もみぢ 2           111句

ままごとのお金はもみぢ兄いもと    井本農一

紅葉 もみぢ 薄紅葉 濃紅葉 初紅葉 紅葉狩 紅葉且つ散る

 蔦紅葉 散紅葉 紅葉山 紅葉川 照紅葉 櫨紅葉

 蔦紅葉 草紅葉 照葉 柿紅葉 冬紅葉 冬もみぢ

作品
作者
掲載誌
掲載年月
存分にもみぢ見尽し濃き茶飲む 丹生をだまき 京鹿子 200505
ただ黄なり黄なり魁けもみぢ葉は 林翔 200510
玉堂の描きし谿や初もみぢ 渡邉英子 馬醉木 200512
再建の寂光院訪ふ初もみぢ 久保田雪枝 雨月 200512
鳥の瞳の恋す山河の薄もみぢ 鈴鹿仁 京鹿子 200512
笛の音や櫻もみぢに小糠雨 内藤紀子 遠嶺 200601
ステッキを持ち込む柞山もみぢ 飯塚ゑ子 火星 200601
翁塚の前もうしろももみぢ散る 小山梧雨 200601
もみぢ苺原生林を鏤めし 辻恵美子 栴檀 200601
観世音雨意つのり来るもみぢ谷 淵脇護 河鹿 200602
放射線照射七週もみぢ散る 泉田秋硯 200602
尾瀬の碑に白樺もみぢ始まれり 鎌須賀礼子 万象 200602
もみぢ且つ散るみちのくに青邨居 小林輝子 風土 200602
光悦の筆の行間照もみぢ 伊藤希眸 京鹿子 200603
うすうすもみぢ由布の嶮薄紅葉 稲畑汀子 ホトトギス 200610
もみぢ狩ほどよく人の居てたのし 苑実耶 200610
千仞の谷へ刻かけ散もみぢ 藤原照子 200611
横書の戸藉簿もみぢ且つ散りぬ 坂ようこ 200611
もみぢ連山落日に火を移す 望月晴美 200612
蓑虫の満天星もみぢ被て痩せし 山尾玉藻 火星 200612
磐座のもみぢし初めし泣き相撲 山田美恵子 火星 200612
洛東の煉瓦の疏水薄もみぢ 川口襄 遠嶺 200701
薄もみぢに入山禁止何ゆゑに 丸山佳子 京鹿子 200701
もみぢ山句碑晩年の息深し 宇都宮滴水 京鹿子 200701
渓もみぢ紛れる風は持ち帰る 宇都宮滴水 京鹿子 200701
もみぢ葉を握りしめ泣く赤子かな わかやぎすずめ 六花 200701
もみぢ谷吊橋人員制限あり 木村茂登子 あを 200701
駅前より大師道なり薄もみぢ 竹内弘子 あを 200701
うすもみぢ風林火山の街俯瞰 玉川悠 遠嶺 200702
乗船場にラテンのリズム濃もみぢ 大澤君予 遠嶺 200702
山奥のもみぢの浮ぶ湯浴かな 平島利男 酸漿 200702
紅は舞ひ黄金は敷きて磴もみぢ 藤井圀彦 200703
トンネルの切れ間一瞬もみぢ谷 田尻勝子 六甲 200703
睡蓮の葉のもみぢして水濶し 瀧春一 200706
浮葉もみぢ雲が映れば雲に載る 瀧春一 200706
紅葉ともうすもみぢならざるはなし 稲畑汀子 ホトトギス 200711
極めたる紅葉へ極めゆくもみぢ 稲畑汀子 ホトトギス 200711
をさなごの歌の出鱈目くさもみぢ 辻美奈子 200712
天平の窯元覗く草もみぢ 初瀬啓子 200712
道すがら心なごます蔦もみぢ 小宮恒子 酸漿 200712
桜もみぢふはりと句碑へ供へ物 林翔 200801
晩年の各駅停車冬もみぢ 渕上千津 200801
もみぢ池まつすぐに行く白き鯉 篠田純子 あを 200801
蔦もみぢ志んぐうばしの大燈籠 東亜未 あを 200801
旅人に寄り来る猫や冬もみぢ 高村洋子 遠嶺 200802
櫻もみぢ祠に光こぼしをり 浜田はるみ 遠嶺 200802
雑木山主役を競ふはぜもみぢ 松井鶴子 京鹿子 200802
撞く鐘の一打一願冬もみぢ 南敦子 200802
背に長き日蓮稚児髪もみぢ冷 高久清美 200802
神農の虎に道訪ふ冬もみぢ 城孝子 火星 200802
夙川は川の上の駅櫨もみぢ 竹内水穂 火星 200802
紅葉祭巫女がもみぢ持ちて舞ふ 齋部千里 ぐろっけ 200802
草もみぢ池塘池塘に雲流れ 西山美枝子 酸漿 200802
風生のさくらがおとす冬もみぢ 西山美枝子 酸漿 200802
おひさまのさしはじめたるもみぢかな 東亜未 あを 200802
朝の湖さくらもみぢの吹きこめり 松本桂子 200803
さくらもみぢ小さき餅を口に入れ 松本桂子 200803
冬もみぢ業平橋を探し当つ 内藤紀子 遠嶺 200803
もみぢ葉は散るべく磴は登るべく 若槻妙子 200803
十二月人ももみぢもちぢみけり 東亜未 あを 200803
うすもみぢ知足をさとす手水鉢 小泉貴弘 筑波の道 200811
薄もみぢ女人禁ぜし寺なりし 大西八洲雄 万象 200811
タバスコの蓋のころがる薄もみぢ 竹内弘子 あを 200811
犇めく巖もみぢ逃げまどふかに 吉岡一三 200812
おだやかに晴れて全山うすもみぢ 佐山文子 200812
もみぢして雨に暮れゆく花水木 伊藤一枝 酸漿 200812
方丈に開祖の心初もみぢ 環順子 遠嶺 200901
