もみぢ 3           100句

小原女の衣ふるへばもみぢ哉   正岡子規   寒山枯木

紅葉 もみぢ 薄紅葉 濃紅葉 初紅葉 紅葉狩 紅葉且つ散

蔦紅葉 散紅葉  紅葉山 紅葉川 照紅葉 櫨紅葉

蔦紅葉 草紅葉 照葉 柿紅葉 冬紅葉 冬もみぢ

作品
作者
掲載誌
掲載年月

 

先んじて吉野のさくらもみぢかな

神蔵器 風土 201111
かんなぎの素顔すがしや薄もみぢ 熊川暁子 201112
いてふもみぢ気取って食べるスパゲティ 篠田純子 あを 201112
真直なる五線の築地もみぢ照る 伊東和子 201201
もみぢせる枝垂桜や手にふれて 堺昌子 末黒野 201201
噴煙の浅間の山やもみぢせり 三橋玲子 末黒野 201201
うすもみぢ並木馳け行く部活動 古林田鶴子 ぐろっけ 201201
朝もみぢ素顔と謂ふは法ごころ 鈴鹿仁 京鹿子 201201
もみぢひらりやんちや雀の仕業なり 加舎廣子 京鹿子 201201
炎の連鎖果てなく続く峡もみぢ 秋葉雅治 201201
その奥の清盛塚へ草もみぢ 蘭定かず子 火星 201201
もみぢ葉を掃く庭守の実直さ 山口キミコ 201202
柿もみぢ葉が穴だらけでも綺麗 竹内悦子 201202
もみぢ葉のあはひの日矢にのぼる湯気 中野京子 201202
夕映えの公孫樹もみぢに身をさらす 中野京子 201202
もみぢ祭過ぎて丹波の曇りぐせ 加藤千春 春燈 201202
トンネルを抜けて黄葉またもみぢ 林美智 ぐろっけ 201202
千変の岸のもみぢや舟下り 森清信子 末黒野 201202
遠目にも紅葉もみぢの箕面山 大橋晄 雨月 201202
爆音や沙羅のもみぢの散り急ぐ 大坪景章 万象 201202
水底に魚卵を抱くもみぢ川 岡本敬子 万象 201202
もみぢ散る辻のピエロのまばたきて 藤井美晴 やぶれ傘 201202
草もみぢ教会の塔数へゆく 松村光典 やぶれ傘 201202
雄橋を吊り下げてゐる蔦もみぢ 和田照海 京鹿子 201203
もみぢ散る日照雨の残る鎖樋 石川叔子 201204
幼児抱く爺やの笑顔もみぢ道 神田惣介 京鹿子 201204
寺もみぢ水琴窟の音澄めり 岡山敦子 京鹿子 201204
散りもみぢ案内板をとばし読み あさなが捷 201210
桜もみぢ急ぐ貫之邸趾かな 南奉栄蓮 風土 201211
瀑十一つづる岨道櫨もみぢ コ田千鶴子 馬醉木 201212
もみぢするみちのく杜の湖畔かな 羽賀恭子 201212
見事なり日毎彩増す柿もみぢ 山崎真義 201301
紅葉背にもみぢの渓へをんな橋 橋本靖子 201301
東をとこの心身染むる京もみぢ 熊川暁子 201301
みちのくに一会を期してもみぢ季 千田敬 201301
雑木もみぢ日記明日へとはみだせり 豊田都峰 京鹿子 201301
池に映えいろはもみぢの真紅 小川玉泉 末黒野 201301
草もみぢ八十路を越えて何処まで 菅野蒔子 末黒野 201301
一地層なすべく紅葉もみぢ積む 田中貞雄 貞雄自註句集 201301
もみぢ且つ散り円墳の匂ひけり 篠田純子 あを 201301
もみぢする桜大樹の並木道 羽賀恭子 201301
あめつちのひかり染め上げ散るもみぢ 狭川青史 馬醉木 201302
もみぢ散るたびに山の気透き通る 狭川青史 馬醉木 201302
君の背のもみぢ栞に文庫本 狭川青史 馬醉木 201302
筆選ぶもみぢ明りの写経の間 狭川青史 馬醉木 201302
山の日の雑木もみぢの月日かな 豊田都峰 京鹿子 201302
女身仏もみぢ明かりにおはします 山田春生 万象 201302
夕さりの銀杏もみぢに煉瓦館 三枝邦光 ぐろっけ 201302
登り来て雑木もみぢの九十九坂 高田令子 201302
黄は金に赤は真紅にもみぢ山 大橋晄 雨月 201302
