紅葉 15     100句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
水軍の裔と下城や山紅葉 片岡久美子 201102
青年に夢ありしころ楷紅葉 竹内慶子 春燈 201102
千早城址へ紅葉の磴を喘ぎつつ 井口淳子 201102
ギヤマンに写る紅葉の柔らかき 宮田香 201102
早き瀬に棹渾身や紅葉船 安斎久英 末黒野 201102
対岸の紅葉へ渡る野猿かな 大崎ナツミ 雨月 201102
貸衣裳にはか舞妓の紅葉どき 北尾章郎 201102
くつきりと紅葉をうつし夜叉ヶ池 中石士亮 万象 201102
献燈し堂あかるくし山紅葉 中山純子 万象 201102
大津の旅紅葉の旅と言ひつべし 大橋晄 雨月 201102
厳かに紅葉織りなす夜の絵巻 松田和子 201102
断崖の端に三脚渓紅葉 寺岡ひろし 雨月 201102
午後二時の吾が家の紅葉眺めをり 長濱順子 201102
御仏の紅葉明りにおはすなり 永見嘉敏 酸漿 201102
鉄柵に凭りて恐々溪紅葉 中本吉信 201102
天平の鴟尾よみがえる紅葉照り 植田雅代 ぐろっけ 201102
紅葉していよよ仏典ひもとけり 神田小夜子 ろんど 201102
紅葉する落葉手に取り子等にあげ 武智恭子 ぐろっけ 201102
紅葉せり日向日陰を染分けて 飯田角子 酸漿 201102
紅葉と色を競へり指月橋 松田和子 201102
紅葉映ゆ書院の床の黒光り 長濱順子 201102
紅葉見や今頃黄砂言はれても 堀百合子 201102
紅葉添へ焼きたてありのパン屋かな 池田いつ子 酸漿 201102
紅葉落葉踏みて天城の峠越 坂上香菜 201102
香煙の薫りしみじみ紅葉寺 川崎利子 201102
連山の紅葉翼下に迫りけり 前川美智子 末黒野 201103
ままごとも三三九度の紅葉寺 陶山泰子 ぐろっけ 201103
紅葉濃し龍馬の墓へ人群れて 池本喜久恵 201103
碓氷峠紅葉峠となりにけり 渡辺玄子 酸漿 201103
日の差して声上がりたる紅葉かな 渡辺玄子 酸漿 201103
際立てる目薬の木の紅葉かな 渡辺玄子 酸漿 201103
馬油屋はこの突き当り夕紅葉 中島陽華 201103
米寿の母燃ゆる紅葉に華やげる 横山昭子 雨月 201103
墓石も銀杏紅葉の衣裳着る 樋口正輝 ぐろっけ 201103
母とゐる如庵紅葉の浄土たり 横山昭子 雨月 201103
豊作句碑残る紅葉の明るさに 木千恵子 万象 201103
お喋りのつきぬ間に過ぐ紅葉谷 中尾廣美 ぐろっけ 201103
信心の歩に紅葉坂落葉坂 古賀しぐれ ホトトギス 201103
水鏡ライトアップの遅紅葉 竹下昭子 ぐろっけ 201103
急流に緊張走る紅葉舟 楯野正雄 201103
石山の石にうすうす紅葉かな 井上浩一郎 ホトトギス 201103
吟行や行きつ戻りつ紅葉渓 川崎光一郎 京鹿子 201103
禅寺の襖金色紅葉晴 沼崎千枝 末黒野 201103
倉敷の水路に映える萩紅葉 濱田ヒチヱ ぐろっけ 201103
大岩に江戸ののみ跡紅葉谷 陶山泰子 ぐろっけ 201103
大黒も茶席に忙し紅葉晴 大西和子 ぐろっけ 201103
紅葉めで肩までひたる湯の香り 原田圭子 ぐろっけ 201103
紅葉待つ京への帰路は丸一日 伊吹之博 京鹿子 201103
紅葉中兄妹の句碑見え隠れ 羽生きよみ ぐろっけ 201103
赤屋根に紅葉ちりばめホテル街 大西まりゑ 酸漿 201104
メープルの紅葉の牧場牛白し 大西まりゑ 酸漿 201104
