紅葉 17     100句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
山深く集落つつむ紅葉かな 宮田豊子 春燈 201301
ゴンドラで紅葉の上を高く行く 中山静枝 201301
仏壇の閉めある四角紅葉冷 山田美恵子 火星 201301
名山の百の一山紅葉せり 安居正浩 201301
学童の紅葉樹海を愉しめり 佐瀬晶子 ろんど 201301
女子会の妻は三都の紅葉旅 西田史郎 201301
すれ違ひざまの葷酒や紅葉苑 坂上香菜 201301
いろは坂紅葉黄葉のつらなりて 後藤克彦 かさね 201301
青春の集ひし丘の紅葉濃し 池田光子 201301
九十九折れ坂の紅葉の鞍馬かな 松本周二 かさね 201301
全山の鈴鳴るやうに紅葉降る 森岡正作 201301
組の面の合せ鏡に山紅葉 岡田貞峰 馬醉木 201301
帯なして湖に浮く紅葉かな 溝渕弘志 六花 201301
待望の滝の見えたり紅葉坂 坂根宏子 201301
谷川に紅葉づくしの空あそぶ 松林順子 雨月 201301
誕生日めでたくもあり紅葉照る 村上倫子 201301
鎮もれる能楽堂の夕紅葉 西郷慶子 201301
吊り橋を渡りて更に紅葉かな 秋千晴 201301
江戸期よりの金鉱廃れ山紅葉 竹内悦子 201301
紅葉づるや老舗料理の芋づくし 浅木ノヱ 春燈 201301
紅葉に燃ゆる信濃路空青し 丸山酔宵子 かさね 201301
紅葉の取り巻く裾野白き富士 吉田博行 かさね 201301
紅葉より真赤な服を着てをりぬ 溝渕弘志 六花 201301
紅葉を嵌め込む峡の生水かな 松岡和子 201301
紅葉谷木を咬む岩と岩咬む木 秋岡美津子 京鹿子 201301
紅葉背にもみぢの渓へをんな橋 橋本靖子 201301
徒長枝のまづ紅葉せし楓かな 飛高隆夫 万象 201301
流れ行く水の迅さや渓紅葉 福田禎子 末黒野 201302
床の間の紅葉深山の匂ひあり 市川伊團次 六花 201302
紅葉舞ふ疎水に浮かぶ二羽の鳥 吉田博行 かさね 201302
一枚のいろは紅葉を栞とす 市川伊團次 六花 201302
ひときはに紅葉づる大樹森深し 出口貴美子 雨月 201302
一山を燃やし紅葉の昇天す 山田暢子 風土 201302
童らの紅葉つまめる可愛い手 筒井八重子 六花 201302
遠紅葉車窓に映る古希の顔 荒木奈美恵 ろんど 201302
妻の手に紅葉ひとひらプレゼント 市川伊團次 六花 201302
黄葉紅葉あなたの青も忘れない 鷺山珀眉 京鹿子 201302
桜紅葉素屋根の天守囲みたる 大西和子 ぐろっけ 201302
八ッ橋の老舗の籬菊紅葉 川崎利子 201302
八寸の山海珍味紅葉添へ 藤井久仁子 ぐろっけ 201302
磐座に紅葉の影とくさびらと 雨村敏子 201302
楓紅葉に三重の塔浮き立ちて 川崎利子 201302
法螺ひびき紅葉時雨の龍安寺 坂上香菜 201302
槙の山桜紅葉に日は入りぬ 菊谷潔 六花 201302
満天星は林の中で紅葉増し 田島昭久 かさね 201302
夕映ゆる築山紅葉谷の御所 川崎利子 201302
夕紅葉陰を落せる大伽藍 吉田博行 かさね 201302
夕照の湖畔の紅葉綾なせり 堺昌子 末黒野 201302
幼木のわづかな桜紅葉かな 上月智子 末黒野 201302
出遅れし紅葉一樹に日の恵み 平野みち代 201302
垣間見る湖の碧さや紅葉晴 黒滝志麻子 末黒野 201302
崑崙てふつぼ押してをる紅葉冷え 近藤紀子 201302