きのふよりけふより明日うすもみぢ 鶴見遊太 200901
市もみぢ桜もみぢと疏水かな 浅田光代 風土 200901
逆上がりの練習板にもみぢ降る 竹内弘子 あを 200901
み吉野の午鐘聞きつつもみぢかな 山口キミコ 200902
留守のまの風の狼籍散もみぢ 刈米育子 200902
千如寺のもみぢ一葉を土産とす 秋千晴 200902
山もみぢ有象無象として杖を 伊藤希眸 京鹿子 200902
もみぢ葉を銜へて妻のほほゑみし 藏本博美 ぐろっけ 200902
香のほのか桜もみぢの栞かな 松村光典 やぶれ傘 200903
滝茶屋の奥のくらがりもみぢどき 中島知恵子 雨月 200904
草もみぢ風徒一人の道を選る 小澤克己 遠嶺 200912
雨あとの白馬三山草もみぢ 高畑信子 遠嶺 200912
窮鳥の入りし懐よりもみぢ 酒本八重 200912
明日は伐るさくらもみぢとなりにけり 辻美奈子 200912
崎鼻の桜もみぢや風啾々 松本三千夫 末黒野 200912
姥捨山に踏み分けみちや草もみぢ 田中佐知子 風土 200912
草もみぢ校舎の影の迫り来る 矢野みはる 201001
ふる里はいまも単線草もみぢ 塩千恵子 201001
醍醐寺のもみぢ一葉私す 北岸邸子 春燈 201001
もみぢ寺下乗石より三百段 西村雪園 風土 201001
もみぢ葉の秒一尺の流れかな 丑久保勲 やぶれ傘 201001
紙敷いてそこが食卓うすもみぢ 服部早苗 201002
重忠像羽織に紋のもみぢかな 山口素基 万象 201002
大野原みゆきより峰もみぢ濃し 豊田都峰 京鹿子 201002
青ければ雑木もみぢの空に舞ふ 豊田都峰 京鹿子 201002
天界の高野のもみぢ鮮らけし 細川コマヱ 雨月 201002
巻雲の速き流れやもみぢ山 古林田鶴子 ぐろっけ 201002
二年振もみぢの札所車椅子 古林田鶴子 ぐろっけ 201002
鳳輦へ渡る高廊もみぢ寺 和田照海 京鹿子 201003
塩竈を愛づるよすがのもみぢ墓 和田照海 京鹿子 201003
弘法の肉筆に遇ふもみぢ晴 丹生をだまき 京鹿子 201003
柿もみぢ農夫は鍬を持ち立てり 五ケ瀬川流一 六花 201003
淡墨の桜もみぢを此岸より 林かよ 201003
招かれて山廬満天星もみぢかな 矢田かずこ 201003
山間の砂防堰堤草もみぢ 渡邉孝彦 やぶれ傘 201004
もみち散るもみぢ模様にもみぢ道 高柳正幸 やぶれ傘 201004
一島をつつみて雨や初もみぢ 片山由美子 201010
路地裏のもみぢあふひや雨の後 山村修 酸奬 201010
水清き川面にもみぢ触るるあり 冨田君代 酸漿 201011
伝説に小女郎哀話草もみぢ 坂根宏子 201012
母と子の円かな季を初もみぢ 伊藤希眸 京鹿子 201012
草もみぢ京と近江の国境ひ 吉田晴子 201101
もみぢかつ散り駅前の大けやき 小川玉泉 末黒野 201101
虫食ひの桜もみぢを捨てられず 大坪景章 万象 201101
子供らの種子とる遊び草もみぢ 竹内水穂 火星 201101
祝宴の明けて御苑の初もみぢ 杉本光祥 201101
二の丸の隠れ湧水草もみぢ 久染康子 201101
四度の滝四色に落つる夕もみぢ 杉本光 201101
もみぢ散るひぐれの谷ぞら広げては 豊田都峰 京鹿子 201101
灯かげなるうしろとほくをちるもみぢ 豊田都峰 京鹿子 201101
枝変へて一樹三度の赤もみぢ 高木智 京鹿子 201101
あを深く拡がり見せし櫨もみぢ 森理和 あを 201101
散りもみぢたひらな道につまづけり 吉弘恭子 あを 201101
首傾げる信楽狸もみぢ晴 長濱順子 201102
さわさわともみぢの日の斑五輪塔 長濱順子 201102
もみぢ苑散るも残るも多彩なり 五十嵐勉 201102
輦道をよぎる畦道草もみぢ 手島靖一 馬醉木 201102
奥嵯峨に普茶の膳まつもみぢ晴 村上昌子 201102
露天湯の底までもみぢ明りかな 熊川暁子 201102
丘の上に猩々の舞ふもみぢかな 佐藤凉宇子 ろんど 201102
犬矢来もみぢいちまい乗せゐたる 岡和絵 火星 201102
草もみぢ見えかくれする水の音 今井肖子 ホトトギス 201103
すぐに来る締切さくらもみぢかな 荒尾茂子 京鹿子 201103
重厚な桜もみぢの散り敷くは 数長藤代 201103
通院の舗道彩る散もみぢ 谷泰子 ぐろっけ 201103
水に映えもみぢ古墳の裳裾めく 中島霞 ぐろっけ 201103
終焉の緞帳壁の蔦もみぢ 中島讃良 ろんど 201103
もみぢ山の後ろ八海山黒し 竹内弘子 あを 201105
旅心もみぢに籠めて紙漉けり 中條睦子 万象 201110
もみぢ→ 3      

 

2021年11月5日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。