作品
作者
掲載誌
掲載年月
大らかに滝すべりをり冬紅葉 阿部ひろし 酸漿 200701
滝つぼにうつる日のあり冬紅葉 阿部ひろし 酸漿 200701
瀬をへだてかぶさり来るよ冬紅葉 阿部ひろし 酸漿 200701
ハーケンを斜めに打てり冬紅葉 須賀敏子 あを 200701
冬紅葉背山もつとも濃かりけり 片岡祥子 200702
家々に除雪の梯子冬紅葉 片桐まこと 200702
本殿へ迎ふ白無垢冬紅葉 片岡静子 200702
冬紅葉納骨堂は坂のさき 杉山瑞恵 雨月 200702
冬紅葉只今小学休校中 橋添やよひ 風土 200702
虫喰ひを一枚拾ふ冬紅葉 森高武 風土 200702
横笛の思ひのほどや冬紅葉 林いづみ 風土 200702
法灯のみかへり如来冬紅葉 橋添やよひ 風土 200702
ゆるやかな坂を歩めり冬紅葉 渋谷ひろ子 酸漿 200702
見上ぐれば目薬の木の冬紅葉 池田いつ子 酸漿 200702
湯の玻璃にいま錦繍の冬紅葉 増田八重 酸漿 200702
山襞に霧の立ちけり冬紅葉 城戸愛子 酸漿 200702
姿よきメタセコイアの冬紅葉 大野ツネ子 酸漿 200702
雲の間の薄日にあふぐ冬紅葉 永見嘉敏 酸漿 200702
そよりともせぬ一山の冬紅葉 長沼紫紅 200702
冬紅葉尽して幹の細きかな 加瀬美代子 200702
冬紅葉一樹その他はその他の樹 湯川雅 ホトトギス 200703
一樹にて日向日蔭の冬紅葉 大坪景章 万象 200703
冬紅葉石の宝殿水に浮く 田中みのる 火星 200703
冬紅葉夕日を褒めてゐたりけり 小林正史 200703
耳朶赤く冬の紅葉を経めぐりす 小林正史 200703
良き宿を伊香保に得たり冬紅葉 鈴木石花 風土 200703
大和路や土塀をつなぎ冬紅葉 大川智美 風土 200703
冬紅葉して室生寺へ太鼓橋 大川智美 風土 200703
上流の岩肌かわき冬紅葉 片山茂子 遠嶺 200703
冬桜紅葉の中に咲きはじむ 渡辺暁 酸漿 200703
存分に海見し帰路の冬紅葉 小城綾子 200703
墨を磨る女堂守冬紅葉 山田弘子 ホトトギス 200704
冬紅葉大人の恋の物語 山田景司 遠嶺 200704
行き行きて登り来し坂冬紅葉 川畑はるか 遠嶺 200704
源泉はしかと囲はれ冬紅葉 滝浪さかゑ 万象 200704
ひとつだに無駄のなき石冬紅葉 高橋千美 京鹿子 200704
極まりし冬紅葉散る一気かな 安原葉 ホトトギス 200705
走りたき馬を走らす冬紅葉 百瀬七生子 海光 200705
冬紅葉散りゆく前の静寂かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200711
冬紅葉水面明るくしてをりぬ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200711
古への色を尽して冬紅葉 稲畑廣太郎 ホトトギス 200711
冬紅葉祝ぎ色といふ明るさに 稲畑廣太郎 ホトトギス 200711
冬紅葉神を誘ふごとく燃ゆ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200711
冬紅葉歪みし玻璃を画布として 稲畑廣太郎 ホトトギス 200711
色尽しゆくは車窓の冬紅葉 稲畑汀子 ホトトギス 200711
冬紅葉とはさらさらとからからと 稲畑康太郎 ホトトギス 200712
朝の日の丘に浮べし冬紅葉 阿部ひろし 酸漿 200712
細滝の一すぢを奥に冬紅葉 阿部ひろし 酸漿 200712
冬紅葉ふかさ極めし空のあり 阿部ひろし 酸漿 200712
とがりある石に腰掛け冬紅葉 山田六甲 六花 200712
冬紅葉映せる流ゆるやかに 矢崎暉文 酸漿 200712
冬紅葉水底に日のゆきわたり 矢崎暉文 酸漿 200712
無言館の空を画せる冬紅葉 森岡正作 200801
画学生の三倍も生く冬紅葉 森岡正作 200801
冬紅葉天まで届く大斜面 長崎桂子 あを 200801
家一つ囲ひこみたる冬紅葉 仁平則子 200802
冬紅葉日の色返す道祖神 小林峰月 春燈 200802
冬紅葉日に透き日光御成道 落合絹代 雨月 200802
つと過る鶺鴒のあり冬紅葉 清水伊代乃 酸漿 200802
日のさして色重ねたり冬紅葉 森温子 酸漿 200802
四方よりダム湖に映ゆる冬紅葉 井上幸子 酸漿 200802
校庭の天を彩る冬紅葉 天田美保子 酸漿 200802
冬紅葉映ゆる山家のトタン屋根 菊池由惠 酸漿 200802
幾許の余生か凛と冬紅葉 長沼恒子 馬醉木 200803
冬紅葉崖の高みに日の当り 太田寛郎 200803
薬師堂へ仰ぐ山門冬紅葉 布施まさ子 風土 200803
冬紅葉いのちの際の美しき 稲次登美子 雨月 200803
一湾のもやひ離宮の冬紅葉 大畠政子 雨月 200803
古歌にゆかり妹背の山の冬紅葉 堀田こう 雨月 200803
きのふ火垂りけふさらさらと冬紅葉 井上信子 200803
鄙びたる阿弥陀堂あり冬紅葉 小澤克己 遠嶺 200803