萍の紅葉しそめて水平ら 神谷さうび 末黒野 201302
徐行して雑木紅葉を右ひだり 水谷直子 京鹿子 201302
完璧が非となる庭の紅葉かな 市川伊團次 六花 201302
照る山と日陰る山と紅葉晴 堺昌子 末黒野 201302
かなしさを飾り立てたる紅葉かな 菊谷潔 六花 201302
からからと坂道上る枯紅葉 田尻勝子 六花 201302
杉の根を踏みて紅葉の奥の院 和田勝信 かさね 201302
たたなはる嶺七色に紅葉晴 菅野日出子 末黒野 201302
清流を染めつつゆける紅葉かな 谷村幸子 201302
川濁り桜紅葉を映し得ず 佐藤喜仙 かさね 201302
全山紅葉鉄橋もまた赤し 高田令子 201302
大紅葉のこれぞ絶景金剛院 能勢栄子 201302
大和路や紅葉の陰に石の塔 吉田博行 かさね 201302
滝水の清しや紅葉くぐり来て 大橋晄 雨月 201302
谷紅葉覗く手すりに凭れつつ 成田美代 201302
己が色深めて終の庭紅葉 塚越弥栄子 末黒野 201302
御霊屋を拝す大空紅葉晴 谷村幸子 201302
定番の紅葉天ぷら寒禽来 坂上香菜 201302
天井に龍ののたうつ紅葉寺 あさなが捷 201302
紅葉する枝寄せ付けず行者滝 平居澪子 六花 201302
紅葉と緑に浮かぶ銀閣寺 吉田博行 かさね 201302
紅葉なす森のホールの音合せ 笹村政子 六花 201302
紅葉を訪ねて来たる有馬山 筒井八重子 六花 201302
紅葉黄葉華やぎ極む中之島 大橋晄 雨月 201302
紅葉季人待ち顔の道祖神 稲田和子 201302
紅葉掃く横にねかせて高箒 浅岡麻實 末黒野 201302
紅葉茶屋古き箕面の写真展 坂上香菜 201302
紅葉栞り貧しき句帳飾りけり 出口貴美子 雨月 201303
紅葉光堂の阿弥陀に紅を差し ま神田惣介 京鹿子 201303
全山紅葉天狗の像の空を斬る 高野春子 京鹿子 201303
空海の真言燃ゆる紅葉かな 竹下陶子 ホトトギス 201303
銀屏背に紅葉の一枝生けてあり 和田勝信 かさね 201303
びつしりと幹に苔むす紅葉かな 永田万年青 六花 201303
黄葉紅葉いざといふ紐持ち歩く 直江裕子 京鹿子 201303
羅漢像紅葉もみじば纏ひて夕日浴び 神田惣介 京鹿子 201303
海に日の山に紅葉の濃かりけり 古賀しぐれ ホトトギス 201303
かくれ径紅葉大樹に身も染まる 古林田鶴子 ぐろっけ 201303
植木屋の店頭の紅葉ことさらに 佐藤喜仙 かさね 201303
須磨浦や眼下に紅葉沖に舟 永田万年青 六花 201303
杉苔に紅葉厚く曼殊院 神田惣介 京鹿子 201303
竹林に紅葉一本混ざりけり 和田勝信 かさね 201303
天井に龍ののたうつ紅葉寺 あさなが捷 201303
堰落つる水の勢へり渓紅葉 外山生子 末黒野 201304
たまのをも紅葉づる真似をしてをりぬ 後藤比奈夫 ホトトギス 201304
太閤の城の残石紅葉谷 北村和代 ぐろっけ 201304
橋渡る紅葉しぐれの一つ傘 鈴鹿百合子 猫贔屓 201305
木々はまだ紅葉急がぬ山路かな 稲畑汀子 ホトトギス 201310
円覚の峰に灯りし紅葉かな 小柳千美子 かさね 201311
紅葉→ 18      

2021年10月29日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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