黒板のさびしい素数さくら紅葉 直江裕子 京鹿子 201104
目に溢れ酷暑を耐へし紅葉かな 大内恵 酸漿 201104
関越ゆる桜紅葉を手にのせて 小林洋子 万象 201104
義家の母衣懸け楓紅葉せり 小林洋子 万象 201104
肩越しに拝す阿弥陀や紅葉光 神田惣介 京鹿子 201104
奥出雲柞紅葉の中にあり 菊池由惠 酸漿 201105
在天の神に捧げて濃紅葉 岩岡中正 ホトトギス 201105
夏の蝶血潮紅葉を潜りくる 山田六甲 六花 201105
ご案内雨の紅葉もよからずや 浅井青@陽子 ホトトギス 201105
紅葉谷木曾十一宿の燃えきそふ 成瀬櫻桃子 櫻桃子選集 201105
天目山天より紅葉降るごとし 小滝奈津江 酸漿 201107
わがままの紅葉籠りと申すべし 竹貫示虹 京鹿子 201110
まつさきに漆紅葉の峠かな 滝沢伊代次 万象 201110
横川路の紅葉を誘ふ山日和 稲畑汀子 ホトトギス 201110
これよりの桜紅葉を描く園 稲畑汀子 ホトトギス 201110
法螺貝を吹きゐる僧や夕紅葉 武井美代子 万象 201110
流るるも沈むも紅葉象の川 中條睦子 万象 201110
よく降ると桜紅葉に父つぶやく 山田六甲 六花 201111
納骨の降る降る桜紅葉かな コ田千鶴子 花の翼 201111
百景の一つの桜紅葉これ 稲畑汀子 ホトトギス 201111
名園や紅葉の遅速問ふまじく 稲畑汀子 ホトトギス 201111
落人の逃れきつたる紅葉谷 柴田佐知子 201111
赤誠や紅焔色に城紅葉 布川直幸 201111
遅れゐて一気に冬の紅葉かな 稲畑汀子 ホトトギス 201111
朝夕の櫻紅葉となりにけり 井上信子 201111
カナダ機の全視野メープル紅葉かな 宇治重郎 201112
城下町対岸ははや紅葉しぬ 相沢有理子 風土 201112
通草の実舌で掬うて紅葉忌 高橋将夫 201112
縁先を過ぎりて桜紅葉落つ 藤井美晴 やぶれ傘 201112
日の透けて虫喰の梅紅葉せず 山田六甲 六花 201112
発電の水落つ管も紅葉映え 長谷川鮎 ぐろっけ 201112
布さらす川に紅葉の沈み浮く 舷坂輝美子 万象 201112
霧はれて紅葉おどろく人おどろく 堀内一郎 あを 201112
老いらくの恋の色かや山紅葉 松嶋一洋 201112
躓くもここまで紅葉してゐたり 堀内一郎 あを 201112
眼裏の峡の紅葉の絞り染 篠原幸子 春燈 201112
幸村の抜け穴へ列紅葉下 長谷川鮎 ぐろっけ 201112
天城山口火切つたるはぜ紅葉 吉永すみれ 風土 201112
紅葉はき紅葉を焚くや寺男 鎌倉喜久恵 あを 201112
日当たれば流れの速し紅葉渓 杉浦典子 火星 201201
ひとところ幼き色の山紅葉 高倉和子 201201
はぜ紅葉空也の闇をふくらます 本多俊子 201201
隠れ里の「ずずいこ様」や紅葉館 坂上香菜 201201
バス停の次も橋の名渓紅葉 平野みち代 201201
二ノ鳥居過ぎて紅葉の濃くなりぬ 松木清川 ぐろっけ 201201
桜紅葉今日のいろもて落ちにけり 齋藤厚子 201201
白髪と決めしけふより紅葉晴 樽井明子 京鹿子 201201
肌寒し紅葉回廊ひとり旅 後藤克彦 かさね 201201
四神図の宮処見下ろす紅葉晴 豊田都峰 京鹿子 201201
紅葉→ 16      

2021年10月26日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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