快晴の一日きらきら冬紅葉 石山惠子 遠嶺 200803
会席へ舞ひ込む冬の紅葉かな 鈴木とし子 遠嶺 200803
堆き笈の経典冬紅葉 曷川克 遠嶺 200803
武士の恋は秘すべし冬紅葉 永田哲心 遠嶺 200803
湖のぞむ八丁出島冬紅葉 山田富朗 遠嶺 200803
冬紅葉無礼講にて連句の座 大井邦子 ぐろっけ 200803
冬紅葉西行庵へ道下る 倭文ヒサ子 酸漿 200803
里山の木の間もる日や冬紅葉 永見嘉敏 酸漿 200803
坂上りきて逆光の冬紅葉 木内憲子 200803
明日なき色となりけり冬紅葉 櫨木優子 200804
水亭の景に遅れし冬紅葉 浅井青陽子 ホトトギス 200804
落伍して足を労る冬紅葉 山田弘子 ホトトギス 200804
スクールゾーンの標識緑冬紅葉 松崎鉄之介 200804
助命壇に一宇の建てり冬紅葉 小池八重子 200804
友がゐて少年楽し冬紅葉 柴田佐知子 200804
冬紅葉日も玲瓏の旅に出づ 阿部ひろし 酸漿 200804
冬紅葉書写旧道の登り坂 浅井青陽子 ホトトギス 200805
言葉など尽さずもこの冬紅葉 山田弘子 ホトトギス 200805
冬紅葉には散る心残さるる 稲畑汀子 ホトトギス 200811
極めるといふは峡路の冬紅葉 稲畑汀子 ホトトギス 200811
一雨の洗ひし帰路の冬紅葉 稲畑汀子 ホトトギス 200811
参道を目覚めさせたる冬紅葉 稲畑汀子 ホトトギス 200811
冬紅葉虚子散歩せしこの辺り 稲畑汀子 ホトトギス 200811
冬紅葉三枚君の悌に 稲畑廣太郎 ホトトギス 200812
城攻めて来る冬紅葉冬黄葉 稲畑廣太郎 ホトトギス 200812
冬紅葉四阿の屋根燃えてをり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200812
名苑の冬紅葉より歩を起す 稲畑汀子 ホトトギス 200812
同じ赤なかりしことも冬紅葉 稲畑汀子 ホトトギス 200812
これよりはあるがままなる冬紅葉 稲畑汀子 ホトトギス 200812
冬紅葉庭の焦点絞りけり 稲畑汀子 ホトトギス 200812
迷ふかも知れぬ目印冬紅葉 稲畑汀子 ホトトギス 200812
冬紅葉こぼれし夕日集めけり 稲畑汀子 ホトトギス 200812
冬紅葉には散る心ありにけり 稲畑汀子 ホトトギス 200812
長かりし昭和まだそこ冬紅葉 阿部ひろし 酸漿 200812
一面に朝日射しこむ冬紅葉 阿部ひろし 酸漿 200812
寛ぎて詩仙の間より冬紅葉 坂上香菜 200901
磯の香の崖にしだるる冬紅葉 渡邊泰子 春燈 200901
朝の日の輝きことに冬紅葉 阿部ひろし 酸漿 200901
冬紅葉法鼓ひびける法の山 小林定雄 酸漿 200901
大鯉のあたり払ひて冬紅葉 石田阿畏子 馬醉木 200902
零余子を讃ふ講演冬紅葉 鈴木石花 風土 200902
ひとところ襖開けあり冬紅葉 渡辺数子 火星 200902
冬紅葉鴉の影の濃かりけり 吉川隆 春燈 200902
再会はありえぬ別れ冬紅葉 大文字孝一 春燈 200902
山里に朝な夕なの冬紅葉 青垣和子 雨月 200902
山並の峠さかりの冬紅葉 数長藤代 200902
則つて手水を使ふ冬紅葉 坂場章子 200902
三学亭へ急な階冬紅葉 赤座典子 あを 200902
産土の森に一樹の冬紅葉 八木岡博江 酸漿 200902
臥す母の窓辺彩る冬紅葉 八木岡博江 酸漿 200902
西明寺苔に散り敷く冬紅葉 富田志げ子 酸漿 200902
冬紅葉塔のへつりの橋揺れて 橋本美代 やぶれ傘 200902
冬紅葉栞りて届く旅信かな 小澤菜美 200903
夜を深めメタセコイアの冬紅葉 浜田はるみ 遠嶺 200903
七日ほど早く見せたし冬紅葉 波田真澄 遠嶺 200903
そこなしの空に一枚冬紅葉 荒井和昭 200903
山寺や千百余段冬紅葉 久本久美子 春燈 200903
回廊の奥へ奥へと冬紅葉 戸栗末廣 火星 200903
冬紅葉一本残る並木かな 大坪景章 万象 200903
朝の日の待月橋や冬紅葉 阿部ひろし 酸漿 200903
式台に結界の竹冬紅葉 桑田忠男 遠嶺 200904
朝映ゆる神の三輪山冬紅葉 佐野和子 火星 200904
明日はなきこの冬紅葉かと仰ぐ 山田弘子 ホトトギス 200905
大寺の掃除地獄や冬紅葉 佐藤信子 佐藤信子集 200905
こぼれたるごとく散りたる冬紅葉 安原葉 ホトトギス 200907
冬紅葉子規もここらを歩きしか 稲畑廣太郎 ホトトギス 200911
冬紅葉仰臥漫録生れし庵 稲畑廣太郎 ホトトギス 200911
冬紅葉尽くせし色を地に移す 稲畑汀子 ホトトギス 200911
冬紅葉→5      

 

2021年12月1日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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