秋風や桜もみぢの散りはじめ 菊谷潔 六花 201302
一山一宇もみぢかつ散る中にかな 神田恵琳 跫音 201303
陽の去りて雑木もみぢのつひの舞 豊田都峰 京鹿子 201303
迷ふてふ遊びせんとやもみぢ坂 奥田筆子 京鹿子 201303
はらはらといろはにほへとちりもみぢ 熊切光子 末黒野 201303
小流れの鷺の足取り草もみぢ 今泉あさ子 末黒野 201303
夕映えて丘の満天星もみぢの朱 河合とき 末黒野 201303
生垣の葉先夕日に薄もみぢ 森岡陽子 かさね 201311
電柱の下(もと)めひしばの草もみぢ 藤井美晴 やぶれ傘 201311
もみぢ旅古都より古都へ遡る 塩貝朱千 京鹿子 201312
史記に酔ふ街は南京櫨もみぢ 鳥居美智子 ろんど 201312
写生する人それぞれの薄もみぢ 田中清秀 かさね 201312
初もみぢ吉の御くじを結び付け 田中清秀 かさね 201312
懸け造りの長谷寺桜もみぢして 松本三千夫 末黒野 201312
五十歩と百歩のまなかさくらもみぢ 吉弘恭子 あを 201312
樹林帯抜けて広ごる草もみぢ 黒住康晴 201401
ねむりゐる嬰の足裏やもみぢ晴 佐用圭子 201401
度忘れや満天星もみぢ極まりぬ 工藤ミネ子 風土 201401
もみぢ酔ひか吊り橋酔ひか渓深し 千田敬 201401
もみぢせる葡萄の蔓の伸びつづく 森理和 あを 201401
比叡より離宮の庭に降るもみぢ 黒住康晴 201401
閉門は日没刻や城もみぢ 鈴木照子 201401
垣もみぢ隣のピアノ上手くなる 兵泉美 京鹿子 201401
初もみぢ壮樹のなかに恥ぢらひて 千田敬 201401
性格はいたつて真面目草もみぢ 小谷知里 京鹿子 201401
草もみぢ母のやうなる風よぎる 青木朋子 201401
吉宗のあびしいちやうももみぢかな 吉弘恭子 あを 201402
もみぢ葉や幹より遠き部分から 出口誠 六花 201402
散もみぢ呂律まはらぬほどに積み 塩貝朱千 京鹿子 201402
筆塚の奥に蟲塚もみぢ濃し 荒木稔 ぐろっけ 201402
名園やもみぢ盛りの花水木 小川玉泉 末黒野 201402
錦もみぢ置き忘れたる影法師 伊藤希眸 京鹿子 201402
もみぢ散る水のみに散る恋に散る 熊川暁子 201403
ゆく秋の色さまざまの草もみぢ 小倉正穂 末黒野 201403
日を撥ねて綾に散り交ふもみぢかな 鍋島武彦 末黒野 201403
落もみぢ踏めば昔の音のせり 藤波松山 京鹿子 201403
ゆきずりに櫨のもみぢのひとひらを 本多俊子 光のうつは 201404
朽ちかけて沈む木道草もみぢ 森清信子 末黒野 201404
刀の鍔壁に埋めあるあをもみぢ 篠田純子 あを 201406
薄もみぢ箕面にはやも赤提灯 坂根宏子 201411
石垣の隙に屑石初もみぢ 根橋宏次 やぶれ傘 201411
陶土搗く唐臼の音櫨もみぢ 藤井美晴 やぶれ傘 201411
帷子ノ辻も過ぎけり柿もみぢ 山田六甲 六花 201411
乃木神社の棗大樹や薄もみぢ 山田愛子 201412
湿原の風と囁く草もみぢ 河崎國代 春燈 201412
陶土搗く唐臼の音櫨もみぢ 藤井美晴 やぶれ傘 201412
大寺の一坊詣づ薄もみぢ 河野亘子 馬醉木 201501
薄もみぢ葉裏に鳥のこゑ隠し 山本無蓋 201501
椅子に座し法話拝聴薄もみぢ 秦和子 201501
妻争ひ伝へ三山うすもみぢ 山口キミコ 201501
もみじ →4      

 

2021年11月16日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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