びや秋の雨 岡村尚子 202306
秋の雨→ 1

 

2023年10月13日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。